SS付き電子限定版
清掃王子&腹黒エリートが大企業の裏の闇を暴く!! 最強の相棒が恋人へと進化する完結編♥
下巻冒頭の、梶とお兄さんの話がすごく好きでした。
お兄さんが聖人すぎるとは思うものの、兄弟の絆がいいなーと素直に感じられました。
違う境遇で育ちながら心の底で繋がっている梶&社長兄弟と、ずっと寄り添って生きている虹郎&楓兄弟、どちらも良いです。裏表紙がカップルじゃなくて兄弟2ショットって珍しいけど素敵。
上巻の終わりで虹郎の気持ちを知った梶。青天の霹靂に戸惑っていそうに見えたから、これが下巻でどういうふうに虹郎に傾いていくのか楽しみにしていたんだけど、あっさり両思いでした!となってしまって拍子抜け……
それぞれの兄弟は、梶が虹郎を「可愛くて仕方ないって空気」出してたと言うけれど……私にはあまりそう見えなかったかな。仕事上ではすごく信頼しあってる相棒だけど、プライベートでは正直、楓と同列ぐらいとしか。
虹郎のときも思ったけど、そこは、相手には見せなくても読者にだけは見せておいてほしい。推測させるヒントだけでいいから。
ストーリーは粉飾決算から耐震偽装と、複雑に作り込まれていて凄いですが……マタハラの件と同様、最後を美談みたいに収めちゃったのがなんだかモヤモヤ。大義名分のために関係ない人を巻き込んだ、ってところはちゃんと正面から背負ってほしかった。巻き込まれた人は精神的にも相当な負荷がある話、保障したら済むってものじゃないでしょ。
逆に梶が、自分も兄も綺麗なままではないと虹郎に吐露したシーンはグッときたんだけどな。
如月兄弟がやたらと女性にランチを奢らせる描写も好きではなく……ちょこちょこと、肌に合わない部分が気になってしまいました。
美貌と笑顔で女子社員に人気の清掃員虹郎は、実は部長の梶に雇われているスパイ。
苦境に苦しんでた虹郎を救った梶に絶対の信頼を置いてるけど、梶もまた会長の婚外子という立場で社内で奮闘している。
社長である義理の兄との関係、談合、社内告発⋯大企業の闇を暴いていくスリリングな展開!
虹郎の相手を魅了してしまう美しさと天才的な頭脳に惚れ惚れ。そして梶への膨らむ想い⋯。
巨大な悪に対峙する二人の奮闘に引き込まれて一気に読んじゃう。
政治サスペンス?的な感じでBL要素は低いかと思ったけど、下巻はしっかりエチモードもあり!
ドラマ化して欲しいほど面白い内容。清掃王子と呼ばれる虹郎くんの煌めきよ〜。
仕事上の頼れるパートナーから恋人へ⋯最高のBUDDYな二人!!
