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表題作交渉人は諦めない

兵頭寿悦
ヤクザの若頭
芽吹章
元検事、元弁護士の交渉人

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大人気の交渉人シリーズ第4弾登場!! 今回は2冊同時発売!!
交渉人は嵌められる→上巻
交渉人は諦めない→下巻

下町は両国に芽吹ネゴオフィスとして事務所を構える芽吹章は、嫁姑問題以外ならなんでもござれの交渉人だ。そんな芽吹の恋人は泣く子も黙ると評判のヤクザ兵頭寿悦だった、ほんの少し前までは……
いまや兵頭は芽吹の敵でもある天才詐欺師・環の恋人となり、痛めつけられる芽吹を見ても顔色ひとつ変えない。仕事も恋もうまくいかず、傷心の日々を送る芽吹だが、人を信じることをやめようとしない。そんな芽吹に、環は苛立ちを隠さず……!? 俺は俺を信じる。人を信じていこうとしてる、自分を信じる! すべてを懸けて、芽吹の反撃が始まる!?
(出版社より)

作品情報

作品名
交渉人は諦めない
著者
榎田尤利 
イラスト
奈良千春 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
交渉人シリーズ
発売日
ISBN
9784813012177
4.5

(184)

(141)

萌々

(19)

(13)

中立

(2)

趣味じゃない

(9)

レビュー数
34
得点
822
評価数
184
平均
4.5 / 5
神率
76.6%

レビュー投稿数34

上下巻の下 事件は落着

高評価、高人気のシリーズ作だけあって、読み応えある。
詐欺師の環を追う件。
人を「信じる」か「信じないか」のフレーズが何度も繰り返し出てくる。

交渉人は嵌められる→上巻
交渉人は諦めない →下巻

天才詐欺師の環の計略により、芽吹が孤立化した上巻。
兵藤は、恋人より組織を選択。その上、環と寄りを戻して、奪われたまま。

でも芽吹には、交渉人事務所の仲間がいる。
作戦を練り直して、環の弱点を突く。

「縊死した三体がぶら下がって、足が俺の頭にぶつかる・・」の芽吹の台詞が、凄くリアルでぞっとした。
自分を責め続けている芽吹は、鴨居にかけるロープを購入しようとするけれど、買いきれない。

解決した後、芽吹のトラウマが癒えたのか、分からない。
芽吹が兵藤にぶつけた甘栗の殻には、「trust」と書いたビー玉を入れていた。

それにしても、凌辱と暴力に何度も遭う芽吹は、打たれ強い。

「自分の為に人に親切を施す」、と芽吹と環の違いを述べるさゆりさんの言葉に、ぐっときた。

0

trust

こういうラストになるって事は分かっていながらも、かなり苦しかったです。
USBも奪われ、兵頭も奪われた芽吹がさらに痛めつけられるところなんかは特にキツかったです。
芽吹ばかりがこんな辛い目に…と哀れになりますが、兵頭とて辛かったのでしょう。
兵頭サイドの描写がかなり少ないので、どんなに苦しい思いをしてたのかは想像するしかありません。
兵頭の苦悩も知りたかったという気持ちはありますが、そこを書いてないからこその作品の面白さだと思います。

投げた甘栗にそんな意味が隠されていたなんて、読者は終盤まで知らない訳ですからね、皆んなやきもきしながら読んだに違いありません。
心配させやがって…な気持ちでした。

芽吹も兵頭の気持ちに自信があった訳ではないと思います。
ダメかもしれない、という気持ちもありながら「信じる」を諦めなかった芽吹。今度は信じられました。
過去への区切りをつけ、一歩前進な本作でした。

0

読みたいとこが省略されてる

前作からの続き。シリアス展開が続く中、芽吹を慕う兵頭の舎弟たちだけが妙に現実離れしていて、小さな緩衝材になっていた。舎弟の一人が観察した芽吹の一日に、やりすぎ感があって笑った。善人ヒーローでほのぼのすぎて面白い。

兵頭は相変わらず環側におり、辛い展開が続く。芽吹がピンチに陥り、助ける役割は七五三野のものになっている。
薄々思い始めていたことだが、このシリーズで一番カッコイイのは七五三野なのでは……とはっきり思ってしまうとちょっと困る。そうさせないためってこともないだろうが、そこが読みたいのに!ってとこが二点ほど省略されていた。たぶん詳しく書かれていたら七五三野に持ってかれてたシーンがさらっと流されている。それでも十分、七五三野に傾いてしまったが。

種明かしがされた後も、二人への萌えは戻って来ず。単に七五三野の方がいいじゃん、ていう好みの問題かも。登場時から七五三野はお気に入りキャラだったので、一気に贔屓したくなってしまった。もう芽吹に惚れて兵頭から奪って欲しい心持ち。

ストーリーは大仕掛けで面白かった。強引すぎるが、そういえばコメディだったと思い出したらしっくり。まあ軽く読めってことか、BLだから。

ラストはうっかり泣いてしまった。戻って来た日常シーンと笑顔の挿絵の後に、あれはずるい。
どこかで七五三野の話も読みたいなあ。

2

1番辛かったのは兵頭じゃないのかな?

信じてたけど!信じてたけど良かった!
ハピエンバンザイ。
でも兵頭も兵頭の舎弟さん達も辛い毎日だったと思う。
兵頭は好きでもない、それどころかイライラさせる環の言うことを聞かなきゃいけなかったんだから、本当に辛かったと思う。
周防興産事務所の皆、姐さん(?)帰ってきて良かったね。

今回の「嵌められる」「諦めない」で、私は兵頭ファンだということがわかりました。
最後の大型わんこ(狼)みたいな兵頭、可愛い。
あー、周防の親分もいいけど伯田さんになって若頭を甘やかしたいなー。

2

後編です

実はこれ再読でした。なぜ初回でレビューしなかったのか。自分に合わなさすぎたんですかね。レビューしていればもう一度つらい思いをしなくてよかったのに。

全体には、芽吹のつらい過去を語るストーリーになっています。しかし詐欺師のせいで、恋人まで取られるっていうのは、コミカルテイストシリーズBLではどうなんでしょうか。シリアスに振ってもいいですが、悪役がしょぼい上にネトラレは厳しい。

最後にどんでん返しを用意してくれてはいましたが、さして爽快でもなく、もやもやだけが残るお話になってしまいました。
なんと言っても、天才詐欺師なのに後半チンピラレベルになってしまったのが。。

詐欺師と寝取られた恋人の濡れ場を見せられながら、自分は他のヤクザたちに犯されるとか、あそこまで色々痛めつけられた割に、最後がスッキリしない。ちょっと理解に苦しむストーリーでした。

やはり nez のようなケンカップルを軽いテイストで、というのが楽しいですね。
人気の出たカップルに色々試練を与えて引っ張る、というのは聖なる黒夜を思い出します。

2

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