電子限定かきおろし漫画4P付
かれい煮太郎先生デビューコミック
絵もストーリーも言葉選びも全部すごく好きです。
※ネタバレありです
「フツーの友達とはしないようなこともしてた」親友との再会BL
上司を殴り会社を辞めて帰ってきた攻め・貴一郎(呼び方はキイチ)
実家の酒屋を継いだ受け・晃太
再会後もお互いに気持ちを口にしないまま体を繋げます。
このままうやむやに続けていいのかという肉体関係と
普段の親友としての仲の良い二人の関係性のバランスが絶妙でした。
晃太が本当にかわいくて何度もその可愛さに悶えました。
感情の見えにくいキイチの、日常のふとした優しさにやられました。
そして書かずにはいられない第三の人物、トオル先輩。
やわらかな物腰で喧嘩がものすごく強く、晃太もキイチも慕っていた人。
トオル先輩が実らなくても想い人を大切にし続けていたのが堪りません。
亡くなっているんですが、すごく素敵でファンにならずにいられませんでした。
読み終えて改めて生きていてほしかったと寂しくなりました。
自分の気持ちは分かっていても
将来を考えるとこのままではいられないと決断する二人。
タイトルが大切に活かされた、とても素敵なラストでした。
いつかその後の幸せな二人にも会いたいです。
とてもエモくて素敵な作品でした...!
高校時代のふたりの絶妙な距離感が好きです。
一緒に馬鹿なことをやっていたアイツも大人になっていく。
その痛みと、これから続く未来への希望と...
ふたりはもう前を向いて歩いていけますね。
こちらが初コミックスとのことで、これからの作品もとても楽しみです!
(以下、どうでもいい感想)
最初の方、読んでいて何となく「東◯◯っぽいな」と思いました。本当に何となくですが、雰囲気が...
貴一郎×晃太
海辺の町を舞台にした
10年の歳月を経て、
あの頃の懐かしさと未解決の感情、
そして失われた時間が重なって、
焦ったさと切なさに駆り立てられる
拗らせた両片想い・・・じんわりと心が温まる。
貴一郎と晃太とトオル先輩、
3人が高校時代の悪友。
高校卒業直前に町を離れた貴一郎が、
10年ぶりに町に戻ってきたとことから始まる物語。
10年前と変わらないのは、
貴一郎と晃太の
好きなのに、すれ違う想いと、
曖昧な名前のない体の関係。
10の空白の中で変わったのは、
2人が大人になったことと、
トオル先輩がもういないこと。
10年が経過して、
再びに表面上は気楽で無頓着な関係性を築く2人が、
お互いへの気持ちを抱えていることが読者には明らか。
亡くなったトオルの影が三角関係のように絡み、
過去と現在が交錯する中で、
不器用な気持ちが新しい時間と共に、
焦らしていくもどかしさに耐えながらも、
2人も執着の気配が滲み出して悶える!
2人も裏にある臆病やツンツン健気さのゆえに、
断じて想いを伝えないのに、
実はお互いに「好き」という言葉を待ち続けていた(待ち続けている)のが絶味!
チクチクと刺さるところは、
一見陽気でゆるゆるとした誘いっぷりを見せる晃太の、
昔に貴一郎に置かれた行き場のない気持ちに突きつけられるギャップだ!
今もまた、貴一郎に置かれるかもしれないから、
好きという感情を押し殺して、
1人でも生きられるような惨めさもたまらない。
かつての日々のトオルと晃太との関係で、
トオルには勝てないという自信なさで自分の感情を見失った貴一郎もまた切ない。
小説家を目指す現在、
小説を書きながら晃太への感情が成長して、
晃太への想いに向き合う勇気・・・胸がいっぱいになる。
高校時代のエピソードで
3人の関係に感情移入できて良かった。
エロが少なめで、
描き下ろしで甘さと一緒に補填してくれる感じ。
ストーリーと2人の心理描写が素晴らしい。
先生の絵もまだまだ伸び代があるし、
これからの作品が楽しみです。
2人視点で進行する
過去に伝えきれなかった感情をついに伝えて、
埋められなかった恋心が押し上げられて、
心を貫く感動的なストーリーでした。
高校時代につるんでいた不良仲間同士の再会ラブ。
離れていた間に変わった環境や喪ってしまった人もいる中で、10年ぶりの再会にそれぞれの心がまた動いていく様子に心を揺さぶられます。
当時お互いに想い合っていたものの、気持ちを伝えることもないまま離れてしまった貴一郎と晃太。
やんちゃしていた頃を懐かしむくらい会っていなかったのに、再会したらすぐにまた昔の空気感に戻れたのはそれほどまでにお互いの存在が大切だったからなのでしょう。
大袈裟に懐かしがったり昔のことを責めたりしない晃太に、きっと貴一郎は救われて。
切ないような愛しいような気持ちを覚えながら、大人になっても変わらずに自分の中にある気持ちに気付いていくわけですね。
多くを語らない貴一郎のそばで心を波立たせているのはいつも晃太で、同じ気持ちのはずなのに同じ場所に立っていないふたりの微妙な距離感が切なく、貴一郎が想いを口にするまでは何度もハラハラさせられましたが。
夢を追いながら前へ進んでいくそのビジョンの中に、晃太が存在しているのがわかりほっと一安心。
今度は絶対に手を離さないという決意を感じた海での言葉は、晃太にとって忘れられないモノになったのだろうなと感じました。
トオル先輩のことや高校生当時のことなど、忘れられないけれども思い出すと胸がギュッとなるような過去を抱えながら。
何年も経ってやっとふたりがふたりらしく一緒にいられるようになり、その様子を見れてとっても幸せでした。
「エモい」ってこういうことを言うのか…!と思うシーンが幾つもあり、そのどれもが胸に刺さる素敵な作品でした。
10年後も好きって、好きになるって、言葉にすると簡単だけど考えてみると、すんごいよなってなった。
BLにしてもTLにしても他漫画にしても数年経っても好きだってもう本当凄いの一言しかない。
初めの方は読み進めてて濡れ場ありきで進んでいくのかと思いきや、ストーリー重視で濡れ場は少なめ
ストーリー重視の方にはわりと好きかもしれないですが、濡れ場ありきでこれぞBL求める方は不完全燃焼。
どちらかと言えば私は後者だったのでもう少しこの二人の濡れ場欲しかったなとそこが少しものたりさを感じました。
あと不良ならではのあの感じ。こういうの好きです。
あと、三リョ好きな方も好きそう。笑