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表題作二世の息子

湯川学人、村に引っ越して来た宗教二世、高校生
天生天珠、宗主の息子、神の子

同時収録作品二世の息子

宗主,天珠の父
天珠,宗主の息子,神の子

同時収録作品二世の息子

天珠

同時収録作品夜は未だ明かぬ

兄さん達,寺の坊主
明水,寺の坊主

同時収録作品夜は未だ明かぬ

赤頭,小説家
明水,寺の坊主

同時収録作品STAND BY ME

先生
煤環,アイドルの研修生

その他の収録作品

  • 天珠(描き下ろし)
  • カバー下(あとがき)

あらすじ

禁じられた神の子との恋
厭世的な宗教家族の息子×崇め奉られる絶世の美少年

狭く閉ざされた土地
息苦しく逃げ場のない生活
監視対象 村八分
心を抉る衝撃作

必要以上に〝お子〟と関わるな
ド田舎の宗教都市に引っ越して来た高校生・学人(ルビ:まなと)は、うんざりしていた。
どんなに努力しても全ては〝信仰のおかげ〟〝神のご加護〟と言われてしまう人生に嫌気がさし、極力目立たないようひっそりとした生活を望んでいた。
しかし、転校初日に宗主の息子である神の子・天珠(ルビ:てんじゅ)に見初められてしまう。
美しく妖艶な外見とは裏腹に、ほがらかで人懐っこい笑顔を見せる天珠にどんどん惹かれていく学人。
皆に悟られないよう愛を育む2人だったが、狭くなんでも筒抜けのこの町で隠しごとは不可能だった…。
他、ウブな坊主の恋心を描いた『夜は未だ明かぬ』と、憧れのアイドルには裏の顔がある『STAND BY ME』も収録。
サブカル系BLの描き手・コモトミ裕間の渾身の一冊。

作品情報

作品名
二世の息子
著者
コモトミ裕間 
媒体
漫画(コミック)
出版社
POE BACKS
発売日
電子発売日
ISBN
9784865897647
4.3

(26)

(16)

萌々

(5)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
110
評価数
26
平均
4.3 / 5
神率
61.5%

レビュー投稿数10

特大の地雷原さえものともしない至高の愛

【これからは俺が君の味方、俺が君の居場所・・・それじゃダメ?(天珠)】

エロス度★★★★★

おやおや、めちゃくちゃ宗教に雁字搦めたストーリーに頭がパーンって弾けますね。
宗教にどっぷり浸かったり何も疑問に思わずに天珠を神の子として崇拝する村人たちのヤバさがホラーすぎます。

宗教家族の息子・学人が神の子である天珠と密かに逢瀬を重ねるスリル感、そして神の子に恋心を抱いてしまう禁忌や天珠の蠱惑魔的な誘いが素晴らしく、閉鎖的な村で2人の恋はどうなってしまうのかもうハラハラでしたね。

本編や同録作品を含め、モブ攻めがメインというのがまた癖に刺さり、本人たちが幸せであれば愛・・・全ては愛ですね。

0

正解はどこにあるのか

読み終えて最初に出てきた感想は「すごいお話を読んでしまった…」という、感動とも恐怖とも違う大きな衝撃。
ド直球なタイトルからも攻めてる感はビッシビシ伝わってきますが、それを裏切らないストーリーでした。

神の子と崇められている天珠と学人が惹かれ合うことは、宗教に塗り固められた"普通ではない"生活の中では禁忌に触れること。
でもふたりを隔てているモノは村での歪んだしきたりだけではないことを知ってしまうと、どこに正しい答えがあるのかわからなくなって、なんとも言えない気持ちにさせられます。
でもそれはモヤモヤするとか腑に落ちないとかではなくて、ずーっと感情を揺さぶられ続けていることで思考が追いついていかない、そんな感覚でした。

妄信的な信者たちが父と呼ぶ教祖だって結局は欲まみれな"人間"でしかない。
神の子もきっと同じでどこにも正解なんてないような気さえしてくるのに、ふたりの恋だけはなぜか美しく映り脱出劇にも魅了されて。
その先にある未来には"普通"の幸せがあるものだと信じずにはいられないくらい、大きな決意に胸を打たれたのでした。

からの、あの結末。
正直ちょっと笑いました、あまりにも人間くさくて。
自由になった天珠の姿とそれを受け入れる学人の冷めた眼差しが忘れられない…。
予想外のラストではありましたが、それが彼らにとって望むモノであったのならば「ハッピーエンド」と言えるのかもしれません。
正しい道はふたりにさえわからない可能性もあったし、そんなストンと落ちるところに落ちない感じがめちゃくちゃ刺さりました。

純愛のようでもあり、歪みきった執着心のようでもあり。
名前を付けるのが難しいふたりの関係にグイグイ引き込まれてしまうような作品でした。本当にすごかった!

