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表題作真音 1

富樫
諏訪組本部長
進藤心音
21歳,母親の借金を背負った青年

あらすじ

母親の借金を背負った新藤は、暴力団に連れてこられ、本部長の富樫に気に入られてしまい…。雑誌連載の人気作、遂に新書化!!
出版社より

作品情報

作品名
真音 1
著者
谷崎泉 
イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
シリーズ
真音
発売日
ISBN
9784344816527
4.1

(66)

(37)

萌々

(15)

(8)

中立

(2)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
10
得点
271
評価数
66
平均
4.1 / 5
神率
56.1%

レビュー投稿数10

老女と主人公の関係性が好きすぎた

まだ1巻だからか、ストーリーの盛り上がりが感じられず、上手くハマりきれなかった。メインカプより老女と主人公の関係性が好きすぎたせいもあるかも。
今のところ進藤に必要なのは槙原とさめさんで、富樫は進藤に道を外させる悪い大人のよう。残り2巻でひっくり返してくれるといいな。

進藤は感情の起伏がなく、常に淡々と事を進める主人公。育ってきた環境はあまり良くなく、少年刑務所から出て来たばかりで、一見不憫タイプっぽい。
が、槙原に出会ってからは、身分証がなくても住むところ・働くところに困らず、何かあってもトントン拍子に上手くいき、人間関係にも恵まれている。

槙原がいなくなることを不安に感じたり、さめさんとの触れ合いで人間らしい感情が芽生えたりと、進藤はしっかり再生への道を歩んでいる感がある。この二人で支援体制は整っていて、富樫の介入が進藤にとって良い影響と思えないのが微妙。

基本的に進藤視点で進むので、ヤクザ側のゴタつき事情は表面的にしか分からない。話のメインではないかもしれないが、富樫の描写が進藤に見せる顔しかないのでは、魅力の全ては伝わってこず物足りない。

富樫との関わりで、進藤の中で自分の気持ちが迷子になっていく。進藤の再生において、槙原は物理的・精神的支援でさめさんは人間性の提供、富樫は破壊と性愛担当なのかな、と思ったり。

1巻のみを読んだ時点では、進藤とさめさんの交流がとても魅力的で、ここをメインにした物語を読んでみたくなった。個人的に、スネに疵を持つ若者が老人と関わる話に弱い。

進藤の抱える闇の原点といえるものはまだ明かされておらず、富樫も匂わせだけで語られていない過去を持っていそう。これらが次巻以降でどう絡み合っていくのか、期待しても良いのかな。

巻末短編は、本編で気になっていたところをじっくり描いてくれている。こちらも途中までで次巻へ続くという。槙原と富樫の関係性は萌えられそうな予感。続きをすぐ読みたい。

0

ややこしげな過去のある人だらけの

ふと思い立って久々に電子書籍版を購入しなおしての再読。ちなみに電子書籍版には口絵や挿絵は収録されていませんので、イラストも重視される方はご注意ください。

このシリーズ、ざっくり分類するとヤクザものBLだったりするのでしょうか? 借金を返せない主人公が「ならば身体で返せ」とばかりに暴力団事務所に連れて行かれて…というのは、BLに限らず古来より(?)幾度となく見たパターンですが、その後の展開が独自路線を行きます。

中心となるのは、ヤクザの抗争とか、主人公と"いわゆる攻め"である富樫の肉体関係…ではなく、それぞれに複雑な過去を抱えているらしい主要登場人物たちの心模様です。

派手さはありませんが、1巻を読むと続けてラストまで一気読みしたくなる作品ですね。

0

過去が気になる

それぞれ雰囲気のある富樫、進藤、槙原の3人のキャラが作品を引き立てていました。
欲がなく全てを諦めているかのような淡々とした進藤の過去が気になります。

富樫にちょっかいを出され、その理由が全く分からず嫌悪感を抱いていた進藤でしたが、強引な富樫のペースに引き込まれついに体まで奪われてしまいます。
心は許していないのに、体は反応してしまう。
初めてを奪われた進藤がエロいです。

3人とも口数が少ないので、いろいろ気になって、早く2巻が読みたいです。

1

さっさと次巻へGO!

進藤は母親の借金がもとでヤクザの槙原と出会い、槙原の上司である富樫に何故か気に入られつきまとわれる。槙原にはなつくけれども、富樫には最初の出会いから苦手意識を持つ進藤だけれども、強引に押し倒されてしまう。富樫は富樫で、なかなかなびかない進藤を訝しみつつも、どんどん進藤に嵌まっていく…。
理不尽の塊みたいな富樫なのですが、どこか憎めないです。
富樫はヤクザではあるのですが、成り行きでそうなっただけで、面子や義理を重んじるヤクザを面倒に思うような、ヤクザの世界でもアウトローな感じで、サポートする槙原は苦労しています。
槙原は槙原で、何かしら事情があるのか、富樫と槙原の関係は特別な感じで…。
いつの間にか話に引き込まれてて、次巻を手にとる間ももどかしいほどです。読んだのが全巻出版された後でよかったと思いました。

1

少年院を出て間もない青年の転機

読み応えある二段組みで骨太な小説。
文章に癖があるって訳ではないが、食事に例えて言うならば早食いできずにじっくりと噛み砕きながら味わうように読み進める必要があった。
三人称なのに進藤、富樫、槙原の視点がしょっちゅう切り替わるが、それを追ううちに登場人物に感情移入してしまいそうになる。
まず読み始めてみて、薄幸とか心に傷を負っているっていうのと一線を引いた感じの、欲や願望が欠落したかのような雰囲気の進藤に惹かれた。

一巻は少年院を出て間もない進藤がヤクザ者の槙原との出会いから富樫への引き合わせ、更に『さめ』に連れていってもらった事が転機へ繋がっていく。
天涯孤独の身となった進藤が、槙原やさめさんに世話を焼いてもらう様子に人情味があっていいなと感じる。

一方、初対面で進藤の何処にピンときたのか分からないまま執着を見せる富樫に対して、全くなびこうとしない進藤。
必死に拒むが逃げ道を塞がれていく、それでも富樫を拒否する日々の中で進藤がその後どうやって彼を受け入れていくのかが今後気になる。

また、富樫と彼を組のトップにしたいと思っている槙原やさめさんの、敢えてお互いの過去に触れようとしない大人同士の態度には何があったかってのを充分に匂わせるものがある。

5

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