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作家様買いです。
恋を知らない琥藍と、琥藍の幼馴染み兼セフレの椎名とのお話。
椎名は琥藍の事が好きなのですが、自分の気持ちを伝えて関係が壊れるのを恐れている為、自分の気持ちを琥藍に伝えません。
その椎名の気持ちに切なさを感じました。
二人がセフレになった経緯にちょっと…って思っちゃって
最初は琥藍のことがあまり好きじゃありませんでした。
椎名の気持ちを知らなかったから仕方ないのですが
「椎名なら抱けそうな気がした」とか「男同士でヤるのがものすごく快いって聞いたから抱きたい」とか
誠実じゃないなぁって思っちゃって…。
でも、まさかのきっかけを知って、えぇ…!?琥藍ってすごく一途じゃん…!って思ってびっくりしました。
これは見事なすれ違い…。
しかもその後より心が痛くなる展開があって、涙が出てきて辛くて仕方なかったです。
最終的にはちゃんとハッピーエンドなのですが
いやぁ…長かったね…。
でもほんとによかったと思える最後でした。
大好物の幼なじみでセフレ(`・ω・´)クワッ!
とワクワクしながら手に取ったんですが、
メインよりも攻めの母子関係の印象が強いのがちょっと残念かな。
出会ったのも、仲良くなったキッカケも、
すれ違いも、修復も、恋人関係成就へも、
全ての事柄に大なり小なり関わるのが攻めの母親の存在。
いや、そもそも母親と呼べるかどうか?
少なくとも私には理解しがたい女性だったため萎えました。
でもそれ以外の部分は楽しく読了♪
幼なじみでセフレでサバサバした関係だと本人達は認識してましたが
読者的には溺愛っぷりが見て取れてイチャイチャにしか見えないぞー(∩´///`∩)
また、愛され下手の不器用さにはキュンキュンと涙そそられました。
さて。
攻めは特殊な家庭環境で育ち…というか"家庭"ですらない家で
産まれたときからシッターや家政婦とともに成長しました。
親からの無償の愛とされるものを知らない事実を幼い頃から知性で理解。
愛なんて知らないし、自分の中には生まれることのない感情だと割り切っています。
とうの昔に"母親"という存在は切り捨てた攻めにとって
幼なじみである受けだけは常に側にいて気を許せる特別な存在。
けれど愛を知らない男は特別な感情の名を知りませんでした。
受けが攻めを恋愛の意味で初めて意識したのは、
攻めから「セックスしてみないか」と誘われた時です。
恋の自覚が皮肉にもセフレの始まりだという…;
受け視点だと「切ない片想い」となるのですが、
攻め視点だと受けを大切に思っているのが伝わって。
気持ちは繋がっていないけど甘々な両片思いにニヤニヤしました(∩´///`∩)
そもそもこれをセフレと言っちゃうの?というぐらい甘いッ!
そこらの恋人よりしっかり愛情のあるセックスじゃないのかな、コレ。
受けが嫌がることはしない・痛がることはしない・意識飛んでるときは手を出さない。
次の日足腰立たなくなった受けのためにベッドまで食事を運び"あーん"で食べさせる。
これをサバサバしたセフレというのか…?否だよ!否!!!←
ここまで甘々なのに恋人ではない理由は攻めの性格が大きく作用します。
大切だと思える人が居て、相手を尊重し慈しむような行動が取れるのに、好きではないという…。
愛そのものを知らない攻めが個人的にはとても切なく感じました。
何かしてもらうには相応の対価が必要であり、それは恋愛の上でも同様で。
ようやく受けを特別に思う感情に名前がついたときですら、
自分には受けに返せるものがないからと絶望に駆られてしまうのがもぅ…(;ω;)
攻めの愛され下手っぷりが切なくてウルリときました。
そんな攻めを大きな愛情で支えている受けも良かったです。
自分が攻めにとって特別であることはわかるけど、
恋愛にはなりえないと切なさを滲ませている時のすれ違いにキュンキュンしました。
上にも書いたけどとにかく残念なのが攻めの母親。
世界で活躍している設定ですがとてもそういう風には見えなかったな…。
言動が深窓のお嬢様みたいだなーと。(挿絵も少女っぽさがあって;)
子供を遠ざけた理由を聞けば聞くほど首を傾げてしまいました。
(ところで、この一連の〇恋~ってどんなシリーズ名を付けたらいいのだろうね?)
