京の街ではんなり紡がれる恋双紙!

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表題作京恋路上ル下ル

里見颯馬
19歳,大学生
木嶋伊織
26歳,古書店・一葉堂の店主

その他の収録作品

  • 恋迷路入ル
  • 恋路の行方
  • あとがき

あらすじ

京町屋で古書店を営む伊織は、家庭を大切にする年上の男が好みだ。
だから大学生の颯馬に告白されても拒絶する。
己が失った家族の愛に恵まれた颯馬には、真っ当な恋をしてほしいから。
けれど颯馬はいけず美人の伊織に焦がれ、追い続ける。
伊織には幸せな恋をしてほしいし、自分がその相手に不足だとは思わないのだ。
交わらぬ恋の道で、ふと大人びてきた颯馬に伊織が気づく時……?

作品情報

作品名
京恋路上ル下ル
著者
夕映月子 
イラスト
まさお三月 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523380
3.3

(83)

(23)

萌々

(24)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(17)

レビュー数
15
得点
258
評価数
83
平均
3.3 / 5
神率
27.7%

レビュー投稿数15

あざとい攻めとひねくれた受け

夕映月子先生の作品ならばハズレなしと思って読み出しました。が。
うーーん…
どうもこの攻めにも受けにも共感できず萌えも…無いです…
あづま女である私に、京男のいけずを理解したり共感したりが難しいんだと思う。
攻めの爽やかなイケメンは「何でも苦労なく手に入る、それが当たり前という鼻持ちならない若者」に見えるし。
受けのしとやかな古書店主は「皮肉と嫌味ばかりの寂しい男」のよう。
父親ほど歳の離れた男がいい、と口では言うけど、本当に欲しいのは自分の全部を愛してくれる「母の愛」なのでは?
だから今正反対の颯馬に自分の中の寂しい子供を抱きしめてもらい、愛を注いでもらい、大きく包んでもらって安寧を得ている。
でもひねくれて意地を張って。
このひねくれビッチめ!って感じ。
この後続く「恋迷路入ル」「恋路の行方」ではビッチ感はすっかり薄れた伊織。
意地っ張りは変わらないけどこっちの方がずっと読みやすくなった。以前のひねくれ度が痛々しいですね。
颯馬は…誠実なんだろうけどやっぱり元々の「最終的にはオレの思う通りになる」的な気分が根底にある感じ。伊織好みの男になろうとするところ、ある意味あざとい。
エロシーンは夕映先生の上手さが際立っていました。総合は「萌」で。

0

お尻の青い生意気年下小僧が、スパダリへと変貌を遂げるまで

いや〜これ、年下攻め好き、そして京都好きの方にはたまらない作品じゃないでしょうか!

余裕のある年上攻め様好きな私も、青臭いけど一途に受け様を追ってくる大学生攻め君(7歳差!)に不覚にもキュンとしてしまいました。。+゚*(о゚д゚о)*゚+.

颯馬(攻)のアプローチを笑って袖にしていた受け様だけれど、少しずつ少しずつ熱意に絆されていって…だんだんと頑なな心の隙間に颯馬が入ってくる様子に、ときめきが止まりませんでしたよ…

伊織の京都弁。方言萌えな自分にはこれもたまらなくて。
作中に何度か出てくる「ほんなら、おきばりやす」という言葉…この言葉の持つ意味と熱と優しさが、序盤とラストでは全然違うんですよね。。あーーーーもう好き!!!

読んでいて猛烈に京都に行きたくなりました。そうだ、京都行こう。(`・ω・´)

そして個人的に、伊織の家族との確執が最後まで埋まり切らないのが、リアルでとても良かったな、と。
いくら血の繋がりがあっても分かり合えない部分があり、血の繋がりがある関係だからこそ、溝は深まってしまう。仲直りしてはいハッピー、という結末ではなく、切なさの残るラストが胸を打ちました。

伊織の心にぽっかりと空いた穴を、家族愛とは違う、颯馬の愛がこれからゆっくりと深く深く埋めていくんですよね。

生意気自信過剰な年下男子がスパダリに変わるまで。そして、意地っ張り美人受け様がゆっくりと心の扉を開けていく様子に萌えが止まらない、素敵な物語でした✨

あーーーー、京都!京都行きたい!