0

個性が尖ってる

あらすじやレビュー、そしてこの作家様自体がずっと気になっていたのですがなかなか電子配信がなくていつ読めるかな~?と思っていた作品です


すごく独特な空気が流れる作品です
独特だし個性的ですが決して読みにくさや難解さは感じません
だからこそこの世界観にズブズブと足を絡め取られていくような感覚で読み進めていけてしまいます

コモトミ先生の絵もまた素敵です
美麗なのですが人間らしさを感じさせるデフォルメが強くないかっこよさと美しさが感じられます
この妙な人間臭さが伝えてくれる生ぬるい温度感が感じられるような表題作
ずっとドキドキしながら読み進めました
隠されている「何か」がずっと分からない感覚と脱出劇のようなドキドキ感が一緒になってクライマックスに向かって走っていく疾走感を感じます

そして最後の最後に走り抜いた先のゴールに度肝を抜かれました(>_<)‼
このゴールは絶対に忘れられない
本当に衝撃的でした
これをBLじゃないのでは?と思うかも知れない方が居てもおかしくない位の衝撃でした
私にはこの2人が自ら選んだ道で少なくとも画面での2人が至極満足そうなのでこの終わり方に感心する気持ちしかありません

読んでみたいなって思っている期間がそこそこ長かったので期待値も高まっていましたがそんな私の期待値を一瞬にして軽く飛び越えた作品でした!
そして同時収録作品にも満足です

過去作もだいぶ気になります!!
今回読んでみてとても良かった作品でした

ただし、ピンクの穏やかな表紙からイメージするような柔らかさは一切ない作品かな、とは思うので誰にでもおすすめは難しい作品ではあるかなとは思います
逆に「作品の持つ強い個性」を探されている方には読んでみて欲しい、そんな作品でした

1

ラスト、こう来たかヤラレタ

初読みの作家様です。
おそらくちるちる内で賞賛されていたのが読むきっかけでした。

自分の中ではもう神評価以上です。
こういうなんともいえず奇妙な、けれどずっと心に残るような作品が大好きです。
昔からなんじゃこりゃっていう雰囲気の例えばガロ系と呼ばれるようになったマンガに惹かれていました。

ストーリーが秀逸で名作と呼ばれるお話或いはセクシャルなシーンが秀でていると誰もが認めるお話ではありません。
が、わたしがBL読んでて良かったなぁと素直に感激出来る瞬間はこういうお話なんです。
これがBLだからわたしも読めたんだよねという嬉しい気持ち。
万人受けしないだろうけれど、何だろうと興味を持たれたかたは是非読んで欲しいです。
収録された他の作品もなかなかクセが有り良かったです。
特に「夜は未だ明かぬ」はこちらも宗教、仏教寺院関係で闇深いお話です。
3作ともバッドエンドではないのでご安心下さい。
至るところハッピーでもないですが。

先生の他のコミックスを読むのが楽しみです!

1

麻酔をかけられたかのような浮遊感の中で感じるゾクッとする昂りに…酔いしれました

はぁーーー…。。。
読んじゃったょ。。。とうとう、、、

唯一無二のコモトミ裕間ワールド炸裂作品!
新刊情報を得てから読むのを楽しみにしてました
早く読みたいっ(>ω<)けどまだ読みたくない… (>ㅅ<)
読み始める前から読み終わりたくない気持ちに支配されてしまう。。。
そんな1人でソワソワ焦れ焦れする贅沢時間を過ごし、これ以上無理だ!!!と限界に達しましたのでいざ拝読…!

もぉ。。。
とにもかくにも期待以上‼
やっぱり好きだわぁー、私、コモトミ先生…ス…スキダ――(゚∀゚)――!!!!!

