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この本は、私が一番お気に入りの本です
三組のカップルのお話なんですが、どれもそれぞれ良さがあって気に入っています
どちらかというと、もっとながくても読めた感じです
ですので、続編が出たらすぐ買いますね
そして、最後の6Pですが、全員が全員ではなく、カップルずつの6Pって感じがしました
絵も綺麗だし、買っても損はしないです
6Pもの、と思って読むと、ところがどっこい重厚歴史ファンタジー、ってなるかもです。
実に読み応えある1冊でした。3カップルのお話がオムニバス的に続きます。それぞれが切なくしかし雰囲気満点でよい。手抜き無しの中編集で、手放しで★5つです。
3カップルの恋がせつなハッピーなのに加え、エロエロなのが素晴らしいですね。
タイトルからして、ですが、やはりメインは最初のカップルでしょうね。最後にこのそれぞれに個性ある3CPが6Pしてしまうという大ご馳走つきで、大変良かったです。
童貞萌えの方、軍服好きな方に特におすすめしたい作品です。
大国・ガイゼル帝国と敵対する、謎に満ちた貧しい小国・ラカン神国。
長年大小様々な小競り合いはあったものの、本格的にガイゼル帝国の圧倒的な武力と戦力の差に制圧されていく。
今作は「神の人形」「神の愛人」「神の囲い人」と、それぞれ異なるCPの連作オムニバス形式で描かれた作品です。
異なるCPではありますが、ちゃんと話が繋がっているので、順番に読み進める内にラストへ繋がる…といった形となります。
洗脳からの脱却・価値観や倫理観の違う者達が出逢ったらどうなるのか、がテーマのひとつでしょうか。
表紙やあらすじだけを見ると、暗さや重たい印象を受ける方もいらっしゃるかと思いますが、これがまたとても読みやすい上に設定が練られていて非常に面白く、さくさくと読み進められます。
最終的に6Pが書きたかったとのことでベッドシーンは多め。
特殊プレイや性癖にささる属性もてんこ盛り。
しかしながらバランスがお見事で、しっかりと読ませるお話なのが沙野先生。
あとがきでも仰っている通り、沙野作品の中では甘いお話になっています。
以下、長めとなりますが感想です。
●神の人形
3CPの中でもこちらのカップルが1番好みでした!
ラカン神国は宗教原理主義で、幼い頃から教育を徹底しています。
・神と神の代理人である天子様は絶対である。
・神兵となる者は右のこめかみにチップを埋め込まれる。
・神に背けばチップは爆発する。
・魂も肉体も神のものであるため、婚姻や自慰は許されず、無垢でいなければならない。
など、お国のためにと洗脳されてしまっているのですよね。
非常に禁欲的で痛々しいほどに盲信的です。
そんなラカン国の神兵であるセツが敵国の軍人・ヨルクの捕虜となり、無意識の内に洗脳の上書き、調教をされてしまいます。
この1編だけでも読み応え抜群でワクワクしました。
冷酷なガイゼル人と教えられて来たというのに、ヨルクと共に過ごす内に自我が芽生え始め、彼への想いを自覚し罪の意識と葛藤するセツ。
趣味と実益を兼ねてセツを虐めちゃうドSなヨルクが、心を開いてくれるようになったセツに知らず知らずの内に夢中に、やがて必死になっていく様子がたまらなく良いです。
毎夜、本を読みながら穏やかに2人で語り合うシーンが好きでした。
ストイックな受け・尿道カテーテルプレイ・ピアス開けにピンと来た方に特におすすめの1作です。
●神の愛人
「神の人形」のラストからの続きです。
ヨルクと共にラカン国へ視察へ訪れ、自然災害に巻き込まれ敵国の捕虜となった軍医のキール。
キールはとても頭の切れる人間で、医者である自分の腕と立場を利用し、敵国の中将・シンに取引を持ちかけます。
日々、神兵達の治療をする傍らで、自らを監視する未だに無垢なシンを少しずつ誘惑し籠絡していくちょっとえっちなお兄さんです。
初めは利用するつもりだったはずが、いつしかシンを憎からず想ってしまうキールと、敵味方関係無く救おうとするキールの姿に惹かれていくシン。
互いが互いの価値観に触れ、徐々に関係が変化していきます。
童貞故の素直な淫らさにキールだけではなく私までやられました…
童貞攻め・年上の誘い受けがお好きな方におすすめです。
●神の囲い人
謎に包まれた存在だった天子はとても不憫で健気で無垢な青年でした。
神の代理人と崇められていた天子の現実と過去があまりにも悲しい。
初めて知る国民の貧しい暮らしぶりや国の現状に、何も出来なかったと悔やむミコトを見て、今までの態度を思い改めるアーシェイド。
「蹂躙王」等と呼ばれながら、1番甘く情が深い人だなと。
3作の中では王道といった感じのお話ですね。
天子からただのミコトに戻ろうと髪をバッサリと切るシーンが特に好きです。
●初夜~青年王妃~
ガイゼル国では婚姻をする際、4人の証人の目の前で初夜を迎えなければなりません。
厳密には2P×3かな?と思いますが、今まで登場した6名による広い意味での6Pとなります。
証人達の前で行為に及ぶ事に戸惑うミコトの緊張を解すためにと、それぞれが少しずつ手を出していき、そのあられもない痴態を見ている内に…という流れです。
まー、ヨルクが悪い人!!かつ1番おいしい立場!
