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ストーリーがしっかりとあるラブストーリーで、起承転結がちゃんとあり、最後まで楽しんで読めました。
神の使いである結の落とした鈴の力で町内に縁結びの不思議な力が広がって、本来結ばれるはずでない人達が結ばれていってしまう、というお話です。主人公の梛義は結の鈴探しに協力しますが、そうしてるうちにずっと片思い中だった志倉と急接近していきます。
梛義はずっと前から志倉が好きだったけど、志倉は梛義に思いを寄せてくるのが唐突です。
おそらく結の鈴の力が関係してるんだろうけど、鈴が見つかったら志倉の思いも覚めてしまうのか…という、なかなか面白い設定だなあ~、最後はどうなるんだろう、という感じでした。
二人は10歳以上離れていて、他人なんだけど雰囲気は仲の良い叔父と甥の様です。友達もいうのとも何か違う。
お話が大きすぎない、町内だけのお話というのも良かったです。
しかし、やはり志倉が急に梛義を好きになったような感じがしたので、それが鈴の力でも本音でも最後にはもう少しフォローが欲しかったかもしれません。そして、志倉がかなり勘がいいというか、あれこれ進む前に自分で何でも察してしまって、そこがちょっと面白みがないかも…なんて思いました^^;
結というキャラクターはかわいかったです。
たまにはこういう和風なファンタジーも楽しいなあと思いました。歳の左ものが好きにな方にオススメです。
2014年刊。
高校生の梛義(なぎ)は、家への帰り道で偶然拾った(助けた?)一寸法師サイズの神の使役・結(ゆい)に請われて、失くしてしまったという縁結びの鈴を探すのを手伝う事になった。
その鈴はどうやら梛義の叔母・咲苗が経営するセレクトショップ内に気配が残っているらしいのだが、代わりに店番を務める支倉と再会した事で落ち着いていたはずの恋心が刺激されてしまう。
一方の支倉も好意を見せてくれるようでいい雰囲気に…
しかし、それは結から「探している縁結びの鈴の影響だ」と言われてしまい…
可愛くて爽やかな一冊だった。
もしかしたら、梛義には結の縁結びがなくとも支倉に告白できたかも知れないし、時間をかけて両想いになったかも知れない。
しかしまどろっこしいのを省いて、支倉を一気に打ち解けるきっかけができた訳だから縁の仲介は有難かったのだろうね。
結と一緒の時間は短かったけれど、梛義にとってはほんの一時でも情は移るもので居なくなるとちょっぴり寂しいかもね。
ちなみに僅かな出番だったけれど支倉の悪友で、梛義が慕う咲苗のほうがよっぽどお姉さんっぽくて好感が持てた。
梛義の実の姉ちゃん達は、この話の本筋に係わっていないものの、常に弟をこき下ろしているらしいと描写されていているのに引っ掛かった。
実の兄弟姉妹なら傍若無人に振る舞っても平気だろうってのは読んでいてもいい気がしないからね。
何だかこの姉ちゃん達が将来二人の仲にいちいち口出ししてきそうな予感がするなぁ。
結はあっという間に帰って行っちゃたけれど、念の為に縁あって結ばれた二人を邪魔しないようなまじないも掛けていって欲しかったかも。