電子限定かきおろし漫画付
アッチの声もいいんだな、アナウンサーって。 高級旅館のイケメン息子(だけどヒモ)×平凡地味顔の地方局アナ
地方局の地味なアナウンサーの亘と俳優志望の諒二との話です。亘と諒二は地元のゲイバーで再会し、諒二は亘の家に居候になります。諒二は家事だけはしますが、生活費は亘に依存しているので、亘はかなりの出費のようです。
亘は学生時代からアナウンサーになることを目標にしていて、今は地味と言われながらもアナウンサーとして働いています。一方諒二は、役者を志していたのになかなか恵まれず、夢を諦め、実家の七森旅館を継ぐために地元に戻ってきました。
亘と諒二の境遇は対照的ですが、諒二が地元の小さな劇団に入って、形が変わってしまったけれど夢を叶えたのは良かったと思いました。
【こいつがこんな風に優しいのは・・・〝ヒモ〟だからだ(亘)】
エロス度★★★★
おやおや・・・一夜を共にした相手がかつて自分を抱いた男だったとは、運命を感じてしまいますね。
攻めの顎髭が萌えポイントであったり、期間限定のヒモ攻めとの同居生活もツボります。
諒二のペースに振り回される亘でしたが、ヒモ男のテクニックだと理解しながらも彼の優しさに絆され気持ちが動かされていくのがかわいいですね。
諒二がミステリアスなキャラであったためヒモ男でサイテーな男という印象が強かったのですが、おやおや・・・?となるのがキュンであったり、冴えない亘が悦がるエロ可愛い姿が魅力的でした。
特徴がなくなかなか覚えてもらえないというアナウンサーが主人公です。
ゲイでアナウンサーの笹原。ときどき変奏して訪れるゲイバーで、好みのイケメンに誘われ一夜を共にする。しかしそれは、以前バイトしていた旅館の息子で。。
オラオラ系のキャラな七森ですが、お話が進むにつれ、ゲイであることに悩み、笹原に抱く潜在的な好意を持て余していたことが分かっていきます。
一方の笹原は特徴がないという設定ですが、七森がナイーブな内面を抱えていたように、もう一段、実は恋に投げやりとかどこか暗い部分があるキャラとしてひねりがあるとよかったかな~、とも想いますが、とにかく二人が幸せになって良かったです。
あ、この人良いかも…って一夜を共にしたら、
おおっぴらにして欲しくないなら「ハジメテのよしみでヒモにしてくれ」と!
えーーーーバーで出会ってからの雰囲気が好きだったのに
あの攻め様はここにはいないの!?
見事なまでに図々しいヒモっぷり!!とプチショック。
だけど、アナウンサー業に励みながら
一緒に過ごす楽しさに絆されてくって良いですよね。
学生時代にも体の関係はあったけど、心は…と切なくなりながらも
ぶつかってく様が良い!!
七森も腹に何かを抱えているとこから真意を知って、
思い返すと必死さが伺えて2度楽しい。
仕事に響かないようにって声を抑えちゃうのえっちぃ~で
しっかりめの体も綺麗でカッコいいい!!
アングルも見えない工夫されているけど、絡んでる感があって!!
でも欲を言えば、電子でも比較的修正の緩い出版社なので
しっかり見せていただけたら…とも。
スーツでパリッと決めた姿とちょっと変装した柔らかな姿、
髭ありのワイルドさと髭なし姿と、
2人の雰囲気の違いがあるのは美味しい!!
すれ違いからの再会ラブもの、お仕事ものとして、さくさく楽しく読めました。
「暗がりにくちづけを」みたいなシリアスめなお話も好きなので、
またそういう拗らせが強いのも拝読してみたいです。
風緒先生の作品の中では「アヒルの王子様 その後のふたり」の次くらいには好きなお話だと思いました。
再会ものですが2人はヒモと飼い主という関係に直ぐになってしまうので、お互いに一線を引いてしまってるのと本音を語る事が無いので諒ニが掴みどころがない人物になってしまってるんです。
でも所々に見え隠れするちょっとした諒二の言動と、それに揺れ動く亘に凄く萌えました。
2人の生活が穏やかなほど本当に2カ月限定のヒモなのだろうかと読んでいて疑問に思うのですが、途中に亘が漏らした一言がヒントになってました。
大学時代に2人か関係を持ったその時の感情とか、その後の諒ニの辿った歩みを知ると萌えること間違い無しです。綺麗にまとまっているので決してインパクトが強い作品ではありませんが良作だと思いました。
個人的には初めて出会った時の諒ニのビジュアルの方が好みでした。
諒ニが亘に再会する迄のお話とかもっと読みたいと思いました。それと亘の冴えなさとかは何度も強調しなくても良かったかなと感じました。