ボタンを押すと即立ち読みできます!
ストーリー展開が本当に素晴らしい。
司、佐季、周囲で起こる死亡事故、殺人事件、うまく交錯して、
登場人物たちの過去、生い立ち、心の揺れなどが明らかになるにつれ、こちらの読む速度もどんどん加速していきました。
読者である自分が、小説に飲み込まれていくような気持ちになりました。
若い頃の流と、教育係の簗瀬。
事件の真相に迫るこの2人の男同士の固い絆と、仕事に対する情熱と信念には、惚れ惚れしました。
暗い道から誰かが引き戻してあげないといけない、印象的なセリフ。
一方で佐季と司。大きな闇を抱える2人。周囲の大人に翻弄される姿が痛々しかった。
後半になると、不気味なドキドキする展開になってきて、3巻が楽しみです。
司の庭の描写を読むと、咲き乱れる花が目に浮かびました。
はぁ、面白かった‼️
小難しいことは言えません。面白かったです。
面白いという言葉が作品の雰囲気と合うのかは疑問ですが、他に言葉が見つからないほど没頭して読みました。
読み手を惹きつけてやまない文章力に脱帽です。
序章にあたる1巻では、1人の女性が亡くなった事件をきっかけに、作品全体に広がる謎を繋ぐ点があちこちにそっと置かれていたような印象がありました。
第2巻目にあたる今作では、謎めいていた点と点が少しずつ繋がりそうでまだ繋がらない絶妙な引きと共に、1巻で登場した人物たちの過去が掘り下げられています。
現在と過去を行き来しながら、1人2人3人…と、複数人の視点で語られる過去と事実。そして謎。
視点が変化することによって読み辛さを感じそうなところですが、全くそんなことはない。むしろ一気にのめり込んでしまう。
掘り下げ方も話運びも本当に上手い。どの人物も魅力的でした。
複雑に絡み合う謎、執着、司の揺れ動く感情と心理描写が素晴らしかったです。
全3巻で描かれる神様も知らないシリーズ。
1巻目でも感じましたが、毎巻読後にすごいものを読んだという充実感と気持ち良さで満たされます。
果たして残り1冊で一体どんな結末を迎えるのか?
早く読みたい。けれどまだ読み終えたくない。
2巻を読み終えた今、そんな相反する気持ちを抱いています。
司とサキが出会った経緯。過去篇。
サキが偶然迷い込んだお屋敷の子、司。
初めてあった時から、佐希は司を手に入れたかった。
佐希にとって都合よい事ばかりが司の周りに起きてくる。
「子供を闇から引き戻すために、捕まえなければならない」と信念に燃える流一。
佐希が、弱みを握る女性と結婚。
一人ぼっちになる司の心は揺れる。
動揺する司を逃すまいと、必死の佐希。
でも司にとって、夜しか会えない佐希は言葉だけ。
佐希はどんどん闇の深くに行ってしまう。
佐希と関係が過去にあったらしい慧介と出会って、益々揺れる司。
このあたりの心情描写が、凄く良い。
ちるちるユーザーさんからよくプッシュされている「神様も知らない」シリーズを手に取りました。予想以上の名作でした。不朽のBL小説100選に入らなかったのが残念です。BL小説界ではこういう作品が知る人ぞ知る…で普通に埋もれてしまっているのですね…。勿体なさすぎる。
ドラマになりそうな伏線が張りめぐらされた実に魅力的なストーリーでした。
引き込まれまくりで、ページをめくる手を止められませんでした。DEAD LOCKでお馴染みの高階先生のイラストも素敵で想像力をかき立てられます。
二巻では、一巻で暗示されていた司と佐季が陽の当たる場所で会えない理由が明かされました。これは切ない…。○○も無い(?)今は、一生涯なんでしょうか。
また二巻は痛烈な展開が待っていました。流刑事の刑事としてのプライドをかけた執念を始めとして、色々な人の事情やしがらみが過去と現在と交差して、物語はクライマックスを迎えます。あまりにストーリー構成や描写が巧みなので、完全にBL小説だという事を忘れてしまい、ミステリー小説として没頭していました。どの人物の視点から見ても共感したり、同情してしまって誰も嫌いになれないです。
全てを知った時、慧介はどういう選択をするのか。今から涙腺緩みまくりです。佐季も嫌いなキャラでないし、司の事を今どう思っているのか、本心が知りたい。永い時を経て人は本質的に変わってしまうのか、心変わりしてしまうのか。。
最終巻を読むのが怖いけれど、続きが気になって仕方ありません。どういう着地点が待っているのか、、今から受け止める覚悟が必要です…。
「神様も知らない」の2巻目。
大きく言えば過去編、となっています。
佐季と司の出会い。
一番最初の犯罪。
そして、その捜査を担当した若き日の流(ながれ)。
丘の上のお屋敷の王子様。薔薇色の頬の幸せな子どもとしての司は。
優しいママが死に、今祖父も病に倒れ、おかしなおばさんが家に入り込んでいる。そして勝手にママの指輪を嵌めている。
仕事をしない父と、父が連れてくる女たち、お金がなくて、お腹が空いて、どうしてこの男の子とこんなに違うんだろうと叫びだしそうな佐季は。
あんな父親さえいなければ。
そして2人は秘密の約束をする。ずっと一緒にいるために。
流は、子供たちの別々の証言で佐季の父親の「自殺」と、ある女性の「事故死」を結びつけます。
若い流の、事件へののめりこみ度。事件のピースがはまっていく時の血が騒ぐ感じ。
犯罪を追う。犯人を狩る。猟犬のように。
そして事件は解決する。しかし、流はかすかに違和感を感じ始める…
佐季に。
流のついているたたき上げのベテラン刑事がいい。流に、犯人を、犯罪を「狩る」のではない、引き戻すために捕まえてあげるんだ、という視点を見せてくれるのです。
この視点が、流の佐季を追い続ける理由となったのだと思います。そしてここが私が惹かれる「情」の視点です。
終盤、司の元に過去が追いかけてきます。
綻びが、まず司をつかまえる。暗い暗い穴の中に引きずられていく司を、慧介は助けられるのでしょうか…
3冊分読んでのこの2巻目の感想としては。
残酷な格差とそれでも惹かれあい引き合う2つの魂の孤独が痛々しい。
そして若き日の流がなぜ佐季を調べるのかの理由が明かされるけれど、まだ佐季の尻尾を捕まえてやる、という視点が強いのかな、と感じます。
慧介の強引な感じはとてもいい。