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表題作その男、侵入禁止!

緒形瑞希,他人を信用しない警視庁組織対策四課の警視
佐伯敬介,予備校で建築を学ぶ土木作業員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

工事現場で働く佐伯の恋人・緒方は暴力団相手のやり手刑事。優しい緒方と甘い生活を送っていたはずが、すれ違いから浮気を疑われてしまう。嫉妬で豹変した緒方に捉えられた哀れな子羊を待っていたのは――!?
出版社より

作品情報

作品名
その男、侵入禁止!
著者
成宮ゆり 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
その男、取扱注意!
発売日
ISBN
9784044520090
4

(81)

(32)

萌々

(24)

(20)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
13
得点
319
評価数
81
平均
4 / 5
神率
39.5%

レビュー投稿数13

続編‼ 嫉妬の嵐…でもやっぱり甘くてアツアツなカップル♡

『その男、取扱注意!』の続編‼
前作も面白かったんですけど、今回も面白かったです‼
やや先生の表紙、佐伯の眼差しに、口絵の2人、モノクロの挿絵と…すべて素敵過ぎて、誘惑させまくり状態でした♡

前作の事件から三ヶ月。
恋人同士になった、警視の緒方と土木工事社員の佐伯。
でも、仕事で忙しい緒方とはすれ違いの日々。
ある日、親友である、ヤクザの高橋に誘われ飲みに行った店で偶然緒方とあってしまい。
ある現場を見られていた事から、緒方に、高橋とは二度と会うなと要求されます。
高橋は友人だからと…拒否した佐伯は、緒方に手酷く抱かれてしまいます。
それでも高橋から、緒方が危険だと含みある話を聞かされ…
と前作に引き続き、巻き込まれていってしまう、人の良すぎる佐伯なのです…

緒方一筋の佐伯!
以前のように遊びの関係ではなく、緒方が相手だから、好きだから抱かれる…抱かれたい。
仕事で会えなくても、緒方のメールを保護して何度も見返しちゃう…乙女っぷり(笑)
しかも、始まりから逢瀬の次の?朝という、ラブラブ2人の幸せっぷりを堪能させられるわけなのですが…
あれあれ〜といった感じで⁉
いつの間にやら、曲者キャラ達の登場に引っ掻き回され…すれ違い、誤解して、嫉妬の嵐!
特に、前作も出てきた、友人の高橋が絡んでくるんです…この人って、本当は佐伯のことを…と緒方が疑うのが分かる位
な、曲者過ぎる人物でした(笑)
段々、お互いが、お互いを翻弄し、2人が「らしくない」行動や思考に陥っていってしまいます。
2人の中が危機状態になってしまい…ハラハラ&ドキドキ、中頃はせつない気持ちにさえさせられました。

前作で、緒方のことは狼、佐伯は羊にたとえたコンセプトを立てられていましたけど、まさしく、今回のお話はその傾向が顕著に表れていて、狼様は暴走気味でした(笑)

緒方は、一見地味で丁寧語で話し、穏やかそうなんですけど、実は警視庁組織犯罪対策第4課に勤める警視。
潜入操作を指揮する立場でもあり、部下からは「鬼」と怖がられるほど冷酷な男。
前作で明らかですけど、キレてしまうと相手を殺すことも平気な危険に人物で、腹黒で肉食タイプ。
そんな緒方ですけど、恋人の佐伯にだけは甘やかし放題で、可愛がり過ぎて鬼畜が入ってしまう程の惚れ込みよう(笑)
しかし、今回は高橋の登場で嫉妬心のあまりキレキレ状態…佐伯は身も心もボロボロ状態に…。
鬼畜眼鏡な敬語攻、しかも年上で仕事ができる大人のいい男、そこに、好きな人だけには甘くメロメロって言われたら、このタイプのキャラが、好きな人には胸キュンものです。
しかもお仕事は警視ときた!
そこにやや先生のイラストが加わるわけですから、ハマりまくり萌まくりでした♡

