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表題作愛を食べて生きている 上

イオリ,プロジェクト被験者
スズキ カナメ,遺伝子工学研究員

その他の収録作品

  • 描き下ろし:bonus track
  • あとがきまんが

あらすじ

性交渉による繁殖が根絶し、
体外受精によるリモート繁殖のみの世の中――。

出生率は増加傾向にあるものの、様々な弊害から
旧式[セックス]での生殖に戻す極秘プロジェクトが始動、
遺伝子工学研究員のカナメはセックスを習得する被検体になることに。

緊張しながら遺伝子データをもとに選ばれた
疑似パートナーを待っていると、
やって来たのはチャラい見た目の男・イオリ。
出会って早々体に触れられ、初めての快感に困惑するなか
流れるようにセックスに持ち込まれ――。


"性的な交渉"が根絶した世界で繰り広げられる、
セックスワーカー×遺伝子工学研究員の
"愛"を知ってゆく物語、上下巻同時発売。

作品情報

作品名
愛を食べて生きている 上
著者
芽玖いろは 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
電子発売日
ISBN
9784801980822
4.3

(70)

(39)

萌々

(17)

(12)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
13
得点
300
評価数
70
平均
4.3 / 5
神率
55.7%

レビュー投稿数13

面白い!

面白いけどカナメのことが終盤まで大嫌いでしたね。ルックスもヤクザのフロント企業の社長みたいだと思いながら読んでいました。www
あのメガネと服装のチョイスが印象的でした。

特にイオリが受精卵クローンと知った時のカナメの拒絶と興奮具合と、彼のイオリへの暴言に反吐が出ました。本当に自分勝手だなと。

イオリに罪はないでしょって思ったし、仲間であるリセが怒るのは当たり前だと思いました。ここで疑問に思ってしまったのがクローンを人間扱いしてないカナメの思考でした。

この作品がコロナ禍で産まれたからならではの面白さもありましたが、カナメの真面目で正義感が強いけど、見たことしか信じる事が出来ない未熟な人間生が不快だけど面白かったです。

そして施設の裏側でひっそりと誕生したイオリやリセ達の方がよほど人間らしいし、感情も豊かで彼等の抱えているものが切なく感じました。

芽玖いろは先生凄いものをぶっ込んで来たなと思いました。

最後にはカナメがイオリに愛の告白をして、プロジェクトに関係なくセックスしていましたが、擬似パートナーではない関係になれるのでしょうか?この先がとても気になります。
上下巻同時発売で良かったです。

5

純愛

斜め上の設定だけど描いているのはまさに純愛。さすが芽玖いろは先生。何でも描けるんだよってことを惜しみなく発揮されている上下巻でした。
体細胞クローンや受精卵クローンなどという遺伝子工学の基礎知識はいるかもしれないけど、そこをすっ飛ばしても大体わかる気がする(多分)
イオリの孤独がひしひしと伝わってきました。愛されたい、けど自分は愛されないって諦めている感じ、愛されたいって人一倍思っているのに自分からカナメに愛を注ぐ姿が神聖。そして見た目はホストでチャラくてどエロい。このギャップにやられた!ってなりました。王子様だった。
カナメ研究員はイオリの愛を注がれて愛を知る、そして愛の本質を体験してイオリを逆に愛で包んで救済までしちゃうお姫様でした。そして堅物童貞しょじょ研究員だったのにどエロくなった。体も愛されて開花。
セックスを描くのがすごくお上手な先生ですがさらに磨きがかかっていた感じがします。
純愛からSFまで本当に幅広い表現ができる先生、独創性があって且つBL的にもたぎる。素晴らしかったです。

2

ストーリー重視

上巻のみのレビューです。

作品設定は、某コ○ナが思い浮かぶな…と思っていたらあとがきにしっかりと書いてありました。

とはいえ、重いストーリーになっています。
そして上巻は凄く気になる終わり方をしています。
一応、カナメは告白しますが全然問題解決していないので…、なので上下巻揃えての購入・読まれるのが良いと思います。

イオリがまさかの…でびっくりします。

エロはラブラブでエロいですが、設定を抜かせばシリアスなお話なのでストーリー重視の方にオススメ。
ボーイズラブの“ラブ”をしっかり考えるお話です。






紙本購入
修正は白斜線沢山です。

2

セックスによる愛

イオリ×カナメ


シリアスなお話だけど、
上巻の前半はコミカル要素も面白さと、
後半からは切なさとシリアスな展開が絶妙に絡み合っている。
笑いと感動のコンボが待っていということです。


未来社会が舞台の斬新な設定で、
セックスによる繁殖が
体外受精に置き換わった一方で、
出生率は増加傾向にあるものの、
人の平均寿命が低下しているから、
セックスでの生殖に戻すプロジェクトが発進する。

さらに、この社会では愛情と生殖が切り離されているため、
感情や愛が薄れてしまうという問題も浮かび上がっている。
人々の欲求や本能はどう変わるのか?
関係性や愛情の形はどうなっていくのか?と考えさせられるのだ。


物語は遺伝子工学研究員のカナメが、
セックスを習得する被検体になることから始まる。

映像しかセックスを知らなく、
まったく性的な知識のないカナメが、
遺伝子データをもとに選ばれた
疑似パートナーセックスワーカーであるイオリと出会う。

イオリは見た目はチャラな感じだけど
彼との優しく刺激的なセックスにハマってしまう。

初心者のカナメがセックスを知っていく過程がツボで、
身体が開発される中で知らなかった快感を発見して、
彼の性の人生が一変して戸惑う様子や、
どんどんイオリのことを好きになる姿にも目が離せない!

