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『10DANCE』の7巻目。
6巻が刊行されたのが2021年の3月なので、実に2年越しの新刊だったわけですが、その素晴らしさは色あせることなく胸に迫ってきました。
6巻で袂を分かった二人。
それから会うこともなくなり、それぞれが師事する師について日々レッスンをこなす二人だったが―。
『10DANCE』は、2巻までは腐女子ご用達の竹書房さん刊行でしたが、3巻から講談社さんへと版元を移動して発売されています。もしかした非BLになるのでは?とヤキモキした時期もありましたが、今作品は紛れもなくBLです。
7巻に至る今巻まで、Wしんやの二人の間に身体の関係はありません。エロエロで甘々な作品を読みたい方には若干不向きな作品と言えるかと。
が、圧倒的な質量で相手を想う愛情に満ちている作品なのです。会えなくなって、会わなくなって、そして二人が求めたものは―。最後のシーンには思わず涙腺が緩みました。まさに半身。魂の片割れ。身体の繋がりなどなくても、二人の間にはしっかりした絆と愛情が育っている。
そしてその二人を繋ぐものが、「ダンス」。井上佐藤先生の描く美麗で麗しい、非常に高い画力で紡がれるダンスシーンも必見で、1冊で何度も美味しい。ラテンの杉木。そしてスタンダードの鈴木。二人のビジュアルもさることながら(ご尊顔だけではなくて、スーツも肉体美も最高)、ダンスの勝負において大切なのは技術だけではない。その駆け引きにゾクゾクしました。
さて。
今巻で二人はお互いの存在の重みを思い知ることになりますが、その経緯の一つとしてシンヤ(あえてどちらのとは書きません。ぜひとも手に取って確認されてください)が他の男性と絡むシーンがあります。他の男性と…、なんてイヤッ!という腐姐さまは注意が必要かもしれません。
が、この時のシンヤの感情がねえ…、なんとも切ないのです。
心にぽっかりと空いた穴は、他の何物にも埋められないというのに。それでも人のぬくもりを求めてしまうのは業なのか、必然なのか。
ダンスというバックボーン、すれ違っていく想い、葛藤。
井上佐藤先生らしいコミカルさも上手にミックスされてはいますが、ベースにあるのはどこまでも相手を想う深い愛情。
やっと相手の手を取った二人、の、その後を正座してお待ちしております。
あ、あともう一点。
「10DANCE」は特装版つきのものが多いですが、今巻も必見です。
素晴らしいコラボが楽しめる、最高過ぎる小冊子付きです。
これから買われる方には、ぜひとも特装版の方をお勧めしたいです。お久しぶりのあの方の相変わらずの姿に、笑いと萌えがこらえられませんでした。
ダンスの知識は無いに等しいのですが、見るのは大好き人間です。
杉木のカエルは、ヒックリ返ってしまっていて元気ありません。
房ちゃんとの切ないルンバ…ホントにホントに切なさが伝わってくるのです…涙
房ちゃんの「恋しいですね」発言に対しての答えは、杉木らしい一言。
いや、まぁ、それが出来てたら…って思っちゃいましたが…。
じじぃのロマンと冒険とアトラクションのお陰で何とか頑張れてる…?
そして、鈴木は…
オーノー!
ノーマン!
サクッとノーマンかーい!
そんな予感はしていましたが…。
ノーマンには鈴木との関係の必要性があったかもしれないですが…うーむ、鈴木…それで良いのか…?
逃げ場にはなってると言っていましたが…。
そして、終盤はダンスに。
なんだか、鈴木の存在がすごい事になっています。
人間の枠から外れそうです。
と言うか、外れています。
やはり…逃げ場にはなっていると言ってもノーマンでは不安定な鈴木…。
重要なピース……。
そして、そして、とても気になるところで終わりました…。
欠けたピースは戻ります…よね!?
あとがきに#40からは幸せへの第一歩とありましたので楽しみです。
待て、8巻2024年
…あぁ、2023年が始まったばかりだというのに。早く2024年にならないかな。年末年始のお休みは何連休かな。などともう頭の中は来年へ…。
良い子にして待っています。
2024年の早い時期に出てくれる事を願いつつ。
特装版の小冊子は、帯に整体師との記載があったので、まさか、まさか…と思っていたら五樹先生!!久しぶりに本棚から引っ張り出して再読しました。
小冊子の内容は…笑いました。とっても楽しかったです。
私は、いつも特装版楽しみにしています。
読み始める前にちるちるさんの攻め受け設定を見て、杉木と鈴木がついにと思ってよく見たらノーマンじゃないですか!
