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転生作品、最近流行ってますよね。転生といっても色んな設定があるけど、さてさて。この作品はどんなお話かなと読んでみたらば…
なんじゃコレ!すっごい面白いぃぃ〜
特に最初。のっけから楽しい展開にワクワク止まりませんでした。
ストーリーを簡単に言うと、前世で亡くなったのちに異世界に転生しちゃうもの。別次元なのか過去の世界なのか分からないけど、金髪・爵位があることから、中世ヨーロッパあたりをイメージして頂ければと思います。
日本で海老沢大志として生きていたサバサバ(ズバズバ)系青年が、侯爵家の次男・リオンとして転生します。海老沢の記憶を持ったまま転生した彼は、現世界ではリオンの記憶を無くしていましたが徐々に取り戻していく設定です。
何が面白いかって。
まさにその海老沢の性格まで引き継いで生まれ変わってしまったというところです!
元のリオンは大人しくオドオド系で見た目もモサい(これには理由があります)。元海老沢こと"今リオン"は、イケてる侯爵子息にイメチェンし、仕事もズバズバのバリバリでこなしていき(会社員時代のスキル発動)、周囲をあっと驚かせてしまうのです(≧∀≦)
別人になってしまったリオンは、王宮からの覚え愛たく評価もうなぎ登り。向かうところ敵なしだと思っていたら、目の上のたんこぶが現れます。
それは王弟であるオリハルト。
オリハルトの兄(国王)の婚約者がリオンの姉です。ゆくゆくは親戚になる間柄の2人ですが、オリハルトはリオンを口説きにかかるゲイ疑惑のあるチャラ系キラキライケメン。
遊び人で不真面目だというレッテルを貼られている彼は、実は賢く真面目で謙虚で兄想い。彼がそう振る舞っているのには全て理由があり、その理由を知るとオリハルトの評価がガラッと変わりますよ。
王弟と言えどリオンのズバズバは健在。オリハルトに言い返す様は堂々としていてカッコいい。言葉が理路整然としていて、隙も無駄もない話し方。王弟を特別視しないリオンに、オリハルトはますますリオンに熱を上げる悪循環に陥ります(笑)
この作品で注目すべきは、
①リオンの変貌
②リオンの恋
の2点です。特にリオンがどのようにオリハルトに惹かれていくのかすごーく気になるトコ。
友情なのか愛情なのか分からないリオンですが、オリハルトへの好きの気持ちは少しずつ出来上がっていきます。だけど、認めるには経験が薄くオリハルトと同様の想いなのか分からない。
気持ちを確かめ合う2人の会話には、かーなーりー焦らされました。ピッタリ噛み合わない2人のやりとりに肝を冷やしましたが、バシッとゴールを決められないリオンの気持ちも分からなくもないです。
いきなり異世界に飛び込んで、王弟で、美形で、真面目なのにやってますよ感を出さない(←リオンの好きなタイプ)有能な青年に、真剣な想いを告げられたらそりゃ戸惑いますよね。
考えるよりも、言葉よりも、実践(ベッド上)で自分の気持ちを確かめることは、リオンにとってなかなかの冒険と決心だったと思います。飛び込んでみるだけの価値がオリハルトにあったということかな。
言葉足らずでフッたままにしなくて良かった。素敵な結末でした!
転生したことでリオンのことを客観的に見たり判断している今リオンの視点も大変面白かったです。海老沢の記憶があるが故の海老沢のアイデンティティの喪失だったり…なかなかナイーブなことにも触れていたのが良かったなと思いました。
転生モノはもういいかな、と思ってたのに、皆さまの素敵なレビューを見たら読みたくなってポチっちゃいました(*´`*)
でも、めっちゃ楽しくって正解でしたわ♡
受け様は、海老沢大志としての記憶を持つリオン。
以前は目立たない地味っ子を目指していたけど、大志の記憶と性格を引き継いだリオンは、見た目も一新して、仕事ぶりも有能さを見せる。
そんなリオンの前に現れるのは、攻め様である王弟殿下のオリハルト。
チャラいナンパ男風に声をかけてくるオリハルトに対して、リオンの一刀両断な塩対応が、とっても気持ちよくて爽快愉快。
初っぱなから、全て『記憶喪失』で押し通すのも、こんな便利な使い方するものなんだ、と愉快でして( ^_^ ;)
2人のやり取りが、とても楽しかったです。
オリハルトがチャラい風を装っているのには彼なりの理由と考えがありましたが、それを悟って尚、リオンの口から飛び出る言葉に、私も驚きつつ、あ、コレ相手が本気になっちゃうやつやん、とにまにまでした(・∀・)
大きな事件が起こる訳でも無く(異世界転生はしてますけど)2人が、変わっていく様子を楽しく見守るストーリー。
最後、リオンが悪あがきに対するオリハルトの対応にまた意表をつかれたり。
きっちり言葉にするリオンが男前で可愛かったり。
この後を妄想するのも楽しい2人でした。
イラストはすがはら竜先生。
ザ・王子なオリハルトと可愛いリオンで、ピッタリでした(*´∀`*)
おすすめ!