上巻でキスしたところで終わっていて、続きが気になりながらの下巻。
今度は受けが熱を出し、救護室に運ばれます。
その後、攻めの生い立ちが明らかになります。
攻めは大手建設会社の社長の婚外子として生まれて、養育費は母親に使われ、兄が大学の学費を出してくれたという苦労人でした。
既に社長を退いて会長になっている攻めの父親が社長時代に粉飾決算や耐震偽装などの不正をやっていたため、社長である兄と協力して不正を明らかにし、その後は会社を辞めるつもりでした。
受けの見舞いに行った際、そのことを伝え、好きだと告白し、最後まではしませんが性的な関係を持ちます。
受けを巻き込まないために一旦は別れを告げますが、社長のほうが一枚上手で、攻めが会社の不正告発の記者会見を開くのに合わせて社長も動画をアップして耐震偽装を明らかにし、辞任を発表します。
結果的に攻めが事前に動いていて、記者会見の二日後に週刊誌が耐震工事については何年も前から社長が保障を行っていたという記事を出したことで、会長だけが逮捕されて社長は残留することになったようです。
最後は攻めは会社をやめて建設会社を立ち上げ、3年後に弁護士兼税理士として受けも合流することになるのですが、その年の税理士試験や司法試験の予備試験には間に合わなかっただろうから、翌年以降受験し、順調に本試験にも受かったとしても、実務経験や司法修習期間が必要なことを考えると、いくら天才でも3年で両方の資格を取るのは体力的に無理ではないかと思いました。
あと、耐震偽装の公表が記者会見ではなく動画配信というのも、どうかと思います。
当て馬らしい当て馬も出て来ず、恋愛面では物足りなかったですが、骨太のストーリーで攻め受け両方に兄弟の絆があり、BL抜きで読み応えのあるお話でした。
あまりにも良すぎました。
上巻も最高に良かったのですが、下巻はさらに素晴らしかったです。
おもしろさをどんどん更新し続けながら、すっきりとわかりやすくまとめ上げてテンポ良く読ませてくれるのがすごい。
登場人物たちの関係性に重きをおいて作品を読んでいる方や、バディというワードに心惹かれてやまない方にはたまらない大充実の上下巻なのではないでしょうか。
あー、おもしろかった…!非常に読み応えのある作品でした!
社内の内部告発と梶と虹郎の関係性についてがメインに描かれていた上巻。
上巻で下地がしっかりと作られた状態からまた一歩踏み込んで、梶たちが時間をかけて少しずつ下準備をしてきた目的にやっと辿り着くわけなのですが…
一連の流れと展開に破綻がないのはもちろん、お堅めすぎない塩梅で読ませつつ、BL作品としても人間ドラマとしてもグッと掴まれ魅せられてしまうのだから本当に見事の一言です。
着地点も今後を想像したくなるような結びですごく綺麗でした。好きだなあ。
そして、うれしいことに下巻では恋愛面が一気に進んで特大級の萌えが加わっていくではありませんか!
元々の信頼関係が強固な2人の恋愛ってこんなにも破壊力があるのか…と頭を抱えるばかりでした。
お互いに距離が近いのが当たり前すぎて、どこからどう見ても好きなことが周囲にだだ漏れなことに気が付かない両片想いな図にも萌えましたし、もっとぐいぐい押すのかと思いきやとんでもなく初心だった虹郎がかわいすぎます。
オフ状態の梶が虹郎にだけ見せる、年上らしさが見えるとびっきりの甘い顔と言葉もツボにどすどすと刺さり、やり取りからなにからすべてに萌えてしまった…甘やかし攻めっていいなあ…!
オン時のバディ感とオフ時の甘い雰囲気のギャップにやられました。こんなの大好き。
BL要素もバディ要素もお仕事要素も摂取できるうえに、ひねりの効いたストーリーと兄弟愛までたっぷり詰まっていて、これはバディものBLの傑作かもしれないぞ…と1人興奮しています。
その後の彼らに会いたくなってしまいますね。
間違いなく最高のバディでした!
しばらく前にレビューがいくつか上がっていたのでこちらの作品読んでみました。
倫敦巴里子先生の作品を読むのは初めてでした。上下巻読んでのレビューです。
大手ゼネコン部長の梶に誘われて時給1万円でスパイ活動を始める虹郎。
最初はあまり恋愛要素なかったですが、梶のために時給1万円とは言え何でもやってくれる虹郎って健気で可愛いです。
梶はめちゃくちゃ仕事のできる本心がわからない人だと思っていたら、結構チャーミングな一面もあってそのギャップが良かったです。
梶も会社の為に会社に不要な人物を排除しているのかと思っていたら、別の目的もあってという、ストーリーがしっかりしていて恋愛要素薄目でも物語の力で一気に読めました。企業物としても面白いですし、下巻ではしっかりラブもあってとても素晴らしかったです。
倫敦巴里子先生の他の作品も読んでみようと思います。