ガテン系で、喧嘩も強い佐伯は、緒方のことに関しては…もう乙女です。
もっと会いたい…連絡したい…連絡して欲しい。
逢瀬の翌朝、ひとりベッドに取り残されるのは嫌。
捜査だとしても、女性と親しくするのは嫌。
そんな気持ちに、戸惑いグルグル悩み…鬱陶しいと思われるのが怖くて気持ちを口には出せない。
こんな風に思わない位には、大人な対等な自分でいたいと思う健気っぷり。
甘えたいけど、甘え下手な佐伯は、前作以上に乙女度がUPしています。
でも、なよなよな感じではなく、本当に男気たっぷりな、人を思いやる優さを持っているから嫌さなんてないんです。
好きな人限定だから萌なんです(笑)
特に、佐伯の冷蔵庫エピソードは大好きです♡

おかたい刑事と男前なガテン同士…しかも男と男!
そう簡単には甘えられないし、本音がなかなか伝えられない、焦れったい2人でした。

緒方の「かわいい」連呼は健在です。
今回は緒方も「かわいい」といいたくなるエピがあり
なんか色々あったけど、最後は相変わらず、ツッコミをいれたくなるような、ラブラブバカップルっぷりでした(笑)
気になるのが、緒方がストーカー男に耳打ちした言葉⁉
逃げ出すくらいだから、凄く冷酷な事を言ったんでしょうね…ケンカをふった相手が悪すぎです(笑)
でも妄想するだけで、充分にやけれてしまう自分は…違った意味でやられてるかも(笑)

曲者キャラの高橋に、所轄の魔女、そして2人の最後の流れを読むと、まだまだ続編が出てもおかしくない感じなんですけどね…もう少し、2人のお話が読みたいなあと思う今日この頃です。

本当にオールマイティな感情に浸らさしてくれるバランスのとれたシリーズなので、ぜひオススメしたいです。

6

丁寧な言葉攻め最高

もう、、、(^▽^;)あくまで丁寧極まりない言葉使い、彼に対してだけだけど。
どれだけ大切に思っているか、どれだけ愛しているかの現れなだけに
たまらないです。丁寧な言葉でも、いや、だからこそ痺れるって感じ?
いやいや、、成宮先生の作品はどれも大好きで、もう名前で買ってますけどね。
これは上位に食い込む。
桜城先生のイラストもやはり神( `ー´)ノイメージ通りで イケる!!

4

前作から恋愛要素を濃くした作品

前作「その男、取り扱い注意!」が、かなりツボに入ったので、こちらも読まねば、と。

前は、敬介が助けた過去の事件が発端で、瑞稀と出来上がるわけですが、敬介のはじめての恋で思い入れちゃった辛さというか、瑞稀を忘れられない想いとか、キュンキュン来てたのですが、今回はそれに加えて瑞稀の余裕を持って構えたふうに見えて、実は嫉妬心、独占欲でかわいがりたい!という気持ちがすれ違うところが読み応えありました。

まぁ事件は起こるんですが、どちらかと言うと、そこに絡んで二人の関係が進展どころか後退してしまう状況になりつつ、お互いに嫉妬によるすれ違いや諦め、でも緒形は緒形で色々大変な状況で。敬介が本心じゃないのに、思わず「嫌い!」と言ってしまう子供のような初心な気持ちがこれまたかわいい訳で。
無理矢理に抱いてしまうシーンはちょっと辛いですが、最後にはちゃんとまとまると信じてたんで、敬介、耐えろ、もっと甘えろ、ちゃんと気持ちを話してー!と応援しちゃいました。
最後には一緒に住むことになって、きっと敬介は瑞樹に離してもらえないんだろうな。良かったね。

瑞稀は敬介のことを「あなた」って呼ぶんですよね。これがまた大人の男っぽくて物語の瑞稀に合っているので、良いなぁって思いました。書き方によっては、他人行儀に思えるんですが、文章にするとなぜか色気を感じるというか。

成宮さんの他の作品も読もうと思いました。

0

エロ倍増!