個人的にこの小説の萌えポイントは「みんなしてお互いがお互いを大切に想っているあったかい人間関係」じゃないかなって思います。
1、主人公がしっかり系・真面目系な性格の男子
2、主人公の家族も愛があって良い家族(お姉ちゃんいい!)
3、攻めのオリハルト殿下が実は良い人(弟のためにわざと素行の悪い王弟殿下~って振る舞ってるタイプ)
4、お姉ちゃんの相手でありオリハルト殿下の弟である王様もスパダリ系(格好良い、お兄さんと仲が良い)
5、攻めからの矢印がはっきり向けられていて気持ちが良い
家族同士を不仲に書く創作物が多い世の中で、仲良し家族のあったかさに触れてとても癒されました。
そして、オリハルト殿下が好感度の高いキャラクターなんですね。
自分より他人のために、自分は悪く思われても構わないんだって感じの…そんなキャラ好きです。
今回は王弟と侯爵家の次男のお話です。
前世を思い出した事で変わった受様が
攻様に気に入られて口説き落とされるまで。
受様は日本の普通の会社員で
結婚の決まった同僚の祝いで楽しい時間を過ごしますが
酔った帰り道に道路によろけた件の同僚を庇って
車に轢かれてしまい、目の前が暗転します。
次に目を覚ました時、受様は姉を庇って階段から落ち、
意識を失った侯爵家次男となっていました。
受様は渡された鏡で今の自分を確認すると
理由はわからないものの異世界転生したのだろうと
結論づけます。
受様は20才になったばかりの文官で
超美形の名門貴族一家の末っ子なようです。
受様が家族と医師に正直に前世を語ると
前世云々は家族内での秘とし、
今の生活に支障がなくない知識を身につけてから
記憶喪失になった体での復帰を勧められます。
1ケ月半後、受様は髪を切って伊達眼鏡を外して
それなりの体裁にて城に出仕する馬車に乗り込みますが
心配らしい姉に同行されてしまいます。
どうやら姉は婚約者の弟の王弟を敵視していて
伊達眼鏡も彼への牽制の一環だったようです。
この王弟こそが今回の攻様です♪
受様に攻様に関する記憶はないものの
王弟を王に押す一派がいて問題は複雑そうです。
城に着き姉と降り立った受様は
「未来の姉気味は随分大胆な浮気をなさる」と
美貌の男性に声をかけられます。
姉を臨戦態勢な顔にさせた美貌の主こそが
話題の攻様本人で受様が「弟です、初めまして」と
挨拶をすると受様の変わりように驚いたようです。
攻様は前とは別人のようになった受様に
興味津々なようで盛んに声をかけてくるようになり
受様は姉の心配が婚約者の政敵というのではなく
男色家で遊び人故に警戒していたのだと知る事となります。
果たして受様は今まで通り出仕できるのか!?
評判の芳しくない攻様と前世の知識で現状を変えていく受様の
異世界転生ファンタジーになります♪
現世の受様の職務は城の収支に関わる経理で
日本の会社員だった受様はその知識を活かして
職場の雰囲気改革にも成功した事で
ますます攻様の目を引いてしまうのです。
攻様は兄王に抗したい一派への反発から
その優秀さを部下に隠して行動していますが
受様はそんな攻様の秘密に気づいてしまうのです。
攻様と受様の恋愛を軸にしつつも攻様が抱える懊悩や
受様姉の抱く疑惑、権力を狙う貴族達の思惑など
2人を取り巻く人々の駆け引きが上手く絡んでいて
攻様が受様を恋人とするまでドキドキ&ワクワク、
とても楽しく読ませて頂きました。
火崎先生の描く受様はいつも攻様よりも男前なのですが
ツンデレタイプは珍しく、それにも萌えさせて頂きました♡
初めましての作家さんです。お名前はよくお見かけしてました。
異世界転生で前世の記憶と価値観で王弟殿下に溺愛されちゃう?
前世での大志の姿勢や好きなタイプやオタク姉の影響が、転生してもしっかり筋が通ってましたね。
本当は優秀なのにふらふらしてる振りをするオリハルトが許せないリオン。
自分に言い寄るのも甘い言葉も愛の告白も信じられない。
オリハルトがそこに至るまでに何をされたのかを悟ってさらに怒りをわかせて。
オリハルトが王弟なのにビシビシ意見するリオン。
そしてオリハルトに力と勇気をあげて覚悟を見せられ。なのに、え〜!そりゃないよ!もうオリハルトが可哀想。なに対抗しようとしてるの?
でもリオンの思考回路をオリハルトに読まれて逆に美味しくいただかれましたね。
受けが乙女じゃなくて、合理的で芯があって、なかなか王子様になびかない、どころか振り回すところが新鮮でした。
攻めにここまでされても簡単にはよろめかない、どころかお試し?なんて何様?なところですが、リオンは何もかも初めてですもんね。
恋人になっても塩対応なところもリオンらしいです。