攻め・琥藍(くらん)は世界に通用するトップモデルというだけではなく、匿名でインディゴなるブランドのデザイナーとしても活躍している。
同い年の美人受け・椎名はアパレルメーカーのパタンナーとして手腕を発揮している、公私共に付き合いが充実している友人同士だ。
はた目から見ても既に見目麗しいカップルにしか見えないこの二人、実は『恋愛感情を持っていないが椎名なら試しでも抱ける』と琥藍が言った提案に椎名が乗ったきっかけから、10年余りセフレ関係が続いているのだ。
身体だけの関係に甘んじる一方で愛している本心を隠している、しかも身体の相性は抜群だなんてBLでは両片想いのフラグとしてお約束なんだけどね。
琥藍の帰国早々にバスルーム内で、更にマンションに籠って服を着る間もないという程にラブシーンが多かったが、イヤらしさってのはなかったかな。
これだけ琥藍の溺愛ぶりが駄々洩れで、ただのセフレで済む訳がないじゃぁないの(笑)
ただこの話、琥藍と椎名がきちんとした恋人同士になる過程以上に、絶縁状態となっている琥藍と母親・織絵の絆の修復に重きを置いているなとは感じたが、さすがに復縁は厳しいのでは、と案じた。
育児放棄した母親を許すって相当厳しい事だからね。
それを望んでいない琥藍が、椎名が織絵と通じていたのにショックを受けて音信不通になるのも無理はない。
しかし、どん底な気持ちの時に琥藍が椎名への想いを見つめ直す過程が読めた事で、彼の不器用な恋愛表現が愛しく思えてきたのだった。
最初、織絵と琥藍はどうも母子して体温を感じさせないキャラクターという印象故に馴染み辛い部分もあったが、終盤ではほっこりする場面もあって、期待通りのキラキラした話に満足できた。
そして、評判通りの甘々も堪能できたのだった。
アパレル業界モノが好きなので読み始めたのですが、思ったより仕事場面がなかったのが残念でした。
攻めはモデルで、しかも匿名でデザイナーもやっているという設定。そして攻めの専属パタンナーが受けという、実においしい設定。
しかしこの二人、会えば寝てばっかりでほとんど仕事しないんですよね……。
2箇所ほど、攻めがデザイン画描いてる場面があるけど、でもそれだけ。
受けがパタンナーとして仕事してる場面は皆無でした。
というのも、このお話のメインは、二人がセフレ関係にあるという点にあって。
そして二人がセフレなのは、攻めの家庭事情によるものなので、そこらへんに筆が割かれている。ので、仕方ないといえば仕方ないのですが。
アパレル業界モノが読みたいと思って読むとガックリする作品でした。
セフレもの、として読むと二人の心情面でのすれ違いはとても切なく、非常に楽しく読めました。
しかしその一方で、受け、攻め、攻めの母という三者に少しずつモヤる。
まず受けについては、攻めに秘密で、攻めの母に攻めのことを報告していたことがバレて拒絶された時の反応が「何だかなー」と思ってしまった。
攻めとのその母が絶縁関係にあって、攻めが完全拒否していることは知っているのに、それでも攻めのことを電話やメールで報告して、写真を添付して送ったりするのは、正直やり過ぎだと思う。
母であってもそれ以外でも、自分の知らないところで自分のことを逐一報告され、自分の写真を転送されていたことを不快に感じるのは当然だと思うんですよね。
なのに「お前の幸せを願ったせいで……お前を愛しているせいで、俺はお前を失わなきゃいけないのか?」というモノローグ。
攻めとその母の復縁が、攻めにとって幸せだと思うのは受けの勝手な判断であって、絶縁相手に勝手にリークされていたことを「裏切り」と評されてもそれは仕方ないことだと思う。
