• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ただひとつの光

保育士 小野日向・23歳
ヤクザ 池上連人・22歳

あらすじ

高校生の頃に出会い、いまではヤクザの蓮人と保育士の日向、「好きだ」と構ってくる日向を邪険にしつつも敵わない蓮人だが…!?
(出版社より)

作品情報

作品名
ただひとつの光
著者
李丘那岐 
イラスト
雪広うたこ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344819054
3.3

(13)

(0)

萌々

(7)

(5)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
43
評価数
13
平均
3.3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

好きが溢れる前に

ギャップ萌えなお話です。
可愛い顔してかなりの硬派、、、幸せは俺には必要ねぇ!キラキラしたお前には俺は必要ねぇ!幸せになれ!と心の中で思っているなんだかかっちょええ受け様。

母親を幸せにしたくてそそのかしたのに、父親に母を殺された受け様。
好きな男の元へいけず自分だけが助かってしまった事実。
ヤクザに拾われた蓮は高校入学すぐ日向と喧嘩をしてなぜか懐かれてしまう。
学校で人気な日向のおかげで嫉妬されいやがらせをされる蓮。その嫉妬が日向への思いに気づき心を閉ざしてしまう。

頑なに幸せから逃げる蓮とそんな蓮を尊敬から愛することにかわっていく日向。
蓮が日向をひなって呼ぶのが可愛い〜。
組長のために、体をはってまで恩を返そうとするのに可愛い顔って!なんかギャップ半端ない!
そんな硬派な蓮の行動のせいで日向の嫉妬心はんぱはいす(笑)もし、初めのレイプが知られたらアイツは生きてないな〜。
蓮は孤独になりたがるけど優しいし律儀で可愛いからどーしても好かれちゃう(笑)
日向の一途な想いを疎ましく思いながらそれがなくなることを心のどこかで恐れていてそこが切ないです。
日向を思い違う男にだかれるとかきゃー(。-_-。)

二人の過去がうまくまざりあってよかったです。
蓮のラストのデレはうまかった!

2

野良猫具合がとても愛おしかったです

それぞれに事情を抱えたグレてた二人、大型ワンコと野良猫の癒し物語な感じに仕上がっています。
前回の作品は今一つノレませんでしたが、今回はイイ感じに仕上がっているのではないでしょうか。

連人が日向と高校で初めて対峙した時、彼のNGワード”親”という言葉を発した為にケンカになるのですが、その中で親に対しての彼のトラウマらしきものを聞き、光が見えた気がして、それから連人が気に入るのです。
彼の現実に立ち向かう姿に自分がふてくされているだけだったということが分かったのですね。
そして連人を知るにつけ、彼の暗い部分を何とかひきあげてあげたいと願うのです。
精一杯一人で突っ張っている、周りを突っぱねている連人を守りたいと思うと同時に、自分に心を開いてもらいたいって思うのです。
連人も、きっと日向は無理に踏み込んでこないし、居心地はよかったと思うのですよ。
このお話と二人の関係が成立するのは、ひとえに日向の連人に対する執着に近い、強い想いありきの上です。
日向の取り巻きが連人を陥れようとして、薬を飲まして乱暴されそうになった時、救った日向が連人と関係してしまうというのは、お約束な流れでしたが、それでも突っぱねる連人と、突き放される日向が切ない。。。

5年後、日向は繁華街の中の保育所のオーナーで保父さんもやっています。
子供が好きなんですって・・・それも連人を構うっていう理由づけになっているなと思わせます。
連人は、勇次という弟のような舎弟と一緒に親父の組のヤクザになっています。
そこで、跡目を狙う友永の陰謀で親父を亡くし、誰にもなびかず一人凛としている連人をなんとか手に入れようと体の関係を強いられてしまうのです。
そんな時でも日向の事を思ってしまう連人。
自分のようなヤクザに関わって迷惑をかけたくないっていう気持ちが丸わかりなので、連人のツンツンは意地っ張りでかわいく見えますし、日向はちゃんとそれがわかっているのです。

最後までツンツンして意地っ張りな面を崩さない連人がとってもかわいいのですよ。
イラストも、大きな犬みたいな日向と毛を逆立てている猫のような連人がぴったり♪
本当はゴツくて糸目の勇次も、卑屈でSの友永のイラストも見たかったのですが、出てきてないのが残念~

