君を俺でいっぱいにしたいんだ。

運命の恋はらいおんと。~意地っ張りオメガの理想の結婚~

unmei no koi ha lion to

運命の恋はらいおんと。~意地っ張りオメガの理想の結婚~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神11
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立0
  • しゅみじゃない2

237

レビュー数
2
得点
73
評価数
18
平均
4.2 / 5
神率
61.1%
著者
伊勢原ささら 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
秋吉しま 
媒体
BL小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレードパール文庫
発売日
価格
ISBN

あらすじ

幼い弟妹のためオメガを売りにモデルとなった麗斗。勝ち組で居続けるため、結婚は地位も金もある極上アルファと決めていたのに…

幼い弟妹を養うため、麗斗はオメガを売りにトップモデルへ上りつめた。どん底の生活には二度と戻らない、結婚は地位も金もある極上アルファと決めていた。だがそんな麗斗のもとに運命のつがいが現れる。ライオンの着ぐるみ姿で! 定期収入のない絵描きだというライオン男もとい沢木星志郎は、圧倒的な美貌を着ぐるみで隠し、子どもたちに紙芝居を見せてのほほんと暮らす掴み所のない男だった。つがう気はないと突き放す麗斗にも、ただ応援したいと鷹揚に笑うばかりで…?

表題作運命の恋はらいおんと。~意地っ張りオメガの理想の結婚~

沢木星志郎・定期収入のない絵描き・27歳
津島麗斗・人気絶頂のモデル・22歳

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数2

しあわせー!

こ……これは……
私がそれほど好みでないはずの『オメガバースで運命のつがい』のお話なのに。
萌え滾ったーっ!
自分の中の『ロマンティック好きの乙女』をよみがえらせてくれた伊勢原さんに感謝!

主人公の麗斗は、今一番乗りに乗っているトップモデル。それも自分がωであることを公表し『売り』にしています。社会の最低層で暮らすωにとっては憧れの的であり、支配層のα男性には所有欲をかき立たせて超絶的な人気を誇っています。
ここにたどり着くまで麗斗は人並み外れた努力をしています。
男にだらしないωの母に育児放棄され、子どもの頃から年の離れた弟と妹を守るために年齢を偽って働き、様々なつらい思いをした後、彼は自分の美貌を利用してどん底の生活からはい上がって来たんです。

麗斗は自分の『運命のつがい』かも知れない人に16歳の頃遭遇しているのですが、そもそも『運命のつがい』自体を馬鹿にしているんです。母が作った借金を返さなければならないし、難病の妹の治療費も必要です。二度とお金の苦労をしないためには玉の輿に乗らねばならないと、高級ブランド企業の御曹司と結婚を前提としたお付き合いをしています。

ここまで聞くと、麗斗ってちょっと嫌な奴と思う人もいるかもしれないんですが、全然そうじゃないの。
麗斗にとって一番大切なものは弟と妹、家族なんです。
冒頭に14歳の麗斗が弟と妹に「せめてクリスマス気分を」とショッピングモールのツリーを見せに行くシーンがあるのですが、この泣けることと言ったら!
あとね、事務所にデザイナーズマンションを借りてもらっているけど、実際の生活は弟と妹がいる貧民地区の『自分が暮らしてきた家』。そっちの方が落ち着くという、ちょっとした貧乏くさい所とかもあって、たくましくも健気で可愛らしい。

そんな麗斗が深夜に『自宅』に向かっている最中、暴漢に襲われます。助けに入ったのはなんと、
ライオンの着ぐるみを着た男性!
彼が側に寄ることで麗斗は激しいヒートを起こします。
ひょっとしたらこの人は、以前見かけて『運命のつがい』を感じたあの人ではないのか?と、今まで他人のことを気にしたことのない麗斗は彼を探します。

この『着ぐるみくん』が最高に変人なんです。
αなのに定期収入を持たず、雑誌にイラストを描いたり幼稚園や施設で紙芝居上演をして暮らしているんです。つまりαのくせに『(嫌な言葉だけれど)負け組』なんですよ。
だけど、それを気にしている様子もなく、許可を得て街に絵を描いたり、趣味として子どもを相手にした紙芝居を公園で上演したりしている。
そして、いつもライオンの着ぐるみを着ているんですよ。
「ああ、自由人ね」と最初は思ったんですけれど、着ぐるみの中の素顔は誰もが振り返るほどの容姿なんです。その容姿を晒したくない理由があるみたい。

