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表題作LOVEME 10$

ワンコ系大学生・和臣
年上の塾講師・雪生

その他の収録作品

  • LOVE ME DO - LOVE ME 10$ 前夜 -
  • マスカレード

あらすじ

「便利ってものは金がかかる。金がかかるものは贅沢だ。贅沢は敵だ!」食費は一日五百円以内。住んでるアパートはシャワー無し・隣のエッチも聞える壁の薄さ、しかも幽霊付き。大学生の和臣が心からベタ惚れしている恋人・雪生は、不治の病におかされていた…「ケチ」という名の!オンボロアパートを舞台に、綺麗でクールな年上の塾講師と犬系大学生が繰り広げる恋の大騒動!あの伝説のラブコメがついに登場。続編書き下ろし。

作品情報

作品名
LOVEME 10$
著者
ひちわゆか 
イラスト
如月弘鷹 
媒体
小説
出版社
ビブロス
レーベル
ビーボーイノベルズ
発売日
ISBN
9784835218038
3

(10)

(1)

萌々

(0)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
5
得点
28
評価数
10
平均
3 / 5
神率
10%

レビュー投稿数5

ワンコとドケチ

大学生の和臣の恋人は、美貌の予備校講師雪生。
受験生時代に恋をして、やっと付き合うことになったのだが、
この先生、なんと尋常じゃないドケチ!

自分がドケチなだけではなく、人の無駄遣いも許せず
趣味は節約!
食費は一日500円、食器洗いは洗剤一滴、
挙げ句壁越しに隣りの部屋のTVニュースを聞く程の徹底ぶり。

このドケチ先生、年下ワンコの和臣を振り回しているようでいて
素直になれずに悶々としていたりして、笑いながらちょっと切ない。

お金持ちやセレブがわんさかわんさか登場するBL界にあって
斬新で面白い。
まぁ、このドケチは趣味みたいなものであって、
実は雪生もお金がない訳でもないし、いいとこの坊っちゃんなんだけれどね。

どうもスピンオフらしいのだが、知らなくてもまぁ読める。
ただ、知っていると話に厚みが出てもっと面白いのかも。

同時収録の「マスカレード」は全く赴きの違う作品。
うーん、このページ数で書ける物語ではないような……
タブー物です。
あまりの色合いも違うし、続けて読むのはお勧めしません。
全編タイトル作だったら良かったのにな。

2

年下ワンコ攻 × ドケチナなツンデレ受! …同時収録作の方がオススメ‼︎

表題作2篇+全く毛色の違う同時収録作1つが収録されています。
表題作は、一応スピンオフ作品になります。
「TOKYOジャンク外伝」の恭介×朔夜が、今回の攻様の大学の先輩&今回の受様の隣人さんで登場しています。
と、再びタイトルを見て、
やられた‼︎と思ったのが…
今回のタイトルは、『LOVE ME 10$』。
そして、カタカナにするとジャンクシリーズのタイトル『ラブ・ミー・テンダラー』。
今回の作品は、ジャンク外伝のそのまた外伝になる作品なのです(笑)
ジャンクシリーズを知らなくても、単独の作品として読めるようになってはいるので、この一冊だけでも充分楽しめると思います。
ジャンクファンには、恭介と朔夜のその後が読めるので、2度美味しい作品になっていました。

今回はコメディ要素の強いお話!
でもさすがはひちわ先生!
「不治の病におかされていた…ケチという名の!」
この独特なユーモアセンスには笑えました(笑)

ワンコ攻の大学生•和臣 × クール美人な予備校講師•雪生の7歳年の差&年下攻&ツンデレ受もの。

攻視点と受視点の二部構成になっています。
この展開が上手いんですよね‼︎
嫉妬や誤解する気持ちや恋に落ちた瞬間を、視点が変わることで、まるで鏡のようにお互いの心情描写を映し出されています。テンポのよいストーリー展開で、より一層お話を楽しめました。

雪生の容赦ないドケチぶりがとても新鮮で笑えます。
それに毎回注意を受ける和臣。
「鼻をかむティッシュは1枚」、「食器洗いの洗剤は一滴」、「皿洗いの時の水道のひねり方」。
究極は、壁が薄くて隣に聞こえるからと…おあずけされる始末(笑)性欲みなぎる大学生には、少し可哀想ではありました。
Xmas初エッチの一部始終を、お隣の2人に聞かれてしまった事実を知る雪生も、気の毒過ぎるんですけどね。
でも雪生は壁の薄さもしっかり利用して、ケチ根性を発揮します。
ニュース番組は、隣から聞こえてくテレビ音で聞くなんて、凄い発想だなあと(笑)

雪生のケチポリシーは!
「貯金が趣味なわけではなく、金を使うのが嫌いなだけ」
ただのケチではなく、節約家!
今で言うエコ精神の塊なんです。
だから、心まではケチではないから憎めないキャラでした。
普段はクールだけれど、実は物凄く和臣にメロメロで、尽くすタイプの雪生が段々可愛く思えてきます。

和臣は、言いたい放題言われ、雪生に翻弄されている年下ワンコ攻!
でも、綺麗で乱れたら色っぽすぎる年上の恋人に、惚れた弱みとばかりに耐え忍ぶ和臣。
そんな苦労性で情けない姿が似合い過ぎる攻様でした。

頼りなくて、ヘタレてばかりのようで、若いながらも、夢を挫折せざる負えなかった大きな経験もしているの和臣は、人間的にとても魅力的なんです。

元々の性格もあるのかもしれないんですけど、自分の過去を人に気取らせたりはしない生き方を、ごく自然にできて人でした。
空気が読めないタイプそうで、実は人への気配りも細やかだったりするんです。
そんな意外な一面が、雪生の目に眩しく映り、自分にはない彼の魅力にどんどん惹かれていってしまいます。
元彼との別れ現場や、駅で倒れそうな所を助けられたり、塾の食堂場面や、自分の恥ずかしい一面を見られてしまったり…と些細な出来事を積み重ねていくうちに、ただの出来の悪かった塾の生徒から、恋愛対象に変わっていく下りが、とっても読み処で、甘さたっぷり好きでした。

