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表題作穢れのない人 上

木場恭介
神父
秋鷹一郎
元神父,元受刑者

同時収録作品スケープゴート

大津
小学校の養護教諭
吉岡
小学校教諭

あらすじ

「あなたにとって“愛”とはなんですか?」

子供を犯し殺した罪を着せられ服役していた秋鷹 一郎(あきたか いちろう)。
人生に絶望し自殺を図るも、若く誠実そうな神父の木場(きば)に助けられる。
犯罪者のレッテルを貼られた自分にも慈悲深く親切にしてくれる木場。
ずっと探し求めていた幸せ。誰にも責められない穏やかな日々。
そんな救いが、ここにあるのだろうか?

虫飼夏子先生デビュー作『穢れのない人』上下巻が登場!
表題作他、小児性愛者(ペドフィリア)×男性教諭を描いた短編『スケープゴート』も収録。

作品情報

作品名
穢れのない人 上
著者
虫飼夏子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS Baby comic
発売日
電子発売日
ISBN
9784865897470
4.3

(79)

(38)

萌々

(29)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
18
得点
338
評価数
79
平均
4.3 / 5
神率
48.1%

レビュー投稿数18

良い

内容は、冤罪や性犯罪を扱っていることもあり、重いと感じる人もたくさんいらっしゃると思う。メリバ等不穏な雰囲気が好きな方はぜひ読んでいただきたい。表紙が繋がる…というカラクリもあるので、上下どちらも買うのがお勧め。自分は紙派なのでめちゃ感激した。
ここからネタバレ有り
個人的には、秋鷹が朝日を見て全てを赦そうと思うシーンが印象深い。被害者側(秋鷹)が加害者を赦すのは、事件に対し心理的にも区切りをつけるというメリットはあるものの相当難しいと思う。それを、朝日を見ることだけでやってのける秋鷹の心の広さ(?)であったり、被害者による「赦し」が訪れるタイミングの唐突さ、ある意味あっけない瞬間が描かれている点で素晴らしかった。
ちなみに最後に別の短編作品も載っていて、何ならこっちの方が闇が深い。良い作品だった。

0

タブーに切り込んでいく姿勢が好き

 表題作も同時収録作も、一口に面白いと言ってしまうと不謹慎だと受け取られかねない内容でしたが、ストーリーに捻りがあって面白かったので、そこは正直に言いたいですね。木場が秋鷹と何らかの繋がりがあったであろうことは匂わされていましたが、そっちの当事者だとは夢にも思わなかったので、途中で告白されてとても驚きました。100%冤罪だったと知ると、秋鷹の奪われた15年があまりにも重くのしかかってきます。たとえどんな理由があろうとも、他人を冤罪に陥れていい理由にはなりませんし、私は憤りを覚えます。下巻で何が明かされてもそこだけは揺らがないと思うけれど、何か印象が変わるのか、読むのが楽しみです。

 同時収録作は小児性愛者が登場する話。これは非常に難しい問題で、児童が大人に虐待されることは絶対にあってはならないと思うけれど、小児性愛者もなりたくてそうなったわけではない人が大半で、じゃあ彼らは一生好きな相手と恋愛関係を築くことを諦めなければならないのかと言われると、私もその問いに対しはっきりYESと突きつけるのは辛いものがあります。写真や人形で我慢し、生身の子供たちは傷付けることなく、大人を捌け口にした彼はやはり罪人でしょうか。児童ポルノの観点から見れば間違いなくそうだし、私も身近な子供が被害者だったらきっと憤る。でも、こうして架空の人物として彼らを描かれると、頭ごなしには否定できないと思ってしまいました。

