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2004年に出版されたノベルズを改題・改稿し2014年に出版された本作。
本編「天使は夜に穢される」とショート「Un petit cadeau」
お話について(叶×佐智)
途中で何度かあまりにひどい攻めに憎しみを覚えるほどでしたが、個人的にはかなり好みの作品でした。
教会の養い子である佐智は、美術商である叶に誘拐されます。…叶の「死んだ」恋人に似ているというだけの理由で。
そして、佐智はその恋人の代わりを強いられるのですが、なんとも言えず心が痛かった。
叶も叶の邸で働く者もみんな、佐智には佐智という名前があるのに、「晶」と元恋人の名前で呼ぶから。
佐智には佐智という人格があるのに、叶の望む「晶」以外は必要ないから。
自分は佐智なのに、佐智以外の人に佐智は存在していない。存在しているのは「晶」。
そんなもの強要されたら心が死ぬっっ!(゚o゚;;
佐智は、そんな状態でも叶に惹かれ、叶を愛していきます。
晶という名前ではなく自分の名前を呼んで欲しいと焦がれながら。
佐智は、雪代先生らしい可愛い健気受けちゃん。いじらしくて、愛さずにはいられなかった。
なのに。なのに。
叶ときたら晶、晶、晶……。
うるせぇわ٩( ᐛ )و
紆余曲折ありながらも、BがLしてハッピーエンドになるわけですから、本作ももちろん最後はあまく、いや、唐突なほどに激あまになるのですが、無理もない。佐智が可愛い過ぎるんですもの〜(*´꒳`*)晶に狂気的な執着を持っていた叶もさすがに、穢れの無いひた向きな愛を、あぁも真っ直ぐにぶつけられたら佐智の存在を無視する事はできなくなるよね。無視できなくなったが最後、あんな可愛い子、目が離せなくなるよね!愛さずにはいられないよね!分かる、分かる。
エロはどエロいです。
あんあん系なので喘ぎが苦手な方もいらっしゃるかもしれないですが、可愛い佐智のイメージに合わない訳では無いので、私は有り。
やっぱり雪代先生の健気受けは可愛いなぁ。
健気受けを愛でたい時、傲慢攻めに痛めつけられたい時(ないか、そんな時。笑)にオススメです♪
サイコパスな攻め×自我を壊される受け
という風にしか読めなかったです(;´Д`)
あらすじから身代わりから始まる恋を期待して手に取ったので
まさかまさかサイコパスホラーが潜んでるとは思いもよらず…ですよ(;ω;)
とはいえ物語として綺麗にまとめられてたのは流石だなーと思います。
美談にするには疑問点を感じる部分は多少なりともあるけれど、
旧題の「サンクチュアリ」が示すとおり、世界は2人だけのためにーーというお話でした。
本当の愛に目覚める美しいお話といえばそうなのかもしれません。
でも私は第三者なのでこれはやっぱりサイコパスホラーにしか見えなかった…な…。
亡くなった恋人に似ているからと誘拐される受けと、
亡くなった恋人に執着し続ける傲慢な金持ち攻め。
攻めは非常に狡猾で受けの弱いところを突いてきます。
(身辺を調査した上で誘拐しても問題無い子を狙っている辺りホンマ怖い。)
で。1週間と期限を設けられて身代わりの生活が始まるのですね。
その間、疑似恋人として甘美な毎日。
身寄りが無く愛に飢えていた受けは甘い囁きや必要とされる喜びを知るのです。
しかし約束の1週間が終わった後は攻めの態度が一変。
今度は受けの精神を削るような毎日が始まってーーー。
攻めの懐柔と脅しの使い分けがゾワっとしました。
人を支配する典型的なやつやん…;
元恋人に執着する様はただ病んでいるだけにも見えたけれど
物語がすすむにつれ【犯罪者と被害者間における心理】が作用していくのが見て取れました。
受けが攻めに恋心を持つのも
最初は生い立ちゆえに欲してた愛情を与えられたからだと思ったのですね。
実際に約束の1週間の間は純粋にそうだったようにもみえます。
けれど段々とストックホルム症候群にしかみえないのが苦い気持ちになりました。
なんかね、攻めも受けもちょっとずつ壊れていくのですよ…。
その壊れた凹凸部分がぴったりはまって2人の聖域が作り上げられていく。
