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委員長タイプな真面目研修医×大事なものは金だけなクズ系ホスト。
中学の同級生再会もの。
クズ受け!大好きなんですけども!!!
いろんなクズを見てきたからか、言うほどクズ度は高くなかったです(当社比)
女と付き合うのは小遣い稼ぎ、攻めの彼女寝取ったりなど程良くありますが、真新しさは特になく…。
攻めへの態度も目に見えて酷いわけではないですし、私にとってはマイルドなクズ受けでした。
心情面なども丁寧に書かれているとは思いますが、攻め受け二人の本心にちっともときめくことができず…少し退屈な気持ちを抱えながら読んでしまいました。
好きになった流れは分かるんですけども、この二人だからって感動があまり感じられなかった気がします。
ハードな作品読みがちな人には生温いかも。
10年以上も前の作品に加筆しての新装版ですが、古さは殆ど感じませんでした。
攻めが住んでいる家がちょっと古めかしかったりするのが、その名残なのかな。
特筆すべき点は、とにかく受けがクズであること!
ホストとして生計を立てる志上。
女に媚びる、金遣いが荒い、人を見下す、避妊はしない、女を殴る・捨てる……
ホームレスに見せつけるように万札に火をつけた時には、こいつはヤバい……と、ゾッとしました。
そんな志上は、ある日車にはねられるのですが、その加害者が同級生だった保高。
研修医の保高は責任を感じ、志上を家に連れて帰って世話を焼くのですが……
ここでも志上がクソ。
保高の家を馬鹿にし、作ったご飯をゴミのように扱う。
どんなに尽くされても感謝すらしない。
もうね、いっそ清々しいですよ。ホント。
しかし「因果応報」とはよく言ったもので、横暴な志上にも次々と災難が降りかかります。
ただ、徐々に明かされていく志上の身の上が悲しく、全てのルーツは保高だったのかと。
保高を恨み、当て付けのように男に抱かれた日。
苦痛に耐えながら考えるのは保高のことで、大人になってから理解したその気持ちは、保高への恋心で…。
ずっと志上の心に住みついていた保高という存在。
そして、真面目な保高の正義感…それも志上への恋心の表れで。
2人とも、ものすごく不器用。
想いが通じたあと、保高の彼女を寝取っていた志上の後悔と焦りがリアルでした。
〝受けザマァ〟なんでしょうけど、なんともスッキリしない。
BLにおいて、女の「妊娠した」という言葉ほどドキっとするものはないですよね。
それを作中で2度も言われる志上は、やっぱりクズなんだろうな。
保高にも見捨てられ、仕事も失い、金もない。
変わり始めていた志上にとって、この上なく絶望的な状況。
ムカついていた志上が可哀想になるくらい切なかった。
志上は酷い男だったけど、本当は臆病で寂しがりです。
保高に「好き」も言えないくせに、保高を失う事を何より恐れてる。
弱りきった志上には、母性本能くすぐられたなあ。
本編終了後の書き下ろしも最高でした。
保高から見た志上は、大切な宝物みたいな存在なんですね。
保高は地味だけど、一途で最後までいい男でした。
先の読めないストーリーと、次々に起こるアクシデントから目が離せませんでした。
素晴らしかった。心に残る作品で、文句なく神です。
「金こそ全て」を信条とするホストの受けが七転八倒しながら(実際かなりボロボロになる)ようやく幸せになるというやつで好き。
なかなかのクズなんですね、受けは。
だけど彼が背負わされてきたものが見えるに従って、このクズさは究極の人間不信の表れなんだなとわかってくる。
「生まれてきたことが罪」とされ周囲から疎外されながらも、幼い受けが必死で守り続けてきたプライドという名の心の鎧。
それを子供ならではの正義感で粉々にした中学時代の攻め。
