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かわいい――愛しい――欲しい――。 高遠琉加2ヶ月連続刊行第2弾!
堂島にイラついてしまうのはみんな一緒ですよねーー
三浦くんがかわいそうでしばらくは読んでいて辛かったです。あれだけの扱いを受けていても好きって切なすぎる。好きになるのやめたいよね。
堂島が好きになった過程の心理描写があったらもっと面白かったかなとは思いますが
その辺りがはっきりしないからああいう展開になったんだと思うしそれはそれで面白かったです。
結婚する前に・・・のくだりは本当に最低でした。でもちゃんと三浦君が拒絶できてよかった。一生離すなよと思いながら読了
建設会社に勤める堂島と高校以来、5年ぶりに再会した三浦。
新しく働き始めた家族経営の花屋さんの娘の彼氏が堂島。
他には由布子の元カレ、アキが未練たらしくチョロチョロ復縁狙ってます。
3篇に分かれた内容は
三浦視点、語りで高校のときの話と再開してからの苦しい片思いのお話。
2つめは堂島視点、語りで同じ出来事をどのように考えていたのかというお話です。
3つめは又三浦視点、語りに戻ってその後の彼らのお話。
攻めの堂島にハマれるかどうかで評価が分かれる作品だと思います。
相手の望みを叶える、困ってる人を助けたい。という自己犠牲愛とホントの愛しいという思いをはきちがえている堂島。優しくて常識人に見えるけど三浦に対しての行動は自分勝手でかなりクズ。
そんなどうしようもない堂島を私は憎めませんでした。気になるけどいじめたい。嫉妬すると傷つく言葉を言わずにはいられない幼稚さ。
あまり見かけないキャラが新鮮でかなり好きになりました。
健気な三浦が自分の選択を後悔し、もっと自分で自分を大切にすればよかったと涙するシーンが印象深く涙目になりました。
作家買い。残念ながら一人称の文章が合わなかった。お堅い文体を無理して崩したみたいで違和感。
比喩表現はとても綺麗、だがそれが一人称なので、妙に文学的だったり乙女だったり日常的でなかったりする表現が全て視点主の語った言葉になってしまい、果てしなく夢見がちでポエミーな人間のよう。常に脳内で小説書いてる人みたい。
受けの三浦の片思いが軸のお話。最初の告白で、いきなり堂島を襲い始めてドン引きした。男だから気持ち悪いとか以前の問題で、突然襲ってくる相手なんて怖すぎる。なのになぜ三浦は自分が被害者のように振る舞っているのか。
しかしBLにおいて片思いする受けは何をしても擁護され、襲った罪など無かったように展開していく。
再会後の堂島はちゃんと笑いかけて偉いと思った。
そしてまた始まった三浦のぐるぐるは卑屈。今の堂島を見て更新された恋心でなく、初恋をただ忘れられずに未練が強くなっただけな印象。せっかく再会ものなのに、二人共に成長が見られないのはもったいない。これではキャラに魅力を感じない。
二章は堂島視点だが、一人称の口調が三浦と同じでポエミー。堂島視点で見る三浦は、これが女子なら計算高いとか狡猾だとか言われそうなことを自然に言ったりやったりしていて、惹かれる堂島に呆れるしかなかった。
三章はおまけ的な小話。転勤についていくのはやっぱり受けでゲンナリ。
この作品に限らず、BLでよくある(受けが振られる>攻めが襲われる)という扱われ方に納得がいかなかった。未遂とはいえ、襲うより振る方が酷いのか。これが受け攻め逆なら扱われ方も変わる。女なら襲っても罪にならない時代に生きている人の感覚が反映されているかのよう。
結局描かれているのは受けと攻めであって、同性の恋愛じゃないと思った。
好きになれるキャラが一人もいない作品だった。勝手に男だからと思い悩み卑屈になり被害者ぶる三浦が特に無理。
高遠さんの小説は恋愛重視でない方が好きかもしれない。
2004年の文庫化に加筆した新装版と言っても、これは2010年2月発、
何方にしても古い作品。
高遠琉加さんは、20年以上前から執筆活動していた作家なんだなー、と。
「好きで好きで好きで」
「ラブソングみたいに」
「君がしあわせになる前に」・・書き下ろし 彼らと彼女のその後
あとがき
繊細で泣き虫、思い込みが深いタイプの受が、著者の作品には多く登場。
ずっと一人を想いづづける三浦君もそうだし、「神様も知らない」の司も似たタイプ。
淡々とした、日記のように出来事を積み重ねて綴ったよう構成だった。
2010年刊。
2004年刊行b-boyノベルズからの加筆新装版らしい。
高遠さんの小説って攻め受けの感情の掘り下げにぐっとくるものがある。
作者あとがきにある通り、受けの片思いをじっくり読める貴重な話だが、それぞれの未練の連鎖で最後まで読ませる引力はさすがだとは感じた。
苦しい胸の内の告白を受け入れてもらえず物別れしたまま、5年後に偶然に再会してしまった三浦と堂島。
しかも堂島は三浦が勤める花屋の娘(由布子)と付き合っているという。
失恋した時の辛さを抑えようと、堂島の前では務めて友人として立ち振る舞う三浦の姿は少し痛々しい。
懸命に好きな気持ちを押し隠そうとしている三浦が「気持ち悪いと思わないで」「消えてしまいたい」とまで吐露しているのに、肝心の堂島はそこまでの思い詰めた心情を汲み取れていないだろう歯痒さが見えてしまう。
ノンケの男が同性から恋愛対象として見られているのを受け入れられないというのは分かる。
しかし、過去に振った三浦の目線がまだ切ないのを知っていて受け流したり、由布子との付き合いに迷いが出た時に、三浦は今も俺の事を好きでいてくれるだろうと期待するのは、微かにずるいと感じてしまうのだ。
由布子のほうも同じ女から見ればいい印象がない。
既に堂島と付き合っていながら、元カレとの関係を断ち切れないどころか常に気にしているなんて、端から見てなんだかなぁと感じるよ。
これじゃあ三浦に二股と非難されるのも無理はない。
切ない展開をなるべく淡々と読みたかったのだが、どうしてか作中での他人の恋愛に口を挟みたくなってくる感覚ってのは、多少なりとも感情移入してしまうところがあるからだろうか。
まぁ登場人物の中で一番不憫だった三浦が救われた点は良かったのだろうね。