なのに「お前の幸せを願ったせいで」って……。その偽善と被害者意識が不快でしかなかった。
攻めもまた、受けと絶縁(状態)するほどにまで受けの裏切りに傷ついた割には、あっさり「受けはいいやつで優しいから、母に同情し、相手の話を鵜呑みにしたんだろう」と納得していて、アレッ?と思いました。
それはまあいいのですが、しかしその後の思考回路がよくわからなかった。
攻めを愛していると言う受けに対する返事が、「同じ気持ちを返せないから受け入れられない。しかし受けのいない世界で生きていたくないから、受けに殺されたい」って……どうしてそうなる。
愛情というものがわからない設定にしたって、非論理的すぎる。
この一件まで攻めは、非常に大人びた魅力的な人間だと感じていたのでとても残念でした。
そして攻めの母は、精神的に幼さが鼻についてしまって。
普通そんなこと子供の友達に頼まないだろう、とか。友達が板挟みになることすら思いつかないのか?とか。またそもそもの最初の親子の絶縁が起きた事件についても、子供の気持ちも考えられない人間なのだなあ、とか。
そんなことを思ってしまって、全く同情できない。
親子の再会の場面も不気味でしかなく。感動のあまり失神って……。
と、まあそんな感じで、後半は全くもって「趣味じゃない」作品でした。
しかし気持ちがすれ違ってセフレ関係にあるくだりは切なくてよかった(このくだりだけなら「萌×2」)。
ので、総合して「萌」評価です。
母親から愛されていないと思い込んで育ってしまったために「愛」がどういうものかわからずに育ってしまった攻めと、そんな攻めに片思いをしながらも高校生の頃から体の関係を続けている受けという二人を描いています。
恋愛感情が欠落している相手に片思いしつつセフレで我慢してる受けなんて、めっちゃ不毛なストーリーに感じますが、攻めは無自覚だけど受けを執着溺愛してるのが判るので読んでて恋愛描写で辛さはないです。
受けは、愛を知らず苦しむ攻めを黙って支える健気かつしっかりとした男前でしたし、攻めも愛についてはわからないと言いつつも受けがいない世界では生きていたくないなんて事を言ってしまうので、そこらへんはなかなか良いのですが、私は攻め母の存在が無理です。
読んでいる最中は、攻め母の事情や言い分にもなるほどなぁ、仕方ないのかもなぁ……と納得しかけるのだけど、いやいやいや!やっぱりそれは違うだろ!みたいに思ってしまってモヤモヤするんです。
たった一人の母に愛されずに育つ我が子の苦しみなんかをまるっきり無視して、愛する男に突然去られてしまった自分の哀しみにどっぷりと骨の髄まで浸りきってる様子に辟易します。
子供にとっての一番の不幸は「自分が親から愛されていない」と思ってしまうこと、そしてそういう育て方をする親は罪だなと思ってしまうんですよね。
その後、ようやく立ち直って(立ち直るまでに至る時間が通常の人の数倍はかかっている)我が子に対する仕打ちを反省して、陰ながらストーカーというか我が子のコレクターみたいになって愛している様子はあるけど、何を今更……遅いわ……と思ってしまう。
我が子とようやく再会できて、感情が高まりすぎて失神しちゃうような繊細なキャラ(失笑)なので、思考回路が極端すぎてついていけないというのが素直な感想。
二人はなかなか良かったんだけどなぁ……。
電子書籍なので、表紙しか絵がなく挿絵が皆無なのが悔しい……
だって攻めは東洋と西洋が絶妙に入り混じった独特の雰囲気を持つノーブルで完璧な美貌を持つ世界的なトップモデル。
受けも世界レベルではないけれど、充分な美人さんという組み合わせなのに、電子には挿絵がないなんて……!!