初恋からずっと間違ってるんです

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表題作初恋不全モラトリアム

伊勢哲也,初恋の人形を探す大学生
佐久慧悟,初恋の人形そっくりの家出人

その他の収録作品

  • カバー下漫画

あらすじ

失くしてしまった初恋の人形に執着し捜し続ける伊勢哲也。人間に興味はないが、人形そっくりの佐久慧悟と知り合い、成り行きから同居することに。人形以外欲しいものはなかったはずが、佐久によこしまな想いを寄せる男たちに嫉妬し、独り占めしたい欲求が芽生え始め――!? いびつな愛に悩む青年の恋着と初体験。

作品情報

作品名
初恋不全モラトリアム
著者
黒井つむじ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
KADOKAWA(エンターブレイン)
レーベル
B's‐LOVEY COMICS
発売日
ISBN
9784047358874
3.6

(49)

(13)

萌々

(12)

(18)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
11
得点
172
評価数
49
平均
3.6 / 5
神率
26.5%

レビュー投稿数11

上質のドラマを観ているような…

電子書籍で読んでいたけど、紙を持っていなかったので購入してからの再読。

伊勢が子供の頃、祖父のところから持ち出して失くしてしまった日本人形
祖父のもとにかえすために大学生になっても探し続けている伊勢くんの前に、日本人形そっくりの佐久くんが現れる。

伊勢くんにとっては日本人形は初恋…記憶の中の彼女にそっくりな佐久くんの事が気になり、訳あって同居生活が始まる。

とっても質のいいファンタジーとかミステリーを読む感覚で読めました。
謎解きというか、真実が次第に明らかになっていくとか。

人形以外興味がなかった伊勢くんが、次第に佐久くんに惹かれていく表現も素敵。先生の作品が持つ、独特の間や雰囲気が大好きです。
Hは少なめです。

4

現実と不思議な空気感が有るんですよね

黒井つむじ先生の作家買いでした。前作を最近読んで良かったので。

大学生の初恋の、歪さを経た現在の恋の話です。
過去に、無くしてしまった祖父の人形を追い求め、探し続ける伊勢。幼い頃に出会った人形の面影に魅せられて、ちょっと性的な興奮に向かうんですね。
なかなか、特殊です。だけど、子どもの頃に感じた好きな気持ちは正直なものだと思います。だから人形に似たビジュアルの佐久と出会ったこと、偶然ですが、運命的です。

人形探しを軸に、掴み所のない魅力がある佐久と過ごしていくところ。不思議な感覚に、読み手の私も陥ります。

伊勢も佐久も現実に生きているのに、どこか異空間的。唯一、伊勢のじいちゃんが現実と異空間を結ぶ存在ですが。

人形が現実の中で、ホントに「人形」となった時は、伊勢も初恋から解き放たれた感じかなぁと思いました。

恋の話だけど、不思議。独特な空気感を感じることが出来た作品です。
黒井つむじ先生の作画は、好みなので次作も楽しみです。

3

雰囲気が良い

ネタバレあります。
ネタバレなしに読んだ方が楽しいかと思うのでご注意を。

「恋しいリバイバル」以来に読む黒井先生。単行本の発売時期は近いですが、こちらの方が絵が安定していたような気がする。

話の雰囲気は少しミステリ感り、「恋しい〜」と似たものを感じます。こちらの方が好きでした。話の繋がりがイマイチ綺麗に流れていかないところがあって、あと一押し。淡々としているところも好きだけど、萌えるかと言われると演出もあと一押し。もったいない気持ちになる。今後の作品は編集さんのハンドリングに期待。

祖父とはさよならで終わるかな…と予想して読みましたが、やっぱり寂しい気持ちになりますね。
ちるちるの左久さんの説明文が「初恋の人形そっくりの家出人」となっていて、ん〜〜まぁいいのかな?読後は違和感がある。

萌〜萌2
色々もう一押しなんだけど応援したい。

1

初恋を拗らせた無自覚攻めが良かったです

初恋を拗らせたノンケ生真面目くんと、
ニコニコ飄々とした雰囲気のゲイさんのお話。

BがLしてる部分は面白かったです。
ただ脇を固める展開にうーん?と首を傾げてしまってちょい萌え不足かな…。
ちなみにエロは2Pぐらいあるけど個人的にほぼないに等しい表現に感じました。


攻め:哲也の初恋は祖父が持っていた日本人形。
しかし子供の頃、家の外に持ち出して失くしてしまいます。
キチンと祖父に返したい一心で探し続ける日々。

その中で初恋の人形に対する気持ちは疚しさをまし、
哲也は自分は人形に恋する変態だと位置付けるように…。
そんな性嗜好は誰にも言えずにいます。

受け:佐久はゲイで、哲也と出会ったとき家出中でした。
そして初恋の人形そっくりの顔を持っていました。
なんやかやあって哲也の部屋に住むことになり、
流れで人形探しを手伝い始めるようになります。

哲也はどこまでも生真面目で頭が固い印象。
自分は人間に恋するまともな感情がないと思い込んでいる節がみられました。
だから佐久に惹かれてるのはバレバレな行動をするけどすべて無自覚…!

佐久が気になり、独占欲が湧き、嫉妬もする。
しかしそれらは顔が初恋の人形に似ているから混同してると解釈してて。
これがまぁ焦れったいのですよー。

その点、佐久の方は感情に聡い。
哲也が自分への好意をダダ漏れされるのにキュンとくるわけです。
けれど佐久は基本的にノンケは範疇外。
あまりときめいてしまうと今まで通りの同居ができなくなるので、
哲也に惚れない為に他の男と関係を持っているように感じました。

そして佐久は佐久で人には言えない恋の経験がありました。
人形に恋してる性癖に苦しんできた哲也の凝り固まった感情を、
佐久が解放してあげていく言葉が良かったです…!

そんなこんなで「人形」が軸になって進むのですが
個人的には最終的に人形があった場所が微妙でした。
ネットリした気持ち悪さをかなりライトにアッサリ描かれていて何とも言えない…;
あと哲也の祖父だけ時間軸が早すぎてこれまた感情をどう処理して良いのか…;

大枠は面白かったけど少し萌えきれなかったので残念です。

8

だんだん引き込まれる

最初、日本人形に恋とか、大学生になってまで人形探しとか、え?感情移入出来るかな~実際大学生が初恋の人形引きずってたら引くな…とか思ってたんですが。
読んでいくにつれ、そんな設定にも引き込まれていっちゃいました。なにせ、想い人の人形に似ているという佐久さんのお顔、わたしも好きです!笑
美人顔で、穏やかでノリも良さそうなんだけども、どこかミステリアスな雰囲気は本当に少し人形のよう。

伊勢くんは佐久くんに人形を重ね過ぎて、無自覚告白みたいなことしちゃうんですけど、それに気づいてて顔赤くしてる佐久くんが良かった…
人形探しも思ったよりドラマがあって、最初はうーんと思った設定でしたがなかなか面白かったです。

3

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