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表題作全寮制男子校のお約束事

峰井陽高,音楽学校から転校してきた高校二年生
比名見燿,学園のマドンナ,生徒会役員

その他の収録作品

  • 全寮制男子校の恋愛事情
  • あとがき

あらすじ

とある事情で名門全寮制男子校に転校してきた峰井。完全女人禁制のその学園には“雛様”とあがめられる絶世の美少年・比名見がいて……?

作品情報

作品名
全寮制男子校のお約束事
著者
砂原糖子 
イラスト
夏目イサク 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
シリーズ
純情アイランド
発売日
ISBN
9784403523632
3.4

(38)

(5)

萌々

(13)

(14)

中立

(5)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
124
評価数
38
平均
3.4 / 5
神率
13.2%

レビュー投稿数12

全寮制男子校あるあるを楽しむ

すごく古い作品かと思いきや、2014年の作品なんですね。(電子化は2016年)
意外と最近。
つまり、これは、全寮制男子校BL全盛期の真っ只中に書かれたものではないんです。

もはや、今となっては完全にネタとなってしまったBLの「全寮制男子校」あるある。

例えば、
ここはヨーロッパか?みたいな貴族の館みたいな校舎(寮)……とか。
やたら絶大な権力を持ってる生徒会……とか。
そんじょそこらの女よりも遥かに麗しいマドンナ(男)の存在……とか。
オールホワイトの詰襟……とか。
「貴様」呼び……とか。

つまりコッテコテベタべタの「全寮制男子校のお約束ネタ」が、そこかしこに登場するんですね。

そんな魔空間のような全寮制男子校に、外部から転入してきた主人公・峰井(攻め)。

なんじゃここは?
浮世離れしたこいつらは、いったいなんなんだ??
と心の中でツッコミまくる峰井に、同調しながら読むって感じです。

雛様と祭り上げられているマドンナ的存在の比名見も、これまたお約束のツンデレキャラ。

そのコッテコテぶりを楽しむ学園ラブコメで、思っていたよりも楽しく読めました。

0

常識と非常識のバランスのいい話

 家庭の事情で、音楽学校から全寮制の名門男子校に編入してきた峰井。
 新たに通う学校には、「雛様」と呼ばれる制度があり、美少年・比名見がその任を負っていた。
 また一般学生が青い学ランであるだけでもびっくりなのに、生徒会役員は白い学ランなんてぶっ飛んだ見た目に学園中をぐるっと囲う高い塀、妙に偏った「女」への思い……

 共学の音楽学校に通っていた峰井には唖然とするばかりで。
 中でも一番わからないのは、「雛様」と呼ばれる制度。
 毎年人気投票で一番だった男子生徒が「雛様」に選ばれるというところまではさておき、パートナーとなる仮の「内裏」まで決められる……というのだ。
 ひょんなことから、仮の内裏に任命されてしまった峰井は比名見と行動をともにすることになり……

 というずれまくった山奥の全寮制男子学園物を想像していたんですが、峰井はとても良識的で、長いものに巻かれはするけれども、心まではずらしてはいなくて、それなりに納得はできる。
 しかし、BLなので、「好きならばしょうがない」ルールが発動して、最後はラブラブいちゃいちゃにもきちんとなります。
 非常識と常識のバランスがいい作品でした。
 ファンタジーですけど……

0

ストーリーはともかく

 夏目イサク先生のイラスト目当てに購入したものの、砂原先生だしストーリーも期待していたのですが…。残念ながら、今まで読んだ砂原先生の作品の中では一番面白くなかったです。
 まず最初に、いくら全寮制とはいえ、あまりにも時代錯誤な男子校の風紀についていけず、更にその中で「お雛様」と生徒達に愛でられ自らもその立場に馴染みきっている受けに、攻め以上にドン引きし、最後に、他校の女生徒襲来で今まで崇め奉っていた「お雛様」に攻め以外の全校生徒が掌を返してしまったところで、やっぱ無理…と思ってしまいました。
 ところどころに美味しい描写はあるので、たとえばこれが大正時代くらいの設定で、内容ももっと徹底してコミカルよりであれば、読み物としては面白かったかもしれません。
 でもイサク先生のイラストは二人のキャラにすごくマッチしていて可愛かったので、買ってよかったとは思いました。

0

比名見くんのおぼこさは反則

電子書籍で読了。挿絵有り。

『名は体を表す』と言いますが、まさしく『全寮制男子校のお約束事(ただし、BL仕様)』がこれでもか、これでもかと出て来ます。その様式美にウットリするんじゃなくて、転校生の峰井くんと共に「ありえねー」と笑いながら読むわけですから、ある意味、リアル社会寄りのお話です。学園を取り囲む刑務所のような高い煉瓦造りの塀の中に、学園祭行事のためにお嬢様学校の女生徒が入ってくれば、比名見くんを神のように崇めていた男子生徒たちが、あっという間にそちらに夢中になっちゃうのも、すごくリアル。この年頃の男の子って圧倒的に『ルックス重視の流行もの好き』だもんなぁ(笑)。

