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表題作レトリック

須藤 蓮
高校生,Dom
伊達御門
高校生,伊達グループの御曹司,sub

その他の収録作品

  • non rhetoric(描き下ろし)
  • カバー下(あとがき)

あらすじ

Domとして、そして伊達グループの後継者として育てられた御門。だが中学生の時検査でSubと判明してしまう。ある日、病院で同級生の須藤と遭遇。苦しむ須藤を助けようとするが実は彼の性別は……!?

作品情報

作品名
レトリック
著者
山田ノノノ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403668692
4.3

(447)

(273)

萌々

(110)

(42)

中立

(12)

趣味じゃない

(10)

レビュー数
54
得点
1943
評価数
447
平均
4.3 / 5
神率
61.1%

レビュー投稿数54

物語もキャラクターも台詞も演出も全て素敵

ドラマCDを聴取したので再読しました。
併せて味わうことで、より深くこの作品の世界に浸ることができ、想いを知ることができると思います。

名門伊達の跡継ぎとして育てられている伊達御門は実はSubで、しかし、薬でコントロールしつつ、Domとして生きています。
いわゆる陰キャ、いじられ、いじめられキャラの須藤蓮は、欲求の強いDomで、子どもの頃に意識せず発したコマンドによって友人を従わせてしまったこと、友人に恐れられてしまったことから、おどおど、後ろ向きな性格になってしまっています。

そんな2人が出会い、最初は人助けでプレイをし、その後、交流をしていくようになります。
2人の思惑は違うけれど、恋愛関係ではないけれど、お互いに敬意を払って過ごしていく様子が素敵です。

そんな2人がこっそり交流しなければならないのは、御門が名門伊達の跡継ぎとしてDomらしくしていないといけないから、ダイナミクスによって正直にしていられないからです。

息子がSubであると知ってから、一貫して「治す」という言葉を使い続け、息子がSubであることを受け入れない母親が怖いです。母の愛だけではない歪んだ思惑と行動、特に後半、息子があきらかに体調をどんどん悪くしていっているのに、それでもDomにならせようとし続ける思惑と行動には寒気がしました。
もう1人、同じ年の一族の青年、林の考え、言動もかなり歪んでいて怖いです。上昇志向があるのはいいことだけれど、御門を攻撃する様子、自分を正当化するような言いぶりには寒気がしました。

ダイナミクスに振り回されている主人公たち、ダイナミクスに振り回されて主人公を傷つける脇キャラたちにより、物語がより重たく、深くなっていきます。
読んでいて切なく、苦しく、なっていきます。

後半、救済とハッピーエンドに向かっていく演出がとても素敵でした。
カラーページの差し込みかたは、御門の見たもの、感じたものを、読者にもより鮮明に伝えてくれていました。

また、御門が「好き」に気づくところ、気づいた「好き」を相手に伝えるところも、永久凍土から出てきてほわっとほどけて、溶けて行ったような、そんな気持ちにさせられました。

ハッピーエンドのその先の未来の様子についても、ほんの少しのページと台詞だけで、御門の成し遂げてきたことが強く伝わって感動しました。
特に物語の最終ページの、さらにその先、本来は作品情報などだけが明記されるページに、ひとこと、そしてEndという文字が入るという演出には鳥肌が立ちました。

ストーリーもキャラクターも素敵ですが、心に響く台詞もたくさんありました。
特に御門が、祖母に対し、覚悟と強い決意を持って表明した台詞は、自分の身の回りのことにも言えることだとハッとさせられました。
「Sub、Dom、性別や環境に関係なくチャンスを与えられる、それが当たり前の社会を作りたい
そのためにまず、俺が伊達グループで体現してみせると決めたからです」
たくさんの想いがこもっているのが伝わってきて感動しました。

0

No Title

全体的に良かったです

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心に刺さりました…………。

短め、語彙力皆無で申し訳ないのですが、

私がのBLで好きなところをぎゅっと詰めた作品です。
2人の人生が変わる場面を丁度いいスピード感で描かれていて感情移入がしやすく読み終わった頃にはバケツ一杯分の涙が布団に落ちていました…。

ひとつひとつの単語の選び方も大好きで、レトリック、許して、ちゃんと…などなど、優しい言葉から強い言葉まで言葉選びのセンスが心に刺さります。

そして、単行本で買ってよかった…。
表紙を開いた後の綺麗な絵が本当に好きです…………。

私は単行本をおすすめします。

0

優しいドムサブ

幼い頃の出会いをきっかけに、御門くんを好きになり、思い続けていたDomの須藤くんの愛がとても優しくて一途。だけどHの時はDomらしく、雄味があってよい……。
そしてSubの御門くんの人格が素晴らしい。周囲の期待に腐ることなく応え続ける。傲慢さの欠片もなくて、優しくて真っ直ぐ。閉じ込められた御門くんを須藤が助けに来るシーンでは、扉をこじ開けようと手を痛めた須藤を真っ先に労ったり、自分の身体がボロボロでも大丈夫か?と声をかけたり。身体に負担が大きい薬を使うことを強いられるのだけど、自分のためではなく、Subに生んでしまったと嘆くお母さんのためなのが泣ける。
絵がホントに良くて、御門くんの真っ直ぐな人柄を表す綺麗で意志の強い瞳が印象的でした。

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また号泣した

「跪いて愛を問う」と繋がっている部分もありとても素晴らしい作品でした!
また描き下ろしでのDomとSubの偏見というものがなくなってからの学生のセリフ、御門くんの年老いた後ろ姿でもう涙腺が...
とにかく号泣必須の最高の作品でした!!

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