無表情騎士団長の執着愛に 強気言語学者、蕩ける―

小説

  • 嫌われてたはずなのに本読んでたらなんか美形伴侶に溺愛されてます ~執着の騎士団長と言語オタクの俺~

嫌われてたはずなのに本読んでたらなんか美形伴侶に溺愛されてます ~執着の騎士団長と言語オタクの俺~

kirawareteta hazu nanoni hon yondetara nanka bikei hanryo ni dekiai sarete masu

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表題作嫌われてたはずなのに本読んでたらなんか美形伴侶に溺愛されてます ~執着の騎士団長と言語オタクの俺~

エルムート・フィルブリッヒ、公爵家の次男で第一騎士団団長
フランソワ・フィルブリッヒ、言語オタクだった前世を思い出すエルムートの伴侶

その他の収録作品

  • エルムートとフランソワのその後
  • 水と砂漠の国バルバストルにて

あらすじ

誰もが憧れる男・エルムートと結婚し、人生の絶頂にいたフランソワ。そんな彼に、エルムートは一冊の本を渡し、言った。「オレに好かれたいのなら、少しは学を積むといい」と。渡されたのは、今では解読できる人間がほとんどいない「古代語」で書かれた本。伴侶の嘲笑と嫌がらせに絶望した次の瞬間、フランソワに前世の記憶がよみがえる。なんとフランソワは前世、ありとあらゆる言語を嬉々として学ぶ言語オタクだったのだ。その途端、嫌がらせの象徴だった目の前の本が貴重なお宝に大変身。しかも古代語の解読に熱中しているうちに、なぜかエルムートの態度まで変わってきて――

作品情報

作品名
嫌われてたはずなのに本読んでたらなんか美形伴侶に溺愛されてます ~執着の騎士団長と言語オタクの俺~
著者
野良猫のらん 
イラスト
れの子 
媒体
小説
出版社
アルファポリス
レーベル
アンダルシュノベルズ
発売日
電子発売日
3.2

(18)

(4)

萌々

(7)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
6
得点
52
評価数
18
平均
3.2 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数6

恋せよ夫。頑張れエルムート。

ひゃー。めちゃんこ面白いし楽しい!
ストーリーがとっても良かったです。

このレーベルのファンタジーに特化したところは、いつも振り切っていて面白いなぁと思っています。異世界転生ものが主力のフィールドで、この作品は前世の記憶が甦るもの。この設定を最大限に活かした物語の構築や展開に、ずっとワクワクさせられっぱなしでした。
萌えの供給は文句なし。事件パートも仕組みや謎解明を主軸に読み応えありました。


この作品の見どころは、やはりラブの部分でしょう。思い切りニヤニヤしたし、笑いました♪

どんなお話かと言うと、お互い伴侶に恋していく物語。厳密に言うと「恋のやり直し」なんですが、夫夫なのに恋の再確認をしていく過程が際立つラブコメディーです。特にエルムート…彼の変貌ぶりと恋の昂りはこの作品のイチオシです!


ちょっとばかし作品内容を説明しますと。
まずこの作品は女性が存在しない世界観です。

女性がいないので、跡継ぎ以外の子どもたちは子宮を持つ「ノンノワール」になるための薬を飲みます。そうして男性同士でも婚姻し子を成すことが可能になる。…そんな世界のお話です。

物語の背景はこんなところ。
話を主人公夫夫に戻しますと、彼らはエルムートの一目惚れキッカケで許嫁になります。その後結婚するものの、贅沢三昧でおバカなフランソワへの気持ちが薄れていくエルムートですが…

離婚の2文字が頭をよぎる中、彼がフランソワに渡した一冊の本から形勢が逆転。その本の効力で、フランソワは前世の「言語オタク」の記憶を取り戻し、それまでのフランソワではなくなります。
すると何が変わったか。

エルムートがフランソワのことを大大大好きになっていきます!
贅沢をやめ見た目もそっけなくなり、何より研究熱心なフランソワに恋をしていくエルムート。元々フランソワを好きだった故に、もっと好きになっていくエルムートの溺愛と執着は留まることを知りません。

そんな急に気持ちと態度が変わって自分勝手な。とエルムートに少し呆れましたけど、その後自分の態度を反省するシーンもあり…作者さんの抜かりない対応に感心しました^^


フランソワはエルムートに嫌われていると思っていて、エルムートもフランソワに嫌われていると思っている、この2人の勘違いと根っこにあるドキドキバクバクのウブな恋がすごーく面白い。大人の不器用な恋にニヤニヤ砲炸裂でした〜