0

京都に行きたくなる。

京都が舞台で、ならではの食べ物や甘味、行事などが、なんとも魅力的。
行ったことがないので、憧れの地『京都』
あぁ、行ってみたい、としみじみ感じてしまいました。


受け様は、古書店を営む伊織。
ゲイということを受け入れられない家族から祖父母へと、捨てるように預けられ今に至る。
"いけず"という言葉がぴったり、と思っちゃう京美人。
また、京言葉が似合っていて美人度が暴上がりです。

そんな伊織に一目惚れしてアタックしてくるのが攻め様である大学生の颯馬。

家族から捨てられたせいか、伊織は家族を大事にする年上が好み。
なので、年下の颯馬は範疇外。
颯馬をかわいく思い大事にしたいからこそ、普通に恋愛してほしい、と袖にする伊織なのだけど。

伊織のことが好きで好きでたまらない一生懸命な颯馬が、私もかわいくて。
年下攻め様っていいわ〜です(#^.^#)

両視点で進むので、2人の気持ちの揺れ動きがよくわかってきゅんを噛み締めました(*´∀`)

恋人になるまでもよかったですけど、なってからの2人がまたそれ以上によかった!

颯馬が、年下攻め様のかわいさと一途ないい男に育ってきたなぁとをあわせ持って、めっちゃ萌えました(///ω///)♪


イラストはまさお三月先生。
お話のイメージぴったりで、にまにまさせて頂きました(#^.^#)

1

いけずが際立つ

いけずな美人こじらせ受け良い!!
京都の雰囲気も素敵!!全体的な艶っぽさが良い。
真っ直ぐな颯馬を蹴散らす姿は時に楽しげで、でも敢えて突き放す言葉は辛辣で…複雑な内面を思うと辛い!!

抉るような言葉に酷く傷ついても好きを抑えられない颯馬、想いを暴発させた後の罪悪感いっぱいの姿はしんどい。
しんどいしんどいからの想いを通じ合わせ、それでもなかなか素直になれずに、いけずな態度の伊織さん。可愛いと面倒の紙一重。
好きな要素はたくさんあるはずなんだけど、だんだんお腹いっぱいになってきて、
伊織の家族の話でモヤモヤがピーク。

伊織が母親に疎まれたのは、母親が祖母の仕事を嫌がり母娘の拗れた関係が伊織に飛び火したような…とか、祖母は伊織には良い祖母の顔してたけど、その前にずっと前に娘(伊織の母)をどうにかしたったら良かったんでは?とか本筋とは関係ないとこにモヤモヤ…そこから集中力が切れてしまった。
親子だからって分かり合えるもんでもないし、分からないからって拒絶して捨てるのが悪いんだけど…
家族関係がズタボロなのしんどい…
そんな伊織が心底愛してくれる人に出会えて愛せるようになった!ってのが醍醐味なんでしょうけどね。あー難しい。

颯馬がだんだん大人びて頼りがい出てくるとことか、
伊織の好きが溢れてくるとことか、快楽に弱いとか、良いなぁ~ってとこはあったけど、
なんでか萌えきれなかった…
颯馬が近くにいたいからって市役所勤めを希望したからかな…妙な現実感にときめききれなかった。ずっと一生にいれる道を模索するなんて!!ってなりきれず無念…

0

京オトコのいけず

京都の土地の雰囲気がしっかり描かれていて楽しかったです。
京オトコのいけず&京都弁ってエロい感じがする(そういう作品だからか…)という個人的なフェチを開花させています。方言フェチの方にお勧めです。

翻弄する側(年上美人受)、される側(年下ワンコ攻)それぞれの気持ちの変化が、両視点で描かれていて読みやすかったです。お隣同士っていうのも、京BLのスタンダートな設定なんでしょうか(といっても、他にはかわい先生の”君と僕と夜の猫”しか知らないんですが…)これ、東京のマンションのお隣さんよりクるものがあるのは、違う土地から憧れを含んだ気持ちと妄想で眺めているせいでしょうか…。

少年っぽさがあった攻が徐々に大人の男っぽくなっていくところに、7歳上の受がふとした瞬間気づいてドキっとするとか、ツンツンつれなくしてた受が徐々にデレて甘えてくるとかも好きな設定でしかないので正解です。夕映先生のエロって、ときどきぞわっとするものがあるんですけど、それが今回京都弁とあいまって破壊力が増していたような気がします。

描き下ろしの”恋路の行方”の終わり方が、なんだか中途半端な印象をうけてしまったので、どこかでその後が読めれば嬉しいなーと思ってます。

0

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