切なく心揺さぶる「永遠の愛」のおとぎ話。

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表題作ピノと、彼の初戀

ラウル
パオロの元弟子,送りびと,25歳
ピノ
天才人形師パオロが作った少年型の木の人形

その他の収録作品

  • ピノと、彼の特別な夜
  • あとがき
  • ラウルと、彼の五日の約束~二人の数年後~

あらすじ

ピノは幼い男の子の姿をした木の人形。心と魂を持ち、話したり動いたりできる。突然姿を消した、父親代わりの天才人形師・パオロの帰りを1人で待っていた。
そんな中、パオロの元弟子だという男・ラウルが訪ねてくる。ピノは彼と共にパオロを探す旅に出ることに。
ラウルは、人形から魂を抜いて天へ送る「送りびと」。パオロのような才能がないという彼はどこか暗い影をまとっている。そんな彼に惹かれ、初めての感情に戸惑うピノ。
道中、同じくパオロと縁のあるアンジェロにも出会い、旅はパオロを中心に命・魂・愛を巡る物語へ…

ラウルの苦しみは? ピノの一途な想い、そして人形としての運命とは?
切なく心揺さぶる「永遠の愛」のおとぎ話。

作品情報

作品名
ピノと、彼の初戀
著者
伊勢原ささら 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
ぽん出版
レーベル
虹の色文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784434327735
4.7

(106)

(90)

萌々

(9)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
27
得点
497
評価数
106
平均
4.7 / 5
神率
84.9%

レビュー投稿数27

No Title

すみません。複数の作品ページを開いていて、レビューする作品を間違えてしまいました。
消せないんでしょうか……

0

周りの幸せのために生きること!!

『嫌われ魔物の大好きな人』にはまりまして伊勢原先生二作品目です。
健気元気な受けちゃんが大好物な方々、必読です。
どこまでも尽くすどこまでも朗らかな受けちゃん、主要キャラそれぞれが心の成長をして、救いもある。
エロは途中ありませんが、物足りなくないです。心揺さぶられ方が大きくてそれどころじゃない。 

不憫から前向き強気まで、健気受けちゃん作品は相当読んできたつもりですが、ここまで優しく前向きなキャラは初でした。

周りの狡さに疲れたとき、どん詰まり感で苦しいとき、思い出すと癒されます。
ビタミンBLの中で最高峰。
こんな世界を文字で綴る伊勢原先生と、キャラを描いてしまうyoko先生、素敵なお話をありがとうございます。伊勢原先生のあとがきまで、じっくり拝読しました。

1

No Title

すごく良いよ!上質なお伽話を読んでるみたい!と腐友よりおすすめの本作。
でもエロエロじゃないよ!ということで積んでたんだけど、ちょうどそういう気分になって。
はぁ〜〜、もうエロなんてなくてもいいよ!!と思ってしまう良き作品でございました。
ピノはもっとやさしいほんわかタイプだと想像していたんだけど、めちゃくちゃ明るくて楽しくて純真で。
「ほほう、そうですか」とラウルとのやりとりについ笑ってしまい、ふたりが想いを寄せ合う姿にきゅんとなり。
だんだん雲行きが怪しくなって、先を想像して涙が出たりもしたけど最後は文句なしのハピエンですから、未読の方はぜひ♡

3

号泣必須の心温まる絵本のような物語

BLアワードランクイン作品からきました。

正直これはBLですか?と聞かれればうーんとはなります。そもそもピノは木の人形だし、ピノはお姫様に憧れアンジェロのこともお姫様みたい!と嬉しそうにしてますし。むしろ姿形とか性別なんて通り越して心と心で繋がる優しい愛の物語だと思います。
ジャンルにとらわれず読んでほしい、そんな1冊です。

この作品の特徴は間違いなくピノです。
明るくて優しくて文字で読んでいても目の前に感じられるほど生き生きしていて可愛いピノ。自己犠牲的な面もあるけどとにかく優しくて、その原動力は全部周りの人には笑顔でいてもらいたいというものです。自分が動かなくなってしまうことをラウルに告げないのはある意味自分勝手というか、ラウルの辛そうな姿をピノが見たくなかったからなんだろうとは思いましたがそれすらも許せるそんなものすごく愛らしい子です。

ピノが眠ってから長い年月をかけなんとかピノを取り戻そうと1人で奮闘したラウル、そして眼を入れてあげることで昔のようなピノが戻ってくる、なんてなんてドールらしい素敵な童話のような夢のハッピーエンドで本当に幸せな気持ちになりました。
柔らかくて優しくて温かい物語、まさに疲れてる時にこそ読んでほしい1冊でした。

2

木の人形故の純粋な気持ちが温かい

魔法の力を借りて、心を持って動く人形のピノが、人間のラウルに恋をする物語。
人形のピノが歌ったり踊ったり、そして童話で読んだお姫様と王子様の恋の物語に憧れ、人間のラウルを好きになって行く様子が、とても初々しい気持ちで、読むことが出来ました。ピノがラウルと出会う前は、ピノを作った製作者であるパオロとずっと一緒に暮らしていましたが、パオロの教育というか、ピノに対する接し方?どうやったらこんな風に美しい気持ちの人形が産まれるんだろう?と、ずっと思いながら読んでいました。
ピノは行方不明になったパオロを探すためにラウルと旅をする過程で、ラウルをどんどん好きになっていきます。そして、病気がちなアンジェロと体を交換する事が出来るようになると、木の人形では出来なかった、ラウルとの交流、普通に会話して街を歩いてみんなの前でダンスして、そういう初めての経験がとてもキラキラとピノを輝かせていました。しかし一方で、身体はアンジェロのものという所で、とっても楽しい場面なのに、心のどこかでチクッとする痛みを伴う恋心が続きます。
このお話を読んだ人はピノとラウルの初戀の初々しさにも惹かれるでしょうが、私は若くないせいか、アンジェロとパオロの関係にも注目してしまいます。必ず誰もに訪れる最期の時をどのように迎えたいか?2人の人生は過酷なものでしたが、人生の終焉はとても理想的な終わりを迎えたのではないかと思います。とても美しい場面なので、是非、本を読んで欲しいです。そして木の人形ピノの体も、、魔力が少なくなっていき、、
ラウルにも辛い時期が来るけれど、辛抱強く眠りに入ったピノを再生させるまで、長い年月努力したラウルの愛情もとても深いと思いました。それくらい、ピノは誰にも変え難い心を持っていたのだと思います。ここはドキドキハラハラしながら、そして泣きながら読みました。
ピノはどうしてこんなにも心が美しい人形で居られたのか?それは、パオロがある願いを込めて、作った為でした。どのような願いなのかまでは書きませんが、そんな美しい心を持ったお人形が経験した初戀のお話。とても素敵な物語でした。

2

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