そんな過去を持つ二人が、交通事故をきっかけに再会し同居することになります。
ただし誠実で献身的な攻めに優しくされて、するする〜と簡単にほだされていくような受けじゃないんです。
攻めが作りおきしてくれた料理なんか生ゴミ扱いだった同居初日。
それが手作りカレーやら、チラシの安い胸肉やら、セーターやら、発泡酒やら、エビの手料理やらそういう些細な日常エピを絡めながら、このうえなく硬く捻れまくった受けの気持ちが少しずつ少しずつ素直になっていく。
その変化が読んでて嬉しい。
そして自業自得、因果応報、受けざまぁとでもいうのかな。
今までしてきた仕打ちがすべて受け自身に跳ね返ってくるんです。
そこが容赦なくてどひゃーって感じ。
受けがボロボロになりながら「完全になれば、人に愛されると思っていた」と思うくだりがとにかく切なくて苦しい。
今まで目をそらし続けてきたものと否応なしに向き合って、失くしてしまった存在をただ想う……。
ここが泣ける。
デキ婚させられそうになった受けが、絶対に自分の子じゃないという証拠がこれまた重い……
体の中まで欠陥品だと思いながら、それでもプライドを持たないと生きていけなかったとか、どんだけ辛かっただろうなぁって思うんですよね。
でもそのおかげ(?)でデキ婚を避けられたというとんでもない皮肉……。
本編のその後のSSが多幸感いっぱいで大好き。
【眠れる場所】新たに生まれ変わったとしか思えない受けの姿に感涙。そして攻めときたら……今更そこ?!と盛大にツッコみたい。
【愛しいプライド】攻めの保高視点。最高。
おおお。神評価が結構ある・・・すいません、評価下げてしまって・・・
サマミヤ先生挿絵狙いでGETしたものの
一度読みかけて、断念。時間たったのでリトライ。
やはりくじけそうになりましたがなんとか読み切れました。
読み終えた今、めっちゃ頑張った感。
人の生々しい嫌な感情がイタすぎて、読むのが辛かったんです。
辛いの大丈夫!であれば是非。
最後はご褒美のような箇所もありますのでご安心ください。
前半乗り切れれば!いや半分以上ツライかも。
2002年の作品(本編+短編)に文庫化で書きおろし短編1つ追加。
攻めさん:研修医さん。受けさんとは中学の同級生。
学級委員に選ばれちゃうタイプ。
受けさん:両親共になく祖父母に育てられるが、今は縁切り状態。
女を金蔓としかみてないホスト。
女子:攻めさん彼女。これがかなり強烈なんだけど、ちょっと同情する。
などが出てきます。
女子出てくるのは嫌 という方はお止めになった方がよいかも。
そして受けが相当鬼畜です、最初。私はすんごく嫌いだった。
読むのやめようと思ったくらい。
短編で、ずぶぬれの子犬が二度と捨てられないように
きゃんきゃん泣いてるように感じて、ちょっとだけ救われた気分でした。
しかし、砂原先生は人のむごい部分を本当に赤裸々に書かれる気がする・・・
私がたまたま波長が悪い方にシンクロしちゃうだけなのか???
はー。重かった・・・
読み終えて、あー…良かったなぁと思いました。
主人公の志上は、序盤ではチャラくていい加減な生き方をしている若者ですが、保高と過ごし、過去のことが明かされるにつれ、彼がしんどい運命を背負っていることが分かってきます。不幸…と言うには大袈裟かもしれない、自分にもありえるかもしれない運命。
もし自分が志上だったら、こんな風に前を向いて――いい加減であろうとも、仕事をして、寝て起きて、そういうことができるかなぁと考えました。…うーん。早々にグレてそう笑
真っ直ぐな保高に絆されて、恋心に気づいて、我が儘になって、素直な自分を取り戻していく志上が嬉しかったです。2002年の作品ということで全体的に奥ゆかしい雰囲気がありますが、結構ガツガツ行く攻の保高も頼もしくて萌えました。