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表題作お嫁さんになりたい

門倉秀治,受様の初恋の人で不動産関係社長
沢田未希,女の子として育ち賄賂として贈られる高校生

その他の収録作品

  • 楽しいお留守番
  • あとがき

あらすじ

女の子として育てられた未希は、ある日突然「賄賂」として取引先の家に送り込まれてしまう。でも、皆が優しく未希に接してくれて…。
出版社より

作品情報

作品名
お嫁さんになりたい
著者
黒崎あつし 
イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
お嫁さんになりたい
発売日
ISBN
9784344815001
2.6

(16)

(0)

萌々

(3)

(6)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
36
評価数
16
平均
2.6 / 5
神率
0%

レビュー投稿数8

きっと早婚の巡り逢わせ

2008年刊、『お嫁さん~』シリーズ1冊目。
自分は高星さんの挿絵が好きで買い集めたけれど、確かに表紙を見る限り髪の長い美少女=TLと勘違いしそうなのも無理はない。
内容は、意地悪な身内の差し金で強引にお嫁さんとして押し付けられたのを承知のうえでありながら、初恋の人に見守られながら男の娘から男の子へ戻っていく…といった話なのだ。
そんな未希が初恋の人でもある秀冶の懐へ飛び込む経緯が相当トンデモだった。

親の借金のカタとして無理矢理愛人にさせられた若き母親が亡くなり、未希を引き取った正妻からは女の子でいるように強要され、不動産事業の利益目的で狙っている土地の持ち主(秀冶)の元へ送り込む…
コレって今昔変わらず、逮捕案件なんですが…
しかし、押し付けられた側の秀冶は至って真っ当な性格で、手厚く保護された未希は無事男の子に戻って一安心。

秀冶自身、父親が生前金融業を営んでいたという嫌な思い出から、お金絡みで困っている人を見捨てられないといった一面があり、親切で理知的な性格だ。
秀冶の元で働く通いのお手伝いさん夫婦も面倒見が良く優しい。

また、未希を女の子扱いして利用するのを押し通したシンデレラの継母のような多恵子だが、実は直接登場して話に絡んでこない。
彼女の悪どい女性像は全て未希の話を通してフィルターが掛かっているおかげで、ぎょっとする掴みの割りにはさらりと読めた。

ただ、BLだから仕方ないとはいえ、最後の一線は秀冶が未希に押し切られてしまったのが最大に惜しかった。
未希ってば外見が女の子/男の子に関わらず、いざとなると押しの強さを発揮したなと感心するばかりだ。
秀冶には頑張って未希が18歳になるまで我慢してもらいたかったところだが。

まぁ彼らの母親達も経緯は置いといて早婚だったから、未希も同じ巡り合わせだったのかもね。
…という落とし処で二人を温かく見守りますかね。

0

可愛い可愛いお嫁さん

高星麻子さんの絵が気に入ったので手に取りました。
もちろん黒崎あつしも大好きです。
こんなほんわかした溺愛系の話が読みたいなと思った時にはピッタリでした。

可愛い!可愛いです。

愛人だった母親が本妻に憎まれて、母亡きあと逃亡先まで追いかけてつかまって籠の鳥状態で育てられた少年 未希の初恋が叶うまでの物語。

けれど、母親が男の子でありながら男子だと相続関係で面倒に巻き込まれることを恐れて女の子と偽っていたため、可愛い男の娘好きの相手に生きた贈り物(賄賂)に利用すされることになります。

ゲイと噂されている不動産関係の会社を経営している青年のもとに向かった未希は、言いつけどおり愛人にしてもらうつもりだったのに、花嫁さんみたいな白いドレスに気を取られ思わず「お嫁さんにしてください」といってしまうあたりもうギュッとしてしまいたいくらい可愛い。

優しい秀治は、事情を聞いてかわいそうな身の上の未希を追い出せずに面倒を見ようと考えます。
そしてその夜、気に入られたい一心で本妻に教えられたように秀治の部屋に夜這いに訪れ、男の子だということがわかるわけです。
それでも保護しようと手を差し伸べてくれた秀治をますます好きになり可愛いパジャマ代わりのワンピを着て抱きしめてもらう未希が可愛かったです。
ここまでの描写もイラストも未希はどっから見て超可愛い美少女なんです。
じゃあBLである必要があるのかなんていつもは思うのですが、なぜかこの作品はまあいいかと思わせるものがあって、ただ可愛くて恋にも生きることにも初めてのことばかりで一生懸命の未希を応援したい気分で読みました。