して。この2人、結婚してるのにエッチもしてないので、お誘いもお受けするのも一筋縄じゃいかない。多少のジレモダ感がありますが、そのやりとりすら面白かったのであまり気にならず、その時がくるまで期待いっぱいで待てできました♪


いきなり博識になってしまった伴侶に、あわあわしてしまうエルムートの情けない姿(ちょっと攻めザマァ的な)と、バリバリ古文書を解き明かし国の有事にも立ち向かうフランソワの対比が最後まで楽しかった一冊。
夫夫なのに夫夫らしからぬウブで可愛い反応をたくさん堪能させてもらいました。


女性がいない世界なら、BLじゃなくない?と考えてしまう作品かも知れません。
BLは最近多種多様化めざましく解釈の分野になってきている印象なので難しいなーと思うけど、面白いもんは面白いのよ〜

2人の恋を思い切り楽しみました(^^)v

1

不器用カップル

面白かった。
オシャレ命で浪費三昧の受けと、朴念仁な騎士団長攻め。攻めが嫌味で贈った古代語の本がきっかけに受けの前世の記憶が蘇る。

前世はまあまあ変わり者なコミュ障系研究者だったので、記憶が戻っても強請るものが宝石から本に変わっただけなマイペースお坊っちゃんのままだったのが面白かった。小首を傾げてキュルンと可愛く古代語の本を強請る受けがあざとくて可愛い。攻めには恋する乙女なのにそれ以外の人達には強めの女王様気質なのも可愛い。攻めのことをカッコイイと思っているけど、同時に可愛いとも思っているところも萌える。

そして急に古代語に目覚めた受けを観察しているうちに攻めにも心境の変化がありなんとか歩み寄れるように。口下手すぎて夫婦関係が最悪だったのを反省してからの攻めの素直な甘々モードがとても良かった。とても真面目だから恋のアドバイスを素直に聞き入れて実行したり、受けに好かれようと一生懸命で可愛らしい。国王との会食を控えて、受けに「化粧は鎧だ」と教えて貰った時に「オレも化粧すべきだったろうか」と呟いてる攻めも素直で可愛い。その後何か重要なイベント前には化粧代わりに受けに香水を選んで貰ってるのも可愛かった。受けの愛に感激して滂沱の涙を流すシーンも好き。

二人とも奥手すぎてデートのお誘いに照れたり、キスから全然進展しなかったりなのも微笑ましかった。

幼少期の二人のエピソードとか、受けの知らぬところでライバル達に決闘を挑んでいたりしたエピソードも微笑ましくて好き。

0

両想い夫夫なのに拗れています

今回は第一騎士団団長と騎士団長夫人のお話です。 

両想いだと知らぬままで結婚した2人が
前世を思い出した受様の活躍で真実の夫夫になるまで。

千年以上前からこの世界の人間には女という性が
生れなくなり、男同士の婚姻が普通になります。

貴族社会では跡継ぎの長男とスペアの次男以外は
第二次性徴期を迎える前に子宮を作る薬を服用して
他の男に嫁げる身体のノンノワールとなります。

伯爵家の五男である受様もノンノワールで
5才の時に公爵家の次男の攻様に求婚されます。
受様は自分の可愛いから攻様に好かれたのだと思い
攻様のために美を追求して育ちます。

そして先月、
第一騎士団の騎士団長である攻様の伴侶となりますが
と対でも己の美のために在を浪費したため
攻様は受様に優しくありませんでした。

しかもイヤリングを強請った受様に
攻様が贈ってきたのは古代語の本だったのです。

長く続く隣国との戦争で古代語は失われて久しく
読めもしないのに高価なものを送られた受様は
そんなに嫌われているのかショックを受けます。

それでも泣く泣くページを開いた受様は
突然、言語オタクだった前世の記憶を取り戻すのです!!

なぜ記憶が蘇ったのかはわからないものの
ありとあらゆる言語を嬉々として学んだ記憶により
受様は本の解読に没頭することになります。

帰宅した攻様は最初
受様の行動を当てつけかと思うのですが
書斎の受様は素顔で真剣に書物に向かっていて
その姿にドキッとしてしまいます。

しかも声をかけるとバッっと明るい表情を見せて
「古代語の読み方を解き明かした」と言い
精霊の呼び出して見せたのです。

その上受様に次に送られるなら
古代語の辞書が良いとまで言い出して!?

