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表題作未明の犬

浅見春夜
風俗店オーナー、26歳
白川アオイ
春夜の幼馴染、24歳

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

夜職オーナーのシュンヤは、幼少期に飼っていた“バカ犬”のアオイがパパ活している現場に遭遇する。
そのうえ、パパ活を斡旋していた男とセックスしていた事実を知り、アオイのことを一度捨てた身でありながら、人の犬に手を出された怒りから苛立ちのままに体の関係を持ち、身寄りのないアオイを自分の手元に置こうと地元から連れ出し自身の経営するデリヘルで“飼う”ことに。
自分のために一生懸命にズレた頑張りを続けるアオイに対する感情がなんなのか自覚しないまま歪な共依存の関係が続いていき…?

【飼い主×飼い犬】の狂気的なまでのエゴイスティックラブ!

作品情報

作品名
未明の犬
著者
ヲ米 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジーオーティー
レーベル
picn comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784823608674
4.4

(35)

(24)

萌々

(6)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
154
評価数
35
平均
4.4 / 5
神率
68.6%

レビュー投稿数6

知れてよかった

評価が分かれる作品だとは思います。
真っ向から褒めにくいというか、言葉にしづらいというか……正直、評価が難しい作品だと感じました。
BLマンガとしての萌えだけで消化しきるのは難しいかもしれません。
それでも私は、「知れてよかった」「出会えてよかった」と思える一作でした。

風俗店のオーナーである春夜は、久しぶりに実家へ帰省した際、
幼いころに面倒を見ていたアオイと再会します。
アオイは、女の子のように愛らしく、犬のように従順な存在。
しかし春夜はかつて、その従順さを利用して金稼ぎに使い、
何も知らなかったアオイを夜の仕事へと引き込んでしまっていました。
そしてアオイは、現在もその働き方を続けていたのです。

春夜はアオイを東京へ連れてきますが、そこでも風俗で働かせ続けます。
ただ、他の客にどんな扱いをされても従おうとするアオイの姿に、
次第に苛立ちを覚えるようになります。
それはおそらく独占欲であり、
「自分だけに従順でいてほしい」という歪んだ感情だったのだと思います。
同時に、その状況を作ってしまった
自分自身への苛立ちも募っていくのが印象的でした。

春夜は本当に未熟で、自分勝手な人間だったのだと思います。
他人に興味を持たない性格でありながら、
アオイのことだけは離れても記憶に残っている。
それだけ特別な存在だったはずなのに、それに気づけず、
結果的にひどい扱いをしてしまっている。

アオイについても、おそらく発達的な特性を感じさせる描写があり、
一方で春夜もまた、
人としてどこか欠けている部分を抱えているように見えました。
そういった歪さを持った者同士の関係性が、
この作品の核になっているように感じます。

最終的に春夜はアオイへの気持ちに気づき、
体を売らせることも、ひどく扱うこともなくなります。
ただし、完全に反省して改心したと言い切れるかというとそうではなく
すっきりしない終わり方ではありました。

アオイが春夜だけを見て、
一途に想い続けているからこそ成立している関係だとは思います。
それでも、最終的に今の状態でアオイが幸せであるなら、
それも一つの形なのかもしれないと感じさせられました。

簡単には割り切れないものが残る、けれど強く印象に残る作品でした。

0

刺さる方に知られてほしい。

良かったとも言えない。
美しくもない。
ハッピーになれる話でもない。
でも、こころに残る。

評価が難しいなと感じています。

受けのアオイが"犬"で、誰かに使われ良いように虐げられ不憫で不憫で不憫で…
本人は一心にシュンちゃんの役に立とうとしてるだけ。それがまた犬で。

好き勝手に扱って捨てて拾ってまた使って…攻めのシュンヤはシンプルな結論に至るまで、アオイを飼い殺す。

二人が両想いならば幸せなのかな?
それだけの話なのだろうか?
救われたのか?救えたのか?

アオイが幸せそうでも、二人が穏やかに微笑んでいても、これで全てがよかったのか複雑な読後感でした。

共依存なのかな。私は苦しくて…。
でも軽やかな作画と、深く重みのあるお話。刺さる方に知られてほしいと思います。

0

あまりにも従順

評価するのがとってもむずかしい…。
重たいお話はすごく好きなので
引き込まれるところはあったけど
アオイがとにかく不憫で本当に苦しかったです。

アオイは自分のことも周りのことも
本当に"何も"わかっていなくてある意味本能のままシュンヤに懐いていたのに、
その無邪気で真っ直ぐな好意を利用するだけ利用して、急に消えてそしてまた現れたと思ったら利用して。
こんな胸クソなことあるか??と憤りつつも、その歪んだ関係性こそがこのお話の魅力なのが伝わるので
読み進めるほどに感情がぐちゃぐちゃになってしまったのでした。

シュンヤと再会してからのアオイがずっと幸せそうなのでそこには救われたんですが、
着地点は本当にここで合っていたのかな…?と思ってしまうようなところもあって。
なんとも消化できないモヤモヤを抱えたまま読み終わった感じです。
あまりにアオイが従順すぎたのかな…。
これからシュンヤにいっぱい幸せにしてもらってほしいです。

0

かなりダークな作品だけどストーリーには引き込まれた 攻めにもう少し愛があって欲しかった

初読み作家様。こちらは初コミックスとのこと。以前より気になっていた作品で、やっと読みました。以下ネタバレあります。

東京で風俗店オーナーをしている春夜が、親友の葬式で帰省すると、幼少期世話していたアオイのパパ活(?)現場に遭遇。身寄りのないアオイを東京に連れ帰り、デリヘルさせることにして…というお話。

まずキャラデザは、クールな男前の春夜、可愛くて女の子みたいなお顔のアオイ、どちらも好きです。体格差も良きです。(作家インタビューによると、春夜は何度も描き直して頑張ったとのこと。格好よかったです!)

想像はしていたんですが、攻めの春夜がかなりクズというか、鬼畜というか…ストーリーのかなり後半になるまで、自身のアオイへの気持ちがわからず迷走している感じです。

ただ、アオイを食い物にしていた後輩をボコったり、アオイが隠し事をして誰かに酷くされていることを察して苛立ったり、ところどころで春夜のアオイへの執着みたいなものが感じらるのは良かったです。

アオイはワンコ受けというか、昔からずーーーっと春夜が好きです。
そしておそらく少し知能が低いうえ、母親はネグレクト気味なので、幼い頃からいじめられたり、利用されたり(しかも春夜にも…)、かなり不憫な人生を送っています。(そのことすら自覚できないという…泣)

東京に連れて来られると、デリヘルで客を取らされますが、優しそうないいお客さん達なのかなと思いきや、暴力的な男・末広に付き纏われる…。アオイは店に隠して末広と会っているということは、客ですらないのかな?そこがちょっとわからなかったけど、とにかくこの末広に痛ぶられるシーンが胸クソというか…大変気分が悪くなる描写でした…。
おそらく薬を飲まされ、言葉の暴力あり、首絞め描写あり、出血している描写あり、マインドコントロールありと、末広がとんでもないドクズで、読んでいて萎えます…。

店の従業員の金子が、春夜とアオイの間に入り、二人の関係がいい方向に進むよう、苦労しながらも二人に助言してくれるので、ちょっと救いを感じました。あとクールビューティーで好きなキャラです。スピンオフ読みたいなw

終盤、広末絡みで何か起きそうと思ってたら…
やっぱり修羅場に。このままメリバっぽく終わってしまうのか?!ヤダな〜。゚(゚´ω`゚)゚。
と思っていたら…

最後は救いを感じる展開でほっとしました。
春夜もかなり遅いけど、ようやくアオイへの気持ちを自覚できて、アオイの長年の片想いが報われて、本当によかった…。
春夜にはこれまでの罪滅ぼしとして、アオイを幸せにしてやってほしい…。

受けのアオイが相当に不憫で、春夜をはじめ男達に利用されたり、暴力を受けたりするダークさや痛さのある作品なので、読み手を選ぶと思います。そういったダークな作品を好む方、かつハピエンとなる夜明け展開がお好きな方には刺さるのかなと思います。

自分はダークな作品は嫌いではないですが、もう少し受けに執着したり受けを大事にするような攻めが好みでしたので、萌2評価となりました。でも面白く拝読しました。
今後の作品にも期待しています。

電子 修正箇所なし(濡れ場あり)
局部を省略したり、濡れ場も隠れるように描かれるので、修正箇所はなかったようです

0

刺さる

上半期出会えてよかった作品ナンバーワンかもしれません。一巻完結でありながら、映画を一本見たかのような満足感と余韻が味わえます。すごいものを読みました……。初コミックスとは思えません。とにかく漫画としての完成度が高いです。画力はもちろん、構成や間のつくり方、コマ割りひとつひとつが洗練されていてぐっと惹き込まれます。圧巻。キャラクターもとても魅力的でした。へらへら笑いながら自分を安売りするアオイくん。そんなアオイくんに正体不明の感情を抱きながらも利用するシュンちゃん。犬と飼い主という関係ですが、そこにはドデカい愛がありました。途中、痛くてくるしい場面もあるし、終盤までこれ本当にハッピーエンドになるよね…?と不安になったりもしましたが、安心してください。二人にとってこれ以上ない希望あるラストだったと思います。二人の成長ストーリーをぜひ本編で見届けてください。普段こういう雰囲気の作品を避けている人ほど読んでほしいです……!(まさにわたしがそうでした)

2

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