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天にとどく樹 デンジャラス・サイド・ストーリー 石黒和臣氏の、ささやかな愉しみ

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表題作天にとどく樹 デンジャラス・サイド・ストーリー 石黒和臣氏の、ささやかな愉しみ

石黒和臣(エリート会社員)
平山千聖(部下)

その他の収録作品

  • 石黒和臣氏の、ある(平凡な)一日
  • 春雷

あらすじ

人気バンド「GNOSIS」のリーダー・石黒善臣の兄である和臣は
外資系サラリーマン。
しかしそれは世を忍ぶ仮の姿、彼は妻も公認の鬼畜なゲイなのだった。
そんな和臣が今、目を付けているのは純朴な新人社員・平山千聖。
無垢な千聖を次々と罠にはめていく和臣だが…。

作品情報

作品名
天にとどく樹 デンジャラス・サイド・ストーリー 石黒和臣氏の、ささやかな愉しみ
著者
吉田珠姫 
イラスト
のやま雪 
媒体
小説
出版社
白泉社
レーベル
花丸文庫
シリーズ
天にとどく樹
発売日
ISBN
9784592870685
3.3

(15)

(3)

萌々

(4)

(3)

中立

(5)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
45
評価数
15
平均
3.3 / 5
神率
20%

レビュー投稿数6

これぞ主従?

攻め視点で、Sの心理や主張が中心に描かれています。
作者さんがあとがきで、「Sの気持ちがわからず苦労した」というような事を書かれていますが、私はその部分とっても上手に表現されていると感じました。
Sの心理を冷静に描写している作品て案外少ないので、とても楽しんで読めました。
純粋な受けを精神的に追い詰めていく過程とか、見事ですw

SM、調教ものに分類されるのでしょうが、よくある、御主人様は鬼畜だけどホントは受け溺愛ラブラブ♪とは違います。
いや愛情はあるんですが、ペットに対する支配欲庇護欲という感じで、そこは好みが分かれると思います。飼い主が絶対的に上って感じですね。
結構ドライ。

個人的に石黒氏の過去の話「春雷」が最高に好きです。
神評価の大きな要因かも。
本編に戻った際、結局弟の代わりが欲しいだけ?というモヤモヤが残りますが(^^;)

流血等の過激さはありませんが、ダンディーでも何でもないただのおっさんのエロ、という読む方によっては精神的グロともとれるシーンがありますのでご注意。


レビューとは関係ないのですが、私が初めて自分で買ったBL小説です・・
純情な少女だった私に物凄いインパクトを与えた、思い出深い作品w

5

まさに鬼畜

趣味の分かれるお話だろうなと思います。
愛ある鬼畜攻めが登場するお話はBLにはたくさんありますが、個人的には「ぬるいのう」と思わされることが多いので、ここまでスコーンと突き抜けたザ・鬼畜を描いてくれる作品と巡り会えたのが嬉しくて嬉しくて。
しかも肉体的な鬼畜というより精神的な鬼畜です。(肉体的なドS描写はありますけどね)
さらに、その精神的鬼畜も、よくある羞恥プレイ程度のものじゃなく(羞恥プレイもするんですが)、本気で相手を騙し孤立させ、とことん凹ませてから優しくするというお話だから、「鬼畜萌え~♪」というよりは「こ…この外道めが…!!」と言いたくなる。
そこが好きです。
中途半端な言い訳を挟まない突き抜けた作品、そして突き抜けた鬼畜キャラの和臣様が大好きです。でも彼とは友達になりたくないです!

4

紳士なダークヒーロー

読んだのは2年ほど前ですが、評価が低いのでレビューしました。

石黒和臣氏のシリーズ1冊目です。
初めの方は読んでて不愉快極まりない石黒氏。
モブもクズばかりで千聖がひたすら憐れです。
しかし結末には参りました。石黒氏はダークなスパダリです。
気になって続巻も読み続けてます。
だんだん石黒氏の高尚なSM薀蓄にほれ込んでいきます。(洗脳?)
くせになる作品です。人の尊厳とかいろいろスルーしてるので、嫌いな人は全く受け付けない作品です。

とりあえず、千聖は幸せいっぱいの犬ライフです。ご安心ください。彼は愛されています。

余談ですが、途中までしか電子化されていないので続巻電子化希望です。

3

やはりBL小説は突き抜けていなければ。

この作品には、「天にとどく樹 デンジャラス・サイド・ストーリー」という副題がついています。本当にデンジャラスでした。だからこそ、読む価値があるわけです。

ストーリーを一言で説明すると、「スーパー鬼畜攻様が会社の部下を従順なワンコに仕立てたよ☆」という話です。が、語尾に星なんか付けてる場合じゃないです!
石黒和臣氏のスーパー攻様ぶりはものすごいものがあります。なにせ自分の会社の社長すら、「老犬」扱いですから。そんな百戦錬磨の石黒氏に、社会経験の浅いわんこちゃんが太刀打ちできるわけもなく、あれよという間に計略に嵌って陥落してしまいます。その石黒氏の手腕たるや、必見です。
また彼のディープな兄弟愛も非常に見ものとなっています。特に「春雷」は好き嫌いがわかれるだろうな、と容易に予想できます。けれどもこれも愛の形。普通のBLに飽きたときにこそ、こんな突き抜けた作品を味わうべきだと思います!

5

鬼畜ご主人様はやはり幼少からw

鬼畜なご主人様ということで、SM調教モノに目がないワタクシとしてははずしてはいけない『石黒氏シリーズ』やっと読みました。
どちらかというと剛しいらさんの勅使河原教授の御主人様のほうが、デカダンあふれ、品格に満ち、使い分けなどなさっており、好きなのではありますが、精神的にじわじわと追い詰めるタイプの石黒氏の鬼畜もまた一興ですね♪♪

この石黒氏、幼少の頃からSが磨かれておりまして、自分の好みに兄弟さえも育てていたという!?
そんな過去話もあったりはしましたが、基本近親相姦はないそうで、そこはモラルのあるお方でございましたv
彼は、自分が見つけた犬の素養のある青年を、開花させて自分の犬にして可愛がりたい(いたぶりたい?)タイプ。
センベツの目があるんですね、狙った会社の新人・千聖を思い通りに堕としてゆきますw
それには、彼の勤める会社の雰囲気も助けになる、というか石黒氏がその部内の雰囲気も作って左右しているような~~(汗、汗、)

しかし、その社内描写を見ていると、とんでもない会社です!
何だかみんな能なしで、いつつぶれてもいいような会社な感じ。
よく企業としてなりたっているなーと、思ったりしないでもない。
ま、石黒氏が主人公で調教がメインですから、お仕事がっつり小説ではないので、目をつぶることにしましょう~

無事、千聖くんを自分専用の犬に突貫ではありますが仕立てて、祖父の跡を継ぐべくフランスへと旅立つことになりましたw
一体、海外でどんな新たな調教が待っているんでしょうねw
という具合に、今後の序章のような石黒しのプロフィールを見せたような序章作といった意味あいの巻でした。

石黒氏にいたぶって欲しがる、老犬(!?)の社長が、滑稽で憐れで。
また互いの性癖を理解しながらも婚姻関係を結んでいる、石黒氏と同じSの妻もおりますので、その点はご容赦を。
自分的には、まだヌるいな、、この石黒氏w
期待、次巻!

2

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