イラスト収録
シリーズものだが、他を知らずに読んでも問題なかった。警察関係のお話にしては、デートしたり風邪イベントがあったりと、プライベート部分もBLも多め。事件はサクッと終わり、キャラクターの魅力で読ませてくれる作品だった。
メインカプは中垣と北山。チーム内での立ち位置は後輩の中垣の方が上にあり、北山のおおらかさのおかげで上手くいってるところもあるのかな、と思う。でも北山もそこはしっかり劣等感を示し、若干卑屈で自己評価の低さが見て取れる。陰のある美人な雰囲気と京のおっとりしゃべりの組み合わせが素敵。
中垣は太陽って感じ。見た目の描写と性格のイメージが一致しやすく、キャラが浮き上がってくるよう。人望が集まるのがよく分かる人物像で、リーダーとして理想のタイプ。恋優先でチームで二人も仕事休むのは微妙なとこだけど、若く責任がそこまでない今しかできないと思えば、それもまた可愛い気がしてくる。
状況的に、チーム内恋愛ってとこが一番の懸念点になりそうだが、すでに中垣は北山がピンチに陥っても冷静に対処できるところを見せている。ここはすごく良かった。恋人だからと取り乱すようでは、他のチームメンバーを危険にさらすかもしれない。中垣は良きリーダーになりそう。将来性抜群。
気になったのは、同じ補足を何度も何度も入れてくるところ。読者に過保護すぎると感じるところは他にもあり、顔の表情一つとっても内心まで説明され、別の解釈を挟む余地がない。記憶力も読解力も不要で読めるほどに懇切丁寧。
都度説明に加え受け取り方までガチガチに固定された描き方で、何も考えなくとも全ての情報を与えられるのは、時代に合っているのかもしれない。でも思考停止状態にされる読書はあまり心地良くない。
キャラはとても魅力的だし、ストーリーは読みやすい。緊迫感のあるお仕事シーンも面白く、日常描写とのギャップが良い。詳らかに書き込み過ぎて、設定に反し北山に神秘性を感じなかったのは残念。中垣の一視点で読んでみたかった気もする。
巻末短編は渋い雰囲気がとても良く、橋埜と犬伏にも興味が湧いた。シリーズの別作品も読んでみたいと思えた。
お仕事ものや、リーマンものが大好きでして、読み始めたら止まらない!
ストーリー展開に引き摺り込まれるように、また後半からの手に汗にぎる怒涛の流れに一気読みしてしまいました。
もう、大満足、とても面白かったです‼️
SATの同僚、先輩後輩である和紗と将宗。
2人は月と太陽みたいにタイプが違う。
受けの和紗は物静かなタイプ。
借金や親の病気や父の死など、これまでの人生苦労してきた。
一方の攻め将宗は、太陽みたいに明るく裏表がなくて、愛嬌のある大型ワンコ。
尻尾をブンブン振りながら和紗に懐いてる姿がほんとにワンコそのもの。めちゃくちゃかわいい。
このストーリーの個人的に好きだったところが、この2人の同僚の男性たちの何気ないおしゃべり、やり取りです。
普段の仕事は常に死と隣り合わせ、緊張の連続。モチベーションがないとできない過酷な仕事。
その緊張感から解き放たれた男たちが、みんなでワイワイ飲んだり、しゃべったりする場面がまるで体育会系運動部の部室のノリで、楽しすぎました!
そのノリで、将宗と和紗の関係に勘づいた橋埜の将宗に対するツッコミが面白すぎました!!
また和紗が将宗に愛され、橋埜を始めとする同僚に認められて、過去を受け入れて自分自身を取り戻していく姿がとても良かった‼️
読後感最高です!!
好き過ぎて住みたいぐらいの平河寮シリーズ、待ってました\(^o^)/やりました\(^o^)/かわい先生、出版社さま、有難うございますーーーーーっ
お話がどう考えても「続きますよね?」と思うのですが、はっきりせずもやもやしたので萌2にしました。
はらはら警察もの大好きな方には絶対オススメしたい!単独でも大丈夫です。饒舌に…を読んでいれば尚良し!ぜひぜひぜひぜひ平河寮へ、おこしやす!
