「最悪だ もっと気持ち良くなりたいなんて」

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表題作クラッシュオンアイズ

貴臣
莉央

あらすじ

クラブ通いをしている莉央は、行きつけの店で貴臣という男に出会う。
派手な外見に、自信に満ちた振る舞い。
まるでこの世の全てが自分の思い通りになると信じているような――複雑な境遇で育った自分とは真逆の、いけ好かない奴。

そんな貴臣が自分に視線を向けていると気づいた莉央は、自身の恵まれた容姿を利用することに。
――〝その気〟にさせて捨ててやる!

どれだけすげない態度で接しても好意を寄せてくる貴臣に対し、引き際か…と思い始めていた矢先――
酔った貴臣を介抱した莉央は、クラブのVIPルームへと連れ込まれてしまい…!?

視線と視線が絡み合う、危険な恋の攻防戦。

《収録内容》
◆『クラッシュオンアイズ』1~5話
◆描き下ろし11P

作品情報

作品名
クラッシュオンアイズ
著者
ニト 
媒体
漫画(コミック)
出版社
一迅社
レーベル
gateauコミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784758029124
4.2

(11)

(6)

萌々

(3)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
1
得点
46
評価数
11
平均
4.2 / 5
神率
54.5%

レビュー投稿数1

変態ドクズヤリ捨てクソ野郎

ありそうであまりない展開と読後感。
ニト先生、今作がデビュー作とのことでしたが、
この歪みと甘さのバランスが絶妙でハマってしまいそうでした!


整った容姿で人目を引く莉央は
行きつけのクラブで派手な外見の男・貴臣と出会います。
見るからに自信に満ちていて苦手なタイプの貴臣でしたが、
なぜか初対面から莉央に懐き猛アピールをしてきますが…。


心の中では貴臣をいけ好かないと思いながらも、
思わせぶりな態度を取れば嬉しそうにする彼に快感を覚え、弄ぶ莉央。
けれど、ある日、酔った貴臣に押し倒されかけると咄嗟に出た本音により
二人の関係は変化してゆきます。

パッと見人懐こいワンコな貴臣に対して莉央は警戒心バチバチのニャンコ。
ただ、莉央は初手はかなりガードが固めですが、一度心を許してしまえば
一途で甘えたで、可愛いギャップにノックアウトされまくりでした。
対する貴臣は表面上は人懐こいワンコですが、
その内側は結構歪んでんなぁという印象でした。
ヤリチンだし、性格は歪んでるし、執着激しいし、プレイは変態チックだし、
胸に焼き付けるという意味合いでは貴臣のギャップの方が勝利かもしれません。

ヤリチン攻めって一定数地雷の方もいればお好きな方もいるとは思うのですが、
どうしようもないヤリチン野郎が一人の男と運命的な出会いを果たして
一途攻めに変わるという展開ってこの上なくロマンチックですよね…。
今までは一度寝たらポイ捨てしてきたけれど受けだけは例外で特別!
というそんな設定に私自身も幾度も萌え散らかしてきました。

けれど、本作の攻め・貴臣に限ってはそうではありませんでした…!
はじめのうちは自分をこっぴどく拒絶した莉央に対して
脅迫まがいなことをしてまで異常な執着を見せていた貴臣ですが、
いざ莉央が自分の手中に落ちてくるとあっさり興味を失ってしまうのです。

逆に今度はこれまで振り回してきた側の莉央が貴臣に執着するように。
貴臣に身も心も許して遂に抱かれてしまった莉央ですが、
一夜を過ごし目を覚ますと貴臣は自分の元から去っていました。

皮肉にも捨てられて初めて貴臣へに絆されていることを自覚した莉央。
連絡を取ろうとしても無視され、声をかけても避けられ…
過去の恋愛では常に優位に立っていたであろう莉央なので、
なんとか貴臣をもう一度自分に振り向かせようと
不器用に立ち回る姿がなんだか不憫で痛々しく見えてきた…。
あんなクズ野郎に引っかかってしまったばかりに…。

結局は莉央を完全に捨てきることはできず、
すんでのところで手を伸ばしてしまった貴臣。
チャンスを狙っていた莉央にまんまと迫られ、
押しのけることも出来ずに流されて陥落というところでしょうか。

とは言え、クズがいきなり一途な純愛に目覚める一発逆転展開なんて
あろうはずもなく、とりあえず、形だけは恋人に収まったというかんじ。

描き下ろしでは莉央が貴臣との関係がセフレか恋人かと不安になっていたりと、
くっついたはずなのに心までは満たされておらずその表情が切ない…。
そんな莉央を前に過去の恋人とのやりとりから
「セフレって言ったら絶対揉める」
「恋人とは違う気がするけどこれからしたいプレイがあるから手放したくない」
なんてゲスい思考を巡らせている貴臣が本当にクズ野郎。

でも、なんだかんだで莉央のことは可愛いと思っているし、
顔が好み過ぎて甘やかしちゃうし、今はまだ愛ではないかもしれないけれど、
時間をかけて愛になっていくんだろうなぁ…と思いたい。
おそらくこれで完結だろうけれど、いつか愛に目覚めて自身の行いを悔いる
クズ貴臣のザマァ展開を見てみたいです。

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