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表題作10DANCE 2

あらすじ

正反対の鈴木信也と杉木信也は衝突を繰り返しながらも、その都度カベを越えて練習は軌道に乗り始める。
そんな時、本場イギリスの世界戦で踊る杉木を間近で見た鈴木の中に、杉木と同じ舞台に立ちたいとゆう
強烈な欲求と見に覚えのあるヤバい感情が芽生え…!?
このBLがやばい!2014年度第3位の待望の新刊!!

作品情報

作品名
10DANCE 2
著者
井上佐藤 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
シリーズ
10DANCE
発売日
ISBN
9784812485514
4.7

(295)

(236)

萌々

(42)

(10)

中立

(2)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
34
得点
1380
評価数
295
平均
4.7 / 5
神率
80%

レビュー投稿数34

ダンスに恋して、ダンスで恋する、ダンスラブ・マガジン。

◆あらすじ◆

杉木にスタンダードのレッスンを受けるものの思うように踊れず、悩んだ末にレッスンを辞める決意で杉木の教室を訪れた鈴木。
しかし、方法論が間違っていたことに気づいた杉木が音楽をかけてレッスンしてみると、鈴木の体は見違えるように軽々と動き出します。
「間違ってなかった やっぱりあなたは僕の憧れ」
と微笑む杉木。その言葉が鈴木の中で何度もリフレインして――

イギリスはブラックプールのダンスホールで踊る杉木を目の当たりにして、杉木の輝きに魅せられるラティーノ鈴木、鈴木のラテンの指導やイギリスでのモテっぷりで彼のハンパないセクシーオーラやチャーミングな一面を再認識させられる杉木…と、今回は二人それぞれの魅力全開!
同志として、ライバルとして、そして特別な存在として?強く相手を意識していく二人が描かれています。

◆レビュー◆

正直なところ1巻の段階では萌えに火がつかず。
男同士で社交ダンス!というだけで最高の萌えネタなのは理解できても、がっしりムッチリの男二人がスタンダードで華麗にターン・・・って、私の中では萌えより先に笑いの方のツボに入ってしまって。
あの何かと濃ゆーいラティーノ鈴木に、頬を紅潮させながら
「センセv なんかバラが見えてきましたぁっ」
なんて言われても、 困  惑  の二文字しか浮かんでこなかったんですが。。。
世間では萌えると評判の作品なのに、なんでだろ…と思いつつ手にとった2巻。
ところが、冒頭の
「やっぱりあなたは僕の憧れ」
という杉木の言葉で、いきなり萌えが噴出!
ラストシーンではもう萌えの大洪水でした。

ラテンのレッスンで、ラティーノ鈴木が官能的な言葉としぐさで杉木を煽るシーン(いや単にダンスの指導としてですけども)なんか、ラティーノのエロオーラ炸裂!
二人のダンスパートナーとしての一体感が、はっきりとSEXの昂揚感とオーバーラップする…のは、私だけじゃないはず。いや、作者は完全に確信犯です。
これがもう、普通に濡れ場を見せられるより数倍エロい。
今度こそはのHありを期待していた2巻ですが、こうなってみるとHなしで良かった気がしています。
HありのBLはゴマンとありますが、Hなしでここまでエロスを堪能させてくれるBLにはなかなかお目にかかれないので。

そういう意味で、今回は1巻に比べて「BL」な面がはっきりと前に出てきたと言えそう。
一方で、ストーリーも恋の進展も、しっかりとダンスを軸に進行する上、ダンスシーンの美しさにもウットリ! 質の良いダンス・マガジンという点でも1巻以上な気がします。
ダンスが恋で恋がダンス、踊りながら一体感と昂揚感を感じていく二人に妄想を掻き立てられつつ、同じ高みを目指していく二人の同志という側面にも魅せられ…
これだ!読みたかった「10DANCE」は!という満足感で満たされた1冊でした。
もういっそ10DANCEには男二人で出場してほしい!!(それはムリ?)

15

yoshiaki

むぼちさま

コメントありがとうございまーす(^O^)
こんなに一体感のある二人のダンスを見てしまうと、元のペアで踊るなんて想像できなくなっちゃいますよね。
世界初の男性ペアで出来レース前提のダンス競技界(あくまでこのマンガの中の話ですが)に革命を!っていう夢の展開を期待してしまいますv

むぼち

yoshiakiさんの最後の一行に、「うむ!」と力強く頷いたのは、私だけではないはず。

心が躍る!

強烈な個性を放つ登場人物、
LOVE抜きでも惹き付けられる魅力的なストーリー、
官能的で豪華なダンスシーン、
思わずニヤッとするユーモラスな描写……

1巻からワクワクドキドキだった本作だが、
2巻になって更に恋に落ちた二人に(って認めないけど)、キュンキュン!

ダンスのスタンダードチャンピオンの杉木信也と、
ラテンの日本チャンピオンで、キューバ育ちの鈴木信也。
名前はたったの一文字違いなのに、何もかにもが正反対な二人。
互いに自分の専門のダンスを教え合うことになって、
反発しながらも魅せられていった1巻。

2巻では、舞台はイギリスに移る。
杉木の試合があり、それを鈴木見に出かけるのだ。

鈴木のラテン訛りの舌足らずで色っぽい英語が、
ハート♡トーンで描写されているのが、おかしい!

今回も一位は取れずに二位に甘んじ、しかし誰よりも観客を沸かせる杉木。
背筋の伸びた生き様に、鈴木のハートも私のハートも鷲掴みだった。
その後、杉木のフラットを訪れた鈴木との夜。
このやりとりやエピソードが、甘くイチャイチャしているのなんかより
よっぽどいいのだ!

勿論ダンスシーンのエロスは、1巻にもまして濃厚。
鈴木も杉木もそれぞれにいい大人でそれなりに遊んでも来ているが
互いに向かいあった時の、まるで初恋のような純情さや可愛らしさもいい。

試合後蕩けるような表情で鈴木に電話する杉木を見ながら、
房ちゃん(←杉木のパートナー、既婚者、彼女もとっても素敵♪)が
「初恋みたいな切望ぶりで追いかけていたダンサーを、
今はどんな気持ちで見ているのかしら」という場面があるが、熱くてピュア。

Hはないけれど(しょっちゅうキスはしているけどw)
BLの醍醐味が前面に出て来た2巻。
今後の展開が本当に楽しみ!
(受け攻めがどうなる?と思っている読者多いですよね?
僕ならあなたの好きにしていいとか言っちゃっている杉木の女王様受けもいいけれど、
実は乙女な鈴木受けもいいなぁ!)

13

「世界で唯一人だ」

待望の2巻!
BL的な進展はあまりないですが、
擬似セックスのように熱く官能的なダンスシーンに目が釘付けです☆


イギリスの試合に出る杉木。
観戦する鈴木は、
杉木がライバルのジュリオにパートナーを寝取られたこと、
コネがなくてずっとジュリオに負け続けていることを知ります。

憤りを隠せない鈴木ですが、誰より悔しいであろう杉木は
そんな感情をおくびにも出さず、
常に最高のパフォーマンスで観客を魅了してきた。
アスリートとしての、悲しいくらいの矜持と誇り高さに
思わず胸が熱くなりました。
(その後の鈴木のオカンっぷり&ベッドでのじゃれあいにはひたすら萌え♪)


まだキスどまりな二人ですがとにかくエロい!!
一緒に踊っていても、遠くの舞台にいても
もう踊ることが相手への求愛行動のように
互いに意識しまくりです。
個人的ツボシーンは「PERREO」(犬の交尾)ダンスの一コマ、
杉木に片足あげさせて「腰振れ」って命令する鈴木。
無防備な体勢や、挑発的なセリフにかなりドキドキします!!

あと鈴木のラテン訛りの英語はマジでかわいすぎる!!
ラテン訛りの英語ってたしかにどこか舌っ足らずで
母性本能をくすぐるな~と思わず膝を打ちました。
ひそかに萌えてる杉木もかわゆw


また、二人の間に流れるプラトニックな空気も素敵です。
「あんたは俺の―― 唯一の好敵手……わかるか?
 世界で唯一人だ」
この鈴木のセリフがすごくいいなと思いました。
恋人でもなければ、ダンス上のパートナーでも(今のところ)ない二人ですが、ただ一緒に踊ることを互いに狂おしいほど強く求めていて、一緒に踊ることで更なる高みを目指している。
とてもストイックで純粋な関係にギュッと胸がしめつけられます!

このままエロなしで本格ダンスコミックスの道を突き進んでも
十分名作になりそうですが、
でもそこは井上先生だし(麗人だし)、
きっとリバで(ここまできたらどっちも見てみたいです)、
恋人モードのイチャコラもガッツリ描いて下さると
信じています☆

11

彼らと一緒に読者も開眼

2巻になってBLっぽさが出てきました。
その昔、告白andキスがゴールだった時代の少女マンガを、男性脳バージョンで丁寧に描いてる印象を受けました。
恋心を自覚するまでの葛藤は、まさに少女マンガの十八番でしょう。
キスシーンで「ぎゃああ!やめてぇぇ!!」と心の叫びを上げてしまったのも、鈴木に乙女心を重ねてしまったからかもしれません。(キモイこと言ってすみません・・・)
この恋心は下半身にひきずられたものじゃないのよ!といった、まるで思春期の少女のようなメンズラブです。(少なくとも鈴木は)

しかしHシーンがないと満足しない読者がいるのもまた事実!
(むしろ本来の私はエロエロ大好物です。)

そこで私は、実際のラテンダンスの映像を見るのをお勧めします。
マンガのダンスシーンがより官能的に感じられます。
できれば競技ダンスとしてのラテンダンスではない、楽しむためのラテンダンスが良いですね。
ダンサーの美しくコントロールされた肉体美を味わった上で読んだら、エロ度が倍増した気がします。
「セクシーな体にそそられる」感覚を養えば、新たな扉が開くことでしょう。

★追記
鈴木のタトゥーの聖バルバラはキューバでは最も有名な神の一人で、キリスト教と共存するため編み出された宗教混合主義において、アフリカ宗教の男性神チャンゴと表裏一体の関係らしいです。
聖バルバラとチャンゴは共に雷の神ですが、とりわけチャンゴは男性の美と力、そしてダンスと音楽の神でもあるそうです。

宗教画は文字を読めない人にもわかるように「これはあの神だ」とわかるアイコンが予め設定されています。
調べてみると聖バルバラは塔や孔雀の羽が目印らしいです。また、殉教者を表す棕櫚や殺されたときの道具である剣を持つ姿も見受けられます。
チャンゴは多少バラつきがあるものの、片手には両刃の斧を持ってます。

ここで、鈴木のタトゥーの聖バルバラが孔雀の羽ではなく女性を抱いていたことが気になりました。
バルバラは現トルコ北西部出身で宗教画では白人女性に描かれており、チャンゴはアフリカの黒人男性の姿をしています。
杉木が「ブラック・マリア」に見えたのは、本来別々の神である黒人男神と白人女神を混合した姿を描いたからでは?と思いました。
もし、片側に抱いていたのが混合される前の本来の聖バルバラだとしたら?
悲しい歴史で混合された二人の神の分離を表現した図柄だとしたら、反対側にいるのは・・・そこで私の脳内回路が機能停止しなさいと警報を出しました。
反対側は股間に近いですし、宗教的な事柄は非常にデリケートでもあるので、BLレビューではここまでに致したいと存じます。

10

本格(予定)BL

相変わらず「(予定)」のままというか、
お互いに、すっかり「恋」なのに、必死になって心の声から耳を塞ぎ、でも、身体は自然にお互いを求め、
恋愛要素は、もう匂い立つようで、あと一歩、その一線を越えれば、と、すごくじれったい。
でも、絵は、途方もなく肉感的で官能的。

もう、この作品、このまま、この二人がセックスする日が来なければいいのに。
本格BLとしてはちゃんと結合シーンまで描いてナンボやろけど、結合しなければBLって言っちゃいけない訳じゃなし、
このまま、ジレジレした挙げ句、どっちが受け攻めかで更にすったもんだして、結局結合しないままで終わっても、もういいかって気分になってきた。
あと何冊続くのか知らないけど、このままジレジレとずっと続くといいなぁ。

8

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