でもその中で、比名見くんを神格化していなかったが故に、比名見くんに人として接してきた峰井くんだけが惑わされないという所が『BLという恋物語』のキモなんだと思います。
ハッ!?これも『お約束事』なのか?ひょっとして。

でも、比名見くん、可愛いものねぇ。傲慢かと思えばいじらしいし、責任感はあるし、初々しいし。同時収録の『全寮制男子校の恋愛事情』は、そんな比名見くんを愛でるだけで楽しかったです。
砂原さんが「楽しんで書いているんだろうなぁ」と思える踊る文章。
読後、幸せになれます。

0

いやいや

トンデモ男子校の設定が面白い(・∀・)ノ
学校を上げて「雛様」と呼ばれる男子を一人選出する。
誰よりも美しく、愛される人物。
家庭の事情で全寮男子校にやってきた攻は驚愕し、
雛様との思いがけない出会いから~なお話です。

全体的に「いやいやいや」な展開が続くわけで、
うっかりな行動がまさかの展開を見せ、とても楽しい。
楽しいのだが、女が介入することであっさり陥落されちゃう
男どもが見ててなんだかなー・・と思ってしまう。
雛様に夢中で、あんなにハッスルしていたものが、まるで夢でも覚めるかのように。
読んでてもなんか急激に冷めたorz

ただ、そんな最中でも攻だけは変わらない。
まっすぐ前だけ見てる感じが好きでした。
惑わされないっていうか。
そもそも女を知ってるからなのかもしれませんが。

最後に、贅沢をいうなら気持ちのシフトやなんやらが
もう少し丁寧にあれば嬉しかったかな。

2

大声で言おう

さん、はいっ!
フォモ好きはみんな‟全寮制”&‟男子校”のマジカルスペルが大好き☆
いやはや、この言葉に反応しないBL好きはいないんじゃないかと思うくらいタイトル買いですね。
全寮制、男子校、男子高生のアイドル。。。もぅ中身がなくても食べれるくらいおいしいですね。
もちろん中身もきちんとありました。(笑)
受けがヴァイオリンが弾けたり、それで告白したり狙いすぎな感じは否めませんでしたがそれでも男子校なのでもぅこれでもかって位にコテコテに作り上げてくださっていて良かったです。
あぁ、こんなやおい学園があればいいのにと思わずにいられないと思いながら読みましたwww。
こてこて好きな方はご一読してみてもいいかもしれません。

3

様式美?

『純情アイランド』のリンク作だそうですが、
そちらを読んでいなくても全く問題なし。
前作の主人公らしい頓狂な人物が
親戚としてちょっと顔(電話なので声?)を出すだけ。

全寮制男子校、特権的な生徒会、白い学ラン、
雛様とかってありえない呼び名、約束の木、
バイオリンを弾きながらの告白……

はい、これでもか!って、タイトル通りのお約束が
並んでおります。


山の中の全寮制名門男子校に
音高(こっちも十分特殊な環境だがw)から
珍しい転入生としてやってきた峰井、
てんこ盛りなこれらのお約束にびっくり仰天、
マドンナ扱いをされている「雛様」にドン引きするが、
ひょんなことから内裏代理(ダジャレですw)じゃなかった
本番のひな祭りまでの期間限定内裏になってしまい……
(雛玉せせり!……ゲラゲラ ^o^)

もちろんコメディですが、こういうコテコテっていうのは
緻密にリアリティを持たせるか、もっと突き抜けるか
どっちかのような気がします。

美味しいネタには違いないものの、
そしてそれなりに楽しくは読んだものの、
いまひとつテンションが上がり切らなかったのが残念。

個人的な萌えは、
タカビーツンデレでも実は純情な雛様こと比名見が、
攻めの峰井を「峰井陽高」とフルネームで呼ぶところ。
これには、キュンキュンしました!

2

男子高ライフ☆

作者様が書いている通り、BLの夢と約束がつまっている作品だなと思いました。まさに王道中の王道でした。

転校生、白学ラン、生徒会、マドンナ的存在にひれ伏したり、セレブだったり、ジンクスが出てきたりと「貴様」呼びは定番中の定番ですよね。フルネーム呼びも(笑)
まさに男子校の王道中の王道学園ラブコメでした。
雛様と峰井の2人は今後も学校生徒公認のバカップルになりそうな予感です。

8年前の作品である『純情アイランド』の比名瀬さんと港平さんのおバカエピソードがほんのちょっと出てきたりと、昔の作品のキャラをこうやって登場させていただけるのは嬉しかったです☆
しかもイラストも夏目イサクさんと8年前と一緒ということでWで嬉しい。
また「純情アイランド」読み返そうと思います。

3

王道ラブコメ

前作の「純情アイランド」が大好きで、何度も読み返していた矢先、砂原先生とイサク先生の再コラボを知ったのでもしやと思ったら、まさかの8年越しのスピンオフということで。発売前からとても楽しみに購入しました。

受け同士が親戚らしいということで、比名見も比名瀬同様のド天然なのかと思っていたらツンツンで!割と常識人だったことに驚きでした(笑)
王道学園モノの特異な雰囲気はあまり得意ではなかったのですが、コメディ色が強かったお陰か、面白くて一気に読んでしまいました。

作品自体は、前作のキャラや設定がとてもぶっ飛んでいたので、それに比べると主人公達は「おとなしめ」な印象かなあ、と。今作でも電話で登場の比名瀬は相変わらずの天然っぷりで。8年の時間を感じさせなくて、彼から告げられる港平とのやり取りも容易に想像できて思わずにんまりしてしまいました。前作のファンとしては嬉しかったのですが、彼にだいぶいいところを持っていかれた感はあります(笑)
アイランドをまた読みたい。

学園の設定とか「雛様」を慕う学生達や、クラスメイト達の純粋さがぶっ飛んでて読んでて笑ってしまいました。個人的にちょいちょい出てくるカップルがとても気になりました(笑)
閉鎖的な王道学園で、特殊な伝統やジンクスなんかが溢れていて~というちょっと懐かしい設定(笑)なんだけど、それを逆手に取ったコメディで、面白い中にもふたりのいさかいやジレンマにモヤモヤさせられたり、比名見の可愛さにニヤニヤさせられたり、満足な1冊でした。

3

「全寮制男子校」って響きのホモホモしさ

原点回帰。
全寮制男子校、白色学ラン、学園のマドンナ、王道ど真ん中を突っ切っているようで、でも確かに最近あまりなかった展開なのかもしれません。
閉鎖的な学園でちやほやされる世間知らずで高慢な雛様。
男子高生たち女を毛嫌いしてるようで本当は女が気になって仕方ない、そりゃそうですよね!思春期男子だもん!そんな中、雛様を至上だと崇めていた男たちが一斉に女に寝返る場面は切なかった。
その分内裏の峰井が生徒たちの前で愛のバイオリンを披露して告白した場面は男前で素敵でした。
ただ峰井…大半が峰井サイドで話が進んでいるのに掴み所がないというか性格が捉えきれなかった感があります。あと後編も前編に比べるとぐっとくる展開ではなかったかな。
アホの子っぽい従兄弟も可愛かったので前作も読んでみたくなりました。

2

白学ラン

山の中の全寮制男子校を舞台にしたラブコメディ。
昔はBLに全寮制男子校は不滅の王道!だったはず。
それが今では、、、。

生徒会は白学ラン。
一般生徒もロイヤルブルーの学ランって、どこの乙女ゲーかラノベだよ!
広大な山の中に広がる、お城のような学園に、事情があって高校の途中から転入してきた主人公・峰井。
彼の持っている、外の世界の一般常識では想像もつかないような、浮世離れした学園生活。
そんな学園の最高峰ともいえる「雛様」。
はたして峰井と雛様・日名見の関係は、どう進展するのでしょう。
古典設定を逆手にとったコメディ。
かわいかったです

3

ベタなノリが楽しい学園コメディ

家庭の事情で音楽学校をやめ、
全寮制男子校へ転入した峰井(攻め)。
そこは「雛様」こと絶世の美少年・比名見(受け)を
全校生徒が崇め奉る異世界で……


この男子校の描写がコメディ全開。
「雛様」にキャーキャー言ってる男子生徒たち、百合系アニメの女子モブキャラのように乙女チックですw
あまりに浮世離れしたノリに、平均的男子高校生の峰井がいちいちドン引きしているのが笑えます。

そんな峰井、ひょんなことから文化祭のお内裏様役(お雛様の比名見の相手役)に選ばれ、比名見と行動を共にすることに。
高飛車なようで意外とウブで可愛らしい比名見を少しずつ好きになり…という展開。

峰井のバイオリンのスランプ、比名見の複雑な家庭事情、二人のすれ違いなど切ない要素も交えつつ、
最後は学園公認のラブラブカップルが成立する安心のハッピーエンド。
恋人になっても峰井のことをいちいちフルネームで呼ぶ比名見の律儀さがツボでした(「貴様」呼びもベタで好きですw)。


キャラ萌え等は然程…でしたが
こんなベタベタな設定でも読ませる構成の上手さと
コメディセンスを買って萌評価です☆

挿絵は夏目イサクさん。
「セレブ」「絶世の美少年」等のイメージとは遠い気がしますが、ほのぼのコメディとしての雰囲気はよく出ていたと思います。


ちなみにこの作品、
既刊「純情アイランド」の関連作のようで
前作受けと比名見が従兄弟同士という設定。
島に住む前作受けは電話口にチラッと登場するのみですが、唐突に妊娠したと言い出す等、なかなか濃いキャラでしたw

5

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