出会って十年以上の親友同士―恋を結ぶのは幸せの青いクマ! ?

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表題作いまさら愛など語れない

熊谷弘務,大学同級生で共同経営者,31歳
羽根田迅,ベンチャー企業社長(時々クマ),31歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

とあるテーマパークにひっそりと存在する青色のクマ――『青井さん』。
人生相談を受け付けており、的確で辛辣な答えをくれるとの噂である。
中の人はベンチャー企業を経営する羽根田迅・32歳。
誰もが羨む経歴・容姿を持つ彼が、きまぐれでその着ぐるみを着るようになって一年。
ある日、なんと共同経営者で親友の熊谷が現れた。
あろうことか彼は「同僚を好きになった」と告げ、それはどう考えても迅のことで…。
困惑と動揺を抱えながらも、その不思議な恋の相談は繰り返され―!?

作品情報

作品名
いまさら愛など語れない
著者
鳩村衣杏 
イラスト
高城たくみ 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
ISBN
9784796405249
3.5

(27)

(1)

萌々

(14)

(11)

中立

(0)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
8
得点
94
評価数
27
平均
3.5 / 5
神率
3.7%

レビュー投稿数8

深〜いお話

あらすじがとても魅力的で「これは読まねば!」となった御本。

失礼ながら割とライトな感じを想像していたので、冒頭から主人公の仕事に対する姿勢やら何やらが丁寧に語られていて驚きました。
とても素敵でした。
そして勉強にもなりました。
その後も登場人物の内面が中心に据えられた描写が印象的です。

主人公の拗らせ具合もよかったです。
あらすじの通り、休日にボランティアでやっていた着ぐるみを纏った状態での人生相談に、親友がやってきて自分への恋心を告白してくるというまさかまさかの展開。
どうなるのかハラハラドキドキでした。

0

悩む受け。

ヘタレ×男前が読みたくて探したのがこちら。

秘めた思いを一切出さず、何気ない顔して受けの隣にいる攻めっていいですよねぇ。
この攻めはまーったくそんなそぶりも見せずにいたお人。

で、受けはひょんなことから、その攻めの本当の気持ちを知ってしまう。
(正直、この受けが、クマの着ぐるみで人生相談をすることになる理由とか、着ぐるみに心の安寧を見出す様子とか、いまいちなにそれ??って感じではあるものの……)

攻めとは学生時代から一緒で、今は共同経営者として絶対の信頼を置いているから手放すなんて絶対に無理。
攻めが自分から離れるなんてありえない。
だけど、恋人として付き合うことはできるのか……?

悩むよねー。
そりゃ悩むわーって感じで楽しく読めました。

長年、秘めた想いを隠しつつ、何気ない顔をして……かと思ったら、攻めが受けを好きになったのは2年前というので、割と短い片思い期間だなとは思いました。
(すみません、10年前からずーーーーーーーーーっとみたいなのが好きなので。2年も長いんですけどね)

受けは男前かと思ったら、最後に「可愛い俺」発言があって、ちょっとガクッとなりました。
「大事にされたいとか、優しくされたいとか、思い切り抱かれたい」願望があって、そんな可愛い感じになってる自分がキモい!と。
受けになったからといって、なんか急に思考回路まで受け身になってしまうのは何故??
というのも、私の中の男前受けは、攻めを見ながら「こいつ可愛いなぁ」としみじみしつつ「(攻めを)大事にしてやりたい、優しくしたい」と思うような受けなので、男前受けどこいったーー!と思いました。
でもノンケなのに「思い切り抱かれたい」と思ってしまう自分に気づいたら、そりゃ混乱もするわな…とも思う。

0

親友が恋人になる時

ひとひねりのあるお仕事BL。
ベンチャー企業、学生時代からのビジネスパートナー、共同経営者の二人。
実直で地に足のついた、縁の下の力持ち的立ち位置の熊谷弘務と、当意即妙の羽根田迅がCPになるまでのお話。
飛ぶ鳥を落とす勢いの社長迅が、あるアミューズメントパークにて青いクマの着ぐるみを着て大人向けの人生相談をやっている、というある種トンデモ設定なのですが、ある日、弘務が青クマの「青井さん」イコール迅に、「惚れてるんです、友達に」と自分への恋心を相談してくる!
私が面白いと感じたのは、いざ二人が恋人関係になった時、迅が自分が「可愛い感じになってて気持ち悪い!」と言う所。ノンケが受けになる時の偽らざる心境というか。
そして一つになって、迅の『愛してる、助けて、どこかへ連れていって、離さないで』……
この心境は攻めも受けもなく、愛し合っている二人のセックス時のクライマックスにおける心情なのだと感じます。行為中の二人は普遍的に「愛してる/愛してる、助けて/大丈夫、どこかへ〜/高みへ行こう、離さないで/もう離さない」とお互いの想いと肉体が同時に絡まり合うのですから。
着ぐるみとかお仕事とかの設定はあれど、ラストはかなり官能を感じさせる作品になってとても満足でした。

3

わがままなんでしょうが

私のわがままなんでしょうが、もうひと押し欲しかったなぁと感じた作品でした。あとがきや序盤が面白かったので期待しすぎてしまったのかもしれません。

1冊すべて表題作の長編です。
迅(受け)は、ベンチャー企業の社長だが、週末は青いクマの着ぐるみに入って人生相談を受けている「青井さん」。そこへ、共同経営者の弘務(攻め)が知らずに相談に来て…という内容です。

弘務は変化を嫌い、エクレアでさえ慎重な姿勢の男であるのに、「迅が好きだけど友人のままでいたいから辞職する」って思いっきり変化じゃないの?!とツッコミました。迅の変わっていく心や態度だけでなく、変化を好まないという弘務をプラスして欲しかったなぁと思いました。

それと、高城先生もあとがきで書かれてましたが、「青井さん」のちゃんとしたイラストがなかったのも残念でした。ラスト、互いに知りつつの相談風景で終わったというにはまとまりが良かったのです。ただ、迅のランナウェイを弘務が入った「青井さん」が見守り、ハプニングが起きて弘務も参加することになるという展開も面白かったのではと我儘にも思いました。「青井さん」の活躍、もっと見たかったです!

1

青井さん、ステキ

若手起業家・迅が、共同経営者でもある友人・弘務の恋心を知ったことから自分達の関係を見つめ直し、自分は弘務と恋愛することが出来るのか?と真剣に悩むお話です。

迅も弘務も経営者らしく男前で、恋に悩みつつもウジウジするのではなく行動するところが好きでした。二人と仲間達の成長物語も優しい雰囲気で良かったです。

クマの着ぐるみに入ってウキウキしたりハラハラしたりする迅がなんだか可笑しくて、その様子を想像して笑ってしまいました。映像で見たいなぁ。

2

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