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センチネルバースと翼人、どちらも好きだったので惹かれて読みました。
最近は少しずつ増えてきましたが、なかなかセンチネルバースとは出会えないので嬉しかったです。
更にこちらのお話は攻めがガイドで受けがセンチネル。このパターンは初めてだったので興味深かったですし、好きでした。
攻めと受けのキャラも好みで、イグナーツは愛情深い好青年で格好よく、シノブも戦闘力のある強く美しい青年で、二人が出会い、比翼として結ばれて良かったです。
ストーリーはやや展開が読めてしまう部分もありましたが、全体的に読みやすく纏まっていておもしろかったです。
この世界には、五感の発達したセンチネル
彼らを補佐するガイド
能力を持たない一般人のミュート
という3種類の人間がいます。
センチネルは能力は高いのですが、使いすぎると穢れを溜めて最悪〈混濁〉してしまうので、それを浄化するのがガイドの役目。
シノブ(受け)はセンチネルとガイドで構成される国の防衛機関『不撓の両翼』の特Aセンチネル。
『不撓の両翼』では相性の良いセンチネルとガイドは番として一緒に行動しますが、シノブはガイドのいない片翼で、優秀だが常に周りと距離をとりガイドからの浄化を受け入れようとしません。
そんなシノブに相性の良いS 級ガイドのイグナーツ(攻め)が現れて、番になるよう上から言われます。
拒絶するシノブですが、イグナーツはどんな態度を取られても気にせずシノブと接してくるのです。
シノブは過去の闘争で〈混濁〉した時に、番だったガイドのカミルはシノブの穢れを受けすぎてしまい昏睡状態になっています。
シノブはそれがトラウマとなり、他のガイドを番にすることを拒んでいるのです。
他のガイドと距離を取ろうとするあまり傲慢な態度を取ったりしているので、仲間内から陰口を言われたり遠巻きにされています。
イグナーツは、どんな態度を取ろうとも変わらず接してくるので調子が狂ってしまいます。
読み始め、ガイドがいないシノブは常に穢れを纏っていて疲れているのに何故ガイドを、拒否するのかわかりませんでした。
読んでいるうちに理由はわかったけど、この部隊の上層部は誰にでも起こりうるであろう番を失ったあとの片翼のメンタルケアをしないのだろうかと不思議でした。番が居なくなってから6年何度も新しい番を打診されているけど、隊長もセンチネルならわかるでしょって思ってしまってモヤモヤしました。
無能なの?って。
後でシノブの真意が分かってからみんなの態度は変わるし、前から気にしてくれていた隊長も謝ってきたけど、なんともすっきりしなかった。古くからある部隊なら余計にそういう不測の事態は何度もあるだろうし、隊長のずっと気にはなってたっていうのがね。
そもそも想像したらわかるでしょって思って
貴重な特Aセンチネルなんだから万全の体制で仕事してもらえるように動くのが上の仕事じゃないのかよ。と思ってしまいどうにも納得いかなかったです。
シノブかガイドを拒絶していたせいで孤立し、癒やされていないせいでしんどいという状態がどうも腑に落ちなかったけれども、話全体はとても面白かったです。
何故、イグナーツが26歳というそこそこ高齢で〈不撓の両翼〉にらくることになったのかとか(イグナーツの祖母はあの世で反省して欲しい)、2人の本当の出会いとか、元の番との関係とか、何故昏睡状態になってしまったのかとか、全てが明らかになって、元凶が倒され、2人が比翼となるまでをハラハラしながらも楽しく読みました。
この世界は比翼というオメガバースで言うところの番契約みたいなものがあるんですね。
普通の浄化よりより効果が高い浄化ができる代わり、他のガイドから浄化を受けられないし浄化ができないというハイリスクハイリターンな契約。
この話の中でも、比翼になる覚悟というのが出てきます。再契約できないのだから人生かけて相手を想うというのがすごく心を打ちますね。
自分の望みを優先した祖母のせいで何も望まなくなったイグナーツの唯一の執着身を結んで、2人のこれからの活躍が楽しみなお話でした。
センチネルバースを読んだのは鴇六連先生の作品が初めてでした。そちらの作品が近未来が舞台だとするの、こちらの村崎樹先生の作品の舞台は少し前の時代で剣で戦っていたりしてます。
どちらもオリジナル設定があるので一概に比べる事は出来ませんが、センチネルの戦いの描写が見事だったのは鴇六連先生の作品だったと思いました。とてもスタイリッシュでした。
対してこちらの作品は戦いの最中に身内同士で言い争っていたりと、読んでてツッコミを入れたいくらいには脇が甘いんです。
個人的に苦手だと思ったのはシノブがガイドを遠ざける理由がハッキリした時です。勿体つけたわりには大した事じゃないなと思ってしまったんです。
そしてそうなってしまった原因が最後にアッサリと解決してた点です。あと、シノブの性格が最初と最後が違い過ぎて別人のようでした。イグナーツは魅力的でした。
更にですがシノブを助ける為とはいえ、センチネルのシノブを外で抱くのはあり得るのかと疑問でした。
すごい1冊でした。
みんなの6年間がシノブとイグナーツの出会いで動き出し…。
たくさんレビューがあがってますので感想を。
攻めには紳士で包容力を兼ね備えて欲しい(変態も)と常々思ってたのですが、新しい攻め像がここに!ですよ。
シノブをひたすら追いかけ、君を守りたい!とそっとそばにいるイグナーツ。正論をぶつけないでシノブの気持ちを尊重して。
そんなイグナーツの6年前の出来事や、それからの6年間、そして今シノブに望むこと!
も〜特に169ページとか、あちこちイグナーツにしびれましたよ。濃密で執拗だった!
2歳差でお互いどちらかがすごい優位じゃなくて、対等に照れたり向き合ったり力を合わせたり。良かったなあ。
イグナーツのおかげでシノブがこの6年間の自分を省みたり考え方を改めたり、シノブをこんなに淫らにさせたのは俺だ!なイグナーツに参ったよ〜。
時間が取れなくて一週間かけて読みました。
ついつい初エッチで満足しそうになりましたが、その後も読んで本当に良かったです!
もし長くて挫けそうになったり、初エッチで満足しそうな方がいたら、諦めないでっ!と言いたい。
初のセンチネルバース小説でした。
センチネルバースは漫画でしか読んでいませんでしたが、まだ造形に深く無いので躊躇っておりましたが満足の行く作品でした。
攻めの執着、受けの設定共に満足の行く作品でした。
こちらの作家様の作品は初めてでしたが、とても読み易く面白いものでした。
今後も読ませて頂きたいと思います。