暗闇を進んで選んで歩いている連人が、いつも日向に光を見て、それを曇らせたくないと遠ざけながらも、その光に安らぎと目印を求めている姿は過剰ツンデレで、自分のツボでした。

2

ギャップ萌え万歳☆☆

高校時代、先輩後輩として出会った日向と蓮人。
校内の不良のトップ?の人の名前が“日向 (ひなた) ”な時点で、もうギャップがほとばしっていますね。しかも現在は、まさかの保育士さん!
そういう設定も絡んでか、時に流血描写もあって 「ぬ゛ぉぉおお…!」 となるけれど、それが引きずらない。
ヤクザものなので、その高校生時代が終わってからの展開では、それ以上の暴力シーン等もありました。でも、李丘先生の書き方や、キャラの性格などでそこまで重くは感じませんでした。
日向を含む保育士さん達や園児の醸す甘さだとか、蓮人の舎弟のちょいアホ感が消しているんですよね。日向は高校生の頃から、不良でもどこか甘さ (ツメが甘いとかの甘さではなく、ほんわか系の…)を感じます。
ほんとうは元来優しいんだなというのが、何故だか伝わってくるんです。だから、彼が蓮人に 「保育士になりたい」 と打ち明けるシーンも、設定を知っているからとかではなくて自然に、「あぁ似合うなぁ」 と思える。
李丘先生の、キャラの性格のちりばめ方、すごく巧いなって思いました。

蓮人は……いわゆる 「可哀相キャラ」 というヤツでした。
重過ぎるほど重い過去が有る人。私はそういうキャラがあまり好きではありません…、なんだか、背負い込むことに酔っているケースが多くて。
でもね、彼はそのケースには当て嵌まらないようです。
半分は強がり、半分はほんとうに強い…そういう子だったと思います。悲しいことをオメオメと嘆いているんじゃなくて、気丈に振舞っていて、可愛いのにかっこよかった。屈辱を味わっても、絶対に諦めていないところがすごく素敵だなと思いました。

しかし酔いはしなくても、とことん独りぼっちを望んでいる様はイライラしてしまいます。分からなくはないんだけれども。周りの人を巻き込みたくないのは分かるのだけれども、自分に向かって手を開いてくれている人に対して逃げ腰すぎて、もう!となっちゃう。
でもここはほんとうに、鬱陶しくなる直前で止まるような程よい逃げ腰なので良かったです…!(ホッ

そういう子が、好きなことも好かれることも肯定できたらもう…魔性ですよね!(え?
ツンツンしながら甘えてくるとか、いったいどんだけ無自覚子悪魔なのか…!日向のときめきがこの胸に憑依したかのようです。
もうね、これからとことんいま以上に甘やかせばいいと思うの。そうしたら氷砂糖な彼も、浸透圧みたいなので丁度よくなるはずだ…!
蓮人は今後、このまま保育士さんになるんだろうか…。あんな可愛い男の子 (※大人です) がだなんて、もう園児の女の子の結婚相手候補ナンバーワンになること間違いなしだね! ←

2

粘り勝ち

「神」にしようかどうしようか迷う位の、萌の上

自分のせいで回りが不幸になると、過剰に警戒して、やさしい周囲から距離を置こうとしている野良ネコちゃんを、ねばり強く、照らして、温めて、とうとう手なずけるお話。

これの前に読んだ「恋愛犯」も粘り勝ち系のお話だけど、あれは、攻めの子が自分がそばにいちゃいけないと思いながらも、どうしても離れられず、犬のように尽くしているうちに相手がほだされてくれる、ネガティブワンコの粘り勝ちのお話だったが、
こちらは、受けの子が自分がそばにいちゃいけないと、突き放そうとする野良ネコちゃんで、それに対して攻めの子は犬のように尽くして絆す、ポジティブワンコの粘り勝ちのお話。
括りとしては「ワンコ攻め」でも、趣はずいぶん違う。

この作品の攻めの日向は、ただの強引なヤツだったらイヤだけど、ちゃんと駆け引きのツボを心得た、ちょっとしたたかなワンコってあたりが、なかなかよかった。
連人も根っこはやさしくていい子だし、勇次が登場キャラみんなホモの呪いにかかっていないところも好感が持てた。

2

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP