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表題作無垢で傲慢な愛し方

長谷川克則
37歳,清彦の恋人,大企業の副社長
今泉清彦
20歳,克則の恋人,元華族の由緒正しき家柄の御曹司・大学生

その他の収録作品

  • 御曹司による御曹司の愛し方
  • あとがき

あらすじ

天使のような美貌を持つ、元華族という高貴な一族の御曹司・今泉清彦は、
四年前、兄の友人であり大企業の副社長・長谷川克則に熱烈な告白をされた。
出会いから六年もの間、十七も年下の自分にひたむきな愛情を捧げ続けて
くれていたと知った清彦はその想いを受け入れ、晴れて相思相愛に。
以来「大人になるまで手を出さない」という克則の誓約のもと、
二人は清い関係を続けてきた。しかし、せっかく愛し合っているのに
本当にまったく手を出してくれない恋人にしびれをきらした清彦は、
二十歳の誕生日、あてつけのつもりとである行動を起こし…!?

作品情報

作品名
無垢で傲慢な愛し方
著者
名倉和希 
イラスト
壱也 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344830912
3.5

(36)

(5)

萌々

(16)

(10)

中立

(3)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
7
得点
122
評価数
36
平均
3.5 / 5
神率
13.9%

レビュー投稿数7

タイトルまんま!

タイトルまんま、突き抜けてて恋に悪戦苦闘してる2人に笑ってしまう。
一見17歳年上の恋人を20歳の清彦が振り回しているように見えるけど清彦も克則が大好きで、大好きすぎて拗らせてるし、プライドも恥じらいもあって素直になれないのが可愛かった。
振り回されてるようでブレないのが克則。大人だから想いだけで動けないのは解るのでそれで振り回されるのは気の毒。けど想いが通じた後はね、清彦命!大人の本気で清彦を翻弄してるのが面白かった。
清彦は変態に捕まってしまって大変だけど、清彦にも克則しか居ないと思う。お似合いな2人でした。

2

世界はきみでまわっている

前半は両視点、後半は攻め視点。
受け攻め共に前半と後半で印象が変わる面白いお話でした。
既に付き合っている者同士のお話というと、これから一波乱があったり…なんてシリアスな展開になりそうなところですが、今作は生まれも育ちも"普通"とは正反対のところにいる御曹司のお坊ちゃん同士のカップルなので、ある意味安心して読めるかな。
名倉先生の真骨頂とも言うべき、受けのことが好きすぎておかしなちょっとシュールな攻めがお好きな方は楽しく読めるかな?と思います。

こちらの作品、特筆すべきはやはり年の差と御曹司×御曹司なところでしょうか。
17歳差は今ではそこまで珍しくないですし、結構見かけますよね。
けれど、出逢いまで遡るともっと前で、克則は10歳の清彦を見染めていますから…
もうこの時点で攻めの何かを察してしまいます。
でも、16歳で告白、20歳までは清い交際と順番はきちんと守っている紳士。
その結果、若い清彦を焦らすことになってしまうのですけれど。

読み始めは、蝶よ花よと甘やかされて育った箱入りツンデレ御曹司の清彦の言動に、うーん…プライド高めの意地っ張り?となっていたはずが、読み進めていくと彼の言動や行動の理由が判明して、なんとまあどんどん可愛らしくなっていく。
初めての感情にどうしたら良いのかが分からないゆえに、張ってみた意地をどう引っ込めていいのかも分からないなんてちょっと可愛いじゃないか。
前半よりも後半が特に可愛かった。
御曹司っぷりも嫌味がなく、思考は年相応だけれど、少し普通の若者とは違うお坊ちゃんさもしっかりとある受けでした。
作中で唯一普通さを感じた友人の小関くんとのやり取りが好き。

一方の、17歳年上の攻めであり、清彦を一途に愛してやまない克則。
頭のネジが外れた溺愛御曹司やセレブ攻めを見る度にいつも思うのですが、こんなに残念なのに仕事は出来るのだから人間って本当に不思議。
恋というものは人を盲目にさせるんだなと。
清彦視点では、焦ったいほどに節度のある落ち着いた紳士的な大人の男性だったはずが、実際はというと、まあ〜〜なんてヘタレ!!
清彦が10歳の頃からときめいて仕方がなかったというのに、いざとなったらヘタレる、浮かれる、空回る。
清彦の言動のひとつに慌てふためき一喜一憂する姿がおかしかったですし、克則視点の後半では、脳内で語られる清彦バカっぷりと変態さがクセになります。
ベッドでの実況系の甘い責め方にその片鱗が見え隠れしていたり、一途で変態さもある受けファーストな溺愛攻めでした。
ヘタレっぷりのせいか、17歳もの年上感はあまり感じられませんでしたが、愛してやまない年下受けの言動に振り回される、頭が少しおかしくなっている攻めの図はたっぷり堪能出来ます。

両想いでカップルなのに両片想いのような、犬も食わないなんとやらな世界が楽しめますよ。
赤い糸を咥えたまま、全く違う方向の滑車でぐるぐるまわっているハムスターのよう。それを側から見ている面白さったら。
登場人物が設定通り浮世離れしているシュールなコミカルさを感じる世界でした。
お兄ちゃんも弟に関しては結構ネジが外れかかった人で笑ってしまったり。

と、非常に楽しく読めましたが、萌えかというと名倉先生の他作品と比べると、もう少しだけパンチが欲しいかなと感じたのでこちらの評価で。

1

みざき

こんにちは、コメントありがとうございます。
作品全体のコミカルさの雰囲気に似た印象を私は感じ、もしかしたらお好きな雰囲気かもしれませんよという意味で書いていたので、おすすめする意図はあれど印象を悪いものにする意図はありませんでした。
ななおn00n様のご趣味には合わなかったとのことで申し訳ありません。
修正出来るものに関してはレビューを修正しておきますね。

やんごとなき坊ちゃん拗ねる

2014年刊。とにかく笑いたくて購入。期待値通りでしたので萌2にしました。アーサーシリーズがお好きだった方だったら、きっと嬉しいのではと思う「本編+その後日談+あとがき」。水戸黄門ばりの安心安定路線でした。名倉先生大好き。(ひか○TVブックさんで購入、挿絵が無い・・・)

10歳の時に兄の友人として初めて会った17歳年上の克則。高校入学した時に告白され、熟慮した後にその告白を受け入れたものの、20歳になるまで待つ!と言われ、ようやく迎えた20歳の誕生日。改めて克則に告白されたが「恋人にはなれない」と告げ・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
小関(受けの大学の友人、いい人)、中野(受けに執着する同級生)、重彦(受けの兄)、河合(攻めの秘書)ぐらいかな。重彦さんがもうちょっと弟溺愛変人だったらもっと嬉しかったかも。

**面白かったところ

攻めが社会的地位を持っている大人な男のふりをして、普通じゃない所が楽しいです。普通、17歳年下の10歳の男の子を見初めないと思うし、10年も待つなんて言わないと思う(笑)そして「恋人にならない」とか「一緒に住まない」と言われて、最大級に青ざめたり落ち込んだりしない(笑)もういちいち受けに振り回されている様子が楽しかったです。勿論いざ思いが通じ合った後は最大級にベッドでやりたいことをなさっているところも楽しい。

受けはまっすぐ歪みの無い天使系なのかな。なかなか自分の思う通りにならないことに苛立って、一度は攻めをふってみたものの、どうやって始末をつければよいのか分からないと困ってしまうところが可愛かったです。やんごとない方って、肝すわっているから強いよなと思いました。

溺愛やや変人おっさんも、まっすぐすぎて突き抜けている傾向のある受けも面白く、楽しめるお話でした。

2

受け攻め両視点を楽しめる。ハラハラと身悶えあり

可愛くて可愛くて気が狂いそう(克則談)

スーパー御曹司×深窓の令息のカップルですね。

感想のみで。

無垢で傲慢な愛し方では清彦視点が多く、どのように育って克則と出会い恋人になったかを詳しく書かれています。
思春期の清彦に二十歳になるまでは手を出さないと言われて焦れ焦れする清彦。
18歳でもいいじゃない!とこちらも早く!と思いました。

とにかく清彦が克則を思って心が揺れてる様子が伝わり、克則何考えてるの?とこちらもハラハラしました。
もっと早く清彦が本音を話していればと。でも深窓の令息なのでプライドも高く、またはしたないと思ってしまって言えずひたすら待つだけの日々でしたね。
やっと、自分から会いにいってみたらとんでもない場面を目撃してしまって。

ハラハラといえば読み終わってみれば忘れそうでしたがストーカー中野の誘拐強姦未遂もハラハラでした。執念深いですね。根深いコンプレックス故に普通にアプローチできなかったんですね。
でも怖かったです。清彦の今泉家の一員としての覚悟も家柄のすごさを感じさせます。

無事に克則と落ち着いて会えたらやっと本音を伝え愛しあえましたね!
しかし紳士の仮面を被ったケダモノだった克則。
いいですね!
やってみたかったことのほんの一部しかできませんでしたが。

御曹司による御曹司の愛し方ではひたすら克則が浮かれまくり、清彦の言葉や態度にオロオロする様子が。
前半で清彦の辛さを読んできたのでかわいいもんでした。会いたくて会いたくて悶えてろ!

一気に突っ走ろうとする克則に冷静な清彦。
清彦の同居を拒む理由もいじらしくて可愛くて。

克則に何されてもいいなんてもうっ!可愛くて可愛くてこちらもガバッと抱き締めたくなります。

今泉家の至宝、清彦ですからなかなか克則に嫁入りするのは難しいかもしれませんがきっとうまくいくでしょう。

これからは数えきれないくらい「愛してる」と言われて抱きしめてもらってちょうだい。

スーパー御曹司攻めかと思いきや17歳も年下の恋人に恋い焦がれ浮かれたり落ち込んだり右往左往して前半とのバランスが良かったです。
清彦も深窓の令息らしさが嫌味がなく、また後半では逆に何を考えてるのかわからずヤキモキしましたが克則を振り回して、でもちゃんと二人の事を考えててしっかりした嫁の素質がありましたね。

兄の重彦や秘書の河合友人の小関など名脇役もいい味を出してました。
とっても楽しかったです。

4

日本経済を担う程の男なのに、ただの残念イケメンになってしまう攻めが最高

冒頭、20歳の誕生日を迎えた清彦が、17歳年上の恋人・克則を出迎えるところから始まります。
四年間、お互いに待ちに待ったこの日。
成人を迎えた清彦に対して改めて正式に交際を申し込んだ克則に対して一言「あなたの恋人にはなりません」と申し渡します。

清彦の克則への愛は冷めておらず、ちょっと仕返しをしたかっただけ。
とりあえず傷つけることしか考えていなくて、自分のしでかした事の大きさに今更になって気づく清彦ですが、旧華族の血を引くグループの御曹司で「今泉家の至宝」として蝶よ花よと育てられてきた彼は、頭を下げる術を知らず……。

……はぁ、これだからボンボンは!と思うまもなく、彼らの出会いにお話は進み、すれ違い、そして驚きの展開。
家名を重んじて自害を決意したり、胸のポケットチーフでやり取りする展開といい、現代でありながらどこか古風な香りが漂うのは、やはり清彦が旧華族の家のお坊っちゃまで庶民とは違う世界で育ったからでしょう。
ちょっと浮世離れした清彦の特別感が際立っていて、攻めがメロッメロになるのもわかる。

攻めの克則は日本の経済を背負って立つと目されています。
やる気さえあれば、ひと昔前のスーパー攻め様にだってなれるくらいスケールの大きな男です。
ところが、この攻め様は愛する清彦を前にすると「初心で不器用で使い物にならない木偶の坊」となってしまうところが、残念でかわいい。

そんな男が約束を守って四年間も待ちに待ってじっと清彦に手を出さずに待っている。
そしていよいよ!という時になっても、準備万端の清彦を前にどーでもいい話をしちゃって、清彦が業を煮やしちゃうという展開にニヤっとしてしまいました。ヘタレめ!と。
でも、ようやく手に入れた暁には四年間分の貯めまくったエネルギーが爆発しまくっててすごいというか、年上らしく主導権を握って圧倒的にウブな清彦を優しくも執拗に啼かせまくるところが良かったです。

「御曹司による御曹司の愛し方」は清彦の身も心も手に入れた後の克則のお話です。
仕事中にも関わらず、気を許すと清彦の痴態を思い出しては、ふふふ……と鼻の下伸びちゃうわ、清彦のことを脳内ではマイスイートハニー呼びしてるわ、もうとどまる事を知らない清彦愛。

そして一緒に暮らすことを提案したのに、あっさり拒否されてしまってからのオタオタぶりときたら‥‥!!
脳内作成してた「清彦を抱くことができるようになったらやってみたい行為のリスト」とやらを思い返して、この中のほんの一部しかやっていないけど、もしかしたらあの行為はNGだったのか?!とか、もうオロオロしまくりです。


すっごく笑ったところは自社の就航予定の飛行機に「清彦」と命名する気満々になっちゃってるところでした。
すぐ秘書に却下されるも、「では、ゆるキャラの名前を「清彦」にしよう!」と本気で言ってて、アイタタタ……みたいなところが本当におかしかった。
この人、経済界を担うと期待されている日本でも有数のできる男だったはずなのにすっかり清彦惚けしちゃってて、残念どころかポンコツになっちゃいそうな様子が、傍で頭を痛める秘書さんに深く同情しつつも微笑ましく感じました。

高スペックなのに、受けへの愛がすごすぎてただの残念になってしまう攻めが好きなので、とっても楽しく読めました。
答姐で教えてくださった作品なのですが、おすすめ通りとても良かったです。

どうもありがとうございました。

2

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