沙野先生の情熱をひしひしと感じるラストエピソード、私はとても楽しめましたが、こちらに関しては好き嫌いが分かれる描写かなーと思います。
受けに貞淑さを求める方や、複数が苦手な方は少し注意が必要です。
禁欲的で純粋無垢な童貞国のラカン組に対して、ガイゼル組が非常に退廃的なので、もういろんな意味で相性ばっちりですね。
無垢なラカン組がガイゼル組に色っぽく躾けられてしまっているのがまた…(笑)
宗教観も価値観も違ければ倫理観も違う国の者同士が徐々に惹かれ合い、理解し合っていく。
どのCPも憎しみめいた感情が愛情に変化していく過程が自然ですごく良かったです。
短編の連作だというのにとても良くまとまっています。
救いと未来のある結末だったのも好印象です。
それぞれのCPを1冊ずつにまとめて出して欲しいくらい好みの作品でした!
沙野センセイの6Pとあらば、これは買わずにはいられません!!!!
しかもファンタジー系じゃないか!うぉー!なんというツボ!
厳密に言うと、6Pではございません。とはいえなかなか面白い。
ハードボイルドが多い沙野作品にしては珍しいアマアマ展開。
1冊じゃなくてやっぱり3冊に分けてシリーズ化してほしいですね~。
カップルが3つ出てくるんですが、それぞれ魅力ありますから。
カップルその①
カイゼル国の大将、金髪に緑の瞳をしたヨルク×ラカンの神兵、黒髪に黒い目のセツ
このカップルは「是」の玄間と氷見を彷彿とさせるカップル。
受けのストイックさがそそる!
カップルその②
ラカンの中将で黒髪・長身のシン×カイゼル国軍軍医、銀髪に紫の瞳のキール
個人的にこのカップルがツボです(笑)
キールはヨルクと幼馴染でちょっと匂い系の仲でもあるのですが…。
ストイックな外見とは裏腹にすんごい誘い受けで策士。風呂場で裸を見せつけながら
誘うシーンは必見です。
カップルその③
カイゼル国皇帝、金髪に金色の眼をしたアーシェイド×ラカン国の天子、ミコト。
アーシェイドは前半どちらかというと鼻持ちならない人物として
書かれていますが、ミコトと出会って鼻の下伸び伸びのアマアマな攻めになってしまう。
風邪ひきかけのミコトを裸で抱きしめてあっためるとかベタなことやらかして
くださる皇帝サマがお茶目です。
あとがきで書きなれない「アマアマ」ゆえ、照れるみたいなことが書かれてましたが、
とはいえ、タンデムシリーズで培った?洗脳や集団狂気の描写も健在。
群衆を書くのもさることながら、鳥瞰的な視点とすぐ足元にあるミクロの視点を
混ぜ合わせて描写するテクニックはさすが沙野先生だなぁ。美しい!
その上でちょい残念なのはイラストレーション。決して悪くはありませんが
沙野先生の硬質な筆致からすると、ちょっと線が細い感じ。
簡潔な言葉で一言、、、面白い!!
エロがすっごく薄い「Cannna」でこの小説の掲載を見た時に、おおーっ!って驚いたんですが、
国と国との戦いで捕虜になってエロがあって、作者さんいわく行きつく先が6Pが目標だったというその言葉通り、書き下ろしにおいて、それが登場します。
だけどですね、驚くことに自分的感覚でいうと全然エロくないんですよ!!
