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黄昏に愛よ咲け

tasogare ni ai yo sake

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表題作黄昏に愛よ咲け

アルバート・イヴラム
ヴィラルハンナ王国の近衛騎士団第三隊隊長、α
ライナ・ヴィラルハンナ
ヴィラルハンナ王国第六王子、Ω、19歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

Ωである第六王子・ライナは、他国へ嫁ぐ運命を背負っていた。騎士アルバートへの十年来の恋心を胸に秘めながら準備を進めていたある日、兄ルーシャンの屋敷にあった呪いの薔薇によって、第二性を失ってしまう。呪を解く条件は、ひと月以内にαに愛される(抱かれる)こと。自分を抱いてくれるαを見つけるまでの間、ライナは正体を姿を変えたまま、アルバートの家で匿われることになって……!? 『暁に恋を知れ』スピンオフ。一途な騎士×呪われ王子、初恋と運命が交錯する溺愛オメガバース。

作品情報

作品名
黄昏に愛よ咲け
著者
伊達きよ 
イラスト
奥田粋 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ピスタッシュ・ノヴェルス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403221583

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6

4.5

(15)

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萌々

(3)

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中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
2
得点
67
評価数
15
平均
4.5 / 5
神率
73.3%

レビュー投稿数2

薔薇の呪いを解くために

今回は近衛騎士団第三隊隊長と第6王子のお話です。

攻様に恋しながら嫁ぐ覚悟をする受様が
薔薇の呪いの解呪を目指す顛末を収録。

この世界には男女の他に第二の性が存在します。

は人口の1割にも満たないにも関わらず
知能と身体能力がずば抜けて高いアルファ
9割穂占めアルファの手足となり働くベータ
発情期によって出産に適した体に変化していき
身体能力も格段に劣るオメガです。

オメガに対する差別意識は減少しつつありますが
他性よりも脆弱なオメガの王子や王女は
貢物のように他国に嫁がされるのが慣例です。

受様は兄弟で唯一のオメガで
国のために嫁く事を当然と思っていますが

稀代の魔法使いとされる元第3王子の兄の伴侶は
オメガの王子だからと嫁ごうとする受様を
本気で悲しんでくれます。

受様は人嫌いの兄の唯一の友である
近衛騎士団第三隊隊長の攻様に
恋をしていますが実る恋だとは思っていません。

兄の伴侶とのお茶を楽しんだ後
兄に挨拶するため2階の兄の部屋を訪れようと
しますが屋敷の中で迷ってしまいます。

出直そうかと踵を返した時に
扉が開いて光が漏れる部屋が気になります。

覗き込んでみても普通の部屋でしたが
奥の窓辺の前の卓上に硝子ケースが見え

中に浮かぶ1輪の赤い薔薇が気になって
ついケースを開けて触れてしまった受様は
棘に刺されて血を花弁にかけてしまいます。

そこに現れた兄から
薔薇は呪いの薔薇で血を貰った人の
第二の生を奪い取るのだと言われ
受様はびっくり仰天です。

解呪するには相対する性のアルファに
愛される事だと言われ!?

既刊『暁に恋を知れ』のスピンオフで
近衛騎士の攻様に恋する受様の
ファンタジックな恋物語です♪

既刊は兄カプのお話で客演していますが
単巻でも問題なく読めるお仕立てです。

呪いのかかった今の受様に第二の生はなく
呪いはアルファと性交すれば解けると言われても
受様が王子である事を知らないものはおらず
抱かれたと噂されたら嫁ぎ先がなくなります。

受様兄は受様に変身魔術をかけ
受様の身代わりを仕立てて諸国周遊にいかせ
自分は伴侶と共に遺跡を訪れるからと
受様を攻様に押し付けるのですよ♪

攻様は受様の前では優しい紳士なのですが
庶民の家事なとしたことの無い受様には怒るし
呆れて冷たい言葉を投げつけてきて
二重人格か!? と疑われているし

受様も負けず嫌いなので
攻様に対してなにくそと向かっていく姿を
応援しつつ読み進めていくと

攻様と受様が両片思いなのは明らかで
どうやったら受様の呪いが解けて
なかなか恋が実る道が見えてきません。

そんな中で王子である受様の
護衛の裏切り(的な行動)によって
受様が貞操の危機に陥ってハラハラMAX!!

薔薇の呪いが解けて
攻様が受様の唯一無二になるまで
大変楽しく読ませて頂きました (^-^)/

受様兄が薔薇の呪いを手に入れた理由が
非常に気になったのですが
研究と伴侶にしか興味がないから
そこまでの意図はなかったのかな!?

0

一輪の薔薇が変えた運命。呪われΩ王子の成長過程が胸熱です

真面目で堅物(と思いきや?)な
近衛騎士団隊長×貴重なΩとして他国へ嫁ぐ運命のΩ王子。

伊達きよ先生の新刊は、そんな二人が織りなす
両片思いの焦れもだ恋愛譚です。

こちらは『暁に恋を知れ』(上下巻)のスピンオフ作品。
スピン元の『暁に〜』未読でも、今作は問題なく読めるかと思います。
が、変人ルーシャン(「暁に〜」の攻め)のトンチキっぷりを知ってから今作を読むと、よりニヤニヤしながら楽しめるかなと( ̄∀ ̄)

