デジタルエディション
配信、待ってましたーーーー!!!
紙オンリーなのかな、、、って思っていたら来ました!配信情報♡その上最初11/15配信予定だったのに配信されず…凹んでたら1日遅れで配信開始‼もう読めるだけでただひたすらに嬉しい‼
明日美子先生の作品でタイトル「惡い男」ですよ…?
食指が動かぬ筈がないのですよ…‼
そしてこの何とも治安の宜しくない表紙、、、
見たい気持ちと怯む気持ちを掻き乱しますよね
そしてこの1冊の作品としての読者への仕掛けはもうこの表紙から始まっていた事を知る訳ですよ!!
明日美子先生こそ「惡い大人」です!!
大人の遊び方を知っているお茶目な仕掛けw
こんな煽り方するなんて、、、
まさにキッチュとしか言えない…‼
あ、モチロンここで使うキッチュは辞書で説明される意味ではなく褒め言葉としての「悪趣味」ですので誤解無きように、、、良しなに!!
全部で7話収録
更に収録作「ヘンタイ」のプロットがまるっと拝めます‼
私はこの「ヘンタイ」を薄い紙の御本でも既読しているのでこのプロットから読める!というのはすごく興奮しました
こうしてあの作品が仕上がっていくのか、、、!という驚嘆を覚えます
他描き下ろしの「惡い男」→「惡い男たち」以外は雑誌掲載済の作品なので既読の方も多いかも知れませんね
※「惡い男たち」は電子配信のみに収録されています!!
漫画部分4ページあります
「惡い男」だけよりもほんの少し2人の関係性が伺える内容となっていて、可愛らしさを感じる「惡い男たち」のお話しでした♡
私自身は雑誌未読読者なので「ヘンタイ」以外は全て初見!!
もう、、、全てが衝撃的で魅惑的で蠱惑的、、、!!
余韻を含めて全ての虜!
どの作品にも潜む感情を刺激するスパイスがあります
それは時に悪趣味なのに心を捕らえて仕方ない「キッチュ」であり
そして時にはどこまでもノスタルジックで混じり気のない崇高さを思い起こさせる「ピュア」でもある
こんな両立しそうにない感情をまとめあげてしまうパワーこそ「芸術そのもの」つまりこの1冊が正にアバンギャルドなんですよね!最高過ぎる、、、‼
どのお話しも心が惹かれて堪らない!
角度が違い過ぎるのに毎話読み終わる度に心の中で「最高だ」「読めて良かった」「カッコいい、、、」という陶酔感を更新して来ます
お話しも各話を彩る全てのキャラも、、、全てがそのお話しの為にそこに存在すべき価値を放っています
ほんとにたまらない、、、(>ω<)!!!!!!!!!!
そして前述した「仕掛け」
これはレビュータイトルにもしましたが、、、この表紙についてです
詳しく書いたら「仕掛け」にならないから勿論伏せますが、、、
もしもこの表紙から感じるダークさに怯んでいる方が居たら、、、安心して欲しい!!!とお伝えしたい
この表紙から想起するようなタイプのお話しが続く訳ではないですよ?と。。。
そしてきっと夢見も悪くないハズです♡
(※作品詳細を確認したらトーンでこの怯む気持ちを助長しそうな気もしたので、コメント欄で少しネタバレ含んで補足を書いておきます もし、読むかどうかを悩まれてる方が居たら良かったら参考にして下さい)
コメント欄への補足はネタバレしますがレビュー自体はとにかくおススメしたい!!という気持ちと、この作品の軌跡の芸術的な文学性を知って欲しい気持ちをしたためました
修正|1話目はほんのりトーン修正で雰囲気を壊さないぼかし方、4話目は完全白抜き(※紙本同様の修正)、6話目は発光し過ぎの「無」
明日美子先生のBL作品での新刊!