読みながら雪生共々、和臣にほだされてしまい、情けないながらも、可愛くみえてきてしまう癒しキャラでした。
でも、嫉妬と誤解で狂って豹変&暴走する和臣は凄かったです(笑)
そこに我慢をしいられていた性欲も加わって、雪生に「淫売」とまで言いましたからね(笑)
濡れ場は萌シーンで楽しめたんですけど、その後の展開を心配しながら読み進めたら…結局はラブラブなおバカカプでした(笑)

普段、素直になれない雪生が振り回しているようで、和臣も同じく振り回している所は、意外と似たもの同士のお似合いカプでした。
ごちそそうさまと言いたくなるようなお話でした。

同時収録の『マスカレード』は、表題作とは打って変わってシリアスなお話。
ひちわ先生らしいストーリー展開で、とても面白く読ませてくれる作品なので、私的には表題作より好きかも!

発表された年月が古いようなので、どちらかといえばJUNE色の濃いお話です。
近親相姦モノって苦手なんですけど、すんなり読めて良かったです。
舞台プロデューサー・J × アキト。
年の差18歳くらいでしょうか‼︎

アキトの、真っすぐな、Jに対しては凄く一途で健気な所がせつなくなります。
最後の告白シーンは胸がキュンと締め付けられました。
何重にも禁忌を侵してしまった二人の結末…
これが意外にもドラマチックで、昔の洋画のシーンをみているような感覚でした。
好みは別れる作品ですけど、素敵なお話なのでオススメです‼︎

2

ドケチっぷりが凄い

1日の食費は500円以内。
同僚には「ケチ」「清貧の君」と名付けられ…。
家賃2万3000円管理費込みのぼろアパート(築20年、木造1K、シャワー無、血天井+幽霊有)在中。
洗剤は1滴、水流は鉛筆の太さ以下。
22時のニュースは隣室から聞こえてくるTVの音…etc

という徹底したドケチ受け。
うん、ブルジョワジーな人が多いBL界で珍しい人種ですね(笑)
とはいえスーツ・ネクタイなどは兄のお下がり(シーズンごとにオーダーする&袖も通さずに捨てようとするの仕立て直して着用)なので良いもの着ておられますがw

クールビューティーな見た目なので有る意味とてもシュールな生活模様です。
でもまぁー同時収録の雪生視点の話でドケチになったいきさつは書かれています。
幼少時大変だったのが響いちゃったのねー。

「LOVE ME 10$(和臣視点)」「LOVE ME DO(雪生視点)」の順番で載っているんですが…これ順番を逆にしてくれた方が読みやすかった気がします。
時系列が逆なんですよねー…。
雪生視点が馴初め編、和臣視点がくっついた後に起こった誤解事件って感じなので。

あと隣人CPが非常に気になる存在でしたね。
朔夜さん…見た目あんな感じなのに…ものすごい怒らせたら怖いですね。。。
え…嫉妬してゴキをコーヒーに投入とか…踵落としで攻めの肋骨骨折とか…ちょwww
このCPの話をオマケで挟んでほしかった←

別作品のスピンオフだそうで…単品で読めないことはないけれど、なんだか落ち着かない感じがしました^^:

読み切りの「マスカレード」は表題作とはうってかわってシリアス。
思いっきりノリが違うので吃驚します。
続けて読み進めるよりは日をおいてから読むの方が良いかな…。
全然雰囲気が違うので戸惑います…。

二重三重の禁忌が組み込まれています。
「叔父×甥(根幹に兄妹)」「父親×息子」
近親ものなので好みが分かれるでしょうね…。
私自身苦手設定><
さくさくと読み進めることはできたんですけどね。
なんか気づけば話に引き込まれていく感じ?

1

見た目とのギャップ

クールでキレイな見た目とは裏腹に、かなり守銭奴な受け。
これも一種のギャップ萌えというやつですかね。
攻めが童貞なのも童貞攻め好きな私にとっては萌えポイントでしたが、風俗に行ったことがあるっていうのは萎えましたね。

別作品の恭介と朔夜もちょろっとだけでてきます。
ゴキブリ~のくだりは笑いました。

ただ、同時収録の「マスカレード」はドロドロして苦手でした。
設定もですけど内容も・・・。
何でこのお話を同時収録にしたんだろう・・・?
どうせなら、恭介×朔夜のお話を番外編として入れてほしかったです。

0

ドケチ受

あらゆる贅沢は敵だと豪語する塾講師、雪生。
食事は一日五百円以内、住んでるアパートは幽霊付きのワケアリ物件という徹底ぶりだ。
雪生の恋人、大学生の和臣はそんな彼のどケチぶりを知りつつもなんだかんだベタボレで……

ブルジョワジーにあふれかえったBL界においては珍しいドケチキャラの登場です。
塾講師の雪生先生。
ひちわさんの書くぶっとんだキャラクターは嫌いじゃないよ。
元生徒×先生で、どうやら別作品のスピンオフだったらしい。
そこだけちょっとフクザツですがコメディとしてライトに楽しめました。

同時収録はまったく路線の違う舞台モノ。
まさかのファントムでした。
演出家×役者。二重三重の禁忌に縛られた重い話だった。
なんかこの雰囲気が懐かしい気がするよ。
なんていうかJUNEというか……

とても両極端な一冊でした。

2

この作品が収納されている本棚

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