本編345頁ほど+番外編2編で合計30頁弱+あとがき。
SAT所属の将宗は、技術支援班から異動してきた北山のことがなぜか気になって…と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
犬伏やら橋埜やら前作までのカプや、平塚寮の皆様。
++攻め受けについて
攻めはゴールデンレトリバー?なんしか、大型犬。あーちゃんと戦うんで、ジャーマンシェパードかな?懐っこいんだけど戦闘能力高いてす。そのギャップに萌ーってなる人もいるかも。
受けの好きなところは、京言葉。「君は違うん?」って書いてあったら、イントネーション正しく脳内再生できる人やったら、嬉しいかも。きちんとしてるときは京言葉でーへんのやけど、ちょっと気を許すと出てくるんですよね、京言葉。あ、気を許してくれた♡ってわかって、攻めも嬉しかったんちゃうかな。
攻め受けとも、今ひとつピンとこなかったんですが、何となくこれ続きあるやろと思っているので、楽しみに待っていたいと思います〜!
SATシリーズの新作。
本作の設定は、わんこな体力自慢派と技術支援から異動してきた京男のカップリング。
新作嬉しい〜と読み始めるも、冒頭んん〜?
ほんの序盤からもう中垣は和紗の京言葉にぽ〜っとなって口説きモードに入ってるんですよ。
BLだからいい。と言いたくはないけどそう思ってしまうような導入部。
ゴリラ男だらけだからその中のはんなり男に目が行く、そんな感じに読めちゃうんですよ…
とはいえ、読み進めれば単純な中垣はともかく、和紗の方は陰影のある造形。
どこか寂しげで、ひととはあまり深く馴れ合わない心、仕事しかない色の無い生活…
そこに事件が起こり〜という展開は余りにも当たり前ながら、和紗が中垣の存在にどれだけ助けられたのか、救われたのか。
中垣の単純さ、真っ直ぐさ、誠実さが、和紗にも物語そのものにも救いになりましたね。
これ、中垣も言った通りやはり「吊り橋効果」だと思うんです。
でもそれも込みで、文字通り「命の恩人」、そして「心の恩人」として中垣に報いたい、中垣が自分を恋人にしたいというのなら…
でも自分の気持ちが無ければ関係なんてできるわけないですから。和紗は中垣に愛されて幸せだと思います。
シリーズ作の橋埜や犬伏もお元気そう。
総合「萌」で。
SATシリーズの新刊とっても楽しめました!!
今さらながら引き出しの多い作家さんだなーと感心します。
ワンコ年下東男子✖️はんなり年上京都男子のコンビもいい味出していますし、
職業ものと恋愛ものの塩梅が絶妙です。
二人の距離の詰め方も自然だし、丁寧でリアルでドラマを見ているように二人に共感できました。
ニヤニヤしたり、吹き出したり、泣いたり、百面相しながら読んでいました。
方言談も面白かったし、さすが京都男子を書いたら日本一!!だけあります。
和紗さんは噛めば噛むほど味がでるスルメ系男子で、良い味を出していたなー。
BL界隈では、マサムネ君のように悩みが無さそうな欠点のない陽キャラは人気が低めな気がするのですが、彼の一生懸命な姿に好感が持てました。
和紗さんのリバースのシーンには目が潤みました。過去大変な思いをしてきた和紗さんがマサムネ君に救われる姿に感動しました。
警察組織内部の事を知れるし、事件も凝っているので面白かったです。
それにしても縦割りの警察組織。隊員同士の連携プレイで命懸けで制圧しても、事件の真相は公安が教えてくれないなんて切ない…。命と隣り合わせの過酷な任務なのに。
職業寿命が短いのも驚きでした。
短い限られた期間だから煌めけるんだ、、。
他の隊員の話も読みたい…!SATシリーズの他の積んでいる本も取り崩します。