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騎士団嫌いな半狼が恋に落ちたのは騎士団長様でした

Kishidan girai na hanrou ga koi ni ochita no wa kishidanchousama deshita

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あらすじ

半魔族のノアは、道中困っているところをリヒトと名乗る男に助けられる。王子様のような彼の行き先はノアが住む小さな村で、ノアの営む宿に滞在することに。何か事情がありそうな彼は一見冷たい雰囲気だが、意外と親しみやすい性格だった。すぐに友人になるが、リヒトの普段から ノアを口説くような態度にドキドキする日々を過ごす。ある時、彼から嫌な匂いがした。それは昔、ノアが賊に誘拐された時に嗅いだ魔力の匂いで…。

作品情報

作品名
騎士団嫌いな半狼が恋に落ちたのは騎士団長様でした
著者
なつめ由寿子 
イラスト
yoco 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778136772

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
2
得点
15
評価数
4
平均
4 / 5
神率
75%

レビュー投稿数2

正統派ファンタジーの絶対的安定感

異世界転生や悪役令息、タイムリープものが流行りとなっている今のBL界隈では見かけることが少なくなったタイプのストーリーでしたが、正統派ファンタジーの趣きが品の良さを伺わせる作品でした。

複雑な設定もなく、特殊なストーリーでもなく、物語の全体像が理解しやすいのがいいですね^ ^♪ 相関関係がクリアで内容を追いやすい利点に加え、登場人物たちの名前が短めで覚えやすかったのが私個人の推しポイントです。
カタカナの長い名称に手こずることもなく(笑)、またyoco先生のエモ系イラストの効果も相まってかページをめくる手がリズミカルに動きました。

宿屋を営むノアの元にワケアリの貴公子が世話になるという、期間限定のプチ同居のほんのりとした甘さが心地よかったです。リヒトは身体の大きな傷、ノアは耳と尻尾といった秘め事を抱えており、でもまぁそれはすぐにバレるんですが、秘密が露わになってからの距離がグンと深まっていく恋愛の動きは一番の注目しどころでした。
リヒトが意外と情熱家で、恋愛に淡白そうに見えるそのギャップにドキドキ…(//∇//)
ノアを抱きたい欲に駆られるリヒトの余裕のなさは、私のBLゴコロを大いに刺激しまくりでした。

リヒトが騎士であることが、過去に両親を失ったノアの心の傷に関係している事実には切なさが募りましたが、リヒトにかけられた呪いの背景や、リヒトを襲撃した黒幕の存在、そしてノアの父親を奪った者たちの正体が全て裏で繋がる謎解きの側面はハラハラ感情を含めて目が離せませんでした。
ファンタジックな楽しさが入り混じる2人のBL展開はもちろんこの作品の目玉です。全ての問題が解決してからのリヒトはまたしても余裕と理性を失くし(笑)、ノアを求めるあまあまエチエチな姿がエンディングの満足度を更に高めてくれました。

最初の方に魔族は性別関係なく子が成せるとの言及があり、いつかはリヒトとノアの小さな宝物が増えたりするのかなぁ…とこっそり期待なんぞしております^ ^
BLじゃないけど、幼馴染みのティナの恋がどうなるのかも実は気になってますし、終わってしまった先からもう続きが見たくてウズウズ…。彼らの未来予想図を頭の中に描きながら、物語の余韻を楽しむのも良いかも知れません♪

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白銀の世界で出会い、恋に落ちたその人は…。心掴まれときめく、狼獣人ファンタジー

心にも体にも傷を受けた騎士団長×父を騎士団に殺され、
ひとりで生きる半魔族の狼獣人。

そんな二人が出会い、恋に落ちるロマンティックなファンタジーです。

二人の恋愛譚だけでなく、ノア(受)の父殺しの犯人と真相、
リヒト(攻)を狙う者の正体に迫るエピソードとが重なり、目の離せない展開に没入し、夢中でページをめくりました。

冷たい風が吹き、雪深い白銀の世界が舞台の物語。

こちら、なつめ由寿子先生初のファンタジーとのことです。
先生のお話は『本当はきみに噛まれたい~歳の差オメガバース~』のみ既読ですが(そちらもとても好き…!)、こちらの新刊もお気に入りの一冊となりました。

まずもう、yoco先生の表紙にうっとり見惚る!
よく見ると主役二人の後ろに、リヒト(攻)の愛馬・
真っ白な毛並みの美しいセラもいます。

世界観にぴったりの、yoco先生の麗しいイラストが
各場面で気分を最大限に盛り上げてくれました・:*+

主人公はフェンリルの父と人間の母の間に生まれた、
半魔族で狼獣人のノア。
辺鄙な村で暮らす彼はある日、そりが壊れ困っているところを
リヒトと名乗る青年に助けられます。

