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あぁ〜…これ好きですー!!
時代物好きなので、その設定だけで評価プラスαしちゃいたいところなんですが、ひいき目無しにしても面白かったです。
健気な清(キヨ)と、清に一目惚れし妻に迎えた無愛想な軍人・正嗣との恋物語は、テイスト的にはしっとりと控えめであるにも関わらず、ドキドキと溺愛がたっぷり!
特に注目すべきは、寡黙で無愛想な正嗣のデレ。清以外にはスンッなのに、清にだけはデレるの最高かよぉぉ〜…!と、畳の上でドッタンバッタン転がり回りました。(良い運動になった 笑)
そんな硬派な正嗣のギャップにニヤニヤしながら、どんな環境に身を置いても健気で前向きに頑張る清の姿に勇気と元気をもらった一冊でした。
舞台は明治時代の遊郭の妓楼。
下働きの清が、妓楼で会った正嗣にお酌をお願いされて…という出会いから物語が始まっていきます。2度目の出会いで身請けされ、正嗣の内縁の妻として迎えられてしまうので、ちょっとしたシンデレラストーリーです♪
身請け後、舞台は遊郭から正嗣実家へと移ります。
裕福な呉服屋の次男ということと、男が妻に!?という衝撃発言で、清は使用人たちから無視されたりするんですけど、辛くても悲しくても正嗣に心配かけまいと頑張るんですよー…(涙)
その上、偽装身請けのガセネタまで掴まされて精神的に落ち込んじゃう清。…予想できていた展開とは言え、読んでいて苦しいです。
正嗣の方はというと、清が家に来てから嬉しそう!正嗣は、めちゃくちゃ優しいしブレないしカッコいいです。
清が身体を壊せば寝ずの看病。甘いセリフも惜しみなく与えて、私の心臓もハートの矢で撃ち抜かれて大変でした。(さすが軍人、腕前が見事なり)
こんなに正嗣に愛されていても、外野からの不安な情報は無くならなくて、清の心の中に嫌な気持ちはくすぶっています。…何というか、清の正嗣への信頼や愛を試されているように感じました。
だからこそです。
終盤、清から正嗣への盛大な告白シーンにはジーンと胸が熱くなりました。
今まで、知りたいこと聞きたいことも飲み込んで我慢していた清の一代決心の大告白は、夫婦としての第一歩だったかなと思いました。やっぱり思ったことは言い合わなきゃなのよ〜
この作品で良いなって思ったのは、清の前向きな行動です。小さな幸せを見つけては「今日はいい日だ」と言い聞かせる、彼の一種のまじないのような考え方なんですけど、とっても素敵だなと思ってて。
毎朝正嗣から金平糖を一粒貰い、「金平糖貰ったから今日は良い日」って言って、ツラくても耐えて頑張るんです。健気すぎる…
金平糖で繋がる夫婦の絆に感動の嵐でした。
そういう意味では、生き方についても色々と考えさせられた作品でした。私も簡単にヘコたれず頑張ろう(笑)
昔の時代なので婚姻制度がなく、内縁の妻の関係にしかなれないけど、2人は立派な夫婦です。正嗣家族の関係も清が来てから良い方に向いたし、清は立派な羽田家の一員です。
あの時代にしたら、正嗣の愛情表現は日本人男性では珍しいものだったはず。それを惜しみなく清に捧げる正嗣の愛情は最高だと言わざるを得ません(^^)
読んだ後の幸福感がいつまでも続く素晴らしい物語でした。超おススメです!
