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雨月先生の初めての本とのこと。初めてでこれ?うそーーーーーー?? と驚愕の大爆笑ものでした。
変人奇人がお好きな方、上下をめぐって少々バトルありなんだけど、読者には上下決定済というお話が好きな方、ドタバタではないコメディが好きな方には本当にオススメしたいー と思う一冊。地雷はあんまり思いつきません。本編210Pほど+あとがき+後日談22Pほど で、あまりの変人奇人ぶりに神をつけるのは少し躊躇われたので萌2です。
登場人物は、強面編集者、変人売れっ子ミステリー作家、ちょっと可哀想に思えてくる精神科医、前の担当編集者、飼い犬ゆずしお(表紙の子、しゃべりません)です。
お話はあらすじにある通りで、とにかく、この作家がぶっ飛んでる!正直、よく通報されなかったなと思います。他人事としては笑えますが、自分の身近にいたら、申し訳ないけど対応できる自信はないです、はい。
そんな尋常ではない性格になった理由はちゃんとあって、そこはせつないのですが、とにかくぶっ飛びすぎて、そんなせつなさなんて、微塵も残りません。ひたすら笑って、きゅーんしました。
そして一言もしゃべりませんが、ゆずしおがさりげなく会話に参加する箇所もあり、めちゃくちゃキュートです。中の挿絵10枚のうち1枚ゆずしおが描かれていて、そのシーンは受けもめちゃくちゃ可愛くて、超癒されます♡
挿絵の先生は初めましての先生だったんですが、強面がめちゃ良かったです。1枚色っぽいシーンは強面さんが頑張ってるところなんですが、すんごく色っぽい!強面がお好きな人には一見の価値ありなんではと思うんですけどね・・・
******以下はめっちゃ 内容に触れる感想
実は上下でもめる話ってあまり手に取ったことがなかったので、むっちゃぶっ飛びました。どう考えてもアンタ下でしょ、と何回突っ込んだことか(爆)。唯一気の毒でしょうがなかったのが、尋常ではない作家を担当する精神科医さん。ノンケなのにこのぶっ飛び作家の上下相談等に巻き込まれて、胃潰瘍になってしまうんです。この精神科医さんだけは深く同情するなあ。こんなに通常の会話が成立しない患者さんが担当にいたら、そりゃ病気なるよ(笑)
なにかのトピでこの本を教えていただいたのですが、自分だけではまず手に取らなかったと思います。
教えてくださった皆様に超絶感謝!ああ、面白かった。気分転換に最高です!
雨月さんは初読みかと思います。
どうやらこの作品は初文庫らしいですね。
けっこう難しい漢字を使われるなあというのが第一印象。偏に(ひとえに)とか燻らせ(くゆらせ)とかね。
ただ、地の文で使われる表現がとても豊富で面白いのです。例え方が。
他の作品を読んでいないのでわからないのですが、こういう感じの作家さんなのかしら。
だとしたら他も読んでみたいなと思わされました。
ちなみにこの作品、『僕』受けです。
僕呼びは攻め受け共に大好き要素。
そして神視点(作家視点)の三人称かと出だしは思ったのですが、どうやら受け視点と攻め視点が交互にある三人称でした。
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受けの神野は、売れっ子ミステリー作家でゲイの31歳。
整った顔立ちとスタイルはモデル顔負けでありながら、内面は残念なタイプ。
攻めは27歳とはとても見えない、雄臭くヤクザ顔負けの強面でガタイの良い編集者、甲斐。
神野の担当で、昔からの神野ファン。
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序盤、『今まで一度も性格を肯定されることがなかった神野』という下りがあるのですが、もうその一文でどんな人ですか??と興味津々になりました。
まあ、性欲度外視で人を好きになったことがないってだけでね…うん(苦笑
困ったちゃんだねえ。
強面で愛想のない甲斐を、最初は苦手だと思っていた神野。
しかし一緒に仕事をするうちに徐々に好きになっていたらしいのですが、これまた初恋風味です。
神野はゲイで相手にも事欠かないモテ男なわけですが、いつも体の欲求発散のための付き合いばかりだったということで、慣れない恋に悶えております。ジタバタと(苦笑
物語がスタートした時にはもう好きになった後からなので、序盤から一人で舞い上がっているさまを読めます。
そして恋慕相手の甲斐ですが。
彼は正真正銘のノーマルなので、神野の行動がいちいち理解不能なわけです。
まあ神野相手でしたら、ノーマルだからとかは関係なく理解不能でしょうが。
時折、そんな神野へ甲斐のチョロっとでる毒台詞がなんともツボ。
本当にわけがわからないといった感じが良く出てるんです。
そしてえっちの時だけ敬語がなくなる甲斐。
萌えますよー。
サブキャラには神野のかかりつけ精神科医の田山が登場するのですが、この人も甲斐同様神野の斜め上を行く思考の被害者です。
うーん、こんな患者さんいたら大変だろうなあ、胃に穴が開いても不思議でない。
そんな不思議系な神野は好きな相手には何も求めない無欲なお方で、自分が他人から打算抜きで求められるような人間だとは思っていないし、そういうこと自体をもう期待していないんです。
作為ゼロなのに甲斐を翻弄し、田山を振り回し、でも振り向いて欲しいだとかは思わない。
だから甲斐とも先生とも話が噛み合わないわけです。(だから先生の胃に穴が)
そんな神野に食いついて、彼の内面を理解し、それを可愛いとさえ思い、さらにいわゆる一般的な恋愛の考え方を押し込んだ甲斐はあっぱれでしたね。
まあ、最後の一押しは先生のお陰でもあるかな?(苦笑
挿絵は本間アキラさん。
やー、しかし本間さんは動物を描くのがお上手ですよね。
ご自身のコミックでも描かれているからなのか、とても慣れた風で。
表紙にドキュンとさせられました。挿絵にちっさくしかなかったのが残念なくらい。
このゴールデンは神野の愛犬ゆずしおです。
可愛いかったー!
それから最後になりましたが、後書きの後にSSがありますので、ご注意を!
丸ごと一冊ひとつのストーリー。
笑える作品・・・と色々な所に書かれているので
そう思って読んだのですが・・・予想以上にギャグ作品でしたw
小説家の神野先生が、ここまでひねくれた・・・と言っていいのか
変わった考え方というか・・・読んでいて
「ナンデそう考えるのさ!?」と言いたくなるほど。
でもそれが、笑えるんですよね~。
ぎゃはは・・・と笑ってスッキリしたい時には
もってこいの作品。
でも恋愛的な要素でキュンキュンしたい・・・なぁんて時には
物足りない気がしてしまうかもしれないので
読む時の気分に注意して読むといい作品だと思いますw
実はものすごいネガティブな下地があるのに、ものすごいポジティブな神野が羨ましくなった。
個性的な神野と精神科医の会話に、何度も声を出して笑ってしまった。
コメディとして、かなり面白く読めた。
オススメです♥︎
大好きな本間アキラ先生のイラストに大好きなモフモフわんこ!そして小説家の話!
いちかばちかで買ってみたら大当たりでした(笑)
雨月夜道先生の作品は初めてなんですが,笑いました。
私の笑いのツボを刺激しまくりの作品でした。
予想を裏切る斜め上の言動,二人のやり取りが面白かったです!
脇役の精神科医の先生のやり取りも最高でした。
先生かわいそうなんだけどね(笑)
最後のおこた活用法の話良かったですねー!
雨月夜道先生のデビュー作品なんですね!びっくりしました。
こんなに面白いコメディー小説を書く作家さんなかなかいないですからね!
次も期待して『神』評価です!