どうか、俺を嫁に貰ってください

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表題作北の土地神と桃の嫁入り

キタ
冷酷な化け物を装う極寒の地の土地神
モモ
珍しい男体の桃の花の精霊

その他の収録作品

  • 北の土地神と桃の祝言
  • あとがき

あらすじ

土地神とその嫁の、じわじわ、ほこほこ、涙が出るほど幸せな日々
オール書き下ろし!◇

「んー……こんなふうにさ
デートしたり、話したり、卵焼きの味を知ったりして
そうやって、ちょっとずつ夫婦になっていこうねぇ。俺たち」

花の精霊は土地神に嫁いで、その土地で花を咲かせてもらうのが幸せであり役目。
珍しい男体で嫁き遅れてしまった桃の花の精霊モモは、北の果ての土地神に嫁入りする。
冷酷で根暗と噂される夫の神キタは、実際には陽気で笑顔がまぶしくて、
寒い国の神のくせにサーファーで、
モモの丸ごとぜんぶ大好きで可愛いと言ってくれて…!
この幸せがずっと続いてほしい。でもモモの体に異変が…?

【人物紹介】
モモ/
花の精霊としては珍しい男体で、長年嫁に貰われず、自分に自信がない。
でも一生懸命な桃の花の精霊

キタ(北の御方)/
恐ろしい姿を装っていたが、実は陽気で一途な極寒の地の土地神。
趣味はサーフィンとモモを愛でること

作品情報

作品名
北の土地神と桃の嫁入り
著者
伊達きよ 
イラスト
コウキ。 
媒体
小説
出版社
リブレ
発売日
電子発売日
ISBN
9784799762264
4.4

(77)

(48)

萌々

(22)

(2)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
9
得点
337
評価数
77
平均
4.4 / 5
神率
62.3%

レビュー投稿数9

泣き笑い

ネタバレありです。


物語の冒頭、桃の花の精霊(モモちゃん)が不憫で、それがモモの性格を形作ってもいるのだけれど、続く北の土地神様(キタさん)からの溺愛パート、愛がむちゃくちゃ大きくて、ああ良かったねー!からの…というお話。

キタさんとモモちゃんの口調の落差になんじゃこりゃと苦笑いしながら電車の中で読んでいたのは失敗。泣かされたー。ハピエン保証と信じているけど鼻水が止まらん。

あと個人的に、モモちゃんのセリフ(特に寝室での)がツボ。昔のエロ小説に出てきそうな丁寧語であんなこと言われたら、キタさんでなくても「ぎゅん」として気分は変態エロ親父になってしまう。

大丈夫、ハッピーエンドです。

「初夜」の後、モモちゃんが嫁として口上を述べ、キタさんが神としてそれを受け入れるところもすごく好き。
本来、嫁入りの時に交わす言葉なのだろうけど、嬉しいこと哀しいことを乗り越えて、このタイミングでというのがなんとも。というかキタさん、ちゃんと神らしく話せるのね、当たり前だけど。

伊達さんのお話、今回も大好きでした。

4

わかってはいたんですが、想像以上でした

溺愛攻めスキーなので、疲れたときに読もうとあたためておりました。
が、とんでもなくよかったです。

とにかく泣きました〜

パリピな神様が溺愛で健気な受けが花の精なんてよすぎですよね。しかも北の神様なので花にとっては過酷。力が足りなくてどうなるのかと思ったら、消える?!枯れるし消える?!
キタ様の想いとモモの想いの思いやり合いがよすぎてもう涙涙でした。

ほんとに消えたァァァ!と思ったらチビモモ降臨。
コウキ。先生の描くチビちゃん大好きなんです。可愛くて可愛くて‥プニプニのほっぺに短い手足、大きい頭。幼児のかわいいところをちゃんと描けるのはうまいな〜って思います。

全体ファンタジーですが設定が複雑ではないし、説明も長々とないのですごく読みやすいと思います。

チビモモとモモの意識のところはすごかったです。文章で映像を書くとこう!という感じで、わたしは読みながら頭の中で映像を作って読む人間なのですがどういうこと?となるシーンが一切なくてすごかったです。

モモが弱ってから花園に行くシーンや花園から戻ってきて離れ離れで暮らすことを考えるシーンはタオル用意しないととんでもないです。

受け攻めの髪の色は正直逆のほうが好みなんですが、大好きなコウキ。先生のイラストで全部ぶっとびました。モモからのほっぺにチューのイラストは可愛すぎる‥!!