作家様買いです。
遊郭でうまれ育ち、下働きとして働く清。
ずっと遊郭で生きていくしかないと思っていたのですが
ある日お客さんとしてやってきた軍人の正嗣と出会ったことによって
人生が一変していきます。
清は健気不憫な子で、読んでいて所々泣いてしまいました。
こんなに良い子だから幸せになって欲しいと思ってたのですが
正嗣と出会ったことによって、少しずつ幸せになっていきます。
最初は正嗣の家の使用人たちに冷たくされる清。
それを正嗣に一切言わず耐える清。
胸が痛くて仕方ありませんでした。
そんな中で色んなことが起こります。
正嗣はいい意味で不器用なので
清にちゃんと正嗣の気持ちが伝わってなくて
そこにまた切なさを感じました。
正嗣も正嗣で、清の気持ちを勘違いしてて
自分の気持ちを言葉にする大切さを改めて学びました。
途中すごく辛くて切なくて
この作品を読み終えるまでに何回泣いたかわかりません。
でも最後はハッピーエンドでした。
本当に良かった(*´ω`*)
温かさも切なさもある素晴らしいお話でした(*´ω`*)
明治か大正時代を背景。金平糖を調べながら読んで楽しかった。
金平糖はポルトガルから伝来した菓子「コンフェイトス」。
日露戦争の保存食として機械で製造されるようになっても、製造に二週間かかる高級品。・・だから、一粒を座敷で拾って清は大喜びしたのか、と納得。
主人公の清:17才 自分の美貌に無自覚な健気。
母は、遊郭の花魁「朝露」。
身請けできない男と恋をして産んだ清は 母親似の美貌。
母没後、遊郭で下働きとして育つ。
金平糖を一粒拾った日に、羽田に出会い、
あっという間に身請けされて、内縁の妻になる。
羽田正嗣:24才
大きな呉服屋の次男、病弱な兄が店を継ぐので、軍に入隊した少尉。
直観で決める行動派。清に一目惚れ。
ネズミの死体を誰が放り込んだのか・・すぐに検討がついてしまう。
挿絵が漫画調
結末が呆気ない、
でも健気な主人公が幸せを掴む、シンデレラ物語で読後感は良かった。
海野先生の現代物が大好きなもので、時代ものはどうかなぁ?と思っていたのですが、こちらも変わらず最高でした!
たまーに明治大正もの、読みたくなるんですよねぇ。
海野先生の文体が本当に好きで、何はともあれ金平糖を食べたくなりました笑
ストーリーの半分以上、受の清が延々と攻の正嗣との関係について悩んでいます。
本当に自分は愛されているのか、後継問題を解決するために連れてこられただけなのでは…?と聞けば解決するような話ではあるのですが、清は1人延々と悩み、その言動から正嗣に誤解されてしまうことも。
私はこう、受と攻のコミュニケーション不足からくるすれ違いが大好物なので、内心もっとすれ違え!!と思いながら読んでました。
やっぱり薄幸の受が攻といっしょに幸せな道を歩み始める話は何度と読んでもいいもんですねぇ。
挿絵も可愛くって、コミカライズも読んでみたいなぁと思いました。
アワード投票締め切りギリギリに読み終えることが出来て良かった…!
海野先生のお仕事もの、現代ものが大好きなんですが、時代もの自体がそこまで好きではなく、手に取っていなかったこちらの作品。
今回ノミネートされていたことで「やっぱり読まなきゃ!」と決心することができ、読んで大正解でした◎
身悶えするほど萌えた…!
まず、八千代ハル先生のイラストの美しさたるや。
二人の唇が触れ合いそうで触れ合っていない、キスする直前の一瞬を切り取ったかのようなイラスト。
そこにこぼれる色とりどりの金平糖がまた綺麗で可愛くて…
いつまでもうっとり見ていられる表紙に、感謝しかありません✨
そしてそして、内容の方もですね、萌えが詰まっておりました…
明治もの、いいわ。。とうっとり。
軍人、というより「軍人さん」と”さん”を付けて呼びたくなってしまう、言葉少なだけれど優しさに溢れた軍人さん攻め、正嗣 × 遊郭で無給で下働きする不憫受け、清(きよ)。
もう、特にきゅーん!としたシーンがありまして。
身請けされ、街に一緒に服を買いに出かけて雨に降られる場面。
外套にそっと清を包み込んでくれた正嗣の表情は飄々としているのに、心臓が早鐘を打っているのですよ…!実は耳も真っ赤で熱くなっている、というね。
清のことを想う気持ちが隠せずドキドキしている正嗣の様子に、こっちも一緒にドキドキきゅーん…でしたよ。。(⸝⸝⸝°◽︎°⸝⸝⸝)
お互い一目惚れで、正嗣もしっかり言葉にして伝えてくれてはいるものの、色々な誤解から「自分は後継問題の駒として手許に置かれているだけなのでは」と気落ちしてしまう清。
それでも、伴侶ではなく奉公人としてでもいいからどうしても正嗣のそばにいたい!と当主に訴える健気な姿に涙、涙…
これからも毎日金平糖一粒、いや何千粒にも値する愛の言葉をもらい、心穏やかに甘い甘い生活を続けていってほしい、きっとそうなるよね…と、読後しばらく甘い甘い気分に浸ってうっとりしました・:*+.