コミック

  • 怪物デリバーと愛しき日々

怪物デリバーと愛しき日々

kaibutsu deliver to itoshiki hibi

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作怪物デリバーと愛しき日々

仁坂鹿生
絵本作家、フードデリバリーの常連さん
鏑木律人
大学生、フードデリバリーバイト

その他の収録作品

  • 描き下ろし「ずっと」
  • カバー下漫画「ごはんデート」

あらすじ

大学生の律人はフードデリバリーのアルバイト中に、独特な雰囲気の絵本作家【デリス・バーキル】こと仁坂と出会う。作品の世界観から【怪物デリバー】の異名を持つ仁坂だったが、その物腰は優しく大らかでありながら浮世離れしている彼を放っておけなくなる律人。次第に仁坂の生い立ちや特殊性癖を知るにつれ、愛おしいと感じるようになっていった律人は、迫られるまま一線を越えてしまい…!?

<ネタバレ注意!!>作中絵本「さいごのごちそう」の制作秘話を特別にdrapHPフリーマンガにて無料公開!

作品情報

作品名
怪物デリバーと愛しき日々
著者
ナツギイチ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
コアマガジン
レーベル
drapコミックスDX
発売日
電子発売日
ISBN
9784866538396
4.5

(34)

(24)

萌々

(6)

(4)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
156
評価数
34
平均
4.5 / 5
神率
70.6%

レビュー投稿数8

愛しき日々

攻めのデリバーさんの魂の救済のお話。
人物あるいは大切な何かを守ろうとして、傷つけたり傷ついたりする状況には陥ってしまいますが、嫌な人は誰ひとりとして出てきません。
それが余計に苦しく切なくて どうしようもないのだけど、そこ抜きにしてこの物語は成り立たない。
デリバーさんの人物像。一見して変人なのに他者を不快にさせない不思議な魅力があります。話し方は丁寧、ときどき不気味だけどキュートで、でも絶対に立ち入らせない何かを持っている人。
とても胸の痛くなるセリフがあって。
「私は食べ方が汚いだろう
だから外食はしないと決めている」
哀しい過去と未来への諦めが示唆されている印象的なシーンでもあります。
デリバーさんのことをあれこれ語ってしまいましたが、前情報なしに是非読んでみてください。
何気ない日常の中で幸福につつまれている実感に鼻の奥がツーンとしてしまう。そんな瞬間がデリバーさんと律人くんのこれからに、何度でも起こってほしい。私はそう願いながら静かに読み終えました。

2

心震える、

フードデリバリーの配達員と客というだけの、何の接点もないふたり。
注文された食事を玄関先に届けたら顔を合わせることなく終わる、とっても無機質な関係だったけれど。
ある雨の日のトラブルをきっかけに、そのカタチが変わるところから始まるお話でした。

登場シーンのインパクトの強さだけではなく、知れば知るほど変わっているのがわかる仁坂。
大食いで、なぜか"温かい食事"にこだわっていて、すごく優しいのに掴みどころがなくて…
そんな彼と関わっていくうち、律人の考え方や周りとの付き合い方などが変わっていくのですが
そこには微笑ましさとか恋に浮かれたドキドキ感だけではなく、どこか不安になるような危うさがありました。

恋愛感情を抱くとは思っていなかったところから、自然と惹かれ合って。
同じ気持ちだから身体も重ね、一緒に過ごす時間が増えていくのは恋人同士なら普通のこと。
…なんですが、ふたりにはどこまでも交わることがない思考の隔たりがあるのがわかっていきます。
それは変えられない過去に繋がっているので、いくら"現在"の気持ちを整えてもどうにもならないことを思い知らされるだけなんですよね…。
好きだけでは一緒に居られないその状況が切なすぎました。

離れる決意をこめた仁坂の「お願い」からは律人のことが本当に大切だということが伝わってきて
ただただ胸が締め付けられましたが。
悲しい別れではなく、前に進むための一歩として
それぞれの転機になっていたのが素敵でした。

離れた時間があったからこそ、お互いに依存するだけの関係にならずに済んだのでしょうね。
想う気持ちは変わらぬまま、また新しく出会えたような再会シーンは本当に感動でした…!
これからのふたりの日々にたくさんの幸せが待っていることを祈ります。

(「さいごのごちそう」の仁坂による制作秘話もすごく良かったです!
drapHPにて読めます。本編を読んだ後、ぜひ。)

2

怪物と人間が紡ぐ歪だけど優しい物語

【私は躾が悪くてね。これ以上待てが出来そうにない(仁坂)】

エロス度★★★★

おやおや。愛に飢えた大学生で〝怪物デリバー〟の異名を持つ絵本作家を好きになってしまうのがかわいいですね。

仁坂と律人が紡ぐ祝福の恋物語で、仁坂の浮世離れした独特なキャラや仁坂と律人の身長差・仁坂に対して愛しい気持ちが芽生えていく律人がツボで、愛を知らない仁坂と愛に飢えた律人の幸せでほのぼのとした時間がとてもよかった。

仁坂と恋人となり幸せを感じる律人ですが、仁坂は絵本が描けなくなり、律人は日常生活よりも仁坂と過ごす時間に依存するように・・・。

怪物との歪だけど愛しい日々の結末にはグッときます。

1

愛を乞う者、愛を知る者

すごく切ない話だった。

涙なしには読めないストーリー、じっくり、ページをめくった作品だった。
読後、もう一回読もうとすぐに思った。

お互い優しい、お互い思いあう、お互いに愛を与え合った。
この先も、ずっと一緒にいると確信できる二人だ。

神作品だけど、コメント少ないなぁ、多くの人に読んでほしいと思った。

0

No Title

なんとなく試し読みを読んでみたら、すっかり嵌ってしまった。

フードデリバリーのバイトに勤しむ大学生の律人は
ある日、常連客の仁坂と対面し、
料理を振舞ったことをきっかけに自宅に入り浸るように。

大柄で暗そうな第一印象を受けるものの、
口を開けば紳士的な言葉遣いや態度な仁坂のギャップがなんとも魅力的。

律人もまた優しい仁坂に惹かれてゆき、身体を重ねるようになりますが、
深くつながれば繋がる程に依存し合ってゆき…
結ばれてハピエンと思いきやなんだか雲行きが怪しい。

お互いに想い合っているのに、互いの存在が互いを駄目にしてゆく
二人の不器用な愛がなんとも切なかったです。

そして、遂に二人は別れることを決め…
エンディングに救われはしたものの、この展開はしんどかった…

ラストはちゃんとハピエンを迎えますので、どうぞご安心を。

0

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP