• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作隷属の闇

王,香港マフィアのボス
竜野真紀,元麻薬取締官

あらすじ

麻薬捜査官。竜野真紀は、大がかりな麻薬取引の情報を掴むが、摘発直前で突然拉致され、香港へ連れ去られてしまう。マフィアのボス・王の屋敷に監禁され、お前は親友に売られたのだと告げられるが、真紀は頑なにその言葉を信じようとしなかった。「刑事である弟や親友が必ず助けに来る」その真紀の思いを踏みにじるように王は、、「俺から解放して欲しければ、お前が頑固に信じている親友や弟を殺してくれと乞え」愛玩具として王に嬲られ、凌辱の限りを尽くされる真紀を、さらに卑劣な条件で追いつめてくる。人を信じようとする男と、信用しない男。二人の感情は激しく縺れ合い…。
出版社より

作品情報

作品名
隷属の闇
著者
愁堂れな 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
竹書房
レーベル
ラヴァーズ文庫
シリーズ
新宿退屈男―欲望の法則
発売日
ISBN
9784812438879
2.8

(17)

(1)

萌々

(4)

(7)

中立

(2)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
8
得点
44
評価数
17
平均
2.8 / 5
神率
5.9%

レビュー投稿数8

BLと言うより耽美、愛ではなく憎。

新宿退屈男シリーズは二巻・三巻のみ拝読したのですが、
主役カップルよりも真紀&王カップルを気に入ったので購入しました。
先に「中立」レビューを投稿された方の感想を見て、あまり期待し過ぎないようにしようとは思っていたのですが、予想以上に面白かったです。

いつも長々とレビューを投稿してしまうのですが、今回はあらすじを他のレビュアーさんが書いて下さっているので割愛します。

私がこの本をお勧めしたいのは、すぐに二人がくっつかない恋愛が好きな方です。
最初から最後まで、本当に愛はありません。
ただひたすらに虐められ、心の中以外は従順に王の冷酷で淫らな命に応える真紀。
ですから、辱めに必死で抵抗する受けにしか萌えない方は面白くないかと。
「欲しくてたまらない」なんて欠片も思ってもいないのに、と心中で冷静に呟きながらも
言わなければ酷い折檻が待っているからと、王の求める言葉を言い続ける真紀のギャップに萌えれば楽しめると思います。

ですが、退屈男シリーズを読んでいない方、もしくは読んでいても王や真紀に惹かれなかった方はあまり面白いと思われないかもしれません。
何故かと言うと、王の過去や未来(三巻の出来事)を知って彼への同情を感じなければ、
彼がただの常軌を逸した人間にしか見えないからです。
憎しみだけで真紀をいたぶり続ける王のことを「可哀想な男だ」と思って見守ることの出来そうな方は、甘んじて屈辱を受ける真紀の、王を憐れむ様なモノローグに頷きながら、
年下攻め(そうは見えませんが)を楽しんで頂けると思います。

愛のない異色のBLですが、BLというより耽美な感じです。
異物挿入・鏡前・言葉攻め…いろいろあって全て書ききれません。
奈良千春先生のイラストもとても素敵ですよ。
普通のBLに飽きた大人な皆様は是非読んでみて下さい。

6

延々延々の凌辱

新宿退屈男シリーズ第3弾
ユキちゃんのお兄さんのお話です。
ざっくりいっちゃうとユキちゃんのお兄さんが香港マフィアにさらわれ、延々延々と凌辱されつづけるお話なのですが、これを踏まえてシリーズ第4弾を読むとうおおおおおおお!と思うのです。
弟の命を盾にとられ、凌辱および卑猥な言葉や行動を強要され続けます。さすがユキちゃんの自慢のお兄ちゃん、一年間嬲られ続けながらも狂うことなく絶対神の王にすべてを投げ打つでもなくなんとか耐え続けています。
王にあるのは愛ではなく「あること」への執着。それに屈しないお兄ちゃん。
いろいろと見え隠れするものもありますが、二人の間に愛はありません。
王が唯一信頼するホワイトタイガーも本当にいい味出してます。
これを読んでから第四弾をよんでうおおおおと思ってのレビューです。
さぁこれから第五弾読もう!

2

シリーズで読んだ方がいい

スピンオフ作品だと知らずにこれだけで読んでしまいました。

始めから終わりまで受けが攻めに愛情なく性的に嬲られるお話しです。

親友に裏切られて、攻めの香港マフィアのドン王に拉致監禁される、受けの麻薬捜査官真紀。
王は友情や家族の愛情など信じてなく、親友や家族を信じる真紀に様々な性的な嬲りをして、弟を裏切るよう迫ります。

その嬲りが強姦、女装、人前での奉仕、身体の開発など精神的に真紀にダメージを与えるやり方で、言葉も自分から求めるよう強要されます。

行為自体はエロくてお話しに引き込まれますが、攻めが受けに優しくする場面は最後までなく、ひたすら受けを屈服させる為に行う行為として書かれているので愛情が感じられず萌えませんでした。

結局、裏切った親友も最後まで出てこず放置なのでなんで裏切ったのかもわからず、受けがなぜ親友をそこまで信じ続けているのかも理解できなかったです。

シリーズを読めばお話しの結末や理由などわかったのかなと思います。
単体だと、親友に裏切られて香港マフィアに売られた受けが攻めのマフィアに愛情なく嬲られ続けるお話しで、中途半端に終わってしまうので、シリーズで読んだ方が良いと思いました。

攻めが変態的でエロ要素が濃いめで、攻めと受け2人がどうなるのか結末が気になる作品です。
シリーズを読んでみようと思いました。

3

対照的な男たちの交わらない心

新宿退屈男スピンオフ作品。
シリーズ順で言えば3作目です。

シリーズを読んでいなくても単体で読めます。
ただし、シリーズの一角ゆえに"兄サイドでは何が起きてたか"を淡々とつづらた内容。
起承転結の「起」のみで、攻めと受けの関係に進展や盛り上がりはありません。
シリーズを盛り上げるための1冊という立ち位置の1冊です。


【香港マフィアのボス×ペットにされた元麻薬取締官】

麻薬取締官の受けは罠に嵌められ潜入捜査がバレてしまいます。鳩尾を殴られ意識を失い、再び目を覚ました時には、世間には自殺して死んだことにされて香港に連れ去られていました。受けを連れ去った男・香港マフィアのボスである攻めから屈辱を与えられる日々が始まりーーー。


ラバーズ文庫さん刊行だと屈辱と言えば玩具を使った拷問のような快楽責めが多い印象でしたが、
こちらの本は、玩具の類いでの拷問的な屈辱ではありません(;ω;)

常に弟の命を人質にチラつかせ命令。
少しでも意に逆らえばすぐ弟を殺そうとする恐怖。
全面鏡ばりの気が狂いそうな部屋での生活。
攻めの逆鱗に触れれば即、虎の餌にされる状況。
(攻めのペットはホワイトタイガー。一緒に生活してます;)

精神が擦り切れそうな環境で攻めの言うなりの生活を送っており
とにかく怒らせない術を身につけ、従順に「はい」と答える受け(;ω;)
そんな環境下でも常に弟を思い、なんとか脱出する機会を考える。
自分を保とうと奮い立たせてる心の強さに尊敬してしまいます。

この心の強さが皮肉にも攻めが厳しく扱う原因なるのが悲しい。
親にも、友人にも、幼い頃からの側近にも、裏切られたことしかない攻めは、
受けが自分の命をかけてでも弟守ろうとしてるのが気に食わなくてしょうがないという。。。

1冊の中で何度も何度も体を重ねているのに
心が交わることは一切なく、2人の間に「何か」が生まれることもなく。
表紙の雰囲気通り、最初から最後まで無機質、硬質感があるお話でした。
殺されることはなくとも心身ともにギリギリの綱渡りをしてる受けの状態が苦しいです。

2人の関係に色がつくのは新宿退屈男の続刊で楽しめます。
評価は続編への下地と考えて萌え評価です。

2

心も壊されていく陵辱の日々

「新宿退屈男」のスピンオフですが、実質的にはシリーズ3作目。これは、これだけでも独立して読めるのですが、これだけだと救いも何も無いお話。そして、「新宿退屈男」は、4作目を読む前にこれを読んでおかないと、ちょっとよくわかんなくなってしまう…そんな位置づけの本です。

…と、そんな風に本編シリーズと深く絡んでいるエピソードなのですが、作品のテイストは全く違います。本編は軽いコメディタッチなのですが、こちらは最初から最後までシリアス。痛くて辛い作風です。

普通、こういった話だと、酷い状況の中でも愛が芽生える所までは描かれたりするものが多いと思いますが、この「隷属の闇」の場合は、微かにストックホルム・シンドロームらしきものが萌芽するあたりで終わっています。

本編シリーズの今後の盛り上がりのための1作だからですが、兄ちゃんかわいそう…。

ま、なにはともあれ、単独では読めるとは言っても、やっぱり続けて本編の4作目に行くべきですね。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP