電子限定かきおろし漫画2P付
優等生と狡猾な人たらしの二重人格×片想いの劣等生
「イドの遺言」というぐらいだから、粗野な方の和耶(イドと呼ぶことにする)の遺言だとは思うが、遺言と言うからにはイドの言葉でないといけない。一番遺言めいているのは写真の裏だけれど、これは「自分で用意した」との発言から和耶が用意したようだ。楽になる方法"がイドの遺言なのか。
結局のところイド=和耶ですよというオチなのかもしれない。結局のところも何もそうなんだけど。和耶はイドがした行動を覚えていないが、どうやらイドは和耶がした行動を覚えているようで、かつ、イドが出てくる前の記憶もはっきりしている。イド自身の発言を信じるならイドは和耶の本心なのだから、イド=和耶だよね、むしろイドこそ和耶だよね、と二重人格に対するありがちなところに落ち着く。
イドとしては和耶が消えたら本心のまま生きられるからまんまと操作されたというか自分を操作したというか。和耶は「成りきってやるよお前(イド)に」などと言って(考えて)いるけれど、これは「本心だして生きるわ〜」と言ってるに過ぎない。「自分らしく生きるよ⭐︎」ぐらいの。
本心だして生きられれば楽なのに言い訳が作れないから二重人格とか余計なもん作って自分でややこしくしたんだなこの子は。二重人格が治ってよかったね!
(以上、個人の解釈です)
と、オチについて色々考えるのは楽しかった。正直BL漫画的な萌えというか楽しみどころは薄め。
ところで、写真の裏の言葉は和耶が書いたとすると本心ではなく、本心では"和耶"のことを忘れてほしくはないのかもしれない。では描き下ろしでの「早く忘れてよ」はどうだろう。諒雨の前ではないから自称"フリ"はしていないかな。それとも本心かな。全ての言動が本心の人も嘘の人もいるわけないのに。
初めての作家さんの作品です。
タイトルからして不穏な匂いが…
これは好みなやつだなと思いおもわず手に取りました。
はて、イドとは何ぞや?と言う状態でしたが、
とりあえず読み進めてみることに。
帯に歪んだ三角関係とありましたが、成程。
二重人格。そういう事でしたか。
表紙の和耶(攻め)の表情が水面に映ってる姿と
そう出ないのとで違うところが、またそれを
彷彿させてて素晴らしいなと。
作中でも鏡が出てきたり、映し出す物体に
もう1人の自分が出てきてる表現がとても好きでした。
理想の自分と本来の自分、どちらも自分なのにな。
涼雨はどちらの和耶も好きだと思います。
理想を追い求めるが故に本来の自分を消す、
これが良い選択だったのかは分かりませんが、
なんだか現実にも起こりえそうな心情でのめり込んで読んでました。
ちなみにイドとは無意識の領域のことらしいです。
本能のままに理想の自分になることに結びついてるのかな?あくまで私の考えですが…
またアサヮ先生の作品読みたいなと思わせてくれる
面白い作品でした。
こちらが初コミックスですね。
ちるちるのBLニュースで、ラストに度肝を抜かれる作品として取り上げられていて、気になっていたので読んでみました。
なるほど最後に驚く展開があるので、前知識少なめで読むことをおすすめします。
決定的なネタバレはせずレビューしますが、気になる方はご注意ください。
攻めの和耶(かずや)が二重人格。元々の生真面目で考えすぎてしまう人格①と、後から出てきたチャラくて男遊びをする人格②が、頻繁に入れ替わる。
受けの諒雨(りょう)は、中学のある出来事から和耶と疎遠になっていたが、偶然再会、成り行きから同居することになり…というお話。
和耶が人格によって全然性格が違って、顔つきも変わってきます。和耶①は優しいけど弱々しい。和耶②は、チャラいけど表情に色気があって魅力的です。②の方が出てくると楽しかったです。
二人が一線を超えるきっかけを作るのも人格②の和耶。諒雨を誘惑する表情がエロいです。諒雨はクールだけどピュアっぽくて、元々好きだったせいか、簡単に落ちちゃったな〜。
後半に攻め視点になって、和耶①が自分をどんどん追い詰めていく様子がつらい。
二重人格のBLって多分初めて読んだけど、これってもうほぼ三角関係なんですね。
和耶①と②は全くの別人格で、諒雨も①だけを好きでいたいのに、②にも惹かれて葛藤するし。
和耶①は②に嫉妬してるし。
人物は二人なのに、実質三角関係になってしまうとか、なかなか恐ろしい関係性に感じました。巻き込まれた諒雨が、ちょっと気の毒な気もします。
ラストは曖昧な感じで終わったように思いました。読む人によって受け取り方が変わってくるかな。
結局①が変わることにより②が無くなったということ?それとも実のところ統一したんだろうか…。前者っぽいけど、実は後者ってのもありかな。面白いですね。
淡々と静かに進んでいくストーリーでした。普段読まないタイプの作品なので新鮮でした。先生の今後の作品も楽しみにしています。
(そういえばイドって何だっけと調べたら、『無意識の本能的衝動、欲求など精神的エネルギーの源泉』とのこと。とするとタイトルは『無意識の遺言』てことかな。)
電子 白短冊修正(「電子のみで楽しめるスペシャル修正仕様」。短冊も多めでエロス少なめ、修正箇所も少なめですが、作風に合ってるかと。)
ネタバレ多いです。
下げます。
カズヤは5階の部屋に住んでいます。
そこからの飛び降りは大抵死亡を意味します。
彼はいわゆる別人格を消そうと飛び降りたわけではなく、ただ絶望して死にたくなった行動でした。
結果は2ヶ月で退院出来ました。
荒療治のおかげなのか絶望の原因でもあった別人格とやらは消滅、恋人は変わらずそばにいる。
これはハッピーエンドなんじゃないでしようか。
なんでメリバ??
1人の脳が生み出す人格とやらがいくつあろうと、それぞれはメビウスの輪のように繋がっている、そこに脳はひとつだし人間も1人だし。
難しいことは全然分かりませんけど、以前よりカズヤは自分のことが分かるようになって本当に良かったね、リョウともう離れないでねという気持ちで読み終わりました。
リョウはこいつもカズヤの一部なんだなってどのカズヤも認めていました。
カズヤ本人が認めてなかったから別人格にされていた深い欲望部分。
どっちのカズヤがいなくなったというのではなく、カズヤが素直に自分を出せるようになったのではないでしょうか。
成りきってやるよ、おまえに。
という和也の決意は実際のところ本当の自分自身になるって意味だと思います。
と書いたところでヘッセの「デーミアン」を思い出しまた読みたくなりました。
Xの試し読みで、これは…!となり
早速読みました〜❤︎
作家さんの初コミックスなんですね。
私自身は、根っからの夜明け属性なんで
なかなか読まないジャンルだったんですけど
思った通りの、読後の不穏な余韻を
たっぷり堪能させてくれる
完成度の高いお話でした。
特に、二重人格になってしまった攻めが
受けに支えになってもらいながら
選択した答えが、ほんと秀逸❤︎
複雑な展開でしたが、
ポイント、ポイントで見せ場があり、
しっかり最後まで連れて行ってもらえました。
正しく強くあれる人なんて、いない。
だから、寄り添って生きていくのかな。
少し、背景が寂しかったかな。と、
そこはちょっとだけ気になりましたが、
このどうしようもないグレーな感じ、
読み終わった後も
後ろ髪引かれる、この感じは堪らない
とても良かったです。