その後も秀治と友人との仲の良さから嫉妬心が芽生えたり、正妻の弟が凶悪なストーカーとして現れて大変な目にあったりするのですが、まあすべてきれいに片付いて保護者として秀治が引き取ることになります。
BLでなければこのまま足長おじさんと非保護者のやがて育つかもしれない恋愛感情があるのかもねという終わり方でいいのでしょうが、そこはBLとして正しく未希の夜這いと再度の告白にラブシーンを見せてくれました。

秀治としてはもう今すぐ抱きしめてあんなことやこんなこともしたいんでしょうけど、助けてもらったから好意を持ったんじゃいのか?という大人の本音と建て前で腰が引けてしまうんですが、この時ばかりは積極的で秀治もタジタジでした。

3

一途な男の子はかわいい!

 未希は、幼い頃から女の子として育てられてきた。
 それというのも、未希の母親借金のカタにはあるお金持ちの愛人として無理やりさせられて、その男が亡くなった後、その男との間の子供である未希をつれ、その男の正妻から逃げるために、金で戸籍を買い、たまたま買った戸籍が母娘のものだったため、未希を女装させて育てたのだった。

 ところが、その母親が亡くなった直後、未希は正妻に見つかり、以来、取り引き相手への『賄賂』とするために、未希を育ててきたのだった。

 未希は「育ててやってるんだから自分の言うとおりにしろ」という正妻の言葉に、少しも逆らうことなく、大きくなり、ある日突然、ある人間への『愛人』となるように言われ、家を追い出された。
 だが、送り込まされた先は、未希が別荘で過ごす間に一目ぼれしてしまっていた相手・門倉秀治の家だった。

 その日、野良猫の親子に餌をあげようとしていた未希を手伝ってくれたのが、秀治だった。
 そしてその猫を「飼い主を探してあげる」と言ってくれた秀治の優しさに、未希は胸をトキメかせたのだった。

 ところが、たまたま玄関まで迎えに出てきてくれたのは秀治で、秀治の顔を見た瞬間、舞い上がった未希はついうっかり「お嫁さんにしてくださいっ!」と言ってしまう。
 けれど、正妻から渡された手紙を見た途端、秀治は厳しい顔になり、未希に家に帰るように告げる。
 未希はせっかく秀治と一緒に暮らせるようになるかと思い、喜んでいた気持ちを打ち砕かれ、ショックで涙をこぼしてしまう。
 それを見た秀治に事情を尋ねられ、正直に話すと、今度は再び難しい顔になってしまう。
 そして、そのまま秀治の家にいるように、と言われ、未希の立場を何とかしてくれるという。

 その晩、「ずっと秀治と一緒にいたい」という想いから秀治の部屋に忍び込んだ未希が、男だとわかった秀治は難しい顔になってしまう。
 実は秀治には「ゲイ」だという噂があって、それを信じた未希は「それなら自分でも」という思いを抱いていたのだが、それも間違った情報だということがわかり――

 という話でした。
 虐げられて育った未希が、男としての自分を取り戻し、徐々に「自分らしく」なりながらも秀治を一途に慕う話でした。

 何よりも未希が随分かわいく描かれています。
 今まで虐げられて育ったせいで「普通」という感覚がわからない。
 でも、その中でできることをしっかりやりながら、自分の運命には文句も言わない。
 そして実は頭の回転も悪くない――そんな子で。

 世間に「男の子」として出たばかりの未希を気遣って、あれやこれやと理由をつけて、なかなか手出しをしようとしない秀治に最後は諦めたふりして一気に押し切るところとか、すっごいかわいい。
 一途な男の子ってかわいいですよねー。
 よかったです。

1

BL本の表紙じゃないですよね・・・

いや、すっごく綺麗で可愛くていいんですが。

イロモノ、ですよね~。『女の子として育てられた』ってだけでもそうだと思います。でも、意外とシリアスタッチなんですよ。未希(受)が、生い立ちのわりにあまりにも純粋です。もっと捻くれてても無理はないと思うんですが、このピュアさが上手く活かされてましたね。秀治(攻)のヘタレ具合もよかったですよ。16歳に押されて押し負けちゃうあたりが。まあ、もともと以前に逢った時から思い合ってたってことですからね。

あまりにも突飛な設定なので、読む前はちょっと腰が引けてたんですが、思ってたよりずっと楽しめました。黒崎さんのキャラクターは好きになれることが多いですね。

でも、このシリーズ(スピンオフ?)は、1作目のこちらがいちばん好きです。正直、あとになるほど下がっていく・・・

それと、高星さんのイラストって、綺麗だけどちょっと硬質すぎて・・・と思うことが多いんですが(決して嫌いじゃないんですが)、この作品のイラストはとても素敵でした。いいのか、悪いのかは微妙ですが。だって女装だし。

0

微妙だなー。

あらすじの時点でうーんって感じだったのですが、高星麻子先生の挿し絵に惹かれて買ってしまい。
で、読んでみたらやはりうーんでした。別に嫌いな内容ではないです、はい。

主人公・未希の今までの扱いがひどいのはわかるが、そこまでひどく書かれていないのでスーって感じの流れを。
それと、未希は確かにかわいい(容姿)が、どうも男っぽくない。まあ、今までの環境のせいでもあるんでしょうが、私はかわいくて男っぽい男の子が好きでw

それと読みやすいんですが、ストーリー、キャラ(未希)…萌えられなかった…なぁ。あはははw苦笑

0

幸せオーラ全開ですね

この表紙の可愛さに惹かれて読んでしまいました。
イラスト、文句なしに可愛い!
でも男の子です…。

女装をしているから思考までも女の子…というわけではないですが、この受キャラはそう解釈してしまいそうです。
育った環境が特殊なので、思考までも幼くてピュア。
その子が攻キャラによって、環境も教育も与えられて人として豊かな感受性を育てていく。
とてもキレイなストーリーですが、やはりどうしても物足りなさは感じてしまいました。
未来を囲む人たちがあまりにもいい人ばかりで、幸せオーラ全開です。
不幸な部分が心痛く感じられないので、読むのには安心です。

1

お嫁さんになりたい

前作に引き続き、黒崎・高星さんペアの作品!
しかし前作とはまったく無関係(だと思う…)の話です。
はからずも新妻のあとにお嫁さん本を読んだ自分が何だかおかしいですww
あれあたしBL読んでるんだよねww
色々な事情から、女の子として育てられた主人公が、賄賂としてお金持ちの人の家に送り込まれるんです。
そこで「愛人にしてください」を「お嫁さんにしてください」と言い間違えて…?っていう始まりです!
軽く読めます…が、いまいちだったかな;
スピンオフが出るなら納得のキャラ数!
高星さんの絵が可愛かった(*´Д`*)

1

表紙を見て少女系ラノベかと思った(笑)

女装をすることをしいられた環境で育ってきた受と、そんな受をお嫁さんとしてさし出された不動産会社社長の攻の話。
母親の借金をめぐる複雑な出生のため、女装をして育ってきた受。途中で母親が死んでも、引き取られた先のいいつけで、なにも考えないような女装のお人形さんとして育てられた。
高校にも行かせてもらえなかった受だが、ラッキーなことに養育者の利益のためにさし出されたさきの攻は、受がいぜんイイナと思った男だった、なんてところから始まる話は、女装姿がゼッピンのせいか、カワイイ話だった(笑)
悲惨なはずの受の小さい頃の話は淡々と語られているため、悲壮感はあまり感じられない。今までの養育者による受への扱いはひどいが、攻の手によってどんどんイイ環境が整っていくのを見るのは胸がすっとする。
とにかく、受がカワイイ。
けなげで、素直で、あまり賢くならないようにと養育者の手によって読書さえも禁じられた環境にいたせいか、やることなすこと子供みたいだった。しかも、女装のイラストが転げるほど萌え(笑)
そんな受が、攻や攻の周りにいる人間によって、ちゃんと意思を持つ人間(笑)に育っていくのは胸がほんわかした。
借金の身代わり的な話のはずなのに、イイナと思っていた攻のお嫁さんになれるとワクワクしている受には笑った。終始そんな感じで、けなげで無垢な受にノックアウトされない男はいない(笑)
同時収録はそんな受にメロメロの攻視点の話。短い話だが、どれだけ受にまいっているのか、よくわかって笑える。
後半で、受のメガネ萌えが発覚するところがめちゃヨカッタ(笑)

2

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