お買い得商品、セール品、中古品も随時開催中
耽美の女王、幻の傑作がついに文庫化!
レビュー書くときは700字~800字と自分で決めているのだが、
これについてはその原則を守れないかもしれない (;´Д`)ハァハァ
正直、一般人におススメはしませんし、BLしか読まない人には鉄板で勧めないが
自分的には数ある山藍作品の中でも最強レベルで好きだ~~~~~!!!!
コレ、はっきりいっちゃうとBL小説じゃありません。
だって、BLって少女マンガの系譜にあるものだけど、
本作はそんなもの、欠片もありません。
おまけにBL界ではタブーといわれる攻め視点だし?
でも、攻め視点のセックス描写でこんだけ説得力あるのってあんまり記憶にございませんが。
2000年あたりの山藍作品というのは、正直、微妙なモノも少なくありません。
「恋に落ちるまで」
「愛する人は毒入り」
「愛と悲しみの迷宮」
このあたりは山藍作品の中でも(自分的には)低テンション・ゾーン。
しかし、どれも同じ方向性を指しているのには非常に気になっていた。
基本、山藍方程式ともいうべき独特な展開は、
虐待や凌辱にまみれつつ、快楽にたゆたう美貌の人が
最後は愛にたどりつくというものなんですが
なぜか2000年あたりの作品は、ラストが非常に素直で楽観的なんです。
ストレートに「好き」と言い合って愛し合うカタルシスがあります。
そのカタルシスのために前半の艱難辛苦、地獄の責めがあんのかと思うほど。
ただ、上述の作品だと、どうも座りがわるく、かわいいなとは思っても
頭からつっこめない感がありました。
ですが本作のカタルシス具合はかなり強烈です。
山藍作品で露骨に「好き好き」いいまくるキャラって少なめで、
最初は「えっ?」と思ってたけど、ボディーブローのようにきく。
「好き」の出血大サービスをしているのに、ちっとも甘くならないどころか
むしろ刹那的でヒリヒリした痛みさえ感じます。
はて、なんでだろう?と考えたら…美しい人、クリスが絶えず死の匂いをまとっているから。作品中にもいくつもの死が出てきますが、クリスはすさまじく魅力的な「死の天使」です。
秋生がクリスに恋をすればするほど、切なくなる。
エクスタシーは「小さい死」という意味、
官能は死と表裏一体とかよく言われますけれども、
官能と死が同じ蛇口から出ていて、ヤバ~い状態になるのがこの作品です。
困ったことに読み終わったあとに「ネメシス」を読み返し、なおかつ「ネメシス」の続編マダー!?って気になります。
なにげにサブリミナルでタリオキャラの名前をうっすら出すの反則ですw
くそぅ!商売上手すぎるぞ山藍先生(笑)
はやくタリオシリーズ続編…(涙目)
BLなのかと聞かれたら、違うかもと答える作品。
山藍作品は未読でも、一般書の栗本薫作品を読んだことのある方は、なんとなく雰囲気が掴めるかもしれません。
この山藍さんの作品も一般の角川文庫で出されています。(他にも数冊)
こちらは新しく文庫化されたものなのですが、旧版との違いは不明です。
********************
主人公の秋生は元暴走族で、少年院仮退院ののち島へ連れて来られた18歳。
そして先住寮生の中でメインの二人は、中性的で高貴なほどの魅力をたたえたクリスと、攻めオンリーで寮内のピラミッドの頂点となる海人。
秋生とクリスはリバ、他のサブとの直接的描写、3P、陵辱有りです。
********************
少年院で矯正不能と判断された少年らの行き着く先、それが私有地である絶海の孤島です。
他の方も書かれていますが、イメージはアメリカのアルカトラズ島(別名、監獄島)でしょうか。
この島でいかにして生き残り、そして脱出するかという内容となります。