今作はスピン元の攻め・ルーシャンの母違いの弟、
Ωの第六王子であるライナが物語の主人公(受)となります。

ライナが10年来恋している相手・αの騎士アルバートは、ルーシャンの唯一とも言える親友で幼馴染み。

スピン元で気になる存在だった二人の物語が、こうして読めて嬉しい!☺︎
「神」か「萌2」か、実はかなり迷ったのですが
「萌2」とした理由について、先に記しておこうと思います。

”不憫受けの救済”そして、とんでもなく変わり者の王子(攻)が主役だったスピン元に比べ、キャラクターのインパクトがやや弱く感じられたこと。
(とはいえ、ストーリーは「ええ!?」と驚く展開もあり読み応え抜群です)

またこれは伊達きよ先生ならでは!といえる特徴で、
ただただ私の萌えがそこにあまりフィットしない、
という話なのですが、、
(そして何度か言及している内容で恐縮なのですが;)

漫画で言うところの絵柄、”文章”にやや引っかかるところが;
それは「擬音語・擬態語の多さ」と「”て。”で終わる文が多い」こと。

前者はたとえば「泣いて、泣いて、涙も枯れ果てて。」のような文、後者は「もにゅ、もにゅと甘噛みされて」「ふにふにと揉まれ、ぷにぷにと揺すられ…」のような表現です。

作品によっては内容に没入し、これらが全く気にならないことも多いのですが…
ちょっと今回、ちょこちょこ気になってしまいました。

と、いきなりネガティブな印象のお話から
スタートしてしまいすみません;

以下、心躍り萌えを感じた部分について☺︎
まず、奥田枠先生による麗しい表紙!!
黄昏の空と手前の薔薇の花々の美しさに、うっとり見惚れため息が出ました✨

そしてこの表紙でライナが手に持つ一輪のバラが、
彼の運命を大きく動かすキーアイテムとなります。

訪れたルーシャンの屋敷で、ライナが何気なく触れてしまった一輪の薔薇。
実はそれは「呪いの薔薇」で、触れた者の第二性を吸い取るものでした。
アルバートに思いを寄せながらも、Ω王族の役割として「他国へ嫁ぐ」ことを受け入れ、今までそれを自らの絶対的価値だと信じて疑わなかったライナ。

無性状態になったと知り呆然としているところに、
なんと兄・ルーシャンが「姿形を変える魔法」をかけてきて、
成り行きでアルバートと同居生活が始まることとなりー

と続きます。

呪いを解く方法は、相対する性であるαに愛される(抱かれる)こと。

アルバートとの同居生活の間に自分を抱いてくれるαを見つけ、呪いを解こうと奮闘するライナの姿が描かれています。

まず面白いのが、ライナの第二性が消えてしまう、という展開!
パラレルワールドではなく、今現在いる世界で”Ω→無性になる”という変化は今まで読んだことがなく、オリジナル要素にワクワクしました(◍°꒳ °◍)

またそこに、「見た目が変わってしまったことを知らない攻めとの同居生活」という設定も加わり、面白さ倍増です。

可笑しくて思わず笑ってしまったのが、
家事能力0の”ラディ”に対するアルバートの態度と、ライナの反応。

料理は作れず、掃除も洗濯もうまくできず
失敗してばかりのライナを、アルバートは
冷たさ感じさせる声で問い詰めるのですが。

拳を握りしめて震え、アルバートを睨みつけながら「…冷たい」と呟くライナが可愛いよーーーー!(ごめんねライナ)

「王族護衛騎士」として王子ライナに接する時には決して見せない、ぶっきらぼうな態度と口調を初めて見たライナ。
呆然とした後寝台に飛び込み、「もうっ!もうっ!もうっ!」と喚いてる姿に、声を出して笑っちゃいましたꉂ(๑˃▽˂๑)

-アルバートは一体いつ、”ラディ”=”ライナ”だと気付くのか?
-両片思いの二人の恋はどうやって成就するのか?

この二点↑が、二人の焦れもだ恋愛の大きな見どころとなっています。

最後の最後まで”ラディ”の正体を完全に見抜くことはできないアルバートですが(なんといっても、魔法をかけたのは稀代の魔法使い・ルーシャンなので)、それでもちょっとした瞬間に”ライナ”を感じていたりするのが、なんとも甘くてくすぐったい!

ラディが「アルバート」と自分を呼ぶ呼び方に、思わずライナを重ねて見てしまい積極的に呼ばせようとするところ、ニヤつきながら読みました。

ラディの姿でアルバートに「抱いて」と告げるも断られ…といった切ない展開や、意を決してデートに出かけたα男性に、薬を仕込まれ襲われるー
といったハラハラドキドキを経て、やっとやっと心通じ合う終盤の展開が胸熱✨

また恋模様以外に特筆すべきなのが、「Ωでなければ(王族である自分が)生きる意味がない」と頑なに信じ込んでいたライナの心の変化です。

Ω性を失い、姿形を変えられて過ごす中で得られた
「自分は自分であるというだけで価値がある」という気付き。
”Ωだから”という理由で押し殺してきた思いや価値観から解放され、父王に対峙し望みを告げるシーンは力強く、感動的です。

魔力を持たない父もまた、”持たざる者”として
苦しんできたのだろう…と心を寄せるライナの成長に、じんとしました。

一輪の薔薇が変えた運命。
呪われΩ王子の成長過程と、両片思いの焦ったい恋の成就までの道のり、双方を存分に味わい楽しめる一冊でした!
前作(スピン元)のカプ二人も大活躍(?)でしたよ〜(*´˘`*)♡

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