ということで発売日を心待ちにしていました。先生作品に外れなしのワタクシではありますが、今巻も最高すぎた…。純然たる萌えが、ここにあります。
明日美子先生は「同級生」シリーズや「おはよう楽園くん(仮)」のようなほのぼのでハートフルな作品から、「ダブルミンツ」「薫りの継承」のようなダークなものまで描かれる引き出しの多い作家さまですが、今作品はこのタイトル、そして表紙の絵柄からダーク寄りなお話かな?と思いつつ手に取りました。
今作品は、今まで明日美子先生が様々な雑誌で描かれた短編作品を、出版社を超え収録されている短編集。何話か読んだ作品もありましたが、こうして1冊にまとまって読めるとは至福の限りです。内容を一応記載しますと、
『春の画』 「DEAR+」2009年7月号 34P(4色2P)
『夏と冬のであう場所』「マンガ・エロティクス・エフ」 vol.52 2008年 24P
『ぼくのすきなにいちゃん』「OPERA」VOL.31 2012年 16P
『ヘンタイ』 同人誌「ヘンタイ」 24P
『ボーイズラブ』「美術手帖」2014年12月号 16P
『温室の果実』「コミックJUNE」2007年10月号 25P(4色1P)
の6作品、に加え、
表題作かつ描き下ろしの『惡い男』の全7作品。
それぞれの内容をざっくりと。
『春の画』
時は明治か大正か。
学校に通う青年・安藤くんが主人公のお話です。
いわゆる「春画」と呼ばれるものが生徒の間を行き来している。安藤くんは、手元に来たソレを見てみたが…。
明日美子先生お得意の黒髪・真面目くん。その彼に声をかけてきたのは、転校生で髪や瞳の色が薄い加賀谷くん。性的なことにまっさらで無知な安藤くんに、加賀谷くんが仕掛けたのは…。
というお話。
加賀谷くんが安藤くんに声をかけた理由が、彼の生育環境によるものに思える。そして、そこから透けて見える、彼の孤独も。それゆえに、二人が短い時間で育てた淡い恋心に、萌えが滾る。
『夏と冬のであう場所』
高校生の男の子が身代金目的で誘拐された。
誘拐犯は、その男の子の母親に電話をかけ1000万円を要求するがー。
誘拐犯と誘拐された被害者、の関係のお話ですが、彼らをつないでいるのはそれだけではなく。捕まったのは、犯人の方か、それとも。というダークでありながらお好きな方にはたまらないであろう萌えが詰まった作品でした。私は、大好きです!
『ぼくのすきなにいちゃん』
小学生のカズは、下校後ども立ちの誘いを断りいつも赴く場所がある。大好きな「にいちゃん」の家だ。にいちゃんは何でも知っていて、お酒もたばこも好み、いい匂いがしてー。
カズの癖がゆがみそうな、なんとも不思議な色香を持つにいちゃん。
彼、高校生なんですねー。今ならちょっとストップがかかるんじゃなかろうか、と思うキャラでありストーリーですが、明日美子先生らしい、といっていいでしょう、壮絶な色香をまとわせるにいちゃんがカッコいいです。
『ヘンタイ』
教育実習の一環で母校に赴いた瀬戸くん。
が、そこで生徒として再会したのは、自分の人には言えない性癖を知り尽くした幼馴染でー。
これもダークです。
そして、今作品の中で最もエロ度が高い作品でもあります。
というか、噛むのはナシやわー、と思いつつ、でもそれが「ヘンタイ」ゆえだからか。
『ボーイズラブ』
高校生×高校生の、恋のお話。
同性が好きで、間違えているのかもしれないし、「普通」から外れるのも怖い。
でも、それでも好きで好きで。
甘酸っぱい、爽やかな、恋のお話です。
『温室の果実』
政界の大御所に、秘書として就いた村上くん。名前は「壱吾」。イチゴと読む。
美味しそうな名前だね、と呼んでくれたその名前を引っ提げて、彼は自分の主のために奮闘し、何でも欲求を叶えてあげようとするけれどー。
「先生」の要求は留まるところを知らず、イチゴくんが男に抱かれる姿を見たいと言い出した。その願いをかなえるために、ホストに抱かれるがー。
イチゴくんが愛していたのは。
そして、イチゴくんを愛していたのはー。
深い深い愛のお話。
『惡い男』
表紙の彼のお話です。
ボコボコにやられたのかな?と思わせるビジュアル。その意味するところはー。
アンダーグラウンドで生きていそうな彼の、唯一の願いは。
可愛いです。ヤバいです。
タイトルの『惡い男』。
誰にとって、どういう風に、どんな意味の「惡い男」なのか。
読み手によって受け取り方が変わりそうで、でもそこがいい。
