頭ん中のいやらしいこと、俺がぜんぶしてやるよ。 甘くミダラな再会ラブ!

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表題作ふしだらな純愛

高見恭介,大手広告代理店クリエーター
森本小実,19歳,大学生

あらすじ

アルバイト先の広告代理店で、人気のクリエイターになった初恋のお兄ちゃん・恭介と再会した大学生の小実。不埒な同僚に社内で襲われたところを恭介に助けられたけど、なぜか苛ついたように押し倒されてしまって…

作品情報

作品名
ふしだらな純愛
著者
藤森ちひろ 
イラスト
小路龍流 
媒体
小説
出版社
角川書店
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
ISBN
9784044536039
3.1

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萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

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レビュー数
7
得点
27
評価数
9
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

「お兄さまから電話よ」

この一言に、『ここで働きたい!』と思ってしまったわたしです。

藤森さんの他作品が王道で面白かったので、購入してみました。
歳の差が好きなのでこちらをチョイス。
ただ、ルビーさんとあまり相性が良くないもので躊躇していたんですが…やっぱ可愛かった!
たまにこういう自分的な当たりに出会うので、ルビーさんだとはいえつい手を出してしまうんですよね。


受けの小実(このみ)は小柄で小動物的な容姿の19歳。
大学二年で、この度攻めの職場でアルバイトをすることに。

攻めの恭介は小実の幼馴染みで、大手広告代理店のプランナー。
現在29歳で、八年前から音信不通状態でした。


バイトにいった広告代理店で恭介と再会した小実は、小さい頃から大好きだった恭介の顔が見られることになって大喜びしています。
が、職場にはBLでお約束の当て馬お邪魔虫キャラの嫌な男がおりまして、ただ、それのおかげでとりあえず体を繋ぐまではあっという間に進みます。
恭介はこの当て馬を警戒して、すぐその後、小実を自分のマンションへ同居させます。
が、小実にはこの恭介の行動原理が理解出来ていないので、いらない誤解やら嫉妬やらしちゃうわけで…

この、『受けは昔から攻めが大好き→攻めの独占欲で同居→健気に家事して新妻キャラ→攻めの仕事が忙しくてすれ違い』というのはよくある展開ですね。
ただ今回は、王道に近いものを求めていましたし、歳の差なのでこのくらいでちょうど良いです。
面白い!というのとは残念ながら違うのですが、可愛くて健気で恋愛面未発達な感じの受けがお好きな方向けです。
攻めも俺様系ではありますが鬼畜さは皆無ですし、昔から小実が可愛くて仕方ないって様子で好きです。
しかも、時間がなくてもサラサラーっと読めます。
ただ、可愛いなというお話なのに、タイトルでちょっと損してる感もあります。

今回よく出てきた言葉で『甘いテノール』なんてのがあるのですが、ちょっと懐かしさ(しかも確か三回も出てきた)を感じる一文で、妙にわたしのルビー文庫のイメージにぴったりでした。

0

まさかの再会で……?

 大学生の小実は、友人から紹介されたアルバイト先の広告代理店で、幼い頃隣に住んでいたお兄ちゃん・恭介と再会する。
 実は小実は男同士が結婚できないとも知らなかった小さい頃に、恭介と結婚の約束をした間柄だった。
 すっかり今をときめく人気プランナーとして数々の賞を取り、有名になった恭介だけれど、相変わらず幼い頃と同じ様に小実を構って来る。
 ところが、小実の気持ちは少しずつ幼い頃と変わっていて、恭介が同僚の女の人と話すのを見たり、恭介に連れて行ったクラブでいろんな女の人に声をかけられているのを見たりすると嫌な気持ちになってしまう。
 そんな自分の気持ちを理解できなかった小実だったが、自覚しても、昔と変わらず接してくれる恭介には恋心を知られたくなかった。
 そんな小実の想いを知った同僚の宮越に脅迫され襲われかけたところを、心配になってかけつけた恭介に助けられる。
 自分が恭介のことを「好きだ」という気持ちを知られたくないばかりに「実は男が好きかもしれないと悩んでいて自分から宮越を誘った」と嘘をついてしまう。
 だが、そのセリフを聞いていらついたような恭介に「男が欲しいなら、俺が相手をしてやる」と強引に押し倒されて……。