そして、イオリの正体が明かされる。
イオリの正体と彼の運命のこだわりが、
2人の関係がどうつながっているのか?
超気になるよね!

イオリの幼馴染であるリセの登場も、
ますますドキドキ感が増してくれる。

カナメとイオリが、
お互いの気持ちを大切にするからこそ、
身体を通してますます感じるようになる。

そうした中で、
これからは愛の発展に焦点を当てると思う。

2人が心を通じて「愛」を知り尽くしていくのだろうね?

1

繊細な絵柄と、そこはかとなく漂うシリアスな空気がベストマッチ。

作家買い。
芽玖先生作品はすべて読んでいますが、今作品はかなり上位に食い込む素敵な作品でした。
先生の描かれるそこはかとなく漂うダークで繊細な絵柄が大好きなのですが、さらにその絵柄にストーリーがぴったりマッチしている感じがします。そして、今作品もそのイメージを損なうことのない、そんな作品でした。

上下巻同日発売になった今作品ですが、ぜひ上下巻まとめて買われることをお勧めします。上巻だけだと、とんでもない焦らしプレイになること請け合いです。

ネタばれ含んでいます。ご注意ください。



近未来の日本が舞台。
リモートで体外受精させ、子をなすことが一般的になった、そんな世界。
新種のウイルスが蔓延し「種の保存」という意味で始まった体外受精だったが、この新式が一般的になってしまった。
愛し合い、その結果セックスをし子をなす、という方法は旧式と呼ばれ、今では旧式による子の誕生は皆無。

そんな世界に異を唱えているのが遺伝子工学研究所で働く研究員のカナメだ。
彼が旧式にこだわる理由はある。新式では夫婦間と、親子の間に情が育たないという弊害を感じているため。

ある日彼は、研究所の所長に呼ばれ、そこでセックス(旧式)による受精の被験者になってほしいと請われる。新式に異論を持っていたカナメは一も二もなく被験者になることを了解するが、遺伝子データによってカナメのお相手として選ばれたのは女性ではなくイオリという男性でー?

というお話。

マッチング、で初めて会った相手と少しずつ心を通わせる過程の中で二人が恋に堕ちるという設定はさほど珍しいものではありませんが、ウイルスに対抗するために、そして身体の接触を避けるために体外受精が一般的となりー、という部分が非常に独創的で(ある意味今の世相を反映しているとも言えますが)、序盤から一気にこの作品のもつ世界観に引きずりこまれてしまいました。

にしてもですよ。
リモートで体外受精で子をなす、というのが一般的でありながら、旧式で、つまりセックスをするお相手がすぐに見つかるというのはこれ如何に。イオリはセックスワーカーなのですが、なぜその職業があるのか?

という謎を抱きつつ読み進めました。
勃起という自然現象はあるにせよ、自慰行為とかセックスとか、そういうものに価値がなくなっている時代なので、その中で性を売る職業があるというのがなんとも不思議なのです。

「愛情」から子をなすべき、「愛情」を持って子をそだてていくべき、という思想を持つカナメは、旧式の治験者として頑張ろうとするけれど…、というお話に加え、イオリのミステリアスさも加わった展開です。

カナメは過去の経験から愛情の力のすごさを知っているわけですが、そんなカナメにせっせと愛情を注ぐのがイオリ。イオリに対するほのかな愛情と、旧式の研究とのはざまで、カナメはとある決断をするけれど。

イオリの「セックスワーカー」という職の秘密が終盤に描かれていますが、めっちゃ切ない…。イオリが、セックスワーカーをしながら探し求めてきたもの。「自分」の存在に対する葛藤、苦しみ。人が、子をなし、子孫を残し、生存していこうとする、その根底にあるものは何?という壮大なテーマを孕んだ作品です。

出生率を上げるために、という理由で二人の間に濡れ場はかなりあります。
性的な事項に全く無知だったカナメが、イオリに触れられ、キスをされ、少しずつ開花していく様は圧巻。そして、そこに二人の愛情が加わった終盤のセックスシーンのエロさと綺麗さと言ったら、もう、もう…!って感じで萌えしかない。カナメちゃんは、序盤、イオリに抱かれるときにメガネを外しません。それは、彼にとって「セックス」は研究対象でしかなかったからではないかと思いました。それが、終盤はしっかりメガネを外し、五感でイオリを感じようとするその二人の間の愛情と信頼関係にこれまた萌えが爆発しました。

上巻は、二人が想いをつなげるところまで。
が、ここで終わらないとは…、波乱の予感しかしない。

というところで下巻へ続く!となります。

はい上下巻まとめて買わないと、上巻を読み終わった段階で悶絶します。
ぜひとも、上下巻まとめて買われることをお勧めします。

1

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