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ここでも善臣と幸彦交互に話が丁寧に綴られていきます。
善臣の幸彦に対する不器用な程の溢れる思い。
好きだ、大切にしたい、怖がらせたくない、ゆきを傷つけるものから守りたい、ゆきの思いを叶えてあげたい。
胸の中に溢あむれているけど、同じくらい暗い思いも抱え悩む善臣。
幸彦も善臣のことが大好きで、だからこそ自分のせいで善臣に負担をかけさせたくないし、本当に彼にとって一番いい形になるようにしてあげたい。
お互いがお互いのことを強く思うがゆえに、すれ違い嫉妬する心が新たな展開を生む。
お互いこれだけ思い合っているのに何故に安定しないんだと、じりじりする話が一人称ならではの見せ方で、痛いほどに効果的に伝わってくる。
んもー!ボーヤの河本が最後笑わせてくれて、ますますお得な一冊になってます。