『惡い男』の「惡」の文字が旧仮名なのもいい。味がある。ほっこりほのぼのなストーリーが読みたい方には、あるいは気分の時にはやや不向きか。が、個人的にはドツボに突き刺さる1冊。作品によっては10年、15年前の作品でありながら、明日美子先生らしさはそこかしこに点在していて古臭さは少しも感じない。
中村明日美子という作家の手腕に脱帽。
やっぱり先生は天才だった。文句なしの神作品です。
非常に耽美かつ、なんともいえない余韻が残る短編ばかりで、どのお話もなんだか見てはいけない秘密の関係をこっそりと盗み見ているような気持ちになれます。
長くはない短編だからこその良さが光る作品集でした。
過去作品をまとめた1冊なので、中村先生の作品を追いかけていた方にとっては重複する作品もあるかもしれません。
ですが、紙本のこのうつくしさはぜひ1度お手に取っていただきたいな。
思わず汚したくなる男性や、人の人生を狂わせそうな男性を描かせたら5本の指に入る作家さんだと思っています。
繊細でうつくしい線で描かれ、むせ返るような色気を纏った男性陣にフェチズムを刺激されて困りました。
黒髪男性の色気が今回も凄まじかった…
「ぼくのすきなにいちゃん」のにいちゃんのアンニュイさがたまらなく好き。
書きたいことばかりなのですけれど、なにせ短いお話ばかりですから、あれもこれもとここに書いてしまうとおもしろくないでしょう。
カラッとした明るめのお話をお求めの方にはどうかなと思いますが…表題作を含む7作品の中で、きっと気にいる作品や読みながらざわざわとする作品がひとつは見つかるはず。
読後の余韻を味わいたい方や、描かれていないその後を想像したくなるようなお話をお求めの方におすすめしたいです。
もう好きとしか言いようがない
どこが良いとか、言う?言わなくて良くない?
これらの作品の全部において、余韻がたまらなく良かった
だから一つずつで何日かかけて読んでも良いのにあっという間に全部読んじゃうの
また読めばいいわね
そんでまた止められずに読んじゃうの
惡い男、ハッキリと悪いのは2人かな?
なおくんとにいちゃんは悪いと思うわ
今手元にある辞書で見ても悪いって言葉にはいくつか意味があるもんな
好い男の反対でもないしね、惡い男
顔を顰めるような辛いお話はなかったと思う
短編集となっていて、どれもこれもに先生らしさが感じられます
各話について書こうとしてしまうとまとめられる自信がないので、これだけは伝えたい!という【デジタルエディション】についてを残します
今回この作品を紙本にて既刊された際に描き下ろしで描かれたのがこの作品の表題作となる「惡い男」です
4ページで描かれる大変雰囲気のある物語のエピソード0、プロローグのようなお話しです
読み方、受け取り方次第で余韻を楽しめたり、この2人の関係性に想いを馳せてみたり出来るような正解の無い4ページ
私のように感受性が人並みだと「どういう事なのかな。。。もっと知りたいな。。。」って飢餓感も少し感じる雰囲気が先行するお話し
それ位に表紙の男もソファに座る男も「気になる存在」
そして、今回【デジタルエディション】で新たに描き下ろされたのが「惡い男たち」です
4ページで描かれた「惡い男」の会話劇の続きが読めます!!
これを読むか読まないか、でこの「惡い男」の作品の印象は変わります
そして、なるほど「惡い男たち」!!
4ページの威力!プロの技!
【デジタルエディション】を手に入れる理由は4ページで十分に証明されていました
読めて良かった
大人の雰囲気がとてもかっこよかったです
チル76
以下、短い短編集なのでネタバレに触れそうな内容もあります
一応どの作品か?は明言はなしないですが、、、分かるとも思うのであくまでも布教の為の内容として書きますのでご了承下さい
作品トーン「痛い」に関して
表紙を見てこの「痛い」を確認してしまうと「暴力」的な事を思い浮かべるとは思いますが、、、安心して下さい
作中でDV的な暴力はありません
但しプレイとして「痛っ!」って思う描写はあったりします
また、ショタ感ある作品もありますが犯罪的なショタ絡みではないように思います(あくまでも主観ですが、、、)
女性絡みはほんの少しだけ(キス描写)あります
最後に「メリバ・不明エンド」トーンはほぼ「不明エンド」を指していると思います
ニュアンスで余韻を感じさせる明日美子先生の単話らしい終わり方故のトーンチョイスかな?と思います
全体的に作品タイトル『惡い男』で「痛い」「メリバ・不明エンド」「ダーク」「シリアス」がトーンに連なってると気持ちが落ちる系?と考えそうかな?と思いますが、、、そこまで構えて怯む内容ではないので、明日美子先生らしい耽美で官能的な世界を楽しんで下さいませ!!