リヒトの行き先が自分の住む村だったことから、
彼を村まで案内し、自身が営む宿屋に泊まらせることにしたノア。

何か事情を抱えていそうなリヒトですが、互いの相棒である
白馬と黒狼の話で意気投合して盛り上がり、
共に何日も過ごすうち、互いに心惹かれてゆきます。

しかしある時、リヒトから嫌な匂いを嗅ぎ取ったノア。
それは昔、父を殺した者の匂いだと気付き、混乱しパニックになったノアはー

と続きます。


まず、主役二人のキャラクターがとても良い!刺さりました。

特に狼獣人の受け・ノア。
健気な頑張り屋であると同時に
男前でもあり、自ら危機に立ち向かう勇気があるのです。

見るからに”ワケあり”なリヒトに敢えて何も聞かず、
気遣いながら接する優しさにもグッときました。

父を殺されたトラウマを今も抱える彼を力いっぱい、心から応援したくなります。

恋愛方面では全くの初心者でウブウブ。
恥じらい教えを乞い、快楽に素直に従う様子に
リヒトと共に私も翻弄されたー…//

そんなノアを溺愛するようになる攻め・リヒト。
ノアがピンチの時には駆けつけ救ってくれる
(思えば出会いからそうでした☺︎)完璧な年上スパダリ…

と思いきや、意外と抜けてる?ところがあるのが
人間味溢れていて、可愛くって良い!!(*´艸`)
ノアの宿へ来た当初、「休む」ことに全く慣れていなかったリヒト。

隙あれば体を動かし(怪我してるのに!)
せっせとノアの仕事を手伝おうとするのを、
どうにかして休ませようとするノアとの可愛い攻防にふふふと笑いました。

今までで初めて、初対面であってもリヒトの見た目の話をせず、
リヒト自慢の愛馬・セラのことを話題にし、人懐こく話しかけてくれたノア。

ひとりで宿を運営しながら世話を焼いてくれ、
動物好きでいつでも話の弾むノア。
リヒトが心惹かれてゆくのは必然ですね(*´∀`*)

可愛い互いの嫉妬エピソードなども狭む
”両片思い”の進展に、きゅんとときめきました・:*+.

二人の想いが重なり初めての夜を過ごす際、
本当に抱いていいのか…?と迷うリヒトに
「したい」と伝え、健気に誘うノアがいじらしくて
愛おしくてたまらなかったです。

ノアの可愛い耳や尻尾に触れ、愛撫するリヒトの描写に蕩けました(*´◒`*)

で!

ここからの波乱の展開が、恋愛譚とは別の、
もう一つの大きな見どころとなっていました。

想いを確かめ合い、幸せいっぱいな中である時、
ノアがリヒトから嗅ぎ取った”嫌な匂い”。

それが昔、父親を殺した者たちから感じた匂いだったことから、
二人の間に誤解と切ないすれ違いが生まれます。

村を守る結界修復のために自らの魔力を使い、
力尽きながらパニックになって倒れ込むノアの姿が痛々しい…( ; ; )

目を覚ました後、初めてリヒトから明かされた正体に
愕然とするノア。

けれどここで心の支えとなるのが、
どんなことがあったとしても”リヒトのことが好き”、
それは変わらないーという強い思いなのですね。

一度王都に戻るためノアの元を去ったリヒトを、
ただ健気に大人しく待つのではないノア。
リヒトに会い、謝ろう、想いを伝えようと決意し
王都へ旅立つ行動力、男前な姿に惚れ惚れするよー…!

ちゃんと一緒についてきてくれる相棒・黒狼のリッカが頼もしかった✧

その後明かされる、リヒトの腕にできた傷と、その命を狙う者の正体。
そして幼いノアが攫われ、父が命を落とすこととなった事件の経緯と真相。
一部、やや駆け足かな?と感じられる部分もあったけれど、
全てが分かった時には「なるほどね…!」と納得、
リヒトから匂った”嫌な匂い”の理由も分かってスッキリです。

ただ、、
ノア父の亡骸がノアの元に戻ってきたことは良かったけれど、
犯人の元で父が受けた扱いが(個人的に)許せなくて…!

悪者がきちんと裁きを受けることになる結末ですが、
やるせない思い、切なさが残りました。
犯人よ極刑に処されるべし…!

エピローグ、二人で両親のお墓参りをするシーンが沁みました。
お墓参りだけれど、本当の”顔合わせ”のように緊張しているリヒトの様子に心和みます。

夢で見た両親の笑顔を胸に、
ノアにはこれからずっとずーっと、
リヒトの隣で穏やかに過ごしてほしい。

王都と村とで遠距離恋愛の始まりか…と思いきや、
力技で二人の家を繋げちゃうリヒトの溺愛っぷりにニヤけました( ̄∀ ̄)

物語を微笑ましく彩ってくれた脇キャラたちも、最高!
ノアの幼馴染みで元気なティナと、ノアの相棒の黒狼・リッカ。

ティナの片想いは成就するのかな。するといいな(*´˘`*)
ピンチの際、文字どおり体を張って(リヒトより先に!)ノアを守ってくれたリッカが大好きです。

白銀の世界で出会った二人。
紆余曲折の末のハッピーエンドに歓喜した、心ときめくファンタジーでした✨

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