よっ、待ってました!と言いたくなるその男シリーズ続編。
マル暴刑事攻×ガテン系受がたまりませんですぞ!

付き合い始めて三ヶ月の緒形〔攻〕と佐伯〔受〕
今回は事件というよりは、恋愛面に重点が置かれてます。
緒形が女性と一緒に居る所を見てしまい、もやもやする佐伯や、佐伯が友人の高橋と会って不本意ながらのキスしている所を目撃して嫉妬して強引に抱く緒形。
前回よりエロシーンはかなり多めです、特に文章内に出てくる「ガマン汁」という描写が無性にエロかったです。
ずっとタチだった佐伯がついにドライ体験もしちゃいますし。
あと前作から引き続き緒形は佐伯にかわいいって言うんですが、最後に佐伯が緒形にかわいいって言い返すシーンが可愛かった!
しかし高橋……あんたホントに変装は下手だよ、うん。
高橋が佐伯とのキスの後に言ってた一言が気になりますなー、目覚めた?なんか目覚めちゃった?高橋ーー!!

蛇足ですが冒頭で佐伯が緒方と一緒に食べる為に作っていた朝食、ベーグルにプロシュート、アジアーゴ、トマト、レタスを挟んだサンドイッチ。
このアジアーゴというのが何ぞやこれは?と謎だったので調べてみたらチーズの一種でした。
そして先日、アジアーゴチーズが手に入ったので作ってみたら(゚д゚)ウマー
ちなみに佐伯はサイフォンでコーヒーを淹れるんですがこれにももっそい魅かれます(でも流石にサイフォンは買わない)

6

剛速球!

電子書籍で読了。挿絵もあとがきもありました。

昨日、前作の『その男、取扱注意!』を読み終わり、そのあまりの面白さに矢も楯もたまらず、間髪を入れずにポチってしまいました。自分の堪え性のなさに呆れておりますが、面白かったのでとても満足。
大変レビューが多いので、感想のみ書かせていただきます。

続編は得てしてボルテージが落ちる場合があるのですが、このお話がそうならないのは前作と同じ土俵で勝負していないからではないかと思いました。前作が『推理サスペンス』の色合いが濃いのに対して、今作は『仕事が忙しくてすれ違う、お互いを好きで好きでたまらない恋人同士』のお話(おまけにその仕事の内容を相手に話すことが出来ないという、なかなか難しいケース)。これは結構、似た様な感情を持ったことがあるので非常に共感しやすかったです。そういう意味では「あー、恋愛もの読んだなー」という感じの満足感でした。

敬介が「私と仕事のどっちが大切なのよっ!(あ、すみません。敬介はこんな喋り方をしないのに女言葉で書いちゃった)」って怒鳴り散らせる様な人だったら、こんなに共感出来なかっただろうなと思います。
好きな相手だから、仕事の邪魔はしたくない(多分これ、自分も邪魔されたくないからなんじゃないかと思うのですが)。でも、相手のことを全部知りたい。隠し事をされると傷つくし、騙されたんじゃないかと思うと猛烈に腹が立つ。だけど、その嵐の様な感情が落ち着くと、やっぱり好きだと思う。そんな敬介の心の揺れ動きに完全に同調して「わかる!分かるよ、ホントにそうだよねー」と、心を揺り動かされた続けた約2時間。
成宮さん、上手いです。完全に物語世界に持って行かれていました。

もうひとつ、このお話で私が打ち抜かれてしまった部分があるのです。
敬介が緒方を好きになった理由について聞かれるシーンがあるのですが、その答えですよ。
これが素晴らしい!
全ての恋がこうであって欲しいと思っちゃった位、素晴らしい!
引用しませんので、是非ご覧になっていただければと。

前作が緩急を付けた技巧派のお話であったとすると、こちらは直球ど真ん中ストレートのお話です。
とんでもない剛速球に胸がすきました。

追記
「いつか『元ヤクザの八百屋店主の話が書きたい』とこっそり思っています」とあとがきにあるのですが、これ、高橋の話ですよね?!
読みたいなぁ……読みたいなぁ……

5

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