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栗城先生の新刊!やっと読めました〜
いや〜今作も面白かったです。
推しがゲーム世界から転生してくるという、今流行りとは逆の異世界転生もの。大変面白かったです。
異世界との違いから起こるドタバタコメディ、って感じでは無くて、もっと地に足着いた現実的なお話で(戸籍の話とか、将来のお金の話とか)私的にすごく面白いと感じました。
そうなんですよ。こういう転生物とか読んでると、え?保険とかどうするの? 戸籍は?とか野暮といえば野暮な事が気になるたちでして…
だからこそ今作で、そこを丁寧に描写されてて感動しました!笑
もちろんbl的な部分も大層萌られたので、文句なしの神評価です!
カテゴリー的には異世界転生もの。
ちょっと変わっているのは、自分がゲームの世界へ転生するストーリーじゃなくて、ゲームの世界のキャラクターがこちらの世界へ転生してくるってトコですかね。
しかも、自分が推してるキャラ。ゲーム内で死んでしまって悲しみに打ちひしがれているところ、目の前に現れる……という出会いになります。
行くあてなどなく、主人公・裕貴の家で暮らすことになってしまったドラクルの、人生やり直し譚の側面を含んだ物語。ゲーム内で確立していた貴族設定も能力ももちろんないので、この世界で生きていくため働き始めます。
別の世界に来てしまったことに悲観するでもなく、今置かれている状況に順応しようとする前向きさはさすがのドラクル様。イケメンで家事能力も高く、何でも器用にこなす彼を近くで見て、裕貴の心が踊らないわけがない(笑)
恐縮しつつも同居に喜びを感じ、いつしかドラクルに淡い恋心を抱くようになっていくところが見どころです。
過去の職場でひどい嫌がらせを受け、人間不信に陥ってしまった裕貴の心の傷やトラウマに焦点を当てながら、ドラクルとの関係が進むストーリーに注目して下さい。推しの"ドラクル様"へ向ける好意が、"ドラクル"本人へと向かうこともそうですが、その好意が恋心として変化していく過程を見守って欲しいなと思います。
ドラクルの方も、やきもちアンテナをささやかに張ったりしてるので、こちらの動きを見るのも楽しいです。後編はドラクル視点のお話なので、裕貴への好きをよりたくさん感じられると思います。眷属のコウモリにこっそり偵察させたりと、心配性で優しい反面、ちょっとした独占欲が混じるのが良いですね♪
ピンチのときに颯爽と助けにくるところもカッコよくて、なぜゲームの世界で死にキャラになってしまったのか理解できないくらいです。ドラクルが第二の人生を歩むキッカケを作ったゲーム会社には感謝して、今世では裕貴とともに幸せに生きて欲しいと願います。
物語の入りは異世界転生というファンタジーではありますが、中身は現代ものチックで、しかも現実的な細かい設定まであって面白かったです。例えば、ドラクルが日本で働くには戸籍の取得が必要だとして、その届けを各関係各所(警察とか)に申請してるだの、保険がどうだのと言及してるところですね。サラッと流せそうなのに、こういうリアルに追及するところ、大好きです^ ^
堅実にこの世界に馴染もうと頑張る姿は生き生きとしていて、ドラクル様の魅力が増し増しでした。一緒に転生してきた眷属コウモリも可愛くて、たくさん楽しませてもらいました。
"恋人"兼"推し"の二刀流で、2人ならではの恋愛を幸せに育む様子にホッコリ。明るい未来を感じる読後感に思わず笑顔になりました^ ^
ある日突然、大好きなゲームの世界の大好きなキャラクターが現実世界にやってきた。
なかなかに突飛な設定ではあるのですが、これが非常に面白くてですね。
転生ものというよりも、奇妙な同居生活がどんどんと心地の良いものになっていく様をこっそりと微笑ましく見守っているような、そんな気持ちになれる作品かなと思います。
どんなことにでも誠実で、包容力があって、それでいて時折誰もが赤面してしまうほどの爆弾級なピュアさをあわせ持った攻めがものすごくツボにはまった1冊でした。
いやあ、これはたまらないなあ…
ノーブルな攻めがお好きな方はピンとくるものがあるかもしれません。
前半は受けの裕貴視点、後半は攻めのドラクル視点で語られる、ごくごく普通の同居生活がメインとなっています。
…ドラクルがゲームの世界からなんらかの力によって転移してきたことを抜かせば、ですが。
ゲームの世界では貴族だったドラクルが、単身者用の裕貴の賃貸部屋で眷属のコウモリ・バーニーと共になんとも庶民的で穏やかな暮らしを送っていく物語。
もっと癖のある性格なのかと思いきや、ドラクルという人がまるでスポンジのようにあれこれと吸収する人なものですから、あっという間に日本人庶民の生活に順応していく様子が楽しいです。
裕貴にとってドラクルは、ゲーム内でのいわゆる「推し」だったわけで、初めから好感度は高い状態なんですね。
画面越しに見ていた彼と、現実世界になぜか現れてしまった彼が魅せる姿は違った魅力にあふれるもので…と、恋愛感情を抱くまでの流れがスムーズで追いかけやすいです。
2人の関係性の微笑ましさともどかしさがちょうど良くて、合間にマスコットキャラクター的なバーニーがが入り込むのも可愛らしかったなあ。
そして何より、ドラクルのスマートな攻めっぷりが素敵でした…!
自立心あり、適応力あり、受けの様子がおかしければ立ち入りたいのをグッと我慢をして無理強いをせずに見守り、愛情表現はストレートにたっぷり。
かと思えば、攻め視点ではやきもち焼きな内面がちらりと見え隠れしたりもして、妙にツボにハマるキャラクターでした。
仕事に対しても誠実なところも好感度大。
裕貴の元職場の同僚がねちっこくて若干ストレスがたまったかなあ…もっとばっさり成敗されてほしかったなとこちらの評価になりましたが、まだしばらくこの2人と1匹の暮らしを見守りたくなるくらい素敵なお話でした。
日常の中に現れた非日常が最高の日常になっていく。
ほのぼのとした穏やかさが心地良かったです。
栗城偲先生の新刊、楽しみにしていました!流行りの転生もの。
ですが、転生するのは主人公ではなく、ゲーム内の推しキャラ。
その推しキャラがゲーム内で仲間に裏切られて殺され、現代に転生してきて主人公・裕貴の前に現れー!?というお話です。
前半〜中盤・後半にかかるところまでが受け視点、後半は攻め視点。
ゲーム内では傲岸不遜キャラだったドラクルが、転生先のリアル世界ではお風呂掃除なんかも率先してやってしまう気配り上手の努力家で(元公爵なのに!?)、不思議だし違和感もあるっちゃあるんですが、なんとも微笑ましいというか、萌えるんです(๑´ω`๑)
(なんで転生したらキャラ変してるんだ?って疑問は結局解決されなかったです;でも転生ドラクル大好き)
裕貴(受)と結ばれる前・結ばれてからの溺愛甘やかしっぷりもね、最高。
受け君がとある人物から嫌がらせを受け続けるんですが、眷属のバーニーをこっそり護衛に付けさせたりして、それとなく守ってて。
付き合う前だったけど、愛だな!愛だ!と勝手に胸熱に。
それと彼の眷属、コウモリのバーニーが可愛すぎ。挿絵でバーニーを見た時は思わず「可愛い〜❤︎」と声に出しちゃいました。
翼で器用に携帯電話を操作して、ネット通販でお買い物する眷属コウモリくん。かわっ……!
ストーリー展開も面白く読めたんですが、ところどころ「ん?」て思う点はあり。
前述したように、転生してキャラ変してるように見えるドラクルの性格とか。(これは、「ゲームの中のドラクル」と「転生後のドラクル」は別人だということの象徴なんだと思うんですが、記憶などはそのままなので、やっぱりちょっと違和感はあったかなと)
そもそもドラクルを裏切った仲間たちはどうして彼を裏切って殺したのか、ゲームのストーリーの作者(?)はどんな考えで死亡エンドにしたのか。
ドラクルが転生した理由は?どうして受け君の前に現れたのか、とか。
そして途中に出て来たドラクルがゲーム内で仲間に攻撃され、最後に自害しようとした理由が、あまりに”いい人”すぎて納得いかないかな0ー、とも。
…と、つらつら言いつつも、転生したドラクルの性格や眷属バーニーにはやっぱり萌えたし、受け君が自分も変わらなきゃ!と思えるようになったプロセスには納得。分厚くて読み切るまでにちょっと時間はかかりましたが、楽しい読書時間でした♪
そして余談ですが、あとがきに書かれてた栗城先生の「コウモリ談義(?)」がめちゃめちゃ面白かった!!ꉂ(๑˃▽˂๑)
確かにコウモリ、「お前なんなんだよ」、の不思議動物だ…
今回はゲーム世界から転生した吸血鬼と
ゲームで攻様が推しキャラだったカフェ店員のお話です。
受視点で異世界転生した攻様と恋人になるまでと
攻視点で恋人になってからの続編を収録。
受様は東京の調理師専門学校にすすみ
有名ホテルのレストランに就職し
充実した日々を送っていましたが
仲の良かった男の先輩に告白された事で
世界が変わってしまいます。
受様はゲイですが恋愛も男性も経験もなく
先輩との関係を壊したくないと真摯にお断りしますが
件の先輩の態度が豹変して受様を攻撃し始め
キッチンでも対人関係でもうまく立ち回れなくなります。
受様の異変に気付いた飲食店経営者の友人に
相談した事で一時は持ち直したかけますが
ストーカーと化していた先輩によって
職場でアウティングされ辞職に追い込まれ
友人の協力で住居と職場を変えて
友人のカフェレストランに働くことになりますが
受様はすっかり人間不信です。
その上受様の趣味のモバイルゲームで
今はハマっているゲームの最推しは
吸血鬼をモチーフにした小竜公ですが
最新配信で推しが殺されてしまうのです!!
呆然自失となった受様は
自棄酒を買いにいったコンビニからの帰り道
夜空に浮かぶ黒い煙のようなものを目にしますが
なんとその煙が引くと
死亡した推しキャラそのものの攻様が現れるのです!!
受様が思わず彼の名を呼んでしまうと
受様を認識した攻様に「私を知っているのか!?」と
駆け寄られて!?
雑誌掲載されたタイトル作に続編を書き下ろしての文庫化で
ゲームの登場人物だった攻様とゲームをしていた受様の
異世界転生ファンタジーになります♪
死亡する事で異世界転生するお話では
状況をよく知る主人公が転生するのが定番ですが
本作は何もわからない攻様が転生する逆バージョンです。
攻様が現代日本に現れた意味や理由つけについては
特に語られませんが、ゲーム内で攻様が死亡した事で
ゲームを生きがいだった受様がより追いつめられた
かもしれない事は想像に難くありません。
突然の異世界転移で受様を頼るしかない攻様ですが
現状を受け入れると受様の力を借りつつも
自分も受様の役に立ちたいと動く事で
人間不信な受様にとっても良い影響を与えていきます。
そんなところに受様の人間不信を与えた
先輩が再登場した事でハラハラな展開となりますが
攻様との出会いで受様も強くなれたし
受様を攻撃するだけの先輩が
受様を守ろうとする攻様に勝てるわけがない!! ですよね。
攻様についている眷属のふくふくコウモリも
言い合いの手と助力となっていて良かったです。
描き下ろしが本編とは逆の攻視点で
受視点では見えなかった攻様の思考や本音が見えたのも
面白かったです。