先ずコチラ1冊で250ページ弱のボリュームあるタイプ!嬉しい~♪
収録は表題作「二世の息子」他2編の短編で計3作品
「二世の息子」が全4話+α
「夜はまだ明かぬ」は過去に「ぼうずらぶ」というアンソロコミックスに収録されていた作品の再録
「STAND BY ME」も上記同様「アイドル受け」アンソロ収録作
アンソロはどちらもふゅーぷろアンソロで2016年作品
という構成です

「2世の息子」
この切り口…ココからお話しを生んでしまう時点で禁忌を冒す感覚にゾクゾクさせられます
内容もお話しの展開を追う毎に、違った角度の驚きと衝撃と共にまたしてもゾクっとさせられる……(ФωФ)とてつもなく好み……♡
ただ、、、内容的には万人受けはきっとしません(と、思います…)
逆に探そうと思ってもこういう絶妙な癖のバランスを保った作品にはそう巡り合えないのでハマる人にはグッと来るゾクッとさは味わえます

特にお話しの終わり方は人によってきっと受け取り方は分かれそう
私にとっては毛穴がブワっと一気に開くような興奮を覚える終わり方で昂ります///ω///サイコォーダ‼

受けの天珠(てんじゅ)の浮世離れした美しさと俗世の理では生きていないような浮遊感のある存在
そして彼をそう魅せていた実態が俗欲にまみれた酔狂さ、、、
その欲が一気に解放された天珠の躰のいやらしさが実にエロスそのもの…‼
両乳首にわざわざ違うピアスが輝る小技も見逃せない(-д☆)キラッ

天珠は神の子、学人(まなと)は優等生のち弁護士
神格化されたり神聖視されるような者の内側に潜む肉欲を感じさせるテクニックに心が躍って仕方ない…もぉ完全にこれは自分のフェティズムとのフィーリング‼

この狂った感覚を普通にまかり通すのにタブーとされる「宗教」を絡ませる事で作品全体に麻酔をかけたような効果を生み出し、正常な感覚を手放させているのが見事な手腕としか言えない
読者にはその実態が想像の域をきっと出ない世界観なので「…そんな事もあるのかも知れない……?」と思わせてしまいこの狂った世界を受け入れてしまう…!

ネタバレになるけれど結構地雷かな?描写もあるのでそこは気を付けて欲しい。。。ココに書くのはちょっと憚れるのでコメント欄に地雷要素は書いておきますので気になる方はご自身の判断の元必要に応じてご参考くださいませ
併せてこの作品ならではというか先生作品ならではのエロ表現に関してもコメントに書いておきます

短編2編についても書きたいけど長くなってしまったので割愛しますがどちらも違ったゾクッと感を味わえます!
2016年作品とは思えぬ時代を感じさせないエッジと切なさのある良作です

読んで良かった…出会えて良かった。。。
やっぱり好きだ!コモトミ裕間先生!!!

修正|簡易書き込みのような描写:白抜きとはちょっと違う感じでグレー枠線で形が分かる様な感じ、リアルではないけど邪魔な修正感もない(紙本)

5

チル76

▶「二世の息子」
地雷要素になりそうな描写
父×子あります
NTR表現あります

美しい先生の画の世界で敢えての父の醜悪さも気持が悪く思う人がいるかも知れないのと、もしかしたら特定の宗教集団を想起させる可能性もありますのでこの辺も注意かも…(父は全容は見えないのにそれでも十分醜悪で気持ち悪い感じが伝わってしまう…特徴を捉えた描写力がエグイ…‼)

▶短編だとモブによる無理矢理表現あります

▶エロ描写ですが描写されるシーンが所謂「正常・正統な絡み」が少ない事が多い傾向にある先生作品
今回も数は多くはないのにそのインパクトの強いエロシーンが印象的であり、この作品に流れる禁忌を冒すエロティシズムを存分に感じさせます
「エロ度」とはまた違ったエロスを感じる描き方にまた心酔してしまう…
萌えとはきっと違うエロスです
地雷要素が絡む事も含めて全くエロスに感じない人もきっと居ると思う表現だとは思いますのでどうぞお気を付けてくださいませ~

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