ライオンさん=星志郎は麗斗と自分が『運命のつがい』であることを認めます。
麗斗に惹かれていると言いながら、麗斗が金銭的判断で結婚を決めることも認めるんです。
そして「麗斗の役に立ちたい。必要と思った時に寄りかかれる、都合の良い相手にして欲しい」なんて言うんです。

これさぁ、こんなこと言われたら麗斗としては複雑ですよね。
だって、実は麗斗だって星志郎に惹かれているんですよ。

星志郎の絵や紙芝居に魅力を感じる麗斗は、もっと表舞台で活躍する様に話をするのですが、彼には何か事情がある様で……また、方や麗斗が付き合っている御曹司からは、結婚の予定を早める催促がされ……とお話は展開し、この後もどんどんドラマチックになって行くのですが、もうかなり長文になっているのでご紹介はこの辺で。

何がそんなに面白かったって言うと、このお話の世界観が『αの全てがスパダリじゃないし、ωの全てが可哀想な訳じゃない』ということ。
運命は定まったものではなく『幸せに向おうとする毎日の努力が人生を作る』という姿勢が貫かれているんです。

そしてもうひとつ。
「じゃあ、幸せって何?」ということです。
麗斗が、星志郎が、このお話の最後にたどり着くのは「自分にとっての幸せ」なんです。
これを自覚するシーンがね……良いんですよ、とても。

お話の進み方自体は目新しいものではないと思うんですよ。
でも、いくつかの困難にぶち当たった麗斗がその度に自分の感情と向き合い、それを星志郎に解ってもらおうとする、それがね、とても胸に迫るんです。
こう、なんていうかね、心がグワーって来る感じなの。

軽い気持ちで手に取った本ですけれど、良いものを読みました。
ああ、私も、しあわせー!

13

何かが満たされる

先生買い。ううーん、読後感最高。この開放感というか、満たされ感というか、これは何なのだろうと不思議でしょうがないんだけど、物欲満たされた時とは全く違う何かが満たされるお話200Pほど+あとがき(ページ数はre〇taさん情報)。充足感満点なんだけど、神にする決定打を説明できず、しぶしぶ萌2です(涙)すごくいいのに。

おんぼろアパートや長屋で弟妹と身を寄せ合って何とか生きてきたオメガの麗斗。中卒で工場勤務していたある日、スカウトされ飛び込んだモデル業でデビュー。母親の残した借金やら心臓に病をもつ妹の治療費のため、ド根性魂により1年でトップモデルになり、モデル4年目。オメガからは星とあがめられ、現在はファッション業界の大企業御曹司(アルファ)から言い寄られていますが、いざ結婚を前にすると何となく気がふさぎ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
西園寺光明(御曹司、極上のアルファ)とその父母、受けの弟、妹、メンズファッション誌の副編集長など。
オメガバースの設定は、噛む行為がないくらいかな。それ以外は王道コースではないかと思います。

**好きなところ(めちゃネタバレ)

限界まで追い詰められている受けさんがド根性で這い上がろうとするんだけど、ひたすらツンを装っているところがいいのかな。「ああ、これは幸せじゃないんだ」って分かっていて、そちらにきちんと軌道修正するところがいいのかな。書いていて思い出しました、今にもぽきんと折れそうになってる受けが大好物なんでした、それです!

そして最後の最後が幸せ満点なファミリー話になっていて、そこに至るとめちゃくちゃ充足された気分になったんです。自分が幸せファミリーを求めているから満たされるのかもしれないです。

攻めさんは最初ヘタレってるアルファのため、印象がやや薄めですが、最後は頑張って受けを確保して、最後はでろ甘化してます。個人的にツボではなかったですが間違いなしにいいお父さんです(笑)絵描きなんで家にいてくれて、子育ても手伝ってくれるしね。

受けさんが自分のツボをついていて、甘くほのぼのっとしたラストがとっても幸せなお話でした。

4

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