しかし、日本とは思えないライフル吊るした看守がいたり、もう完全に無法地帯。
そこに、たった15人ほどしか少年たちがいないというのは意外でした。
規模に反して少ないなあと。
ただその分、一人一人について頭に色々浮かびやすかったです。
角川文庫なので挿絵はないのですが、とにかくキャラ登場時から自分の頭の中に自然に個々が描けるのが凄いんですよね。
クリスのビジュアルに対する形容はひじょうに多いのですが、その他のキャラはそこまで書かれていないのに。
こういう狭い範囲の閉鎖空間物は大好きです。
まあ、とにかく相手がコロコロ変わってヤリまくりなわけですが、エロさというより悲惨さの方が大きいような。
特に所長…勘弁してください(汗
回数はかなりなものなのに、こんなにエロさを感じないのは久々です。
それにそういうシーンよりもグロの方が多く、遺体のリアル描写やら食欲を減退される箇所も多々ありますので、読むタイミングは大事かと(苦笑
ただ暗くなり過ぎないのは、秋生のキャラのお陰かもしれません。
暴走族に入ったきっかけが母の再婚で家に居場所が見出せなかったためであったり、その母からも少年院出所後の保護を拒否されて深く傷ついたり。(これには裏がありますが)
グレていたわけですがそれでも年相応の内面を持ち、尚且つ短慮を起こさず状況把握できることで結果的に生き残り、読者にも彼の目を通して読むことに違和感を感じさせません。
秋生視点で読むせいか、いつの間にかわたしまでクリスに惚れました(笑
この後の作品の中心人物たちは彼らではないようですが、すっかり魅了され注文しました!(他のシリーズはまだまだハードル高いですが…)
答姐で山藍作品を勧めて下さった方と、初・山藍作品に躊躇していたわたしの質問に親切に答えて下さった方に感謝です。
はぁ~・・(ため息)、ドキドキした・・・!
次は誰が痛いの?次は誰が歪むの?次は?次は?
主人公の秋生は暴走族の副総長の時の暴走行為や障害などで刑務所に行っていたが、退所の日、義父の陰某で送られた先は「聖なる島」という地獄。
そこは、凶悪犯罪を犯した青少年を、看守の様な大人達がいたぶり酷使する違法な農場。
秋生をはじめ、そこに集められた青年達にあるのは、死と隣り合わせの欲望やストレス、そして絶望だった!
まるで映画【蜘蛛女のキス】の雰囲気で【アルカトラス】【女囚シリーズ】の監獄ものを少しずつ摘まんでシャッフルしたような・・・
モチロン全員男です。
看守は全員が醜く普通ではない大人で、青年達はそれぞれ一癖も二癖もあって圧巻な程。
主要キャラは、
主人公の案外普通な富樫秋生、所長をパパと呼ぶ金髪碧眼の美人・比良阪クリス、ストリートファイトで数人撲殺している海人。
かなり多い登場人物ですが、囚人の青年達はそれぞれが粒揃いで魅力的です!
この中での、セックスは恋愛というより支配欲や遊び、SM(縛り・吊り・鞭・玩具)リバ、3Pや、首を絞めて落ちる寸前の顔が好きというのもあったり。
キャラが多い分、性描写がかなりの字数とっています
後半になって怒濤の大逆転な展開になるのですが、
「きっとオレを嫌いになるよ」と何度も言っていた実力者クリス、カッコ良過ぎです!きっと貴方も惚れます!
このクリスが、何故普通っぽい秋生を気にするのか?と疑問だったのですが、クリスの生い立ちを知ってから“普通”だから良かったんだと納得しました。
ラストの秋生とクリスのラブを感じるセックスにやっとホッとして、でも、男らしい海人とのケリ付くのかなぁ~?と、とっても心配です^^;
もっと書き込みたいけど、ネタバレしたくないしぃ~!
最初から最後まで本当にドキドキハラハラさせて頂きました♪
早く他も手にしなくてはーっ!と必死な自分がいます!
痛いの大丈夫な方には、とってもお勧めな作品でした!
