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最初はメイン2人ともさほど魅力的に思えなくて傍観者的に眺めていただけだったのですが、段々田中の遊び人な外面の裏に潜む寂しさ、情の深さ、浅野の真面目なのにどこか抜けている可愛らしさが見えてきて、2人の掛け合いが面白く思えてくるんですよね。甘々でもシリアスでもない雰囲気の中、いい感じに草臥れた感のある大人の男を絡ませて萌えを生み出す西田先生の手腕にはいつも驚かされてばかりです。
浅野を心から可愛いと感じてしまう、可愛くて手放すのが惜しくなり、嘘をついてまで手元に置いた田中の執着。いずれ終わりが来るだろうと予測しつつも彼に身を任せた浅野の思いきりの良さ。2人とも序盤から印象ががらりと変わって、僻地での出会いがこんなに人を変えるんだなぁと思ったり。そして、最後に田中に教わった海外での生き抜き方を駆使してもう一度彼を手に入れた浅野。文句のつけようがない、素晴らしいラストシーンでした。
西田先生がこの作品についてツイートされてて久々に読み返しました。
西田先生お得意の、ワイルドな危ない(けど実はまぁまぁ虚勢はって生きてる)男と、真面目でまっすぐで危なっかしい男の邂逅です。
むしろこの終わり方とってもお洒落ですよね。
真面目で、まっすぐな道を進もうとしていた浅野が、田中と出会ったことで「最初からワイロ出せばよかったか」と言えるようになる。そして無言で外される腕時計。
ただ浅野の本質が変わったわけではない。郷に入っては郷に従えで、相手の領分でのまともな歩き方を知っただけな気がする。
本質が変わってないからこそ田中も浅野を魅力的に思い続けるのでしょう。だってあそこで馬鹿正直に「あなたが好(きだから)」と言えちゃう男よ。可愛くないわけがない。
一本のロードムービーを観たような感覚。
弁護士の浅野が出張先フィリピンで元ヤ◯ザの田中と出会う。
ひょんなことから2人での逃避行に。
浅野は田中がタイプでいつものパターンと自覚しているけど、田中が浅野に惹かれていくとこに萌え。
ラストシーンがドラマチック✨
出会って、ことが起こって、一緒に逃げて、お互いの気持ちが揺れて惹かれあって…とじわじわ盛り上がって〜からのラストが最高にいい。好き。
タイトルは分割、分裂、相違…との意味らしく、普通に考えると弁護士の浅野と元ヤ(今も違法なことしてる)の田中のことかと。または一般社会と反社の世界。
または日本と異国との相違ともとれるかな。あと男と男(男と女)とか。
ま、田中の「(ヤの世界で)俺はこいつらとは違うと思って生きてくか、カタギの中で俺はやっぱりまともじゃないと思って生きてくか」セリフとか。2人の違いを表しているのかと。あと逃げる(田中)捕まえる(浅野)の意もあるかも。
私的にはさんざんフラフラあちこちでたらしてきて自分でもどうやったらたらせるか熟知している田中が、浅野を好きになる瞬間が何度かあって、それが大変萌えでございました。
そして浅野が意を決して自分の世界から田中を捕まえに行くラストがね。それを受ける田中がね。2人がね。最高に萌えでした
だってね〜ネタバレですけど(今更)ラスト、浅野が自分の所へ会いにきたのを見つけた時の田中は無精ヒゲぼーぼーだったのに、浅野に会う時にはきれいに剃ってたんですよ!たらしでしょw 萌えるでしょ
その時の田中のカウントダウン、2人の腕時計の使い方も映画のようでございました。
これも大好きな作品です。ロードムービー風。攻めの田中の悪い魅力に受けの浅野だけでなく、読者も振り回されます。中盤での田中のカウントダウン。本当に素敵なシーン。何であんなすごいものが描けるんだろう。受けの浅野が完全に田中に落ちてしまう瞬間です。海にも落ちるけど。
西田ヒガシさんってセリフ回しもモノローグも本当にいいんです。あのセンスがすごい。物語の中でキャラも私達もときめかせてくれます。あと男の泣き顔の場面がいつも効果的。なんかこうきゅんきゅんしてしまう可愛い泣き顔なんですよ。
そして私の西田作品での好みなんですが、真面目でまともな人といかれたヤクザくずれとの組み合わせの話に特に名作が多いと思いました。これは攻めの方がいかれてましたが、「願い叶えたまえ」や「天国も地獄も」は受けの方がいかれてて、でもそんな相手と恋に落ちてしまった方も本望というかとても幸せそうなのが良いんです。まあダメンズ好きとも言いますが…そのダメンズも素敵に描かれているから納得させられるのです。
何度読み返している事か。
毎回同じ所で体温が上がります。
皆さんと同じくカウントダウンの所です。
ここは浅野が弁護士として人として一線を越えるシーンでもあり、恋に落ちたという意味でも重要なシーンです。(これがディヴィジョンという解釈で良いのかな?)
以下ネタバレしています。
田中が1人船に乗っています。会話の流れで浅野を離し難くなった田中は10秒後に出発すると告げます。逃亡は嫌だ、警察にきちんと説明したい、考えな浅野。戸惑う中おもむろに始まる「10 9 8 …」さらに戸惑う浅野に構わず54321…は小学生がよくやる急にペースが速くなるあれです(笑)更にポカンとして反応出来ない浅野に「0.9 0.8…」と続けるのです。ここが私本当にどうにかなっちゃうんじゃないかっていうほど萌えまくりました。田中という人は絶対これやるはずだ…と。これ程キャラと言動がピタッとはまった事無かったな、って思って何故か泣けてくるんです。(笑)浅野は田中に落とされたけど私は西田さんに落とされましたーもお大好きです!!
因みにカウントダウンは更に続きますので、浅野がどう決断するのか…果たして小数点第何位まで続くのか…是非読んで味わって欲しいです笑えます。
そしてこのカウントダウンはある場面でもう一度行なわれます。それはそれはドラマティックでまるで映画のような使われ方をしています。はい、私はここでも泣きました。
恒例のあとがきは4コマ形式。西田作品の中でもトップクラスの可愛い受け浅野を自虐的に?うまく表現していてクスッと笑えます。