確かに責めたりとかあるんだけど、結合の最後までの行為というのの描写が少ないせいかもしれないです。
それにちょいちょいエチシーンが登場するにも関わらずそれの表記は短いからかもしれませんね。
三組の敵味方のカプが登場しますが、それぞれに特徴も違い見どころも違い、ただ3本に別れているのにそれは時系列で話が繋がっているという点で、大変に読みやすいです。
ガイゼル帝国の西に位置するラカン神国は、数年に一度国境で小競り合いがある。
強い大国であるガイゼルがちっぽけなラカンを落せないのは、攻め込むと天変地異や疫病に見舞われ、撤退を余儀なくされてしまうからという。
ラカンは天子が治める、呪術的な国という表現がされています。
その兵士の様を見ると、何だか昔の日本の帝国陸軍みたいで、神兵と呼ばれる兵士は、捕虜を潔しとせずに自決するとか、そういう精神的教育とか神国化という部分で昔の日本にそっくりですが、貧しい国という点では某北の国も連想させます。
一方、ガイゼルは文明も発達し、どうしてラカンの兵が自決するのかわからなくて、ちょっとそう言う点を恐れている部分もあります。
まるで、太平洋線時期みたいですねww
◆ガイゼル皇帝の従兄弟で大将のヨルク×ラカンの神兵・セツ
貧しさゆえに兵になったセツは自分の愛国心を疑っているのだが、天子を裏切った考えを持つと爆発するというチップをこめかみに埋められていることにいつ自分の頭が爆発するか恐怖を抱いている。
そんな彼が自決出来ずにガイゼルの軍に捕まり捕虜になる。
チップの効能を知るために実験台としてヨルクに責められるセツ。
その中で二人に愛情が芽生えるという展開。
その根底に、ラカンの色々なしきたりやセツなど国民に強いられた決まりとか、そんな色々な条件があるので、それを描いてしまうと大きなネタバレになるので触れないで置きましょう。
ただ言えるのは、極度なストイックな生活を強いられてきたセツが初めて人間らしい感情や扱いや、そういったものに触れて、解放されるお話にもなっていると思います。
ヨルクは一見鬼畜そうですが、恋人になってしまえば優しいです。
セツは初々しい19歳の青年と言う感じ
◆ラカン国北軍中将・シン×ガイゼル軍医・キール
ラカン国の捕虜になったキールは遅れているラカンの医療の手伝いをする条件で中間の兵士達を助ける条件をとりつける。
純潔主義のラカン国において、キールが出入りするのは大変に危険な為、四六時中シンがつき添うことになる。
ラカンのストイックを試す為にキールが誘いますw
そしていつしか本気になっていく二人。
キールがヨルクに片想いしているというのも伏線になっています。
シンは大型犬、まるでシェパードとかそんな感じでキールは女王様受けな感じです。
◆ガイゼル皇帝・アーシェイド×ラカン天子・ミコト
ラカンで疫病がはやった為にキールはシンと共に帝都に呼び出されます。
そこで出会ったのは生ける屍のような天子のミコト。
上手く使うだけ使ってキールを始末することになった時、ガイゼル軍がラカンの帝都に攻め込んできます。
ラカンをガイゼルに明け渡すことになったミコト。
アーシェイドにさらしものにされながら、ラカン国を回っている中でアーシェイドはミコトの実情を知り、彼に強く惹かれていくのです。
そして、ラカンの国の実態を知った時!?
この頂点カプは、ひょっとすると意外にも一番ノーマルで初々しいかも?
アーシェイドは皇帝らしく男前で、ミコトはトラウマ持ちなんですが性交を何か知らずに暴力を受けていたということからアーシェイドに優しくされますがwww
そして、アーシェイドとミコトの結婚初夜が6Pなのでした!
でもね、スワッピングとか乱交ぽくはなくて、それは皇帝の意のまま、ちょっとサド気の男達の意のままというか、あくまでもミトコの恥じらいをとるためという大義名分ですw
国と国の争いという、ともすれば壮大なテーマの割にこじんまりと主人公達に絞っているので大変に読みやすいです。
とにもかくにもラカンという国の設定ありきですよ!!
ものすごくスルスルと簡単に読めますv