面白かった! 耽美っぽさはやや少なめながら、映画のようなハラハラ感。現代日本が舞台のためか、「アレキサンドライト」や「色闇」よりかなり読みやすかった。
ストーリーは明快。少年院を出て、親に引き取りを拒絶された明生が連れてこられたのは、絶海の孤島の更正施設。そこには同じように犯罪者となり、親に見捨てられた少年たちが集められており、とある暴力団が極秘裏に少年らに違法薬物を栽培させている。
支配する大人たちは、彼らに過酷な労働と性の奉仕を強いており、明生は初日から、クリスという美少年が所長の相手をさせられる場面を見せられ、自らも凌辱を受ける。
そんな中で、クリスと次第に心を通わせていく明生。このクリスが元男娼で殺し屋という、キテる設定ながらも魅力的なキャラ。同室の海人という子とデキてるっぽいのに、彼は妹の仇としてクリスを憎んでいたり、この二人の関係性にも萌え。
強姦、暴力、殺人、SM、3Pなどが当たり前に行われる閉塞した世界。後半は誰が生き残るのか、この閉ざされた島からどうやって脱出するのか、という流れになってくるので、最後まで「どーなるのー?」とドキドキしてあっという間に読んでしまう。
性描写は多いものの、山藍先生比であっさりしていて短いので、凌辱シーンはそんなに痛くない。ラブが芽生えた終盤はちょっと甘くなるけど、私は海人、クリス、明生の3Pに萌えた~!
とにかくバッタバタと人が死ぬのだが、ラストはやや拍子抜けするくらいのハピエンで妙な爽快感が。普通のBLに飽きたという人に、オススメの作品。
山藍先生のAllアダムのクローズドサークルものです。
BLものにある、或る場所に男性ばかりが集められるという設定には、それなりに納得できる理由が必要です。設定が不自然だと話に入り込みにくいです。この小説では、犯罪を起こした青少年の更生のための島という名目で入りやすかったです。角川文庫から出版されていますが、なかなかノワールな内容で耽美度も高く、最後までハラハラドキドキ楽しめました。BLゲームの「Paradise」がツボに刺さった人には、オススメです。当方も定期的にこういう系の読み物を発作的に手にしたくなります。
ストーリーの進行により、クリスという天使のような容姿をした妖艶な少年のヴェールに包まれた本性が剥がされていくところが見どころでした。島での人間模様も興味深かったです。島に送られた理由が理由だけに皆逸物を抱えている人物ばかりで、、。そんな彼等の中でも、お山の猿のように力関係ができ、適応していけない弱いものは去っていく。。BLを楽しむというより、青少年で構成された社会の縮図を眺める系の読み物でした。
若さの漲った彼等が、抜けられることのない、終わりの見えない絶望的な閉鎖空間の中で生きざるを得ない、という現況は想像を絶します。自分で選択できない環境って辛い。。それでも人間は受け入れられる生き物で、クリスに何かと助けられて秋生は試練を乗り越えていきます。クリスを手にした秋生、最後はカッコ良く決めてくれるのかと思ったら…相変わらずクリス主導でおかしかった。
クリスには謎が多く、掴みどころのないキャラでした。クリスはいかほど秋生が好きなのか最後まで読めなかった。ある意味大変な人物を愛してしまった秋生。最後に仄めかされていましたが、表紙のように2人は海人と合流して三位一体で生きていくんでしょうか??それが彼等の自然な生き方なんでしょうか。クリスと海人との関係もBLあるある、な腐れ縁で続きそう。。都会が似合うクリス、最後はホント生き生きしていました。続きがあってもおかしくない終わり方でした。
山藍先生比では少なめかもしれませんが、相変わらずエロスの度合いが多くヴァーリエーションに富んでいました。何でもありで、マヒしてきました(笑)慣れってこわいな…。せっかく話が面白かったので、島での生活にもう少し尺があると良かったかな。没頭しすぎて、あっという間に終わってしまった感じです。
他のレビュアーさんの情報により、続編的な位置付け(?)の「ネメシス」もぜひ読んでみたいと思いました。