 というあらすじ。

 その後、好きな恭介に迫られて、好みが拒めるはずもなく、おいしくいただかれてしまった後に。
「俺の家の方が職場に近いから」という理由で、恭介の家に同居することを無理やり了承させられて……。
 と、まぁ、そんな感じで。
 この時点で、小実は気が付いてもよかったんですが。
「他の男としないかどうか見張る」という意味で、同居させられてるに違いない、と小実は思い込んでいて。
 一生懸命恭介が帰って来るのを起きて待って、料理とか家事をする訳ですよ。

 その姿がまるで新妻……(苦笑)

 いや、とっても純粋で可愛かったです。
「同居させてもらうの嬉しいから、少しでも何かしてあげられたら……」って。
 おまけに、そんな小実ちゃんに恭介はあぐらをかいて、縦のものも横にしない……。
 コーヒー欲しかったら「コーヒー」って小実ちゃんに声をかけておしまい。

 なんて亭主関白!

 ……じゃなくて。
 実は恭介が自分のことを好きだなんて思ってない小実が、「春休みが終わったら同居は解消」って思い込んでて、一旦、自分の家に帰った事があったんですが……。
 その間、より困ってたのは恭介の方だったんじゃないかと、思ってしまうくらいの亭主関白でした。
 でも、小実ちゃんがいるからって、真っ直ぐ職場から家に帰ってた恭介もかわいいよね。

 そんな二人の既成事実先行のラヴラヴ話でした。

2

甘やかされっぱなし?

人気プランナー・恭介×大学生・小実

幼い頃、隣に住んでいたお兄ちゃん・恭介とバイト先の広告代理店で偶然再会を果たす小実。
恭介は昔と変わらず小実をかまってくれるが、小実には秘密の恋心があって。
けれど、言えない小実はある日、同僚の男に襲われかけたところを恭介に助けられ、自分から誘ったというような嘘をついてしまう。
そんな小実に「男が欲しいなら、俺が相手してやる」と言われて…。

何にも知らなかった子がいきなり開花の勢いです。
っていうか、最初の流れでコトに及んじゃうのはともかく、そこから濃蜜な関係があっさり展開するところがなんかスゴイと思ってしまいました。
元々、小実に恋心があるから恭介のやることを享受することが嫌じゃないってことなんでしょうか。
週末ほとんどベッドとか初心者になかなかの展開だと思うのですが。
それからも、恭介はちょいちょい手を出してきて。
料理中の小実にもちょっかいを出し、ズボンとパンツだけ下ろさせてエプロンはそのままでとか、もう完全プレイですよね?
ここまでされても従う小実がホント健気というかなんというか…。
ちゃんと相手の気持ちも確かめないまま、自分に付き合ってくれてるんだ、男を誘いに行かないようにしてくれてるんだ、ってちょっとバカなんじゃ…。
結局のところ、関係にどう名前を付けたところで最初から最後まで甘やかされていたなーという印象でした。

0

年の差


まず!

幼なじみ
年の差
体格差

っていうのがかなり私のツボでした(´・ω・`)hLhLĂn[g

小さな頃から大好きで結婚の約束まで(一方的に)取り付けていた幼なじみの恭ちゃんとバイト先で再会した小実

そんな小実がついた嘘が更なる嘘を引き起こし後戻りできなくなって、成り行きで恭ちゃんと体を重ねて…

という物語

素直で突っ走る小実と、そんな小実をからかいながら可愛がる恭介の関係がまさに「年の離れた幼なじみ」って感じで萌えでしたn[g

しかし今だから19歳と29歳っていう萌えな年齢になってる二人ですが出会った当初は小学生と大学生……

一歩間違えれば犯罪ですね
あ、未成年だし今もか\(^O^)/←

大学生になった今でさえ小動物的な可愛さを持つ小実の小学生時代って…
ヤバかったでしょうね!

そんな小実になつかれて迫られてた恭介はある意味可哀想な奴だったのかも…

健気で素直な小実が可愛くて好感が持てるし、恭介の独占欲に浸れる作品でしたn[g



難を言うならラストで恭介が小実の気持ちを決めつけてたのが何か…悔しかったですねー
小実は恭介にメロメロだから気にしてなかったみたいですが私の気持ちとしては収まりつきませんでしたよ(笑)


両想いになって恭介の猫可愛がりは更に激しさを増すだろうし、それを小実は嬉々として受け入れるんだろうなあ…笑

にしても今回の当て馬小物すぎました(笑)哀れ(笑)

0

初心で純な幼な妻を手に入れた意地悪で優しい男

可愛いお話を読みたい気分の時に読めば、かなりツボにハマる作品です。
ちょっと意地悪で年上の大人攻めと、もうすぐ二十歳だと言うのに幼さの残る大人になりきれない未成熟な可愛い大学生受けの、偶然の再会、そして幼い頃の憧れや独占欲みたいな恋心が本物の恋になり成就するお話で。

小さな子供を可愛がるように構うスキンシップをしていたはずなのに、あれ?いつの間にかエロい方向へ変わってるよ?というシーンがなんとも美味しかった。
はたして、攻めの中で受けは小さな子供なのか?それとも恋愛対象なのか?
もちろんエチなことをしちゃってるので、恋愛対象なのでしょうが、普段の扱いが本当に小さな子供を構うお兄さんって感じなのです。
そしてちょっと意地悪。
そしてそんな意地悪に対して「もう!」と思うのに、構われて嬉しい受け、ラブラブです。

受けである小実が大変小動物めいていて、初心で愛らしい。
ぷにぷにと柔らかい頬を摘ままれたりつつかれたり、バイト先の社員さんたちからは飴やお菓子を貰ったり。
年齢に外見が釣り合わない可愛い受けなので、時々読んでいて「あ、19歳でもうすぐ20歳の大人一歩手前だった」と年齢の話が出てくるたびに思うほど、全てが愛らしい受けです。
BLでよく出てくる「男同士がどうやってセックスするかは知識としてあるが・・・」というようなテンプレ文章があります。
大変初心で性的知識が乏しく心も体も未成熟(子供っぽい体型に精神年齢ってことと捉えました)という表現をされる小実の場合は「男同士でセックスできるのはなんとなく知ってるけど、そんな所を使ってだなんて知らなかった!」という、どこの箱入りですか!思わずいられないピュアピュアさ。

これは、今まで悪い虫が付かなかったのが不思議なぐらいだ。
それもこれも、全て恭ちゃんに再び出会う為だったんだね!ぐらいの勢いです。
そして、そんなピュアピュアな小実が恭介によってイロイロ慣らされていくというのも美味しい。

攻めである恭ちゃんこと恭介は悪い大人です。
本当に悪い大人。
外ではビシっとした出来るクリエイター、家ではちょっと俺様で小実に対して亭主関白ぽい。
小実を強引に抱いたのだって、小実が「嘘」をついていると気付いた上でだし、イタしてるシーンで言葉攻めして涙目になったり、自分がいやらしい子だから嫌われちゃう(でも感じちゃう)と怯えるのを見て「可愛いやつ」と愛おしく思ったりする。
ちょこちょこと性的含め意地悪しては、小実の反応を見て楽しんでいる節がある。でも、それは全て愛ゆえの行動で、彼の愛情表現。

告白はしてないけれど恭介は小実に対して溺愛気味だし、小実は恭介に対して盲目的に憧れ好きという気持ちが溢れている。
両思いみたいなものなので、話の中に流れる雰囲気は甘い。
けれど、告白してないからこその疑いやトラブルもあるので、甘いだけではなく恋人になりきれていない、早く恋人と呼べる関係になればいいのに!と思うもどかしさもある作品でした。

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