どうゆう事なのと疑問に思いつつ、ショック覚悟で読み始めました。
内容は想像以上にダンスのお話が多くて、そうだダンスのお話だったのだと再確認しました。
鈴木に対する周りの考察が凄く興味深くて面白かったです。
鈴木とノーマルの関係はお互いを利用したもので、手に入らない者をいっとき忘れる為の代用品なんですよね。だから本気で鈴木を慕う少年をノーマンが鈴木の代わりに排除したのも納得でした。
一方で杉木はマルダーに振り回される生活を送っていて、鈴木は進化してるのにと心配しましたが最後の章を読んで納得でした。
お互いに惹かれあって引き寄せられるのを我慢する為にノーマンもマルダーも必要だったんです。
あとがきを読むと8巻から一気にお話が動きそうで楽しみになって来ました。といっても来年発売なので来年まで元気に過ごさなければと決意を新たにしました。
鈴木と杉木の恋に日本ならず世界中で振り回される人たちが続出してて、彼等の恋の行方がこれからのダンス界をどう変えて行くのか凄く楽しみです。
待ちに待った7巻…!
お互いの気持ちに差がありすぎるせいで、鈴木、杉木の関係は表面上”終わる”ことになってしまう。しかし、心の奥底で想いは以前収まることなく、むしろ切実に相手を求めている……というのが、ひしひしと伝わってきて、もうもう見てられないっ!
杉木は自身が思っていたよりも、ずっと鈴木のことを必要としていて、あの帝王が鈴木と別れてからダンスの調子を崩しているというのが、理性や知性といった部分が理解するよりも先に体に如実に現れてしまうところがダンサーらしくって表現として好きだった。
一方で、鈴木は揺らめきながらも杉木を救う?ために、確実に成長している。ノーマンとの関係後、ぶん殴られて感情を吐露するシーンでは切実なその想いをきちんと言語化できていて、杉木との対比が見て取れた。この違いがふたりが簡単には結ばれないということを物語っているようで、とにかくしんどい笑
しかし、ノーマンと関係を持ちながらも、それほどまでに杉木を思う鈴木を見ると、ノーマン鈴木ルートでは絶対に幸せにはならなそうで(傷の舐め合い的な関係なのでそりゃそうだが)、ノーマンお前このままじゃダメだぞと謎にノーマンへエールを送りたくなってしまうのが、よくある噛ませ犬という訳でもない絶妙なバランスをしてて流石だと思った。
お互い大人だからこそ、ノーマンと鈴木は相互に利用しあっていて、寧ろそうでもしないとやってられないというしんどすぎる恋の片鱗がそこからも見えてより物語の深みが増したように思える。
もちろん、鈴木と杉木の恋を追っかけてきたので突然の鈴木×ノーマンに何やってんだ鈴木先生!という思いもあるが、鈴木が男とすることに抵抗がないということがこのように描かれたことで、鈴木の杉木への想いがハチャメチャに重たいと分かるので、結果的にはナイスノーマンである。
その想いの強さは、久しぶりに顔を合わせることになったラストのシーンからも見て取れるので、とにかく読んで見てほしい。
早く幸せになれ。(ノーマンもね)
大満足の7巻でしたが…8巻はまだですか?
いろいろ書きたいことがあるので箇条書きで。
佐一さんは鈴木に手をあげていいのか?というか貴方こそほとんど外野では。
瞬の役割ってこれだけなんだろうか?サラッと登場してサラッと退場?
浦島さんと!アキちゃんが?!浦島さんの後輩である向井くんが伝記を書くことになる経緯はこのあたり繋がりかしら。
病院の伏線にソワソワするけど、最早これは伏線ていうか杉木がそういう風にダンスを辞めるという覚悟を読者に促しているのではとすら。
鈴木にはなれなかったジュリオ。今の鈴木と杉木の状態も悲恋ながら、ジュリオはもっと悲しい恋よな。恋ではないのか?一切興味ないとまで言われる始末。
マクシミリアンから杉木へのメガネの伏線はなんだろう。
鈴木のトランスダンスも、杉木は同調できるから廃人にならないという文脈か。かつ、杉木がいればトランスダンスが精神を壊すレベルより抑えられるという話か。鈴木のダンスの本質をいち早く嗅ぎ取った杉木は凄いわね。
(特装版)エンドルフィンマシーンにここ出る出会えるとは!歓喜!#22から暫くの間が2人の蜜月だったんですね…付き合ってないとか言ってたのに、彼氏だの人の男だのまったく。
追記
ノーマンにショック受けた方、結構いるんですね。自分としてはむしろ男を抱けるけど、抱けるという理由では杉木を抱かない鈴木が、いかに杉木を特別に想っているか分かって美味しい展開でした。愛しているからこそ抱けない、難儀だなぁ。