3

イチャラブからの感動

 キタ(攻め)が想像の斜め上のキャラだった。テンションとワードチョイスと喋り方がザ・チャラ男。
 モモ(受け)が自分のコンプレックスに思ってるところも、丸ごと認めて褒めて溺愛する良い男。というか、モモのどこがダメなわけ? というスタンス。モモの自己肯定感を高めてくれる。
 キタ視点で書かれるファーストコンタクトのエピソードの、うっかりキュンとしちゃうキタも純粋なモモも可愛い。
「モモちゃんが花を咲かせたいって思う限り、いくらでも力を注ぐよ」ってセリフにキュン。

 咲かせるのに向いていない土地に花を植えたから、モモを長生きさせるために溜めに溜めてた神力を注ぎ続けるけど、モモの方が限界で穴のあいた容器に水を注いでいる状態になる。
 イチャラブハッピーで終わるかと思ったら、シリアスシーンで涙。

 初エッチがめちゃくちゃえっちです。(エロ度ではなく)

2

No Title

雪虫ほわほわ…とにかく癒される雪虫。わたしもほわほわ見たい。キタさんの大きな大きな愛とモモの健気な姿に心を打たれました…。途中切ない展開で胸が痛かったけど素敵なラスト。コウキ。先生の挿絵がまた素敵

0

雪虫可愛すぎか

人のそばにある神の世界のお話

桃の精霊で珍しい男体のモモ(受け)は精霊の主目的、自分の花を咲かせることを夢見て今日も土地神に嫁入りを打診していますが、良い返事はありません。そんなモモに北の土地神がお似合いと他の精霊が揶揄いまじりに教えてくれます。
化け物のような容姿だと評判の最北のの土地神ですが、なんとしても自分の花を咲かせたいモモは嫁入りの打診を手紙に認めます。
すると、なんと了承の返事が。
喜んで嫁に行くのですが、嫁入り日時を伝えて間違えて凍死寸前になるわ、土地神の部屋で寝こけてるわ、助けてくれた北の土地神を別人と勘違いするわと散々な失態を重ねてしまうのですが、自分のことを「キタさん」と呼べと気安い態度をとる北の土地神は陰気で冷酷という噂とは真逆のチャラい人柄で驚きます。

最初から好意全開のキタさん(攻め)に戸惑うモモは大切に大切にされ速攻モモの花を咲かせてもらって幸せいっぱいで、今まで男体だと揶揄われて自信のないモモが自己肯定感を高め、きれいになっていく姿がとてもほのぼのしていてとても良いです。
ただ、なぜこんなにキタさんがモモに対してこんなに好意的なのか不思議に思いながら読んでいたのですが、話が進み理由も分かり、2人で幸せにと思ったところで試練が訪れます。

もう読んでいて辛くて、きっとなんとかなると思いながら読んでたのに、どうしようもなくなってしんどくて、でも心を決めたモモは強かった。神の知らない奇跡が起きたのではないかな。
ハッピーエンドになった時は本当に良かったし、危機的状況になった時は読んでて辛かったけど全体的にはほのぼのしていて幸せな気持ちになれるお話だったと思います。

キタさんは南の土地神とかと比べてとても人間味があって人間界に染まってて、スマホとか使いこなしてて神様っぽくなくてびっくりでした。だからこそ他の神と違ってモモを思いやれるのでしょう。

そして、キタさんの御使いの雪虫が本当に可愛くて脳内アニメにすると絵面が本当に楽しいかったです。2人と雪虫と末長ーく幸せにねと思って読了しました。、

0

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