私にはそれが愛と呼べるのかわからず、
萌えとしても感じることは出来ませんでした。
また攻めのお屋敷の執事も受けが壊れていくのを見ないふり出来るのだから
プロフェッショナルといえばそうなのかもだけど心を感じられないのが怖い。
受けがお世話になってた教会の神父もまた然り。
まともな人が出てこず、受けが頼るのは創造物にすぎない"神"に縋ることだけ。
天使・楽園・神・薔薇が散りばめられた世界観の中で
身代わり・自我の喪失・報復の闇ワードを垣間見る人間模様。
そして楽園に辿り着く攻めと受けの美しい(ともいえる)お話でした。
評価が難しいな…。
一気に読み終えて面白かったといえば面白かった→萌
萌え的な意味でいえば萌える愛は感じなかった→中立
サイコパスなとこ怖い→趣味じゃない
でも攻めが反省してしおらしいとこでちょっと泣いたんだよ…→萌
うーん(。_。)文字通りの中立かな。
攻めが受けに女の子の恰好させたがるとこもちょっとマイナス。です。
電子書籍版を購入。
表題作とその後を描いた「Un petit cadeau」が収録されています。
初読み作家さんです。
あらすじを読んで、物凄く好みかも♪とのことで購入しました。
攻めが、甘々なくせに、かなりの鬼畜ぶりを発揮してくれます。
受けも、健気純情なエロ淫乱ぶりを発揮してくれます。
二人とも期待どおりの仕事をしてくれます。
なのに、なのに、萌え×2 するには足りない。
あと一歩、足りない……
最後の二人の思いが通じるところが、あっさりというか、さっくりというか………
登場人物を全員集合させて、ご都合主義的な展開でまとめてしまいましたよって感じがして、一気に萎えてしまった。
ま、本人達が良ければそれでいいのかもしれないけど。
途中まで凄く好みだったんだけどなぁ。
ハッピーホモエンド&溺愛物をこよなく愛する私には苦しい展開で
ハラハラもするし、受け様を幸せにしてやってよと (´;ω;`)ウッ…
悲しんでしまう作品でした
最終的には受け様も、攻め様を愛する形を見つけてハッピーホモエンドという形だったともいます(^▽^)
受け様は施設暮らしで一生懸命毎日生きている子だったのですが
攻め様に拉致されて自分という存在を与えられないまま
攻め様に好きなようにされてしまう子です
攻め様は死んだという元恋人にそっくりな受け様を
その元恋人の名前で呼んで扱い、下衆な方ですw
受け様は自分という存在を消された状態で
心が死に絶えてしなかった心の強さと
元恋人の存在への関心もあり
拉致された子ですが結構強い子でしたw
最後の最後までひどい扱いだった受け様が、
攻め様の愛を見つけたことにはびっくりでした(;´∀`)
両親を亡くし教会の施設で慎ましやかに、今あるものを大事にしながら生きてきた佐智。
ある日男に拉致され、目の前の男は自分を「晶」と呼び無理やり体を奪われてしまう。
自分に瓜二つ、唯臣の恋人だったという「晶」。
佐智は身代わりにされ、贅沢な暮らしを送らされ、そして夜に与えられる快楽。
自分を「佐智」と呼ぶものはいない。
それでも教会を守るために身代わりとなり唯臣のそばにいる佐智だったが───。
唯臣のキャラ、これは虫酸が走るほど嫌いだ!という方がいそうな程、ドグサレ具合が半端なかった…。
身代わりとして徹底的に「佐智」を黙殺し、それを悪いとも思わない。
傲慢でどこか歪んでいる唯臣。
それは唯臣の生い立ち故に歪んでしまったのだとしても、佐智に対する仕打ちは酷すぎる。
でもそんなドグサレ野郎が登場するお話を読み進めてしまうのは、純粋で素直で真っ直ぐで健気な佐智がいるから。
唯臣の歪みを相殺してしまいそうな程の究極の健気さ。
その佐智の持つ魅力に触れて、唯臣が変わればいいなと希望を抱いてしまうからです。
結果はいわずもがな。
ハッピーエンドで良かったです。
唯臣を少ーし好きになれそうに思ったのは、金魚の風鈴を佐智に贈ったところ。
佐智をちゃんと意識していたんだと思わせてくれたから。
ドグサレ具合は半端なかったですが、そんな男がひとりの存在のせいで変わり、そして変わろうと望むストーリーは好きなので楽しんで読みました。