WEB小説サイト「アルファポリス」連載の
Web小説を改題、加筆しての書籍化で
初恋相手の攻様と結婚した受様の
異世界転生ファンタジーです♪

受様が前世を思い出した事で
今世での自分と攻様との関係を変えていく展開なのですが

受様が言語オタクとい設定がとても面白いのですが
単純に読めない本を読みたいだけの受様の行動が
受様を取り巻く人々の考えを次々と変えていき
攻様も受様へトキメキを思い出してドキドキ、

魔術に通じ魔王を討伐したとされる聖女伝説から
王家が秘匿し続けた魔王討伐の代償、
魔王復活の予兆までもを読み解いていく受様ですが
それが受様の危機を呼びハラハラMAX!!

お互いをおもいながらもすれ違っていた2人が
名実ともに大切な伴侶となるまで
とっても楽しく読ませて頂きました♪

最初男しかいない世界? と思いましたが
それにもちゃんと理由付けされていて
伏線張りがお上手だなと思いました。

0

ほぼ神評価です!

凄く上手くて読みやすい文章だと思っていたら帯に受賞作と書いてあり納得でした。

最初はですねエルムートに冷たくされるフランソワが可哀想で、切なくさえなったんです。そこからの前世を思い出してからの逆転劇が凄く面白く感じました。言語オタクに共感さえしました。逆境を逆手に取って有言実行、そして仕事を得て逞しく生きるフランソワの生き方が小気味良かったんです。

また生き生きと仕事をしながらも、エルムートを思って一喜一憂するフランソワの切ない思いにキュンキュン来ました。

こんなに上手く行ってない2人がどうして結婚したのかが謎だったのですが、文章が進むに従って彼等の婚約から結婚までのエピが明らかになって、お互いに出会った時から好意を持っていた事を知るんです。

純粋な好意が歳を得て行くに従って、お互いに他者の都合や感情に翻弄されてすれ違いが起こってしまうんです。

それがフランソワが前世を思い出したことがキッカケで身なりに構わなくなり、素朴で愛らしかった時代の頃の彼をエルムートが思い出して再びその頃の思いを思い出すことになります。

エルムート視点でも語られるので、2人のすれ違いが凄く焦ったくて萌えました。

自分の行動が足りない事でフランソワを誤解し、彼に酷い態度を取っていた事を後悔するエルムートが男らしく、フランソワを溺愛するようになって行く過程はお見事でした。

また、言語オタクの知識を駆使して国を襲った厄災の謎を解き、フランソワを利用しようとする悪意をも機知に富んだアイデアで逃れていました。

すんご〜く面白いんですよ。女性の居ない世界感も最初は引っかかってましたが、後に理由を知ると納得でした。

ただですね。女性が居なくなってから千年経った世界なので、女性という概念が無くて女性の代わりのノンノワールという存在が居るんです。

このノンノワールの彼らが化粧をしたり着飾ったりする様子がほぼ女性なんですよ。
この辺が凄く引っかかってしまって萌2にさせて頂きました。

0

なんかそうじゃない感

お互い大好きだった相手と結婚したはずなのに…、フランソワはエルムートに一ヶ月でもうこんなに嫌われて…。
フランソワが美を鎧として極めたのはエルムートのためなのに…。それをあげつらわれ究極の皮肉で返されるとは。

結婚してからお互いを知りまた恋に落ちて愛しあう二人でしたね!

エルムートがまるで夫心をわかろうとしてなくて、機微にも疎く頓珍漢でちょっとがっかり。やっと少しずつフランソワのことを理解し自分の仕打ちがいかに酷かったかを反省して良かったです。しかも後半や短編では素敵な旦那様に育っていきます!

前世の言語オタクが今世ではオタクを極めたら聖女になっちゃった?
国がフランソワに丸投げしすぎな感が否めません。思考停止状態では?

解決もぱぱーっと。
なんだかトンチみたいな概念魔法ですね。
魔王退治がこんなにあっさり?数行で終わっちゃうなんて〜。
第一王子がまともで良かった。

ロマンチックな初エッチに憧れてたフランソワ。そうだよね、あんな言い方ひどいよね。もう本当に盛大にすれ違ってましたね。でもお互いがお互いの魅力の対象なのも良かったです。

盛りだくさんな内容で魔王討伐までと夫夫の関係の修復と読み応えがありました。
が、なんかそうじゃない感が残りました。
エルムートの頑張りの明後日へ向かうところや、考えや言葉が足りないところとか。
国の重鎮たちのフランソワへ全てを押し付けるところとか。
短編の同盟国でもそうですが、聖女ならなんとかしてくれる?な考え方とか。

あとタイトルの通りなんだけどそのままのタイトルすぎ

0

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