0

インパクト大なお表紙のデビュー作。

神父×元聖職者で、冤罪で、誰からも見捨てられてしまった男のお話。


とにかく強烈なお表紙。
そして、あらすじ。

読む人を選ぶことは誰の目から見ても明白だったが、それでも読みたいと思わせる吸引力がある作品。


言ってしまえば、この攻めのせいで受けの人生は狂ってしまったわけで。
で、その事実を知る前に、受けは攻めを心の拠り所にしてしまったわけで。

攻めが受けをはめたのに、
受けは真実を知っても攻めを赦したわけで。

とにかく様子がおかしいお話。

題材は重く、人によってはメンタルが引きずられそうな内容でもあります。

が、不思議と続きが気になる、このお話のLoveの部分はどこで補完されるのだろうと、つい逡巡してしまう作品です。


そして攻めの、受けに対する思惑は何なんでしょうね。(まだこの時点では下巻未読)
とても気になる作品でした。

ひゅーぷろさん発のデビュー作は、おそろしい(褒め言葉)作品ばかりですね♡!!

0

可哀想可愛くて最高

【上巻のみの感想】
少年への性的暴行と殺人の罪で15年服役した秋鷹。
出所して真面目に働こうとするも、長く続かない。
自殺しようとしたが神父である木場に止められ、話を聞いてもらい受け入れられて教会に身を寄せることに。


木場に優しくされ穏やかに過ごす秋鷹が可愛らしい。ホームレスを見捨てられないところなど、とても善良な心を持っているのがよくわかる。
一方の木場は、ホームレスへの厳しい態度など、根が真っ白な「善」ではないのが垣間見え、二人のこれまでの人生の明暗も合わさって対比がとても面白い。

木場の、なんとなく不穏→ちょっとヤバイ→真っ黒のグラデーションに惹きこまれた。
木場が真っ黒だと分かったときの秋鷹の絶望感が最高だった。なんかもうカタルシスすら感じる。
可哀想可愛い。好きすぎる。

その後の秋鷹の心の動きは予想外ではあったけれども、この人ならという納得もある。

圧倒的な闇と圧倒的な光、果たしてどちらが勝つのか、下巻も楽しみだ。


収録作の『スケープゴート』もとても暗~い話で良作だった。

0

上巻だけだとBがLしてない

上下巻作品だけど、上巻に2作品収録。
[穢れのない人]と[スケープゴート]
どっちも犯罪者、犯罪者すれすれの人物が出てくる。しかもどちらも聖職者。
神父と小学校の養護教諭。
すごく気持ち悪いです。

この時点ではBLではないてす。ラブはない。

[穢れのない人]
小学生男児を犯して殺した罪で15年服役して出所した主人公。実は、濡れ衣だったのに激しい尋問に屈してしまった。冤罪だったのです。
15年ぶりの娑婆、名前を偽って人とも関わらずビクビクと現場仕事で働いていたのに、事件の事を密告するメールが職場に届いてクビになってしまう。
自暴自棄になって首吊りしようとしてたら通りすがりの神父に助けられて彼の元に。
共に過ごすうちに彼の優しさに絆されて好きになっていくも、神父らしからぬ行動や言動が疑問に感じつつ見ないふりしてたら……。
ドーンッ!!!!!と爆弾が投下されました。
どういうことなん?
この出会いは仕組まれてたの?
もしかして、職場にメール送ってきたのもコイツなの?なんて深読みしてしまってます。
今はまだ過去の出来事や人物像が明らかになってないので何とも言えない。

もう1作品の方は本当に気持ち悪いです。
でも、最近も教職員や警察官で未成年多数に猥褻行為ってニュース見たりするからこういう人物存在して被害に遭う人いるんだろうな。
善人の皮を被った変質者。
自宅にドールを複数所持して愛し合ってる分にはいいけど、児童の盗撮をして各ドールにその児童の名前つけているのが本当に恐怖。
普段その児童に触れている時も性的な興奮覚えてるんだろって。あと、お気に入りの児童が保健室に来た時に「今日も一緒に寝る?」「うん!先生、いつものしてー」って何してるの?

わざと後味悪くしてるんだろうけど、ほんとに後味悪いわ。

シーモアで購入
白抜き修正
萌×2評価ですが、キュンキュン萌えるって意味ではなく凄い作品星4って意味の評価です。

0

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